約5年前までは両親が居た日々を過ごしていた少女、しかし、その日々は突如して終わった。一人の少女としての日々を過ごす事になったちひろ、そんな中である者達と出会い、一人で居た日々が少しずつ変わっていくのであった。 (※連載当時のまま掲載しているので、誤字脱字があります)
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伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

あるモノたちは語り合う、最近この街に妙な輩が出入りしていると。自分らとよく似ている、けど、よーく見て感じたら何かが違う。 だけども、そんな事に気づく人間はどれくらいるのだろうと思う訳だ。 きっと、カンの良い人間ならば気づくだろう。#一人の少女と二つの世界

2017-12-31 12:34:18
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

カンの悪い人間は悪いまま、当たり前のように過ごしているだろう。 そんな風にして日々が過ぎて行こうとしている中で、妙な輩を取り締まる人間たちがやって来ている。 誰に気づかれぬ事もなく、この街に上手く溶け込んで。

2017-12-31 12:36:47
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

ちひろは裏通りから大通りへと出て、様々な人達が歩く中で、ちひろは一人でブラブラと歩いていく。 それにしても、ここ数年でこの街もすっかり分断されたようなものだと感じてしまう。 綺麗なものは表に出しといて、綺麗じゃないものはどんどん追いやっている。 #一人の少女と二つの世界

2018-01-01 11:42:43
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

同じ人間?いいや、同じ街の住人がすることか? 子供ながらに思ってしまう訳だが、こんなことを他の人達に言ったら何て返されそうだろうか? まぁ、私の問い何てちっぽけな気がしてならないけど、今は今で過ごすしかなかろうな、と思いつつ街道を歩くちひろであった。

2018-01-01 11:47:07
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『おまえ、見ない顔だな』 『白いな、お前。何処から来たんだ?』 セルクの横を飛ぶ鳥達に問い聞かれるも、当の本人は当たり前のように飛行を続けながらも返事をする。 「アナタ達の住む街とは似て異なる所から来ましたよ」 #一人の少女と二つの世界

2018-01-02 19:22:41
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『ほうほう、ウワサでは聞いたことあるぞ。なんだって、俺らの街と見た目や住んでいる人達等は似てるけど、よーく見て考えたら何かが違うという話をな』 『アナタ、私らと似てるような気がするけど、何かが違う気がするのよね。そうでしょう?』 「やはり、アナタ達にはかないませんね」

2018-01-02 19:26:21
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

セルクは鳥達に「少し、休みませんか?」と申し、近くの高い建物の屋上で足と羽を休めれば、白烏は段々と人の姿として変わりゆく。 『ヒト、ってことかいな』 『やっぱり、あっちの人間って事なのね。ちょっとイケメンじゃないの!』 『おいおい、俺ってヤツが居ながらそういう事を言うか』

2018-01-02 19:30:27
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『いーじゃないのよ!!ねーねー、アンタは今誰かと付き合ってないのかい?』 「いや、居ませんけど。彼の事は、大切にしてくださいね…」 『ホーレ、コイツは悪くない方だな!』 『もー、イケメンなシロ君ったら!!』と翼で叩かれるも、全然痛くはない攻撃である。

2018-01-02 19:33:08
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「ここで会えたのも何かの縁です、いくつか聞きたい事があります」 『おう、いいぜ!』 「最近、この街にアナタ達が目にしなかった存在を見た事はありますか?」 『それって、生き物ってことかい?シロ君』 「生き物もですし、異変なども該当しますね」#一人の少女と二つの世界

2018-01-03 20:16:16
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『異変ねぇ…』 「何か、心当たりはありますか」 『そういえば最近、影が妙な動きをしてるのを見た覚えがあるね』 「影、ですか?」 『そう、アタシらやシロ君が動けば影も動く。けど、その影は一人勝手に動いたのをアタシは見たんだよ』 『お前の見間違いなんじゃないのか~?』

2018-01-03 20:23:11
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「……」 『おいおい、コイツの話を信じるのか?』 「僕の目で見てみない事にはなんとも言えませんが、貴女の言う事がもし本当なのであれば、それは【この街には居なかった存在】だと思って間違いないと思います」

2018-01-03 20:26:37
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

セルクは「ありがとうございます」と周りに居る鳥に頭を下げ、再び白烏の姿に戻った。 『ひとつ聞いてもいいかい、シロ』 「なんでしょうか」 『昨日、烏達の集団が飛んで行ったのを見かけたけど、そいつらは一体どうなったんだい?』#一人の少女と二つの世界

