管崎家の風来坊でもある管崎 嘉平(カンザキ カヘイ)は、とある街の出来事が解決したのち、再び放浪の旅に出ていた。宿に泊るものの、翌朝にはその宿の女将から従業員までほぼ全ての人が居なくなるという奇妙な出来事を目の当たりにする。嘉平は風呂場で出会った男、大映黒と名乗る者と共に行動していく後、一枚の浮世絵を発見し、その浮世絵を観察していた時、その世界へと引きずり込まれたのであった――。 (※連載当時のまま掲載しているので、誤字脱字があります。それと、苗字が「菅崎」となっていますが、正しくは「管崎」となります)
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伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

無事、丼二杯分のご飯とおかずを食べ終え、嘉平は食堂を後にし、自身の部屋へと戻ろうとした時である。 「昨日の方ではありませんか」 そう声をかけられ、反応した嘉平はその方を見る。 「アンタ、たしか露天風呂にいた。俺と同じ宿泊客だったのか」 #菅崎嘉平の冒険

2018-05-20 18:31:29
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「正確には少し異なりますが、大体そんな所ですね」 思わず首をかしげる嘉平だが、男は当たり前のように話を続ける。 「それよりも、先程から人の気配ってのを感じないなと思いませんか?」 嘉平は小振りながらに辺りを見渡す、そう言えば、食堂を出た直前から人っ子一人見ないような気がしていた。

2018-05-20 18:34:41
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

あの人が何も言わず、この教団を抜ける。 私は、あの方の下にいた。しかし、今は私の下に【かげ】がある。 その【かげ】は、何も言わないが、時折ヒト勝手に動く姿も見受けられる事もある。それがどういう意味を指すのかなぞ、私は当の間に知っている。 #菅崎嘉平の冒険

2018-05-21 18:14:09
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

嘉平と宿泊客じみた男は宿中を見て回るものの、人がだれも居ない状況である事には変わりなかった。無論、嘉平が先程まで丼二杯分食べた食堂でさえも、料理人が居ないのだから、益々妙な空気が漂っている事に変わりない。 「一体全体、何がどうなってんだ?」#菅崎嘉平の冒険

2018-05-22 19:34:46
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

嘉平がそう思ったのを口に出して言った時である、カゲの気配を感じたのと同時に、嘉平の両眼が緋色に変わる。その姿を見た男は、その眼は…?、と少し震えたような声で問う。 「あぁ、気にするな。何時ものことだから」 「いつものこと、なんですか…?」 「俺の家系はそういう事が当たり前なんだ」

2018-05-22 19:37:54
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

――だとすれば、この近くにヤツらが居る。何処だ?何処にいやがるんだ? 嘉平は辺りを見る、しかし、カゲの姿は全く捉えられない。 ――逃げても隠れても無駄だぞ、俺の眼は一切誤魔化しが効かないんだからな。

2018-05-22 19:40:18
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

カゲの気配は感じるというのに、その姿を捉えられないという焦りが生じ、嘉平は無言で宿中を駆け巡る。 無論、宿泊客じみた男も嘉平の後を追うが向こうの走りが早すぎてついて行くのがやっとな状況だ。 「まっ、て、ください…!」 息が切れつつ言うもんで、嘉平に聞こえるわけがない。#菅崎嘉平の冒険

2018-05-23 18:22:00
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

――闇雲に探しても無駄なのは解ってる、けれど、アイツらの気配は確かにあるんだ、なんとしてでも滅さなければならない。 そう思った時である、行き止まりの廊下で嘉平は走る足を緩め、男もそれに気づき、ようやく徒歩に戻る。 「……」 「どうか、したんですか?」

2018-05-23 18:26:13
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その問いかけ声を聞いた時、嘉平はようやく自分の後ろに男が居たことに気づく。 「お前、よく俺の速度でついて来れたな?」 「息、切れちゃいました、けど、ね…」 「まぁ、そりゃご苦労なこった。それよりも、俺が気になった事を言うならば…こんな人気の少ない所に、浮世絵なんて飾ると思うか?」

2018-05-23 18:28:48
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その浮世絵には見覚えのある街が描かれおり、嘉平は思わず「俺の故郷だ…」と小さく呟く。 「故郷、ですか?」 「あぁ、この絵は俺が生まれ育った故郷が描かれてんだ」 それに、カゲの気配もこの絵から強く感じている。まさか、この中にヤツらが居るというのか? #菅崎嘉平の冒険

