刀の方のアカウントで呟いた小豆さに
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みとしろ @igagurigarashi

冷めた色の瞳で私を捉えた。 「……やくそくをまもれないなら、しかたがない」 「、ぇ」 『仕方がない』とは、 「じーぴーえす、といったかな。たいないにうめこめば、きみがどこにいても、すぐにみつけることができる」 「…………――ッ!!?」 ちょっと待って。ちょっと待って今GPSって言った?

2020-06-11 21:10:40
みとしろ @igagurigarashi

それ迷子防止用に犬とか猫につけるやつじゃない???っいやそれ以前に私のプライバシーと人権が!!?!? 「ぁっ――小豆さん!ごめんなさいっ!!本当にもうしません今度こそ約束しますから……!!」 「だめだ。きみはわたしとのやくそくをやぶった」 「だからきちんと反省してますってば!」

2020-06-11 21:16:25
みとしろ @igagurigarashi

「くちではなんとでもいえる」 「っ――~~!!」 ひどい。そんな言い方、あんまりだ。 確かに悪いのは私だけど、でも。でも―― 「……っ ら、ぃ」 ぴくり、小豆さんのキリリと尖った眉尻が跳ねる。見たことのない冷たい色をした双眸に、勢い任せの啖呵を切った。 「――小豆さんなんて、大嫌い!!」

2020-06-11 21:21:16
みとしろ @igagurigarashi

後悔先に立たず。先人のその言葉が、背中にずっしりとのしかかるようだった。 往来で小豆さんと言い争った挙句、小学生のような捨て台詞を残して、私はひとりで本丸に戻ってきた。 それからかれこれ数時間、執務室に籠城している。だってめちゃくちゃ怖い顔してたもん、小豆さん。私まだ死にたくない。

2020-06-11 21:26:40
みとしろ @igagurigarashi

「…………どうしよぉ」 はぁ、と何度目になるかわからないため息をついて、文机に顔を伏せた。いや、どうしようもなにも謝るしかないんだけど。でも怖い。GPSとか言い出した小豆さんの目、冗談には見えなかったし。 うんうんと頭を抱えていると、部屋の外から幼い声がおずおずと私を呼んだ。

2020-06-11 21:31:57
みとしろ @igagurigarashi

「ぁ、あるじ……はいっても、いい……?」 謙信君の声だった。涙混じりの。 「――どうかした?」 嫌な予感を覚えつつ、障子戸を開ける。私を見上げる謙信君の大きな瞳はうるうると潤んで、顔色はどことなく悪かった。 「あるじ、たすけて……あつきが、あつきがっ」 どくり。心臓が、嫌な音を立てる。

2020-06-11 21:36:12
みとしろ @igagurigarashi

「――あつきが、むげんにおかしをつくりつづけてるんだ……!!」 「…………うん?」 「ぅぷ……っ、も、もうたべられないからやめてって、みんなでとめてるのに、きかなくて……っ」 口元を押さえて顔を青くする謙信君に、「うわぁ」の一言しか出てこない。黙々とスイーツを作る背中が目に浮かんだ。

2020-06-11 21:41:28
みとしろ @igagurigarashi

厨の中は、想像を絶する事態になっていた。 テーブルに所狭しと並べられたカラフルなスイーツはまるでホテルのバイキングのようだ。甘い匂いが立ち込めて、それだけで胸焼けしそうになる。ピンクのエプロンをかけた後ろ姿から発せられる妙な圧に怖気づきそうになりつつ、意を決して一歩踏み入れた。

2020-06-11 21:47:14
みとしろ @igagurigarashi

「ぁ――小豆、さん、」 一心不乱に泡だて器を動かしていた手が止まった。ハンドミキサーを使っていないあたり、かなりの重症だと思われる。とにかく絶え間なく手を動かすことで、小豆さんは何かを発散しようとしているように見えた。 「……小豆さん」 「……――なに」 もう一度呼びかけて戻ってきた声は

2020-06-11 21:52:41
みとしろ @igagurigarashi

いつもの柔和さのかけらもなく、硬質で、感情が読み取れない。その声色だけで怖気づきそうな自分をどうにか奮い立たせ、振り向かない彼の背中に、頭を下げた。 「今日のことは、全面的に、十割十分、私が悪いです。ごめんなさい。本当に反省、してます」 「…………」 「だから――あの……っ、」

