「摂食障害の過去現在これから」切池信夫・「摂食障害治療の基本問題の決着に向けて」永田利彦・「摂食障害と心的外傷」崔炯仁
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【切池信夫「摂食障害の過去、現在、これから」精神科治療学33(11); 1273-1278,2018 】 Ⅱ.現在について 2. 中年の摂食障害 中年労働者の食べ過ぎの原因の1つとして、夜食症候群(night eating syndrome)やBED(過食しても排出行動を呈さないbinge eating disorder)などの摂食障害がある。

2019-02-04 21:39:42
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3. 既婚者の摂食障害 2000年代頃から既婚の摂食障害患者が注目されるようになり、それが今や日常診療で普通のこととなっている。既婚例には結婚後に再発する例や、結婚後あるいは妊娠後に発症する例、さらには離婚後に発症する例などがある。 結婚後再発する例の再発状況や契機として、夫婦関係や

2019-02-04 21:45:21
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結婚生活の危機や破綻が多く、さらに結婚後発症例の過半数が夫との不仲や浮気、別居、夫が仕事で忙しいなど結婚生活や夫婦関係の危機、その他離婚などと関係している。既婚例の場合,夫婦関係の問題が大きく関係しており、対人関係療法などが必要となり、治療はきわめて難しい。

2019-02-04 21:51:12
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4. 治療抵抗性の慢性例 5~10年以上経過して身体合併症や精神的問題で複数の入院歴を有し、少し改善しては悪化を繰り返し、治療抵抗性で慢性のAN(神経性やせ症)患者も増えている。これには思春期や青年期に発症して持続している者、一度回復してその後再発する者、結婚後に発症する者など様々である。

2019-02-04 21:57:28
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その中に40歳、50歳過ぎの患者も少なくない。その臨床特徴を以下に列挙する。 1) 長期の間、低体重が持続 25kg前後から30kg前後の体重が「増えては減少して」を繰り返し、少なくとも5年以上持続している。 2) 羅病経験が長い 治療を受けた経験があるにもかかわらず10年、15年と病気が持続している。

2019-02-04 22:04:11
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その間少しは改善しては悪化を繰り返している。 3) 治療に対する動機づけが低い 治りたいというが、摂食量を増やすことや、嘔吐を減らすことに対して巧妙に抵抗し、少し体重が増加しては減少することを繰り返す。摂食障害の牢獄からの解放を求めるが、変化することを頑固に避ける。

2019-02-04 22:09:04
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4) 完全主義と損害回避傾向が強い 自尊心が低く、完全主義的傾向が強い。変化に対する抵抗が強く新しいことに挑戦する意欲が弱い。そして小さなリスクを避ける結果、大きなリスクを招いている。

2019-02-04 22:24:12
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5) ドクターショッピング 診療所やクリニックへの通院が長く続かず、転院が多い。さらに入院回数も多くなり、救急病院への入院歴が多い。 6) 家庭内で最低限の生活をしている 社会生活に興味がなく、体重や体形のコントロール、儀式的な食事制限を守ることで1日の生活が成り立っている。

2019-02-04 22:30:40
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7) 病気が改善した後の人生が描けない 病気が治ったら何をしたいか、理想的なことは述べるが、現実的なことは言わない。世捨て人のごとく生きている。 このような特徴の多い患者に対しては、ただ摂取量を増やして体重を正常化する治療には無言で巧妙に抵抗する。

2019-02-04 22:36:05
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治療的には、患者が死に至らないように外来で支持的精神療法を中心に根気よくつき合っていく。 5. 発達障害の併存 摂食障害患者の10~20%に発達障害を併存するとされている。アスペルガー障害や高機能自閉症の患者も偏食好き嫌いが多く、食物に対するこだわりが強いなど、摂食障害患者にみられる食行動

2019-02-04 22:41:51
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異常と共通した部分を有している。またAN患者は自閉性スペクトラム指数(AQ)が高く、自閉的傾向が強いなど両者の関連性が指摘されている。 そして両者の共通点として、食事へのこだわりだけでなく、対人関係の拙劣さも指摘されている。

2019-02-04 22:46:25
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両者が併存した患者の臨床像は、摂食障害の症状に加えて、やせ願望や肥満恐怖、身体象の障害といった観点から捉えられない体重・体形や食事への奇異な感じのするこだわり方、何度も繰り返して確認する行為、状況や相手の感情が読めないことによる周囲への一方的な形での巻き込みなど、対人関係での