2018-05-24 19:37:24
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

男は壁に飾られている浮世絵を観察しながら、独り言のように言う。 「この絵…、僅かにですが、動いてますね」 「動いてる?」 「えぇ、この道に居る人の影が…。ほら、そこの影も……」 嘉平は改めて浮世絵を見る、確かに、よく見れば人影が動いているのが見受けられる。

2018-05-24 19:41:04
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

問題は「どうやって、絵の中に居るカゲを滅するか」である、前例も何も、嘉平自身も経験したことが無い事だ。思わずうねり声を出してしまった時である。 向こうの方から『俺らが連れてってやろうか?』と、小さな声が誘ってくる。 「今、何か言ったか?」 「いいえ、私は何も…」

2018-05-24 19:45:16
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

一瞬の隙を狙ったのか、浮世絵から黒い手のようなモノが伸び、目の前に居る者達を浮世絵への場所と引きずり込んでしまったのである。

2018-05-24 19:48:47
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

誰が、その絵を売った? 真っ黒な服着た、不思議な金髪さんと怪しい黒い服を着た人達。 その絵には不思議な力があるのだろう、買った人達はずーっとその絵を魅入ってる。 #菅崎嘉平の冒険

2018-05-25 18:34:33
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

そして気が付けば、その絵を見ていた人は音もなく姿を消した。 その絵は何枚売れたのかは知らないけれど、今まで消えた人達は三十四人。そして、今、新たに二人の男が浮世絵を見ていたら、姿が消えちゃった。 だから、これで三十六人って事になるのかな。

2018-05-25 18:37:38
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その様子を影から見ていた者は「双手双眼カゲ法師、か…」と呟き、その横には一人勝手に動くカゲが居る。 『あの場所から抜けだせると思うかね?』 「それは、双手双眼の努力次第という事になります、そして、遅かれ早かれ、私達の元にやって来ると思いますけどね」 『滅されるのか』

2018-05-25 18:40:38
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その者はカゲに向かい、頭を下げつつ「その時は、私が全身全霊をかけてお守りしますが故に」と、まるで神に誓うかのようである。 『その言葉、しかと受け止めたぞ。ニンゲン様』

2018-05-25 18:43:23
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

嘉平の眼に見えた景色そのものは青空なのだが、その色合い自体は何処か、絵の具じみている印象を受ける。 ――あーー、ここは何処だ…?確か、廊下の壁にあった浮世絵を見てたってのは覚えてるんだが…。 #菅崎嘉平の冒険

2018-05-26 19:31:43
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

体育座りのような状況で辺りを見渡していた時である、うねり声を発する者が居て、嘉平は驚きつつもその場を離れる。 「すまん、すまん!!まさか、お前が下に居るとは思わなくてよ…」 「いいえ、別にそれはいいのですが…」 宿泊客じみた男は、自身の服についた汚れを落としほろう。

2018-05-26 19:34:14
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「それよりも、ここは一体どこなんでしょうか?」 「俺にもさっぱり解らん、だが、あの空を見る限り、俺達が居た場所とはちょっとばかし異なるんだって事は解るんだけどな」

2018-05-26 19:35:31
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

嘉平と宿泊客じみた男は、近くにあったカフェーで珈琲を飲んでいた。最も、それは、これからの行動をどうするかという話し合いをする為に、入ったのである。 「そういえば、互いの名前をまだ知ってなかったよな?俺は嘉平、菅崎嘉平ってんだ」 「私は、大映黒と言います」 #菅崎嘉平の冒険

2018-05-27 20:13:53
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「大映黒……随分と変わった名前なのな」 「よく言われます、最も、これはあくまで自ら付けたモノなので、本名は別にあるんですけどね」 「フーン、細かい事はよく知らんが、一つ、よろしく頼みますわ」 「こちらこそ、よろしくお願いします」

2018-05-27 20:15:38
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

カフェーを出た菅崎嘉平と大映黒の一行、お金を払おうと互いにポケットに入っている財布を出そうとしたが、店員から「お金は大丈夫ですよ」と言われ「本当にいいのか?」と疑うような声で嘉平が聞くも、店員は営業スマイルの見本を二人にみせながら「大丈夫です」と返す。#菅崎嘉平の冒険

2018-05-28 18:11:22
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「さてはて、まずはこの場所は一体なんなのかってのを知らないと、動けないもんな」 「確かに、菅崎さんの言う通りです」 「俺が一番最初に違和感を持ったのは、あの浮世絵は俺の故郷を描いてたんだ」 「そう言えば、最初に見た時にそう言ってましたよね」

