277機関とは「どの自創作作品」や「どの時代」にも属さず、罪を犯した者に罰や猶予を与えたりする存在【機関者】と呼ばれている者達が所属している場所である。 ――チームの創設者でもある灰田の過去と現在に繋がる話を収録。 (※連載当時のまま掲載しているので、誤字脱字があります)
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伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

そういえば、俺の話がなくない?…と思ったヤツはどれ程いるだろうか。 確かに、これまで話されてきたのは俺のチーム各々についてのことがメインだったから、必然的に俺の話はあまり出てこなかったよなぁと思う。 だが、そろそろ話してもいいだろう。#Rhapsody277

2020-07-01 20:38:21
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っていうよりも、何時かは話さなければならないだろうという覚悟は出来ていたから、俺は問題ない。 ……まぁ、先に行っておくと、俺の話はそんなに大したもんじゃないから、そこまで期待しないようにしてほしい。

2020-07-01 20:39:50
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灰田は今も変わらずの機関者で、罪を犯す者に罰を与えていたが、今よりも少し昔遡ってみれば、灰田もただの機関者であった事に変わりないが、その頃が既に妙な二つ名をつけられていた。#Rhapsody277

2020-07-02 19:26:53
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「おい、またアイツが一人で沢山の標的を仕留めたってよ」 「まじか~!うっへぇ…」 「私達、同期で入ったのに、すっかり差をつけられたわね」 「アイツ、なんて言われてるか知ってるか?」 「知ってる知ってる、ハイテンションな死神でしょ」

2020-07-02 19:29:15
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「ったく、誰が付けたんだが…上手い具合に考えたもんだな」 大きな音をたてて機関中央にあるエントランスの扉が開くと、身なりがボロボロで、大鎌をその手に携えながら黒い翼を生やした機関者が入ってくる。 一斉にその場が静まりかえるのを見た機関者は、黙ったまま自分の帰る場所に向かって行った。

2020-07-02 19:32:47
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あの当時でも、灰田が仕留めた標的をリスト化すると、同期の機関者よりも圧倒的に差をつけていたが、当の本人はそんな事も気にせず「次の標的はまだか?」という気概で、部署の隅っこに居る事が多かった。#Rhapsody277

2020-07-03 20:22:01
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――俺は……一人でも多くの標的を仕留めたい、それだけなんだ。 「死神さんよォ、仕事だぜ」 休む暇も殆ど無く、灰田は潔く返事をし、部署を後にした。

2020-07-03 20:26:16
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標的を仕留め終えた灰田は、後処理を他の機関者達に任せ、その場を去ろうとした時だった。 「君か、死神と呼ばれている機関者は…?」 後処理を担当する機関者の一人に声をかけられた灰田は、その歩みを止め「あぁ、そうだが?」と少しだけ後ろの方を見ながらに言った。#Rhapsody277

2020-07-04 19:11:16
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「今度、君の時間が空いてる時で構わない。是非とも、話を聞かせてくれないか?」 その機関者は他者同意、フードを深く被っていて顔もろくに分からなかったが、明らかに他の機関者とは何かが違うと思いつつも、灰田は言い返す。 「俺の話なんざ、大したものじゃないぜ」

2020-07-04 19:14:04
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「構わない、それに、僕は人の話を聞くのは大好きだからね。長くても短くても、問題ない」 ――ヘンなヤツも居たもんだな、全く。 口には出さず、灰田はその場を後にした。

2020-07-04 19:15:34
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灰田がテラスの方で休憩していると「やぁ、死神さん」と、軽い口調で声をかけてくる機関者がやって来たが、当の本人は一瞬だけそちらの方を見た。 「死神はよしてくれ」 「でも、皆からはハイテンションな死神だって呼ばれているけども?」 「俺は機関者だ、死神じゃねぇ」#Rhapsody277

2020-07-05 19:16:31
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「確かに、君も僕も……ココに居る皆機関者だ。どんな姿になるかなんて、その機関者其々だからね」 よく見れば、その機関者は先日会った機関者だったが、深く被っていたフードを脱いでいた。 「お前、人間になったのか?」 「そう、何かと行動するには便利だし、標的相手は人間である事が多いから」