2020-06-11 21:57:04
みとしろ @igagurigarashi

無言の背中に、言葉が詰まる。いつもなら、私と話す時は必ず目を合わせてくれるのに。 「っ……こっち、向いてください」 「――……きらいなおとこのかおなんて、みたくないだろう」 「ッッそれは……!ぃ、勢いで言ってしまっただけで……!!」 この期に及んでまだそんな意地悪を言うのかと

2020-06-11 22:01:25
みとしろ @igagurigarashi

語気が荒くなってしまった自分に気が付き、落ち着けと胸に手を当てて深呼吸する。喧嘩をしにきたわけじゃない。私は、このひとに、今度こそきちんと謝りたいのだ。 「……次からは、出かける時は必ず誰かに付き添ってもらいます。私の言葉が信じられないなら、誓約書でも何でも書きます……だから、」

2020-06-11 22:11:10
みとしろ @igagurigarashi

「だから――……顔、見せてください」 エプロンの端をくんと引いて、広い背中に額を押し付ける。我ながら、あざといことをしているとは思った。でも、体が勝手に動いてしまったんだからもう、仕方がない。 「…………『だいきらい』と、言ったのは」 「……そんなの嘘です」 「……じゃあ、すき?」

2020-06-11 22:15:24
みとしろ @igagurigarashi

「――好きですよ。ここにいるみんなのことが、大好きです」 「…………――そう」 白い生クリームが入ったボウルを置いた小豆さんが、ゆっくりと私を振り向く。眼差しはもう、怖くはなかった。 「……わたしも、わるかった。つい、かんじょうてきになって、きみをこわがらせてしまったね」

2020-06-11 22:18:57
みとしろ @igagurigarashi

眉尻を下げた彼が、やわらかく苦笑する。 「――なかなおり、してくれる?」 「っ、はい……!」 これにて一件落着――心の中で諸手を挙げて喜んだ直後、付け加えられた小豆さんの言葉に硬直した。 「よかった。じゃあ、ここにあるすいーつ、のこさずぜんぶ、たべてくれるかな?」 「……………え」

2020-06-11 22:22:32
みとしろ @igagurigarashi

え??? 「――ぜ、全部、ですか……?」 「うん」 「こ、ここにあるの、全部……?」 「ああ。そうすれば、じーぴーえすのけんもなしにしよう。あとくされなく、なかなおりだ」 にっこり。甘い匂いを纏わせて微笑む小豆さんは、現在進行形でバチバチに怒っていた。

2020-06-11 22:27:00
みとしろ @igagurigarashi

「うぅ……おいしぃ……」 「それはよかった」 テーブルに座り、ホールケーキを食べ進める私を向かいから頬杖ついて眺める小豆さんは楽しそうだ。おひとり様ようとかじゃない。普通にファミリーサイズのそれだった。 確かにおいしい。お店に引けを取らないほどおいしいけれど、いかんせん量が……

2020-06-11 22:31:26
みとしろ @igagurigarashi

半分近くまで食べ進めたところでみるみるペースが落ちてしまう。口の中が甘ったるくて仕方ない。 「っ、小豆さん、何か塩辛いものもらえませんか……味付き海苔とかで良いんで……」 「だめ」 多分語尾に「♡」がついていた。楽しそうで何よりです。 「ほら、てがとまっているぞ」

2020-06-11 22:36:38
みとしろ @igagurigarashi

私の手からフォークを取り上げた小豆さんが、たっぷり生クリームが乗った部分を掬い、私の口元へ差し出してくる。反射的に口を噤んでふいと顔を背けると、「こら」という言葉と共に追いかけたきたフォークがやんわりと唇をつつき、口の端にクリームをまぶされる感覚。 「はい、あーん」 「~~~~っ」

2020-06-11 22:41:59
みとしろ @igagurigarashi

心と味覚を体から切り離し、ぱかりと口を開ける。そっと差し込まれたフォークの上のケーキを無心で頬張っていると、小さな笑い声を零した小豆さんがフォークを置いた。 「――きみはほんとうに、すなおだな」 「んぇ?」 「……いすにふかくすわって、りょうてはひざのうえに。うごいてはいけないよ」