2018-01-04 20:41:35
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『確かに、それは俺も気になってたんだよな!アイツらは元々、人間にも色々と言われてたけど、根は悪い奴らじゃないって位は知ってるからな。確かに、他よりも声は賑やかな所はあるが、今日はやけに静かだと思ったしな』 どういう風に答えるべきか迷ってしまう、しかし嘘をついても見破られるだろう。

2018-01-04 20:44:59
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「あの方達は、とても勇敢でした。見ず知らずの僕の話を聞き、自らの意思で【異界な存在】へ向かって行ったんです…。その際に、あの方達は……」 声が震えていた、人間の姿だった時ならば間違いなく泣いていただろう。その様子を察した一羽の鳥はセルクに優しく話す。

2018-01-04 20:50:56
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『よく話してくれたね、シロ君』 「……」 『なるほどな、ならば、俺達も細かい所はちゃーんと見なくちゃならないな』 『アンタ、偶にいい事いうじゃないか!!』

2018-01-04 20:55:29
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

ちひろが街を歩いていた時であった、休憩もかねて近くのベンチに座り、何気なく行き交う人達をボーッと見始める。 身なりが綺麗な人達に比べれば、私の格好はツギハギのセーラー服だ。 何処で手に入れたか?そんなの聞いたって大した答えじゃないさ。 #一人の少女と二つの世界

2018-01-05 21:46:13
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

元々は母が持っていたもので、私が中学に上がった時に着させようとしてた制服。しかし、そんな事は夢のまた夢になって、あのような生活をしてたらボロになって行き、見様見真似で縫って行った結果が現在の姿になるわけだ。

2018-01-05 21:49:10
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

――母さんにはすまないと思っているけれど、今着ているこの状態だって、私は嫌いじゃない。 そんな事を思い馳せたって、母は帰る事も目の前に現れる訳もない。ただ、人が通り過ぎてゆく景色が目に映るだけである。

2018-01-05 21:51:41
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

――こっちの方に来るのは実に、何年振りだろうか…。 雑踏の中、一人立ち尽くし、スーツを着た男が一人いる。誰が見たって、その人は普通だろう。しかし、彼にはちょっと変わった事が出来てしまうのだ。 ――まぁ、こっちの街とあっちの街とじゃ大差はないんだけどね…。 #一人の少女と二つの世界

2018-01-06 20:54:31
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その男、身長は高く、脚もスラリとして、八角フレームな眼鏡をかけて、ある程度は髪型を整えているものの、時間が経てば少しずつ崩れているのがあからさまな所がある模様。 ふと地面に目を向けた時、影が一人勝手に動き出しのを目にする。

2018-01-06 20:58:53
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

――気のせい……、いいや、ここで見逃しては後々大変な事になるに違いない。 そう思った時、男は雑踏を抜け出し、その影を追いかけて行った。

2018-01-06 21:00:28
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

――いつまでも居たってしゃーないから、帰るか…。 ベンチから立ち上がり、我が家へ向かおうとした時であった。 どさっとお互いが当たったと思えば、同時に何かが巻き散らばったらしく、二人で拾い集めた。 「す、すみません!」 「いーっての、これくらい」#一人の少女と二つの世界

2018-01-07 20:19:23
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

ちひろが手にとった物、それは画鋲であった。 一体、何に使うのか?一般的な用途と言えば、壁やらにポスターやらを掲示する時くらいしか思い浮かばず、ちひろは残りの画鋲を拾い渡す。 「これで全部、かな?」 「ありがとうございます!」

2018-01-07 20:22:53
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

お互いに立ち上がり、その者はちひろに向かって礼を言う。 「あし、なっが!」 「よく、言われます。それでは、僕は急いでいるので、ココで失礼しますね」

2018-01-07 20:25:20
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

先程の者が去った後、ちひろは今度こそ帰路を歩こうとした時であった。 ――あ、拾い忘れてるヤツだ。 そう思って拾い上げてみても、何処からどう見てもただの画鋲である事に変わりはない。 「さてはて、どーしたもんかなぁ…?」#一人の少女と二つの世界

2018-01-08 20:00:48
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

届けようにしても、さっきの人の素性は知らないし、唯一解ることと言えば脚が長くて背が大きいという事しかなかった。 ――まぁ、この街だって広いようで狭いから、今度会った時にでも返せばいっか。