2020-07-05 19:19:19
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その機関者と話をしていく灰田は、常に返事は「へぇ~」と、感心が伝わらないモノだった。 しかし、相手はそんな事も気にせずに灰田に話しかけてきたり、反応したりする。 今にして思うと、人間という感覚に近い機関者に出会ったのは、この時が初めてだったかもしれない。#Rhapsody277

2020-07-06 19:13:24
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だが、所詮は多くの居る機関者の一人に過ぎず、あの時の灰田はろくに名前も聞かなかった上に、その顔すらも覚えはしなかった。 次に会う時に、立場に落差があったとしても――。

2020-07-06 19:19:39
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昼休みの鐘が機関内に響き渡る頃、各々に休憩をし始め、テラスや購買部で昼食等を買いに行く中、上杉が腕を伸ばしていた時だった。 「上杉さん、ちょっといいですか?」 灰田の声に気づいた上杉は「なんでしょうか?」と聞く。#Rhapsody277

2020-07-07 20:33:57
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「よかったら、お昼、一緒に食べませんか」 「灰田君にしては珍しいですね、どういう風の吹き回しですか」 「いやぁ、上杉さんとお話したくて」 「そうですか、わかりましたよ。灰田君」

2020-07-07 20:35:07
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「僕が今の僕になる前…、それはつまり、ただの機関者だった時の話を聞きたいのですか?」 「えぇ、その通りです」 人の姿をあまり見ない機関内の外で話す灰田と上杉だが、彼の質問に対し「そうですねぇ…」と呟いた後、上杉はようやく口を開いた。 #Rhapsody277

2020-07-08 20:48:26
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「正直に申しますと、その時の記憶というのは、あまり覚えていないのですよ」 「そうなんですか?」 「何分、僕も歳なので、ムカシの事はトンと覚えていないんですよ。例え、思い出したとしても、途切れ途切れな上に、繋がったモノではないですから」 「成程…」

2020-07-08 20:51:48
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「俺らが今みたいになる前の記憶、なぁ…?」 「そうですわねぇ…」 上杉に聞いた後、今度は追跡者とミヨシノにも同じことを聞いてみたが、二人とも上杉同様の返答だった。 「しいて言えば、今みたいになったのは殆ど感覚だからな」 「気づいた時にはそうなっていましたからねぇ…」 #Rhapsody277

2020-07-09 19:41:58
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「そう、ですか…」 「灰田、どーした、浮かない顔して。お前らしくもねぇ」 「そうですわよ、灰田さん。もしかして、疲れが残っていらっしゃるのですか?」 「いや、本当に。なんでもない、…んです」

2020-07-09 19:44:20
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二人の所を離れ、手洗い場の鏡で自分の姿を見て思う。 ――疲れとか、そういう訳じゃないのは解ってる。でも、どうして俺は不明な正解を求めようとしているのだろうかね?…そんな事、今の今まで気にした事なかったのに…。

2020-07-09 19:47:11
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「私達が今の自分になる前の記憶、ですか?」 「あぁ、その通りだ」 続いて、灰田は八重島と追野、そしてモコの三人が居る所へ赴き、中央に置かれている菓子に少し目をとられつつ、例の質問を聞いた。 #Rhapsody277

2020-07-10 20:14:04
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「そーですねぇ…、なんか、バァーーンと来て、ビューーーンですね!」 「八重島さん、それは少し分かりづらいと思います…」 「えっ、そう?」 「スマン、今のは俺でも理解出来なかったわ」 不貞腐れたような顔で八重島を横目に見る灰田は、視線を移し「モコはどうだ?」と聞いた。

2020-07-10 20:16:38
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灰田チームもとい、機関者の中でもかなり若い部類に入る河田モコは、少しだけ悩んだ表情を浮かべながらも、なんとか返答する。 「なんかねー、誰かに言われたような気がするの」 「誰かに?」 「そう、多分…、偉い人だと思うな」

2020-07-10 20:18:54
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「そっか…、ありがとな」 この見た目もとより、年齢姿で自分らの感覚に近い機関者というのもあってか、今まで聞いてきた中では、かなり有力な話を聞けたのではないか、と灰田は思いつつ、横で恥ずかしそうにノートで顔を隠す追野にも聞いた。