2020-06-11 22:49:04
みとしろ @igagurigarashi

「わたしがいいというまで、めをとじて――そうしたら、このあたりでゆるしてあげよう」 グローブを外した小豆さんの素手が包み込むように頬に触れ、鼻先がくっつきそうなほど、顔を寄せられた。 できるかと問いかける蠱惑的な視線に、ドクリと心臓が波打つ。 これは――キス、されるやつ、では、

2020-06-11 22:53:17
みとしろ @igagurigarashi

――と見せかけて、ほっぺを抓られるか、潰してブサイクな顔にされるパターンと見た。 ふっふっふ。小豆さんめ、動揺する私を揶揄うつもりだろうが、そうはいかない。この流れなら絶対そうだ間違いない。私は詳しいんだ。 「――わかりました」 言われた通り椅子に深く座り直して、大人しく目を閉じる。

2020-06-11 23:00:37
みとしろ @igagurigarashi

口の端に、濡れた熱が這った――そう思った時には、唇がちゅっと密やかな音を立て、やわく食まれる感触。 頭の中が、一瞬でクリーム色に染まった。 「――すこし、あますぎたかな」 呆然と見開いた瞳の中で、小豆さんが見たことのない顔で、意地悪く眼差しを細める。 ジンと甘く痺れる唇を喘がせた私に

2020-06-11 23:08:49
みとしろ @igagurigarashi

小豆さんは内緒話をするように、潜めた声で耳打ちした。 「――いけないこだな」 「まだ、めをあけていいとは、いっていないよ」 🍡🍡あんてんえんど🍡🍡

2020-06-11 23:12:17
みとしろ @igagurigarashi

この数日後、小豆さん宛に大きめな荷物が届き、送り主を見て「――んん?」てなるハスキ(※ハウスキーパー) 帰宅した小豆さんに荷物を受け取った旨と伝えると「ああ!」と上機嫌に箱を開け始めて、不穏な気配を察知しつつ何も言わずにその様子を眺めていると、出てきたのは女性もののパジャマ。 twitter.com/igagurigarashi…

2020-06-15 20:54:33
みとしろ(6/25参加します) @igagurigarashi

「きょうはとまっていきなさい」 | みとしろ #pixiv pixiv.net/novel/show.php… 小児科医小豆さんとハウスキーパーちゃんのお話清書しました~! ツイートした内容のその後のお話も付け加えてます🍡

2020-06-14 13:34:39
みとしろ @igagurigarashi

しかも甘そうなブランド名で有名な、結構お値段が張るやつ。 「きみようにかってみたんだ」 「(やっぱり……🤦‍♀️)」 「きっとよくにあう。さっそくきてみてほしいな」 止める間もなくタグを切られ、急かすように脱衣所に押し込められた。 淡いパステルカラーの、裾がひらひらしたワンピース。

2020-06-15 21:00:41
みとしろ @igagurigarashi

映画の中のお姫様が着ていたネグリジェのようなシルエットに、気後れしつつ袖を通した。 「ぁ――小豆さんっ!」 興奮した声で小豆を呼びつつリビングのドアを開けたハスキに、小豆は面食らったように瞠目した。しかし、自分の買い与えたワンピースに身を包んだ彼女の姿を見て、途端に眦を緩ませる。

2020-06-15 21:06:28
みとしろ @igagurigarashi

「おもったとおりだ。よくにあってい」 「すごいですこれ!すっごく気持ちいい!!夢見心地な肌触りですっ!!」 珍しく小豆の言葉を遮り、捲し立てるように言うハスキの瞳がキラキラと輝いている。どうやら気に入ってもらえたようだ。 「私、こんなパジャマ初めて着ました……!」 「それはよかった」

2020-06-15 21:10:16
みとしろ @igagurigarashi

「小豆さんも触ってみてください!柔らかくて、ほんっとに気持ちいいんですよ!」 「…………いいの?」 「はいっ!」 不自然に開いた間に気づかない彼女に、愛おしさと、悪戯心が込み上げた。無防備すぎるのがいけない。少し、お灸を据えてあげなければ。 「――じゃあ、えんりょなく」