2018-01-08 20:02:17
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

裏通りの入り口まで来たちひろに「おぉ、帰って来たか」と声をかける者が居た、ちひろはその顔を見て、何時もの小父さんだと思い「ただいまーさん」と返事し、そのまま通りすがろうした時であった。 「お主、ズボンのポケットに妙な物を入れておるな?」 #一人の少女と二つの世界

2018-01-09 19:09:51
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「え?」 確かに、さっき拾った画鋲が一つ入っているが、そんなこと言われなきゃ気づかない程、ちひろは何の変哲の無い姿である。 「もしかして、コレのこと…?」 ポケットの中から例の画鋲を取り出し、手にとって見せる。 「そりゃ、お前さん、中々に見ない代物だぞ…」

2018-01-09 19:13:26
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「そうなの?っても、何処からどう見たってただの画鋲にしか見えないんだけどなぁ…」 「確かに、普通に見たらそうかもしれん。しかし、観る人によっては普通ではないのだよ」 「よくわかんないや」 「どこで拾ったんだ?」 「え、さっきココに帰る途中でぶつかった男の拾い忘れって感じかな」

2018-01-09 19:17:24
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「きっと、その者はコレを探すに違いないぞ」 「どうかなぁ…、この画鋲を一杯持ってるのに探すのか」 「儂の見立てだが、コレを使う者は能力者な気がするなぁ…」 「能力者?」

2018-01-09 19:22:16
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その男は、かげを追っていた。 いいや、この場合「かげによく似た存在【カゲ】を追っていた」というべきだろう。 【カゲ】は影や陰に次々と逃げていく、飛び込む瞬間を狙って男は【カゲ】に向かってある物を狙い投げるのだ。 ――やはり、すばしっこいですね…。#一人の少女と二つの世界

2018-01-10 19:35:27
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『クケケケケケ、そんなので俺を滅する事が出来るのかー?』 余裕を持て余したような口ぶりで【カゲ】は言い逃げる、男が手に持っている物と言えば、小さな画鋲に過ぎない。 『っていうか、ぜーんぜん俺に当たってないぜ~』

2018-01-10 19:39:17
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「確かに、僕の攻撃はアナタにあまり当たっていないですね」 『開き直ってやがんの』 「しかし、僕の力を甘く見たら痛い目にあいますよ?」 【カゲ】は再び逃げつつ『なに言ってやがんだってー……』と言い返そうとした時であった。 影から陰へと移動できない、どういうことだ?

2018-01-10 19:42:58
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

自身の眼で見た時、【カゲ】の足に例の画鋲が刺さっており、気づかぬうちに足と胴体は分断されていたのだ。 「僕の力は【どんなモノでも貫ける】んです、それは、ヒトでもありモノでもあり、アナタのような存在であってもね」

2018-01-10 19:46:57
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『どーりで、体が妙に軽かったワケだ…。でもなぁ、俺は【カゲ】だぜ。こうなろうとも、体は元にもどるんだぜ?』 「確かにそうでしょうね、しかし、僕にはもう一つある能力があるんです」 【カゲ】はみた、その人間の眼が紅く、手は肌色の癖して明らかに自身達を滅する力が込められている姿を。

2018-01-10 19:49:41
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

目の前にいた【カゲ】を滅した者は、他の所にも【カゲ】が居ないか確認し、その場を去ろうとした時であった。目の前に一羽の白い烏が男の元へやって来たのだ。 「お勤め、ご苦労様です。三田村さん」 「セルク君だね、君もお勤めかい?」#一人の少女と二つの世界

2018-01-11 18:19:49
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「この街の見回りです、昨日、先生が【異界な存在】と対峙をしたので、もしかしたら他の存在もこちらに来ているのではないかと思いまして」 「そうか…、フローリーさんは既に出会ってたのか…」 「そういう三田村さんこそ、今先程まで【カゲ】と」対峙してましたよね?」

2018-01-11 18:24:22
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

三田村と呼ばれた男は、少し気まずそうな表情を浮かべながら「もしかして、さっきまでの事を見てたのかい?」と聞く。 「事の顛末まではないですが、三田村さんの目や地面に落ちている道具を見て察しただけの事ですよ」 「やっぱり、そこらへんを落ち着かせないと、他の人に何か言われちゃうかなぁ…」