2018-05-28 18:14:22
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「しかも、その浮世絵にはカゲの反応があった…」とは嘉平の中で留めておき、実際には「その直後にお前じゃない声が聞こえ、俺達をこの場所へ招き…ってか、半ば強引に、この場所へ連れて来たってんだから、世の中何が起こるか解ったもんじゃねーな」と相手に話す。

2018-05-28 18:17:30
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「もしかしたら、この中に宿の人達も居るのではないでしょうか…」 「そう思った理由は?」 「菅崎さんは昨日初めて来たから知らないとは思いますが、少し前まであの宿には受付や食堂の他、客室にも全て浮世絵が飾られていたんですよ」 「そうだったのか」

2018-05-28 18:21:09
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「しかし、数日前から浮世絵の姿を見なくなったのと同時に、宿で働く人たちを見かける機会も減ってきたなと思ったので、今回の事と何か関係があるのではないのかと、私が勝手に思ってるだけなんですが…」

2018-05-28 18:23:54
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

大映黒の話がもし、本当に起きている事なのだとすれば、話の筋が通ってるように思える。 消えた人たちが嘉平と大映黒と同じように、浮世絵に居た【カゲ】達によって引きずり込まれ、この場所に来てしまった…という事になる。

2018-05-28 18:26:01
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

しかし、本当にそうだろうか? 現状では解らない事だらけで、嘉平は思わず「あーーー、わからん!!」と天に向かって叫んでしまう。その姿を見て、大映黒は「大丈夫、ですか?」と心配するが、当の本人は「すまん、今のはちょっとした自己発散法でな。多分、これからもするわ」と返した。

2018-05-28 18:28:11
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

誰れかが二人を見ていた、それは誰なのか? 『キタぞ、来たぞ。あのニンゲン』 喋るはずがない存在達が、話し合っているぞ。 『他のヤツはこのバショから抜け出せず、今でもこの場所で迷っている』 『どうする、どうする?』#菅崎嘉平の冒険

2018-05-29 18:37:45
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『オレ達は俺達だ、ニンゲン様の言う事なんぞ、聞く耳持たねぇぞ』 『右に同じく』 『だが、相手は双手双眼だ。オレ達が相手出来るのか?』 一つのカゲがそう言った時、最初に喋ったカゲが答える。 『イザとなれば、バカな野郎共が相手する。俺達は、ヒトを喰ってる最中の【カゲ】だからなぁ』

2018-05-29 18:41:30
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

何処か引きつりも妙に甲高い声を出しながら【カゲ】は笑う、正に、ヒトを喰って、そのヒトに成り代わろうとする存在が故の笑い方である。 『それじゃあ、元に戻るかねぇ…』

2018-05-29 18:46:32
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「お前、随分と変わった色合いな服を着てるんだな」 「え?」 「いや、上に着てるヤツとか中に来てるシャツだって、結構中々見ないなと思ってさ」#菅崎嘉平の冒険

2018-05-30 18:39:01
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

大映黒の服装、中に着ているのはベージュ色のカーディガンとYシャツは藤色、その上に羽織っている上着は紺色で、くすんだ桃色じみたズボンを穿いていると来たもんだ。 「人とは違う事をしたいなと思いまして、洋服店で色々と探し、私がいいなと思った物がコレだったという話になります」

2018-05-30 18:42:39
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「その気持ち、解らんでもないぜ」 「そういう菅崎さんこそ、中々に珍しい恰好をしているように見受けられますけど…」 「あぁ、コレか」 待ってましたとでも言わんばかりに、嘉平は大映黒の問いに答える。

2018-05-30 18:46:07
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「ある小説に出てくる探偵が好きでな、その格好を模し……いいや、リスペクトして呉服店で似たのを探した結果って感じだな」 「成程…」 「まぁ、この格好で居ても俺は探偵じゃないから、謎解きとかはからっきしだけどな」 「探偵小説を読んでいても、ですか?」 「読んでいてもだ」

2018-05-30 18:49:14
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

何気ない会話が繰り広げられていた時であった、遠くから悲鳴のような声が聞こえ、二人は顔を合わせその場所へ向かう。 ――この反応、間違いねぇ。ヤツらだな…。 そう思い、嘉平は向かうものの、大映黒は相も変わらず足が遅く、ついて行くのがやっとである。

2018-05-30 18:52:20
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その少女は動けないで居た、目の前に居る存在は自身の足元にある【影】なのに、その【影】は生き喰おうとして近づいているのだから、自然と怖がる気になる。 『お前、良い具合にスキマがあるなぁ??』 「い、いや…!」 『オレが喰って、お前の代わりになってやろうじゃないか…!』

