① 原作背景➁ 教材化採録の問題点③ 用語言語の操作性
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花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

変化の基底にある不変を不変項 (Invariants) と呼ぶ。見るという行為で観察者が行っていることは、包囲光配列から不変項をピックアップすることである。情報はピックアップされる。  伝統的モデルは、知覚を説明するために、刺激とその入力と刺激を加工する中枢機構の3項を必要とした。

2023-07-24 22:50:27
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

一方、包囲光は刺激ではなく情報である。動物は光に意味を探せば良いだけであり、光を加工し、推論する必要はない。知覚は環境とそれに意味を探す動物の2項だけで説明できる。ギブソンは前者を間接(indirect)知覚説、後者を直接(direct)知覚説と呼んだ。

2023-07-24 22:56:52
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

( ちなみに、現代では、ソナー眼鏡(音の風景に置き換える)のように、通常とは異なるチャンネルを通じて脳に情報を送る感覚代行や、ジャケットに言語情報を送る感覚追加の装置がたくさん開発されている。感覚器はプラグアンドプレイの周辺装置に過ぎず、youtu.be/4c1lqFXHvqI

2023-07-24 23:06:43
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視覚は脳の中を流れる電気化学的信号でしかない。脳はその信号がどこから来たかを気にしない。単にそれをどう使ったら良いかを見出すだけである。)  ギブソンに戻ると、アフォーダンス (affordance) は、「環境が動物に与え、提供している意味や価値」である。

2023-07-24 23:10:55
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鳥類の多くは磁鉄鉱を備えていて地球の磁場を感じ取れる。人間の環世界 (Umwelt)「周りの世界」と温度や酪酸のシグナルを探すダニと、空気圧縮波をエコーロケーションするコウモリの現実世界とは異なる。  ユークリッド幾何学は平面、空間、線の3要素で世界を表した。

2023-07-24 23:21:56
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ギブソンは、リアルな環境を表すためには、「面」と「媒質」と「縁」の3つで語るべきだと提案した。 ( あおくんときいろくんが重なるとみどりになった。スイミーには灰色の魚が登場した。絵の具やインクで混色すると真っ黒にはならず、濁った灰色の無彩色「物理補色」になる。

2023-07-24 23:36:16
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それは減法三原色の世界での話であって、モニターなどの加法混合のRGB色空間では混ぜるほど明るくなる。  加法混色の2色を同量ずつ混色すると減法混色の1色になり、減法混色の2色を同量ずつ混色すると加法混色の1色になる。等色関数は一種の経験則である。) pic.twitter.com/6lsCV0BQCa

2023-07-25 00:06:28
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残像として表れる心理補色というものもある。  視覚で認識できる色というのは反射された光で、見えない色は吸収されたものだ。黄色いレモンが黄色く見えるのは、レモンという物体に黄色以外が吸収され、黄色だけが反射されるからだ。

2023-07-25 00:11:56
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さらに、スイミーが黒い事について付け足すなら、現存の YMC の色素(顕色材料)は科学的に不完全で混合しても完全な黒は出来ないので黒(B)を混ぜている。スペクトル的にパーフェクトな YMC インクがあるならK(B)は必要ないのだ。以上を踏まえれば、今日では教材の見せ方は如何用にも工夫できる。)

2023-07-25 00:22:01
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ギブソンに戻ろう。環境・環世界を知覚することが自己を知覚することである。話すことは「自身の声を聞く」ことでもある。  ベイトソンも精神の物象化のナンセンスを説いた。二人は、精神を身体の一部に局在しているものと考える伝統を嫌悪し、精神を広く世界に観察しようとした態度で共通している。

2023-07-25 00:53:14
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スイミーと同じように虚影の目という精神に擬態化していては、現今の異質性排除の世界解釈を転換できない。  ところで、Swimmy thought and thought and thought の後、スイミーは、赤い魚たちに何度も呼びかけようとはしなかった。考えに考えて、傷を癒やし楽しかった自分の成功体験を手放した。

2023-07-25 01:08:28
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これについて、難波博孝が、C.Otto Scharmer の U理論に紐付けている。  ①ダウンローディング(Downloading) 過去の枠組みに囚われていて、従前の自分の思考や意見が再現される状態。赤い魚たちと暮らしているスイミーだ。 pic.twitter.com/3KF3ptjeG6

2023-07-25 01:22:03
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➁観る(Seeing) 過去の枠組みに囚われず、目の前の事象に意識が向いている状態。過去の経験や知識からの判断を一旦保留し、目の前のことに集中できる状態。  マグロに襲われひとりぼっちになり、くらいうみのそこで、くらげたちと出会い、はじめてスイミーは「みる」。

2023-07-25 01:25:43
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③感じ取る(Sensing) 過去の枠組みが崩壊し、客観的に事象を把握できている状態。これまでの枠組みを脱却することによって、新しい視点で思考できるようになる。  再び赤い魚たちと出会い、呼びかけを拒否されることで、彼らの恐怖を感じ取った。

2023-07-25 01:30:01
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④プレセンシング(Presencing) 自身の源ともいえる深い部分まで思考が深まり、イノベーションに繋がるアイデアが生まれるようになった状態。  この段階まで来た時、スイミーは自分の成功体験を手放し、「かんがえる」ことを始める。みんなの恐怖を感じ取った上で、みんなが前に進めるよう考える。

2023-07-25 01:34:54
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⑤結晶化(Crystallizing) これまでの思考で得たアイデアを実現化する行動の段階。プレセンシングの状態で生まれたアイデアのビジョン・意図を、具体的なイメージに昇華させる。  結晶化は対話によってしか生まれない。

2023-07-25 01:37:17
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

⑥プロトタイピング(Prototyping) アイデアを具体的な施策に形づくり、試行する行動の段階。アイデアの完成を目指すのではなく、試行とフィードバックを繰り返すことによってアイデアのブラッシュアップを図る。  アイデアを実体化するためには試行錯誤が必要だ。

2023-07-25 01:39:25
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

⑦実践(Performing) アイデアを実行に移す行動の段階。プロトタイピングの中で成功したことの再現性を高め、完成したアイデアを実現するための仕組みづくりを行う。  彼らは大きいさかなのまま固まって生活するようになったわけではない。表裏表紙には再びばらばらになって泳いでいる。

2023-07-25 01:43:23
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

「ぼくは大きくて、大勢の人がぼくの中にいるのさ」  ~"Song of Myself" Walt Whitman (1819-1892)  存在を記述する私論を当為として誤読するバイアスは近代のイデオロギーに直結している。(小坂井敏晶) twitter.com/michaeldsimmon…

2023-07-25 02:14:20
Michael Simmons 📘 📖 🤯 @michaeldsimmons

"Do I contradict myself? Very well then I contradict myself. I am large, I contain multitudes." —Walt Whitman The more perspectives you see from, the more you... - Come up with "out-of-the-box" ideas - Connect with people from all backgrounds - Experience the richness of life pic.twitter.com/931Va1uP7k

2020-06-05 08:33:56
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

[ 補遺 : ゴンズイ玉 vs ウミケムシ] ウミケムシ「はいはいスイミーわろすわろす」 twitter.com/K_theHermit/st…

2023-08-22 13:08:46
でんか @K_theHermit

ゴンズイ玉vsウミケムシ 毒々しい戦い、正直この結果は予想外だった。 pic.twitter.com/1LrZo9Rskt

2023-08-21 19:59:52