2020-06-15 21:16:41
みとしろ @igagurigarashi

で小豆さんにぎゅうと抱きしめられ「!!!??!?」ってなるハスキちゃん。 「っぁ、あ――ぁずき、さ……っ」 「……ああ、ほんとうに」 「やわらかくて、きもちがいい」 囁きながら更に強く背中を抱き寄せられ、小豆さんとの間でおっぱいがむにゅぅと潰された感覚に声にならない悲鳴を上げるend🍡

2020-06-15 21:23:49
みとしろ @igagurigarashi

「さいきん、あるじにさけられてるきがする……」と繕い物をしながら零した小豆さんの横で、寝転がってお煎餅かじってる大般若さんが「おいおいそいつはーー”好き避け”じゃないか?(適当)」(※正解)とか言い出すゆるい長光部屋を定点カメラで見ていたい。

2020-06-16 07:53:55
みとしろ @igagurigarashi

女子高生みたいな会話してくれ

2020-06-16 07:55:27
みとしろ @igagurigarashi

(小豆さに) 万屋からの帰り道、ふと立ち止まった審神者が辺りを見回す。 「どうかした?」 「どこかに……――あ、やっぱり!梔子が咲いてます!」 光沢のある深緑の葉から覗く純白の花を見つけた審神者が、嬉しそうに花のもとへ駆け寄った。 「うう~ん……はぁ、良い匂い」 「あまいにおいだね」

2020-06-17 20:16:24
みとしろ @igagurigarashi

鼻孔にじわりと染み込むような、濃い香り。審神者は胸いっぱいにそれを吸い込み、夢見るような眼差しで白い花を見つめた。 「梔子の匂い、大好きなんです。ずっと嗅いでいたいくらい」 「……なら、ほんまるのにわに、うえてみる?」 「私もそうしたいって言ったことあるんですけどね、歌仙が、

2020-06-17 20:21:32
みとしろ @igagurigarashi

『嫁の貰い手がみつからなくなるよ』って」 “嫁入りの口なし”――梔子(くちなし)の名前にかけて、そんな言い伝えがあるのだと言う。 「――へぇ。はじめてきいたな」 「私も知りませんでした。でも、そう言われたらやっぱりちょっと、幼心にも気になってしまって……」 だから庭には植えないのだと

2020-06-17 20:27:11
みとしろ @igagurigarashi

少し恥ずかしそうに苦笑した審神者に、小豆長光は「そうか」と神妙に頷き、かぐわしく香る白い花を見つめる眼差しを細めた。 という前提があって 【Aルート】 ある日、執務の合間に庭から甘い匂いがすることに気が付き、その元を辿ると梔子を植えている小豆さんに遭遇するやつ。

2020-06-17 20:33:48
みとしろ @igagurigarashi

「…………小豆さん」 「ああ、みつかってしまった」 ねめつけるような審神者の視線に悪びれた風もなく、普段と同じ調子でにこりと笑う。 「もう、お嫁に行けなかったらどうしてくれるんですか……」 「およめにいかれてはこまるから、やっているんだぞ」 「、ぇ」 言葉を飲み込み固まった審神者に、

2020-06-17 20:38:41
みとしろ @igagurigarashi

ゆったりと微笑み、咲いたばかりの梔子を黒い手が手折る。甘い匂いが、一段と濃くなった――そう思った時には、審神者の髪に梔子を挿した彼に、頬を包まれていた。 「ずっと"ここ"に――……わたしのそばに、いなさい」

2020-06-17 20:43:05
みとしろ @igagurigarashi

【Bルート】 それから数年後。審神者の結納の日。 なんとなく落ち着かず、日が昇る前に目を覚ました審神者が身支度を整えていると、部屋の外から声がした。 「――あるじ」 小豆長光の声だった。こんな早朝にどうしたのだろう。襖を細く開けると、薄く霧のかかった夜と朝の間に、彼が佇んでいる。

2020-06-17 20:47:48
みとしろ @igagurigarashi

「小豆さん……?」 「きみに、みせたいものがある」 やわらかく微笑う小豆長光に、何か不穏な感情が思考の端を掠めた。しかしそれは一瞬で霧散して、気づけば庭に立つ彼に吸い寄せられるように濡れ縁に出ている。 伸ばされた小豆長光の腕が、審神者を軽々と抱き上げた。 「どこに行くんですか……?」