2019-02-04 22:52:28
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問題を生じる。治療的には発達障害への対応に即した具体的な指示や治療目標を挙げることが重要であると指摘されている。 Ⅲ. これから 2. 神経画像的研究 最近摂食障害を目的志向性(報酬)行動と習慣性行動に関連する神経回路の異常として捉える研究がみられる。

2019-02-04 23:03:42
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AN患者において、発症前には体重減少や体重増加を防ぐために摂食制限を行い、体重減少という報酬を得ると、この行動がさらに強化される。この時は報酬行動に関与する前頭皮質ー腹側線条体回路が活発に働いている。これを繰り返していると習慣性行動に移行して、習慣性行動に関係する神経回路である

2019-02-04 23:11:02
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前頭皮質ー背側線条体回路が活発になる。その結果、この神経回路が患者の摂食行動に大きな役割を果たすようになる。この状態になれば、摂食制限は自動的になり努力せずに行え、栄養障害と体重減少がいっそう進み、脳機能低下や異常を招き悪循環に陥る。これがANの習慣性モデルとして提唱されている。

2019-02-04 23:19:03
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BN(神経性過食症)の過食と嗜癖との密接な関連は古くから指摘されている。最近BN患者やBED(過食性障害)患者において、前頭皮質ー線条体回路における皮質量の減少と活動性の減少が報告されている。食物摂取で報酬行動の前頭皮質ー腹側線条体回路による行動様式から、習慣性行動の前頭皮質ー背側線条体の

2019-02-04 23:27:32
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活動に移行し、物質乱用者にみられる前頭前野、島皮質、眼窩前頭皮質および線条体の機能の変化と類似するようになっていく。これらは過食と嗜癖が共通の生物学的基盤を有していることを示唆している。このようにみると、摂食障害はさまざまな行動嗜癖と共通した生物学的基盤を有しているようだ。

2019-02-04 23:34:05
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【永田利彦「摂食障害治療の基本問題の決着に向けて~精神科診療所で完結する摂食障害治療~」精神科治療学33(11) ; 1285-1291,2018】 Ⅱ. "Parenteclomy"の終焉と同級生の誕生 Parenteclomyとは俗語で、親を取り去ることである。「同級生・同僚の誕生」とともにparenteclomyの必要性も減っている。

2019-02-05 09:30:14
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欧米では1950年以降、摂食障害の患者数が急激に上昇した。第二次世界大戦後から1970年代まで米国の経済発展モデルはフォーディズムといわれ、フォード・モーター社がモデルTの量産に成功、賃金が上昇し、優れた消費者でもある労働者が誕生した時期である。日本では1980年以降に摂食障害が急増するが、

2019-02-05 09:37:09
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1974年に高校進学率が90%を越えた。人々が同級生、同僚との人間関係を気にせざるを得ないようになったのと摂食障害急増の時期の一致は偶然ではない。同級生・同僚との関係性の中でダイエットにのめり込むことで、摂食障害という病理が拡大したのである。

2019-02-05 09:40:59
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親との関係性がなくなったわけではないが、parenteclomyは終焉し、親を味方につけるFBTが登場した。 Ⅲ. 外在化の限界~家族をベースとする治療~ FBTの概略は(1)神経性やせ症の病因について不可知論の立場をとり("agnostic"view)、患者である子どもと病気を切り離し、親は子どもを決して責めない。

2019-02-05 10:00:10
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(2)一方で、神経性やせ症は、病気として徹底的に外在化(externalize)する。FBTでは家族が一丸となって食べるように強要する。まさに自宅入院である。(3)FBTは外来治療であり、親が一時的に子どもを監督するが、できるだけ早期に学校などの仲間関係に戻し、年齢相応の自立を促す。 pic.twitter.com/GufzcPTtrQ

2019-02-05 10:10:49
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図1にある青年期の自立課題は、仲間関係による自然な成長で解決されていく。一方、18歳を越え、もはや青年期の親密な仲間関係を有さない年代では、生きづらさ(人格の病理)に対してvalidationを通じて積極的な治療が必要である。2017年度版NICEガイドラインでは、児童青年期では神経性過食症でもFBTが

2019-02-05 10:17:22
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第一選択となった。神経性過食症で最もエビデンスを有する治療であるCBT[CBT-BN(cognitive behaviour therapy-bulimia nervosa)およびCBT-E(enhanced cognitive behaviour therapy)]で、最も根幹となるのはダイエット(摂食制限)を止めることである。

