277機関とは「どの自創作作品」や「どの時代」にも属さず、罪を犯した者に罰や猶予を与えたりする存在【機関者】と呼ばれている者達が所属している場所である。その機関者でもある灰田は、ある日を境に「チームを結成する」と上司たちに宣言し、一人で行動し始め、様々な部署から機関者に声をかけて行動に入り始めた。 ――灰田や追野よりも二つも早く所属し、三つの名で呼ばれる機関者・追跡者が灰田チームに入るまでのお話を収録。 (※連載当時のまま掲載しているので、誤字脱字があります)
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伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

#Rhapsody277 』は、伍条の自創作内に登場する「277機関」という機関の機関者 灰田がメインなお話となるもので、277機関自体は「自創作内ではフリーダムで、何処の作品にも属していない」方々でもあります。 twitter.com/5jyouTsukito/s…

2019-10-01 23:17:05
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

277機関灰田チームのメンバー全員の名前が決まりましたので、改訂版として上げときますね。 pic.twitter.com/HTNAJZpXVA

2018-09-03 21:46:23
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

追野とほぼ同時期に声をかけていたもう一人の機関者、本名は不明な癖に、俺達を含めた他の機関者達からは「追跡者」「チェイス」「チェイサー」という、名前とも言えぬ名で呼ばれている者だ。#Rhapsody277 twitter.com/5jyouTsukito/s…

2019-11-01 18:54:30
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

本日のお絵かき:しつこく、つきまとい、罪を下す者。 pic.twitter.com/k8CkRNm0Te

2018-10-01 19:40:15
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何故、三つの名で呼ばれるのか? それは、彼の仕事っぷりから例えられており「一度狙った標的は最後までしつこく、何処までも追跡するから」だ。 幸いにも、俺と追跡者は既に顔見知りだが、向こうの方が二つ程先輩だが…。果たして、今回はどうしたものかねぇ――。

2019-11-01 19:01:30
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追跡者が俺や追野より二つも先輩だと判明したのは、書類に目を通してから判明したことだ。それ以前にも何度か会ったりしたが、向こうは特にそう言う事を気にせず接するものだから、きっと、本人的にもそういう細かい事は気にしないタチなのだろうか?…等と考えてしまう訳だ。 #Rhapsody277

2019-11-02 19:38:56
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――兎も角、まずは本人に会って見なくちゃ話が進まない、のだが…。 当の本人が居る部署へ行っても「あぁ、追跡者なら今日はとっくに帰ったぜ」と言われる始末で「何処に行ったとか、解りますかね?」と聞いても「それが俺らでも解らんのだ」と返される始末。

2019-11-02 19:40:42
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「ありがとうございます、失礼しましたァ~」 ――弱ったな、こりゃ…。 部署を出た俺は、頭を片手で掻きながら廊下を歩いていると「ヨォ~、灰田ッチじゃーーん!」陽気な声に呼び止められて振り向くと、そこに居たのは、天狗のお面をした者が居たのである。

2019-11-02 19:46:18
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二人は軽くハイタッチをした後、灰田は「おぉーー、なんか、会うの久々なんじゃねぇーの?」と聞く。 「しゃーないっしょ、お互い忙しいもんねーー」 「そういや、お前ん所の部署ってここから近いんだっけか」 「そうそう、灰田ッチはあれじゃん。お偉方にとんでもねぇー事言ったらしーじゃんよ?」

2019-11-02 19:48:33
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「なんだ、お前も知ってたのかよ」 「そりゃそうでしょ、噂なんてあっという間にヒトッ飛びよ」 確かにそうだな、っていうか…こんな会話、ついこの前もしたな――。等と思いつつ、灰田は改めて天狗面の機関者に聞いた。 「チェイス…さんって、見なかったか?」 「チェイサーさん?」

2019-11-02 19:50:54
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「そうそう、いま探してんだ。居る筈の部署にも行ったんだが、既に帰ってたみたいで――」 「あー、もしかしたら、あそこに行ってるかもしれんね」 「あそこ?」 「んー、あそこ!」

2019-11-02 19:52:30
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天狗面に教えられた場所へ向かう灰田だが、その足取りは上々という訳ではなく、ただただ頭の中で疑問符ばかりが浮かんでしまう。 ――本当にこんな所に居るのか? と思っていたが、気がつけば自分は目的地には辿り着いたらしく、建物からは様々な楽器の音が聞こえてくる。#Rhapsody277

2019-11-03 20:04:56
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恐る恐るその扉を開けると、ある者はその席を立ちながら、またある者は席に座りながら片手に持つグラスに入っている飲み物をちょくちょく飲みつつ談笑したり、軽食を食していたりと様々だ。 ――へぇ、人様ってのは何時の時代でもこういうのがお好きなんだなぁ…。