2018-01-11 18:28:05
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「まぁ、僕は【カゲ法師】ではないので詳しいことは解りませんが、何事も落ち着いて行動すればなんとかなると思いますよ」 「その言葉は、フローリーさんの受け売りって感じかな?」 「まぁ、そんなところですね」

2018-01-11 18:31:15
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

――能力者…そういえば、昨日会ったフローリーやセルクもその類だと言ってたけど、コレを使う人も能力者ってか? 「ありえないって、ウン、ないない!」 自身の住居に戻り、夕飯の準備をし出すちひろの思う事と独り言。 今日はなににしようか?#一人の少女と二つの世界

2018-01-12 18:43:54
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

食料貯蔵棚を何時あけてみても「シケてんなぁ…」と言いつつ、適当に見繕って皿に乗せていくていく。 「よーし、今日はこんなカンジでどうだろう!?」 パンの耳はメインディッシュにし、砂糖をまぶしただけである。 「いっただきま~す!」

2018-01-12 19:28:47
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

三田村は改めて、自分の武器でもある画鋲の数を数えていた時であった。 「あれ…」 「どうかしましたか、三田村さん?」 「いや、さっきからコレの数が合わなくてね…」 「何処かで落としたりとかした覚えはありますか?」 セルクに聞かれ、ココまで来るまでを思い返す。#一人の少女と二つの世界

2018-01-13 19:34:17
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「……さっき、【カゲ】を追っている時に女の子とぶつかって、その時にばらけたから、その際に拾ってもらって…」 「だとしたら、その時に拾い忘れた可能性が高いですね」 「一個だけだから、多分、どうにかなりそうな気もするんだけど…」 「一つ、聞いてもいいですか?」

2018-01-13 19:38:14
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「ウン」 「三田村さんとぶつかった女の子の特徴ってのは覚えてますか?」 う~んと唸るような声が出つつも、三田村はぶつかった時の出来事を振り返る。 「そうだなぁ、あんまり見てなかったから覚えてないけど、緑のセーラー服を着てて、髪の毛がハネてた気がするなぁ…」

2018-01-13 19:41:16
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

僕の手は、何時からこんな風に変わっていたのだろう? 人間みたいに指は五本あるけれど、形は人間とは程遠い存在に成り変わっている。 そんな事を思った時であった、トントンと戸を叩く音が聞こえた。 「街長、入ってもよろしいでしょうか?」 「あぁ」#一人の少女と二つの世界

2018-01-14 18:58:53
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「街長、何処にいるんです?」 「ぼ……私は、ここに居るよ」 机の下から現れた街長の姿を見て「どうして、そのような場所におられるんです?」と聞いた、当の本人は「あぁ、ちょっと、ね…」と返す。 「報告がありまして、こちらに来たのですが、よろしいでしょうか?」 「どういう用件かな?」

2018-01-14 19:03:28
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

街長はようやく立ち上がる、以前見た時よりも何処かが変だと思ったが、そんな事を気にせぬような素振りで話を続ける。 「【カゲ】があちらの方へ行ったとという話です、もっとも、その【カゲ】はカゲを滅する事が出来る職員によって滅されたという話です」

2018-01-14 19:08:04
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「引き続き、仕事の方を頑張って欲しいと伝えてくれと伝えてくれないかい?」 「承知致しました」

2018-01-14 19:08:31
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

ちひろは屋根の方に上がり、月が浮かぶ夜空と街の景観を眺めながら思う。 ――月がもう一つあって、この街とそっくりな場所があるって?やいや、ありえないってーの、フローリーや父さんの話は凄い似てる所はあるけど…。 #一人の少女と二つの世界

2018-01-15 19:23:34
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

そんな事を思いつつも、家内へ戻ろうとしようとした時であった。 「見つけたぞ、ちひろ」 何処かで聞き覚えのあるような声だった、呼ばれた本人は思わず「は?」と返し、辺りを見渡せば、そこにいたのは一羽の白烏だった。 「なーんだ、短気なセルクじゃんか」

2018-01-15 19:28:19
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まとめたひと
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

基本は自分が考えた創作ッ子達の事を呟いたり、絵を上げたり、お話も書いたりします。偶に違う話等もしておりますが……ようは気まぐれだが基本は創作用アカウントです。(※食べても美味しくない鶏野郎で無言フォローをしたり、時として話すとアツくもなりますがそれでもよろしければです)御用の方はDMまで。