James Blair, Derek Mitchell, Karina Blair 著、福井裕輝訳 星和書店 2009.7.11
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中から迅速な選択を行うことを可能にしている。ここで述べておくべきことは、眼窩前頭前皮質の"意志決定"ユニットは、運動反応を仲介する運動前野のユニットに対しても同様の機能を果たすということである。"意志決定"ユニットは、応答間の競合を解決するために、運動反応をコード化するユニットの

2017-02-09 18:46:00
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活性化だけではなく、それまでに形成された(偏桃体や島からの)CS-感情表象やCS-誘発性感覚表象の結果として強化された予測も基にして、情報を受け取る。予測情報によるユニットが活動的であればあるほど、表象をめぐる競争に"勝ち"、そしてこのユニットに関連する反応が起こりやすくなる。

2017-02-09 18:51:39
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偏桃体は、刺激連関のCS-UR、CS-感情表象、CS-誘発性知覚特性の形成に必須である。一方で、刺激-反応連関の形成には必要ない。道具的学習課題には、刺激連関のCS-感情表象/CS-誘発性知覚特性の形成に依存しているものがある。例えば、受動回避学習では、数理的には被験者は

2017-02-09 18:57:12
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ある特定の刺激と関連する誘意性をコード化しなければならない。すなわち、接近すべき刺激と回避すべき刺激を学習しなければならない。図8-3のモデルにみられるように、受動回避学習は、それまでに蓄積されたCS-感情表象を基にして解決されうる。CS-肯定的感情連関を形成していれば、その人は

2017-02-09 19:02:28
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この刺激に近づく(反応する)だろう。CS-否定的感情連関を形成していれば、その人はこの刺激を避ける(反応しない)だろう。📌そして偏桃体損傷は、受動回避学習を阻害する。

2017-02-09 19:08:07
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その他の道具的学習課題は、刺激ー反応連関の形成を通じて達成されるべきものである。例えば、対象識別学習は、一連の試行においてペアにして次々提示された二つの対象のうち一つに反応する(ひとつは報酬があり、もうひとつはない)学習と関係する。つまり、被験者は、刺激AとBの二つが存在する時、

2017-02-09 19:13:15
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Aに対して反応することを学習しなければならない。条件つき学習は、ある特定の刺激に対して特定の運動反応を実行する学習と関係する(緑の光が点灯すれば左のボタン、赤の光が点灯すれば右のボタンを押す)。条件つき学習では、被験者は刺激Aに対して反応1を実行することを学習しなければならない。

2017-02-09 19:18:07
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対象識別/条件つき学習課題は、受動回避学習と違って、被験者は、刺激が"良い"あるいは"悪い"とか、刺激に近づくあるいは避けるべきとかいうことの学習とは関係しない。対象識別課題では、複合刺激(AおよびB)は、"良い"ものにも"悪い"ものにもなりうる。

2017-02-09 19:23:06
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それを決定するのは、刺激の特性(これは常に同じである)ではなく、刺激に対してなされる反応の特性である。このことは、条件つき学習課題において、よりわかりやすい。この場合も、刺激の価値は刺激に対するその人の行動によって決定される。つまり、同じ刺激であっても、その人がどう反応するかに

2017-02-09 19:27:14
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よって報酬や罰が決まるのである。そうした課題については、刺激ー感情表象連関によっては達成されえない。📌そして偏桃体損傷は、これらの課題学習を阻害しない。

2017-02-09 19:29:59
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以上のデータを踏まえ、道具的学習とサイコパスに関して二つの予測がはっきりできる。第一には、CS-感情表象/CS-誘発性知覚特性連関の形成に依拠する道具的学習課題(受動回避学習など)では、サイコパスは成績が悪いはずである。そして予測通り、サイコパスは、受動回避学習が障害されている。

2017-02-09 19:36:31
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第二には、刺激ー反応連関の形成に依拠する道具的学習課題(対象識別学習や条件つき学習など)では、サイコパスは成績が悪くないはずである。そして予測通り、サイコパスは対象識別や条件つき学習課題では何の障害も示さない。