2020-07-10 20:20:59
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「私も、河田さんと同じ感じです…。でも、河田さん程、詳しくは覚えていない、です…」 ――歳ととるにつれてな姿になればなるほど、【無】だった時の自分の記憶は薄れて行くモノか…? そんなことを考えつつ「サンキュな、追野」と礼を言ったのであった。

2020-07-10 20:23:58
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顔見知りの機関者達にも同じ質問をしたが、大体の場合で「気づいたらそうなっていた」という返答ばかりだった。 そもそも、機関者は「仕事一筋な上に一辺倒」なものだからと言ってしまえば済む話だが、果たしてそれだけで片付けてしまっていいのだろうか?#Rhapsody277

2020-07-11 18:54:47
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益々沸き立つ疑問を晴らすべく、灰田はある所へ向かい、その道を歩き始めた。

2020-07-11 18:56:34
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277機関は広い上に、何処にどの部署があるかを全て把握しきれている者なんて、指を数えられる程しかいないだろう。 しかし、目的の場所さえ明確に決まっていれば、ある程度の検討はつく。 #Rhapsody277

2020-07-12 20:23:34
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――にしても、なんでココに渡り廊下はこんなに長いんだ…、歩く気力が失っちまうよ。 一息つきつつも、灰田は果ての先に居るであろう者の部屋へ向かって行った。

2020-07-12 20:25:23
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ーーやっぱ、いつ見てもでっけぇなぁ、この扉は...。 遂に目的の地の前にある大扉へ辿り着いた灰田は、思わず息をのんだが、頭を左右に振ったあとに、自ら発破をかけた。 #Rhapsody277

2020-07-13 18:29:08
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ーーでも、ここまで来たからには帰る気はねぇからな! そんな事を思っていると、扉が勝手に開き始めた様子を見た灰田は「失礼するぜ」と、何時もと変わらぬ調子で、その部屋の中へ入って行った。

2020-07-13 18:31:03
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灰田がこの部屋に来るのを解っていたかのように、その機関者は背を向いたままで招きいれた。 「久しぶりだね、死神さん……いいや、今は灰田と名乗っているんだったね」 「久しぶりじゃねぇだろう、最後に会ったのは確か、そんなに経ってないハズだぜ?」#Rhapsody277

2020-07-14 20:33:39
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「君らにとっての月日の経ち方と、この部屋に居る時の月日の経ち方は異なるからね。僕からすれば久しいんだ、本当に…」 「んでもってだ、何故こっちを向かない?俺はな、あの長ったらしい廊下を歩き切った上で、お前に聞きたい事があって来たんだ」 「聞きたい事?」

2020-07-14 20:36:18
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向こうがこちらを方を向いた時の隙を狙い、灰田は距離を詰め、着ていたフードを掴んで顔を見ながらに言った。 「アンタの感覚で言うならば、久しぶりだな。…堕とされた罪を背負ってしまった機関者さん」 「流石は灰田君だ、足の速さは前よりも上がっているね?」#Rhapsody277

2020-07-15 19:13:10
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互いに睨むような表情で見ていたが、灰田がその手を離すと、プッと短く口で吐いた途端、灰田は笑い声を上げたものだから、思わずあっけを取られてしまう。 「こんな真面目なやり取り、もーいいだろ?」 「確かに、僕達は同期だからね。遠慮はいらないさ」

2020-07-15 19:18:26
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しかし、灰田は辺りを見渡しながらに言う「でも、お前はそういう訳にも行かないだろ?」と聞くと、向こうは机のスイッチを押すと、カーテンが閉じられ、鍵も仕舞った。 「何時も申し訳ないね、君には一芝居打つような形で入る事に…」 「何、気にしてねぇよ。俺は嫌いじゃないぜ、こういうの」

2020-07-15 19:21:30
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「そういえば、僕に聞きたい事があると言っていたけれど…それはなんだい?」 「唐突にこんな事を思った俺もアレなんだがな…、俺達みたいな機関者は何時からこういう風になったんだっていうのが気になってよ」#Rhapsody277

2020-07-16 18:41:10
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砕けた言い方に対し、向こうは何時もと変わらずな物言いで返す。 「そういうタイプの機関者は基本的に、無自覚な所が多いからね。灰田君だって、そうだろう?」 「でも、俺の所に居るモコが言ってたんだ『誰かに言わたような気がする』ってな」