2020-06-17 20:52:06
みとしろ @igagurigarashi

「すぐにわかるよ」 見慣れた朱い橋を渡り、小豆長光は迷いのない足取りで庭の奥を目指す。 ひんやりと産毛を濡らす霧の中に、覚えのある甘い香りがふわりと混じった。 「――ついたよ」 「っ、!!」 本丸の最果て。そこには一面に梔子の花が咲き乱れ、くらりとするほど濃厚な芳香が充満していた。

2020-06-17 20:57:08
みとしろ @igagurigarashi

いつから、こんな――いや。“ここ”は本当に、自分の知る本丸なのだろうか。 見知らぬ場所に迷い込んだような不気味さに、冷たい汗が背筋を伝う。思考ごと凍りつく審神者に、小豆長光は頬を寄せながらくつりと笑った。 「――きれいだろう」 「きみのすきな、くちなしのはなだ」

2020-06-17 21:01:19
みとしろ @igagurigarashi

「"ここ"ならだれも、とがめない」 "誰"に、"何"を、咎められる――? 甘い匂いが眩暈を誘い、揺れる思考を溶かす。 手放してはいけない細い糸を手繰り寄せようにも、もはや縋れるものは己を抱き上げる彼しかいない。 戻れないのだと片隅で悟った時、白々しい朝日がふたりぼっちの世界を淡く照らした。

2020-06-17 21:11:20
みとしろ @igagurigarashi

(小豆さに) 今日の例のさくらんぼで頭があれしてあれしたやつ pic.twitter.com/MPL3d8EYTA

2020-06-22 19:58:11
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みとしろ @igagurigarashi

(小豆さに)(今日のあれ) 🤦‍♀️「~~~~っ……包丁君、お菓子を作る時は、周りに飛び散らないように注意しないとダメですよ」(ごそごそ) 🍬「はぁ~い🌸🌸🌸」 🍡「……あるじ、包丁藤四郎になにをわたしたんだ?」 🤦‍♀️「お小遣いです」 🍡「こらこらこら」

2020-06-23 18:12:05
みとしろ @igagurigarashi

小豆さにでお互いの体の間に風船挟んで割るゲームやってほしい

2020-06-28 10:55:57
みとしろ @igagurigarashi

「あっ、あっ……やだ、やだこれ怖いぃぃ!!」 「っ……あるじ、だいじょうぶだから」 「やああ!やだっ、いや……!やめて小豆さん、小豆さん……っ」 「こわくない、こわくない」 「ぅ、うそ……!ぁ、だめ、だめわれちゃ……!あっ、あっ……!!」 「っ――あるじ、ごめん」 「!!!」 💥💥🎊💥💥

2020-06-28 11:06:53
みとしろ @igagurigarashi

「~~~~!!!!!」 声にならない絶叫を上げ、審神者がその場に崩れ落ちる。ふにゃふにゃになった彼女の体を抱きしめたまま、小豆長光も床に膝をついた。 「がんばったね」 「っ……っ……!!」 「えらい、えらい」 「~~~っぁ、小豆さんのバカぁぁ……!」 ひんひんと泣きながら、恐怖の余韻で

2020-06-28 11:13:08
みとしろ @igagurigarashi

震える審神者が悪態をつきながらも小豆長光にしがみついてくる。その姿につい口元が緩むのを感じつつ、小豆長光はよしよしと彼女の頭を撫でて思案した。 『互いの体に挟んだ風船を割らなければ出られない部屋』 残りのカウンターは『2』と表示されている。 「……さっきも、だいぶあぶなかったが」

2020-06-28 11:19:13
みとしろ @igagurigarashi

「ぅえ……?」 涙目の審神者が小豆長光の独り言を拾い、潤んだ瞳で彼を見上げる。不安げな面持ちににこりと微笑み返し、『これだからなぁ』と内心でごちた。 残りあと2回。自分は果たして、下の己を“爆発”させずにいられるか――自らの懸念に溜息をつきたくなるのを堪えながら、次の風船を手に取った。

2020-06-28 11:29:03
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まとめたひと
みとしろ@低浮上 @sumiz0me

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