2019-11-03 20:07:21
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そんな風に辺りを見渡しつつ、適当に空いているカウンター席を見つけて座ると「いらっしゃいませ、お客様。…失礼ですが、このような場所には初めてで?」と聞かれ「まぁ、そんな所かな。でも安心してくれ、俺はとっくの間に呑める歳は過ぎてるぜ」と言いながら灰田は人に見せる用の証明書を見せる。

2019-11-03 20:12:04
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「それは失礼いたしました」 深々と頭を下げる人の姿を見た灰田は「頭、上げて下さいよ!」と言えば、向こうはゆっくりと頭を上げ終えると「何を、お飲みになりますか?」と聞く。 「そうだな…、あんまりキツくないのがいいかな」 「かしこまりました」

2019-11-03 20:14:34
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灰田の居るカウンター席から少し離れた所には小上がり程の舞台が見え、そこには様々な様々な楽器が置かれている。 「なぁ、マスター」 「なんでしょうか」 「あそこで何かできるのか?」 「アマチュアのバンドマン達や、ソロシンガーなどが演奏出来る場所として提供しているんですよ」#Rhapsody277

2019-11-04 18:44:25
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「成程ねぇ…、どおりで外から楽器の音が聞こえてた訳だ」 「今日はソロの方が演奏と歌唱を披露する予定です、いかがですか?」 そう言いつつ、マスターはテーブルの上にあった小さなチラシを灰田に渡すと、次の注文の用意があると言い、その場を離れてしまった。

2019-11-04 18:47:49
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渡されたチラシを眺めると、表面に印刷されていた先月のカレンダーには様々なバンドマンやソロシンガーらが来たらしく、日付ごとに記されているし、裏面でもある今月のカレンダーを見ても大体同じようなものだった。

2019-11-04 18:51:07
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灰田が改めて店内を見渡すと、壁にはこれでもかと言わんばかりに落書きみたいなものや、何かが貼られているが、そこにはバンド名のサインやシールが貼れているようだ。 ――自己主張が激しいバンドも居れば、控えめなヤツも…。落差が激しいな、こりゃ。 #Rhapsody277

2019-11-05 19:05:52
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そんなことを思いながら見ていると、舞台の方に「インディーな場所へようこそ、お客様。お酒やフードの味は如何かな?お口に合えば何よりですが…、お耳の方はどうでしょう?」等と喋り出す者が現れ、気になった者はそちらに視線を移してしまう。 無論、灰田もそのうちの一人だ。

2019-11-05 19:11:55
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「ノンノンノン、お客様たちはこれから輝ける未来をその目で見て、耳でお聞き出来るのです」 ――どういう事だ?何を言っている?? 灰田の頭上にはハテナマークが浮かびそうになるも、司会者は言った。 「長い話はここまでとしましょう、では、このバンドマン達の現在が輝ける未来であることに!」

2019-11-05 19:15:50
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ブレーカーを落としたかのように辺りの電気が急に消えたかと思えば、ステージだけにライトがついており、そこに立っていたのは一人の男……いいや、橙色で櫛で梳かしていない髪に、目元には刺青なんだか分からない三本の線が入り、所々破けた服を着た機関者――、追跡者がいたのだ。

2019-11-05 19:20:29
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マイクスタンドの前に立っている追跡者はようやく顔を上げ、辺りを見渡しかと思えば「お前ら、真っ黒焦げの灰になる覚悟はあるか?」と聞いて来たのだ。 は、はい?――と、灰田は思いながら頭を少し傾げてしまうものの、周りに居た客は威勢よく返事をする上に気分も上がっている様子だ。#Rhapsody277

2019-11-06 20:02:34
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「ククククククク…ならば話が早いなァ?」 追跡者が後方に居るドラムとギターに担当に目配せの合図を送ると、二人の演奏が静かに始まった直後、追跡者もその音に合わせて歌い始めたのである。 ――なんだ、あんな事言っておいて、結構大人しい方のバンドなんだな…。

2019-11-06 20:09:41
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そんな事を思った矢先、隣に居た女性が灰田の顔を見て「あの方々の演奏は、これからですのよ」と言い捨てたのだ。 「それって、どういう――」 灰田が聞こうと思ったのも束の間だった、女性の言う通り、演奏が段々と激しくなったのと同時に、追跡者の歌唱も熱を帯びるものとなっていったのだ。