2017-02-09 19:50:37
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IESと恐怖機能不全、VIMモデル間の関係 第5章では、恐怖機能不全と暴力抑制機構(VIM)機能不全仮説に限界があることを明らかにした。これらモデルの大きな問題は、恐怖機能不全モデルから予測される現象はVIMモデルによって説明ができず、同時に、VIMモデルから予測される現象は

2017-02-09 20:03:53
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恐怖機能不全モデルによって説明できないことであった。IESモデルは、恐怖機能不全とVIM理論を発展させたものと考えられる。そこから、偏桃体によってなされる感情表象(特に否定的感情)が根本的に障害されていることが示唆される。感情表象は、CS-感情表象連関の形成に不可欠であると

2017-02-09 20:11:28
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考えられる。そして、嫌悪条件づけや受動回避学習といった課題、つまり恐怖機能不全仮説によってうまく説明できる。課題の達成に、この連関形成は必要である。これら感情表象はまた、恐怖や悲しみの表出そして道徳的社会化、つまりVIMが関与している機能のプロセスに関連していると考えられる。

2017-02-09 20:16:01
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感情表象は、恐怖や悲しみの表出によって直接活性化されるが、サイコパスはその程度が弱い。まとめると、IESモデルは、恐怖機能不全とVIMモデルの統合を可能にする。さらに、IESモデルは、恐怖機能不全理論を精緻なものにする。初期の恐怖機能不全理論では、恐怖に関連する行動は単一の

2017-02-09 20:21:06
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恐怖システムによって仲介されることが前提になっていた。そのようなモデルは、現在では通用しない。先行研究が示唆するのは、恐怖という用語で一括りにされてはいるものの、それは単一の恐怖システムではなく、特定の処理形態に関与する部分的に分離可能な一連の神経システムが存在するという事である

2017-02-09 20:26:18
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特に、IESモデルと"偏桃体と道具的学習"の項でなされた議論について言えば、罰に関する情報は、対象の学習(すなわちCS-感情表象連関の形成)において用いられる。しかし、対象に対する反応の学習(すなわちCS-反応連関の形成)の際にも使われうる。偏桃体は、CS-感情表象連関の形成に

2017-02-09 20:31:03
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必要不可欠である。しかし、CS-(学習された)反応連関の形成には必要でない。したがって、罰の意味するところについて、あるタイプの社会的脅威から学習された脅威と、罰の情報に応じて条件刺激により形成されうる様々な形態の連関とを区別することが必要である。

2017-02-09 20:35:20
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恐怖機能不全仮説の発展としてのIESモデルは、この区別がなされている。既述したように、通常の受動回避パラダイムでは、被験者は、(報酬が得られる)ある刺激に反応し、(罰が与えられる)別の刺激には反応しないように学習する必要がある。罰だけが与えられる"受動回避学習"では、被験者は、

2017-02-09 20:47:50
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ある刺激には反応し(反応しなければ罰を受ける)、別の刺激には反応しない(反応すれば罰を受ける)ように学習する必要がある。サイコパスは、通常の受動回避学習課題で障害を示す。📌一方で、罰だけが与えられる"受動回避学習"では何ら障害を示さない。

2017-02-09 20:48:53
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IESモデルは、これについて合理的な説明ができる。罰だけが与えられる改変版の課題は、CS-感情表象連関の形成を通じては解決されえない。この課題には、"良い"/"悪い"刺激は存在しない。したがって、被験者は、刺激ー強化連関ではなく刺激ー反応連関を形成しなければならない。

2017-02-09 20:55:29
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S+ならR1(ある反応をする)、S-ならR2(別の反応をする)というように。つまり、罰だけが与えられる改変版は、条件つき学習に非常に似ている。そして、条件つき学習が刺激ー反応連関に依拠していることを考えると、サイコパスは適切にこなすことができるはずで、実際にこなすのである。