2019-02-05 10:24:54
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CBTでは(1)規則的食事。なるべく食べるのを遅らせよう、抜こうとするのを1日3回の食事と2回の間食、合計5回程度、4時間以上を開けずに食べるようにする。 (2)1回に食べる量を、普通の量にする。 (3)過食になるからなどの理由で禁止している食物を、徐々に少量から摂取する。

2019-02-05 10:30:01
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このようにダイエットを徐々に中止させていく行動療法的戦略が中核をなしている。18歳以下、病歴3年以内では、親が管理しダイエットを中止させることで神経性過食症も治療可能である。 重要な点は、FBTのエビデンスが18歳以下、病歴3年以内に限られていることである。

2019-02-05 10:34:51
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この年齢層では、仲間関係から切り離さず、そこに戻すだけで、人格の成長が期待できる。裏返せば、その年齢以上の青年・成人になると摂食障害症状に厳しく対応するだけでは「治らない」のである。図1にあるようなvalidationを通じて生きづらさへの積極的な治療介入が必要である。

2019-02-05 10:38:43
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Ⅳ. 人格の病理を治療する際の基本姿勢、validation 共感だけを頼りに精神療法を行っていくことの限界も明らかである。事実、摂食障害に対するパーソンセンタードセラピーの有効性報告は皆無である。一般的な医療とは異なる治療方針が必要である。

2019-02-05 10:46:53
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摂食障害治療では摂食障害を手放す、変化しようとする気持ちをどうやって育むかにかかっている。動機づけ面接(motivational interviewing : MI)では共感を表現し、矛盾を拡大し、抵抗を手玉に取り、自己効力感をサポートすることで変化への気持ちを高めようとする。しかし、痩せに取りつかれた患者達は

2019-02-05 10:51:18
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理論通りにはなかなか、変化への階段を登ってはくれない。摂食障害を手放すように促し、生きづらさの治療に踏み込むためには、従来にない強力なアプローチが必要である。Marsha M. Linehanは、validationを境界性パーソナリティ障害治療の根本に据えた。LinehanはRogersの共感の純粋性(genuineness)を

2019-02-05 10:57:50
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越えて超純粋(radical genuineness)であることを説いた。Linehanのvalidationには6つレベルがある。レベル1は傾聴と観察、レベル2は正確に理解を返す、レベル3では言語化されていない感情を察知し、レベル4では、こうなる原因は理解できる、レベル5では、この状況ではそのようになるのは当然である

2019-02-05 11:05:33
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レベル6では、超純粋に患者(精神療法に入った時点でクライエントとすべきだが)をまっとうな人として遇することである。 若い治療者に陪診してもらって、彼らにとって「習得する」のが最も難しいところは、実はレベル6ではなく、レベル3の言語化されていない患者の感情をどう正確に捉えられるかである。

2019-02-05 11:11:12
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治療者が自身の捉えた患者の言語化されていない感情を捉え、こうですねと返すことである。若い治療者も、自身が捉えた患者の言語化されない感情を、「こう感じておられますよね」と返すことを繰り返すことで、徐々に患者の感情を正確に捉えられるようになる。患者のことをいつ噛みついてくるか知れない

2019-02-05 11:17:17
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猛獣と感じるのは、言語化されていない感情を捉えられないために、何が起こるかわからないと恐怖しているからである。苦しみの中で生き延びてきたその人自身に触れることができると、レベル6のvalidationである、嘘偽りのない純粋な気持ちで患者を受け入れるだけではなく、すばらしい人と賞賛すること

2019-02-05 11:21:34
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が可能となる。そこで人格の病理であると伝えながらも、治療関係が成立する。そして、この言語化されていない患者の感情を捉える作業は正しい診立てに通じる。操作的診断基準の登場によって経験の浅い治療者でも診断可能となったが、実際には多くの併存症診断が見逃され、パーソナリティ障害、不安障害

2019-02-05 11:27:36
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発達障害が診断されないままのことが多い。対人相互関係の質的な障害は発達障害である一方、対人相互関係での抑制は全般性の社交不全障害である。治療アプローチは全く異なる。 Ⅴ. 精神科看護師、臨床心理士との協働 神経症園の治療が難しいのは、薬物治療だけでは十分な治療が行えないことにある。

2019-02-05 11:33:28
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摂食障害では薬物療法の効果がほとんど望めず、さらに困難である。どうしても精神療法的アプローチが必須である。しかし摂食障害患者が精神療法のクライエントとなるには大きな壁がある。まずは低体重過ぎては言葉が入らないという点である。2つめにはある程度良くならないと予約通りに来院しないので