2019-11-06 20:13:33
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脳天を撃ち抜かれたような感覚が瞬時にやって来たかと思える程の熱唱振り、それにあてられたかのように周りの客たちは拳を上げたりしている中で、灰田は思ってしまう。 ――なんていうか、チェイスさんの意外な一面を見たな…。 #Rhapsody277

2019-11-07 18:33:41
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演奏も熱唱もまだ続く中、灰田は先ほど自分に一言申した女が気になってしまい、辺りを見渡すが、その姿はない。 ――まぁ、ココだって狭いんだ、それなりに動いたら見つかるかもな。

2019-11-07 18:36:03
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追跡者たちのライブが終わってもなお客席の熱は冷めず、誰かが言い出した「アンコール」の音頭が連鎖してしまう始末だ。 舞台裏の袖でその様子を見ていたメンバーの一人が「どーするよ、チェイス?」と聞けば「そうだなぁ…」と言いながら追跡者もその様子見る。 #Rhapsody277

2019-11-08 19:06:59
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――あの中にアイツらが居なかったから、既に長居は無用なんだが…。しかし、オーディエンスの期待を裏切る訳にもイカンよなぁ…。 アンコール音頭は益々増えて行き、もう一人のメンバーが「どうします、チェイサーさん?」と改めて聞く頃には、既に本人はステージの前に出ていたのだ。

2019-11-08 19:11:23
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追跡者が舞台の前に出た途端、アンコールの音頭を取っていた客たちは歓声を上げたりするものの、追跡者は「落ち着け」と言わんばかりに両手で抑えるような動きをすると、周りも一気に静まってゆく。 「クククククク……、流石だ。そんな君達には俺の即興曲を送るぜ、サイゴまで聞いていってくれや」

2019-11-08 19:15:38
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そう言って追跡者は舞台にあるピアノの前に座り、ゆっくりと蓋を開け、鍵盤を幾つか軽く引いた後、本当にその場で即興の曲を弾き始め、歌い始めたのである。

2019-11-08 19:20:32
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追跡者の即興アンコールは無事に成功し、観客たちは黄色い声援を送っている中、灰田は既に舞台の裏へ移動し、追跡者たちを探していたが、出入りする客や次に出る演奏者たちが居る者だから、ろくに動けぬ始末だ。 ――ったく、こんな時間だってのに、ヒトが多すぎなんだってぇの! #Rhapsody277

2019-11-09 19:03:00
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すると、灰田に一言申して姿を消した女の背後を見つけた途端、灰田の右目が反応し始める。 ――おいおい、まじか。勤務時間は過ぎてるが…、反応しちまったもんは仕方がねぇ。

2019-11-09 19:05:52
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しかし、灰田の右目は直ぐに反応が弱くなり、気のせいか…、と思いつつ近くに居たヒトに「さっき演奏してたヤツらが何処に居るか知らないか?」と聞く。 「Pursuitの事?」 「スープ?」 「Pursuitよ、多分、裏の控室に居ると思うけど」 「成程な、ありがとさん」#Rhapsody277

2019-11-10 18:47:17
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――と言っても、ココは裏のハズなんだが…。 等と思いつつ、灰田は人をかき分けつつ進んで行き、探し人でもある追跡者の背後をその目に捉え、そこへ向かい行くのであった。

2019-11-10 18:50:57
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「チェイス、さん!」と声をかけられた追跡者はゆっくりと振り向きながらに言う。 「誰の声かと思ったら、灰田じゃねぇか」 「色々と聞きたい事はありますが…」 「ってか灰田よぉ、お前、なんで今更敬語で俺と話してんだ?」#Rhapsody277

2019-11-11 19:06:03
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「えっ、……それは、チェイスさんが俺よりも277機関に入ったのが二つ早かったというのが分かったから、でして」 「あーーぁ、そういう事か…」 意外な指摘を受け、しどろもどろな返答をした灰田を見た追跡者は、ボサボサ頭を掻きながら、改まった表情になる。

2019-11-11 19:09:48
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「俺はそういう事は気にしないタチなんだ、例え、自分より上だろうが下だろうが、俺は俺で居る。それだけさ」 すると、先ほど人混みの中で見かけた女がコチラにやって来て、追跡者の傍に近づいたが、当の本人は少々鬱陶しいような表情を浮かべつつ「今は駄目だろう」と、小さな声で言う。

2019-11-11 19:13:09
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つまらない、とでも言いたそうな顔を浮かべつつも、灰田の方を見て「あら、貴方は先ほどの…」と声をかける。 「お前、さっきの…」 「なんだ、顔見知りか??」 「いいや、さっきチェイス、さんのライブが始まる前に会っただけ、です」 「成程ねぇ…」

