演劇 297
彼女を笑う人がいても
@ 世田谷パブリックシアター。20211205:マチネ。雨音。
1960年6月16日。黒い傘をさした人々が静かに集まってくる。人々はゆっくり国会議事堂に向かって歩き出す。
2021年、新聞記者の伊知哉は自分の仕事に行き詰まっていた。入社以来、東日本大震災の被災者の取材を続けてきたが、配置転換が決まって取材が継続できなくなってしまったのだ。そんなとき、伊知哉は亡くなった祖父・吾郎もかつて新聞記..
TOKYO LIVING MONOLOGUES
@ STUDIO MATATU SHIN-OCHANOMIZU。20211114:ソワレ。
DULL-COLORED POP/谷賢一がこの秋にひっそりと世に発表する、社会との接点を持たない孤独な個人の声を拾い上げる新作実験公演。『福島三部作』や『丘の上、ねむのき産婦人科』でも功を奏したドキュフィクション的手法を押し進め、「分断された個人の孤独な声」を独白をメインとした濃厚な文体で描きます。20..
ジュリアス・シーザー
@ PARCO劇場。20211016:マチネ。
共和政末期のローマ、紀元前44年3月15日のジュリアス・シーザー暗殺とその後をめぐる物語。
宿敵を破ったシーザーが民衆の歓呼を浴びながら堂々とローマへ凱旋するところから芝居は始まる。
護民官や貴族のなかには、今や対抗勢力のなくなったシーザーに危険な野心を感じるものがいた。キャシアスも、その権力が益々強大になり共和政の伝統を破壊することを危ぶんで..
Le Fils 息子
@ 東京芸術劇場 プレイハウス。20210904:マチネ。「何かを変えたい。でも、どうしたらいいか分からない」17歳の二コラは難しい時期を迎えていた。両親の離婚により、家族が離れ離れになってしまったことにひどいショックを受けて動揺し、何に対しても興味が持てなくなってしまっていた。嘘を重ねて学校にも行かず日がな一日、目的も無く一人で過ごしていたところ学校を退学にになってしまう。
父親(ピエール)..
愛が世界を救います(ただし屁が出ます)
@PARCO
劇場。20210821:ソワレ。2044年の渋谷、2022年の渋谷、2033年の池袋を舞台に暴れまくった“大パルコ人”シリーズ 第4弾の舞台は、11年前の戦争(『R2C2』)で一度崩壊した2055年の渋谷。
特殊な能力と共通の悩みを持つ浮浪児たちが出会い、双子のDJポリス、浮浪児を利用してのし上ろうと目論むカリスマ・育メン・ポップシンガーらと関わりながら成長していく。やがて「世界..
物語なき、この世界。
@ シアターコクーン。20210717 ソワレ。舞台は新宿歌舞伎町。人々は皆、猥雑なネオン看板が軒を連ねる通りを抜け、突き当たりにある映画館に向かって歩いていく…。空虚な街並みに抗うように、何かしらの『物語』を求め、歩いていく…。そこで、『ドラマ』の主人公に憧れる、売れない俳優と、人生に『ドラマ』を求める、売れないミュージシャンが、うらぶれた風俗店で10数年ぶりに邂逅する。その出会いは、『運命..