2018-05-30 18:55:35
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

グワッと大口を開けた時である、その背後から「頭を下げろ!」と声が聞こえ、少女はすぐに頭を下げ。目の前に居た【影】は疑問と思った時には、既に、背後から口まで一本の杖が貫き通っていたのである。 『アァ……』 杖を見たのち、頭を半回転させながら、改めて背後を見る。

2018-05-30 18:59:47
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

目の前に居た者の眼は緋色、両手は真黒くなっている。 その者は己達を滅する存在だというのは知っている『カゲ、ほうし…』。 「よくぞお分かりで、ってか、お前らにとっちゃあ敵なんだから、知ってて当然だよな?」

2018-05-30 19:04:46
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

ようやく嘉平の後に追いついた大映黒の姿を見て、嘉平は「ヤツは俺が相手する、その隙を狙って、あの子を安全な場所まで連れっててくれ」と頼んだ。 「それは解りましたが、菅崎さん、貴方は一体何者なんですか…?」 「言い忘れてた、俺はカゲ法師の菅崎嘉平だ。それも、親父譲りの双手双眼だ」

2018-05-30 19:06:56
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

『ソウシュ、ソウガンがなぜここにいる?』 「それはむしろ、俺が知りたい位だ。宿にあった浮世絵を見てた時に引きずりこんだ、そうだろう?」 『俺じゃあない』 「確かにその通りだが、お前のお仲間であることは、俺の眼が証明してんだよ、馬鹿野郎」#菅崎嘉平の冒険

2018-05-31 10:58:11
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

どんな攻撃が来ても良いように、嘉平は構えの体勢にしている。その一方、物陰に隠れ少女の安否を確認する大映黒。 どうやら、命に別状は無いため一安心しつつも、菅崎さんが目の前にいる黒い存在に向かって何かを話している様子を見る。

2018-05-31 11:05:03
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「それで、この場所にお前らは後どれくらい居るんだ?」 『ソウシュソウガン一人で、どうにもならない位だ』 それはつまり、沢山居るってことか。 面白いじゃねぇか、そういう展開ほど燃え上がるタイプなんだぜ、俺の場合はな。

2018-05-31 11:10:55
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「お前を滅する前に聞くが、俺達以外にもこの場所へ引きずりこんだのか?」 痺れを切らしたのか、【カゲ】は『問が多い野郎だ』と言いつつ嘉平に向かって攻撃を仕掛けようとしたのだ。 【カゲ】の手を漆黒の両手が抑える、これが意味をするのは勿論、【カゲ】自身も解っている事である。

2018-05-31 11:17:09
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「俺の両手で受けても直ぐには滅されない辺り、お前、中々タフな野郎なんだな?」 『そういうお前こそ、力が弱いんじゃないのか。ソウシュソウガン?』 一人と一つは一旦距離を置き、互いに睨み合うような姿勢で相手を見る。 #菅崎嘉平の冒険

2018-06-01 06:44:47
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

地に手足をつけ、嘉平は姿勢を低くした状態で【カゲ】に向かって走り行く、とすれば【カゲ】の足元に漆黒の手が触れる時【カゲ】は瞬く暇無く滅されることとなる。

2018-06-01 06:55:08
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

カゲ法師は【カゲ】の口を残し、滅される直後に問う。 「誰が、あの絵を描いた?」 『...金髪の、ニン、ゲン』 跡形もなく【カゲ】は滅されたのを自身の眼で確認し、嘉平は大映黒と助けた少女の所へ向かった。

2018-06-01 07:04:25
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

大映黒が助けた少女は震えていた、いくら声をかけても答える余裕が無さそうな様子である。 ーーこういう場合、一体どうやって対応すればいいんだろうか...。 そう思った時である、【カゲ】を滅し終えた嘉平が二人の元に来たのだ。 #菅崎嘉平の冒険

2018-06-01 17:25:54
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「大映黒、そしてお嬢ちゃん大丈夫か?」 「私は大丈夫なのですが、どうも、この子の怖がりがまだ続いてるようでして...」 「そうか...」 嘉平は少女と同じ目線に合わせるようにしゃがみ「もう、大丈夫だぜ、あの怖い野郎は俺が滅したからな」と、優しい声で話す。

2018-06-01 17:31:59
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まとめたひと
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

基本は自分が考えた創作ッ子達の事を呟いたり、絵を上げたり、お話も書いたりします。偶に違う話等もしておりますが……ようは気まぐれだが基本は創作用アカウントです。(※食べても美味しくない鶏野郎で無言フォローをしたり、時として話すとアツくもなりますがそれでもよろしければです)御用の方はDMまで。