2019-11-11 19:15:37
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「それよりもチェイス、さん。気づきましたか」 「何に?」 灰田は辺りを再度見渡し、追跡者に聞こえる程度の小声で言った。 「この中に標的が居たんですが、余りにも一瞬で直ぐに反応が薄れまして…」 「なんだ、灰田も気づいていたのか。ククククク……流石だな」#Rhapsody277

2019-11-12 20:23:00
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「それじゃあ、チェイス、さんも?」 「だが、それを炙り出すにはまだ少し早いんだよなァ」 「炙り出すって、まさか…」 突然、追跡者は何かの気配を察知したかと思えば「兎も角だ、灰田。俺が何故ココに居るのかはそのうち話す。今は、この場から離れる事をお勧めするぜ」と言う。

2019-11-12 20:26:45
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「な、なんでです?」 「直ぐに解りましてよ」 女の言い分も束の間、黄色い声援と共に人が一気に押し寄せ、灰田は先ほど以上の人混みに揉まれた上に追跡者たちから段々と距離を離されてしまう始末に見舞われてしまったのである。

2019-11-12 20:28:26
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翌朝、ふぁ~~あぁ…という欠伸をしつつ、灰田が何時ものように仕事部屋に行くと「は、灰田さん!おはようございますッ!!」と、勢いが余ったような言い方をする追野が居る。 「おはようさん、追野」 挨拶も早々、追野は「お茶、淹れてきますね!」と言って部屋を出て行ってしまった。#Rhapsody277

2019-11-13 18:52:47
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まだ完全に体が覚めていない灰田は、とりあえず自分の机へ向かうが直ぐに椅子へ座らず、全ての機関者が乗っている名簿ファイルを棚から取り出し、改めて追跡者のページを探し始めたのであった。

2019-11-13 18:55:37
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――チェイスもそうだが、あの女や楽器を演奏してたあの二人も機関者だった上に、俺らよりも先輩だったのか…。 ファイルに挟まれている名簿に改めて目を通していた灰田に「灰田さん、お茶、です…」という声が聞こえ、顔を上げるとお盆に人数分の湯呑を乗せてやってきた追野が居た。#Rhapsody277

2019-11-14 19:02:28
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「おぉ、サンキュな。追野」 「いいえ、私は出来る事をしたまでですからっ!」 湯呑を取り、淹れたてホヤホヤのお茶を一口飲む灰田を横目に、追野は机の上に置かれている名簿を見て「あ、ミヨシノさんだ…」と小声で零す。

2019-11-14 19:05:38
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「追野、知ってるのか?」 「は、はい。…私のメモでも彼女の事は記してますので」 と言いながら、追野は上着のポケットからメモ帳を取り出し、ミヨシノの事を記しているページを開いた。

2019-11-14 19:09:07
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「ミヨシノさんは私達より二つ早くこの場所に入った機関者です、同じ時期に入った機関者で言えば追跡者さんらが該当します」 それは書類にも書かれている事だから、誰でも解る事だ。しかし、追野は書類に書かれていない事も読み上げる。

2019-11-14 19:11:12
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「彼女自身にある能力があるんですが――」 「能力があるだって?…コレには書かれてなかったが、それは本当なのか?」 「私も間接的に聞いた事なので、実際にこの目で見ていないので、解らないのですが…。何でも、目には見えない能力、だそうです――」

2019-11-14 19:13:21
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

何故、俺達の中にあの機関者が、ミヨシノが居るのか? それは、自ら志願したからだと本人は答えた。そう言う事だから、俺達はそれ以上聞かなかったし、向こうだって最初から平然とした顔して一緒に行動しているのが現状だ。#Rhapsody277

2019-11-15 19:09:39
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

それは、仕事の時も例の活動をしている時も込みで、例の方では「マネジャー」という立ち位置で、俺達の活躍を舞台裏で見ていた。 「今日も演奏と歌唱、素敵でしてよ」 「あんがとさん」

2019-11-15 19:13:15
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

ドラム担当の機関者が追跡者の方へ来て、ミヨシノから少し離し「チェイス、この後、大丈夫か?」と小声で聞いてくる。 「……あぁ、問題ないぜ」 続けて、ギター担当の機関者もやって来て「出来れば、ミヨシノが居ない所で話がしたいんだ。いいか?」と問う。

2019-11-15 19:15:29
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まとめたひと
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

基本は自分が考えた創作ッ子達の事を呟いたり、絵を上げたり、お話も書いたりします。偶に違う話等もしておりますが……ようは気まぐれだが基本は創作用アカウントです。(※食べても美味しくない鶏野郎で無言フォローをしたり、時として話すとアツくもなりますがそれでもよろしければです)御用の方はDMまで。