2019-02-05 11:37:58
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セッションが成立しないことである。3つめにはセッション継続性が低いことである。それにはクライエントが精神療法の重要性を理解していることが必要となる。 治療も変革を遂げている。認知行動療法はCBT(CBT-BN)から強化CBT(enhanced CBT : CBT-E)へと進化した。神経性やせ症、神経性過食症といった

2019-02-05 11:43:59
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亜型分類に囚われず、診断横断的視点から摂食障害症状だけではなく、完全主義、自己評価の低さ、対人関係の困難(対人関係療法)、感情不耐性(弁証法的行動療法)まで扱う。褒め称えるだけではなく、そのようなセッションが治療上、どのような意味を持つのか、医師、看護師が繰り返し説明する。

2019-02-05 11:50:37
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抑制的/過剰コントロール、感情統制障害/コントロール不能、高機能/完全主義の3つのプロトタイプがある。抑制的/過剰コントロールには認知行動療法が、感情統制障害/コントロール不能では精神分析的精神療法が行われていることが多かった。抑制的/過剰コントロールでは全般性の社交不全障害に

2019-02-05 12:01:25
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摂食障害が続発したとの説明が患者にとって受け入れやすい。そこで高反応な偏桃体に対してSSRI(selective serotonin reuptake inhibitor)が有効であり、認知行動療法的アプローチにより前頭葉の偏桃体コントロールを高めていく必要を説明する。感情統制障害/コントロール不能は境界性パーソナリティー

2019-02-05 12:07:01
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障害スペクトラムとも重なり、気分安定薬や第二世代抗精神病薬は大脳辺縁系のコントロールに有効で、長期的、根本的には精神分析的精神療法などによって抑圧された感情を言語化できることが必要である。3つめのプロトタイプである高機能/完全主義は正常体重範囲内の神経性過食症では大きな問題がない

2019-02-05 12:10:52
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ように見える。神経性やせ症摂食制限型の完全主義は、完全主義自身が重要な治療対象で、低体重にもかかわらず就労していることも稀ではなく、表面上、大きな問題はないが、食事・体重に支配された生活を「慎ましやかに」送っている。治療者の問いかけの中で患者自身が自分自身を再発見できるように、

2019-02-05 12:16:20
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臨床心理士による"fact-finding approach"へと導く。どのプロトタイプであっても体重が低下した場合、院内での家族の励ましによる栄養補助食品の摂取を促す。1人の来院では看護師がその役割を担う。点滴などの処置はしない。生きづらさを生き抜いてきたことへの賞賛(validation)をすることによって、

2019-02-05 12:21:20
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摂食障害症状には厳しく対応すること、すなわち栄養補助食品の院内摂取という対応が成り立つ。その結果、入院治療に頼ることなく、精神科診療所で完結する摂食障害治療が可能となる。 Ⅵ. さいごに 摂食障害が生きづらさへの対処行動であるのに(人格の病理としての摂食障害)、人格の病理に見えるものは

2019-02-05 12:26:32
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混沌とした異常な摂食行動の結果に過ぎず、体重さえ回復すれば治るとする意見をHilde Bruchは強烈に批判し続けた。FBTが、摂食障害を徹底的に外在化(医療化)し早期に仲間(学校)に戻し自然な人間的成長を促す戦略が18歳以下、病歴3年以内に限定されることで、結論が出たように思われる。

2019-02-05 12:36:51
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翻っていうと、ほとんどの患者は18歳以上、病歴3年以上で、すでに仲間関係から切り離されているか、自ら退却している。そこで、生きづらさ(人格の病理)に対する積極的な治療が必要である。摂食障害への精神療法的アプローチでは、単に寄り添うだけでは無力過ぎる。

2019-02-05 12:41:03
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生きづらさの対処行動としての摂食障害を捨てるように促すことは、患者にとって受け入れ難いため、治療側にとっても厳しいアプローチである。しかし的確な診立てさえできれば、多くの患者に受け入れられ、本質的な回復に導き得るのである。

2019-02-05 12:45:36
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(「摂食障害と心的外傷~メンタライゼーションの観点から~」雀炯仁、精神科治療学 33(11) ; 1299-1304, 2018 ) Laceyは摂食障害(eating disorder:ED)症状に自傷、物質乱用等の衝動行動を合併する病態を多衝動型摂食障害(multi-impulsive eating disorder)と呼び、

2019-02-11 14:19:09