2020-07-16 18:45:28
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これが確信なのかは分からない、ただ、向こうの反応は確信を突かれたようなものを言われたらしいのか、フードを少しだけ深く被った。 「いくらお偉方の依り代身とはいえ、その癖はムカシから変わらねぇのな」 「こればかりはね…、どうしても直せかったよ」

2020-07-16 18:49:18
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それを見た灰田は、それ以上の深追いはせずに話題を変えた。 「でも、お前が居てくれたお陰で…俺はここまで来れたも同然だからな」 「灰田君……君は本当に、変わらないね」 「そうか?これでも、結構変わったぜ?」 「ううん、変わらないよ。ムカシからね今にかけて、ずっとね」

2020-07-16 18:54:00
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灰田君と僕がともに行動していた頃もあった、彼は何時ものように標的を素早く仕留めた一方で、僕は何十歩も後に追いついた頃には「お前、おせぇぞ」と唾を吐いて待ち構えていた。#Rhapsody277

2020-07-17 21:11:52
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「君は本当に凄いね…、まるで、疾風のようだ」 「それは褒めてんのか?けなしてるのか?」 「勿論、褒めてるに決まってるよ」 「そうか」 少しだけ照れくさそうにそっぽを見た灰田君だったが、直ぐに僕の方を向き、後始末を頼み、次の標的の所へ向かって行った。

2020-07-17 21:14:51
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「標的相手に情けは必要ない、的として定まってしまった者は、最後は必ずとして機関者達に射抜かれるから」だと、あの時の灰田君は冷たい声で言っていたのを今でも覚えている。 勿論、それは機関者皆が解りきっていることで、僕だって常にそれを心がけて任務を遂行していた。#Rhapsody277

2020-07-18 19:08:26
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後日、その標的に対して罪状と受けるべき罰を下す時、僕と灰田君の二人で標的が居る地下室の牢獄へ辿り着くものの、その標的の姿が居なくなっていた。 直ぐ様に、脱走したと判明し、僕ら以外の機関者達も捜索に当たり始めた。

2020-07-18 19:15:33
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

「見つかったか!?」 「いいや、まだだ」 「何処に行きやがったんだ」 「こんな事、今までになかったぞ」 そんな会話が飛び交う中、灰田君は他の機関者達とは違う方へ向かって行くのを見た僕は、その方へ行こうとした途端、誰かに手首を掴まれてしまったのである。

2020-07-18 19:18:44
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

僕の手首を掴んだのは、先日灰田君が捕えた標的だった。 手首を掴んだまま、いきなり耳元で「機関者共ォ、こっちを見ろ!!」と、怒号にも似た大声を上げ機関者達の目を向けさせた。#Rhapsody277

2020-07-19 20:18:21
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

「コイツがどうなってもいいのか?」 オマケに言えば、片手にナイフを持って僕を脅迫材料として刃を向けてくるけど、機関者はそんな事で動揺を見せる程、ヤワじゃない。あとは何時、隙をついてコイツを再び仕留めるかと模索している。

2020-07-19 20:22:26
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

しかし、たった一人――灰田君だけは今まで見たことが無いような表情を見せたかと思えば「テメェ、俺の同期に何しやがるんだ!!」一気にコチラへ向かい、標的の足を踏みつけ、相手の怯みを逃さず、ナイフの持つ手を蹴り上げた後に踵落としを食らわし、標的を再び仕留めたのだ。

2020-07-19 20:25:15
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

再び標的を仕留めた灰田君だったが、向こうも向こうで身動きが取れないくせに抗い、何度も何度も僕らに向かって叫び続けていると、灰田君は上着のポケットから玩具の鎌を取り出してそちらに向けながらに言った。 #Rhapsody277

2020-07-20 19:10:33
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まとめたひと
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

基本は自分が考えた創作ッ子達の事を呟いたり、絵を上げたり、お話も書いたりします。偶に違う話等もしておりますが……ようは気まぐれだが基本は創作用アカウントです。(※食べても美味しくない鶏野郎で無言フォローをしたり、時として話すとアツくもなりますがそれでもよろしければです)御用の方はDMまで。