2017-02-09 21:00:20
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(まとめ) IESモデルは、初期の共感機能不全/VIMそして恐怖機能不全モデルの統合を可能にする。さらに、これらのモデル、特に恐怖機能不全モデルの限界を明確にする。単一の恐怖システムではなく、不快刺激の処理に関連するいくつかの部分に分離可能なシステムが存在し、

2017-02-09 21:05:48
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サイコパスではその中の一部が障害されていると考えられる。    偏桃体機能不全仮説 : 道徳的社会化 図5-3に、暴力抑制機構を示した。図8-5には、このモデルの発展型がIES理論として描かれている。VIMと目されている機能は、偏桃体によって遂行される感情表象の働きである。 pic.twitter.com/mTeUIc1yL9

2017-02-09 21:13:34
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これらの表象によって、CS(ここでは、道徳違反)とUS(ここでは、他者の恐怖といった嫌悪刺激)の連関が可能となる。この連関は、ヘップの学習を通して生じると考えられている。細胞レベルでの近年の研究によって、偏桃体内部でこうしたヘップの学習が行われていることが確認された。

2017-02-09 21:20:17
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感情表象の結果、覚醒反応やこわばり/反応的攻撃が起こりうる。これらは、US(嫌悪刺激)と学習されたCS(道徳違反をみたり考えたりする)によって活性化されうる。VIM活性化の結果と考えられている注意の亢進もまた、IESモデルにおける感情表象と知覚表象の相互接続に関連している。

2017-02-10 01:14:26
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IESモデルは、VIM理論から二つの進展がみられる。第一に、道徳違反は"悪"であるということを学習する[すなわち、道徳違反と他者の苦痛という嫌悪(US)を連関させる]のに感情表象が重要な役割を果たすのに対して、学習された連関は、誘発された反応の表象として、感情表象以外のところに

2017-02-10 01:20:30
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蓄積されるとの主張である(その部位はおそらく島であることが示唆されている)。📌したがって、成人してから偏桃体が損傷されたとしても、道徳違反は"悪"であるという認識を失ったり、非道徳的に振る舞い始めたりするということは考えられない。

2017-02-10 01:24:44
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第二に、意志決定ユニットが加えられた。選択肢の中から反応を選ぶ際のこれらユニットの役割については、後に、"眼窩/腹内側前頭前皮質と応答逆転"の項で検討する。  ここで、道徳的社会化についてIES理論の観点から考えてみよう。社会化とは、養育者などにとって、発達させたい行動は強化し、

2017-02-10 01:30:42
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させたくない行動は罰するといったプロセスを意味する用語である。社会化には、嫌悪条件づけと道具的学習が含まれる。📌道具的反社会的行動に対して社会化に最も功を奏す無条件刺激(US : 処罰)は、身体的苦痛ではない。身体的苦痛は、反社会的行動とほとんど連関はなく、暴力を振るおうとする

2017-02-10 01:36:57
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ような場合においてだけ関係してくる。さらに、条件づけの理論とそのデータによると、📌USに関連づけられる条件刺激(CS)は、ほぼ決まってそのUSの原因となるCSである。事実、体罰を用いる家庭において、USの原因となるCSは、反社会的行動ではなくて、USを実際に行う人である。

2017-02-10 01:53:17
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ゆえに、こうした家庭では、嫌悪条件づけは起こりうるが、US-CS連関は、身体的苦痛と反社会的行動ではなく、📌身体的苦痛とそれを行った親との間に形成されるのである。反社会的行動が行われる時しばしばUSとなるのは、特に幼児期では、犠牲者の苦痛である。つまり、犠牲者の悲しみや恐怖が、

2017-02-10 01:58:56
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嫌悪条件づけや道具的学習を導くUSとして機能する。したがって、📌他者を叩くことは悪いということを学習するためには、この行動の表象が、嫌悪条件刺激(すなわち、犠牲者の苦痛)と連関されなければならない。同様に、📌道徳違反を犯さないように学習するには、自分自身が行ったということ、そして

2017-02-10 02:09:17
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他人がそれに関係しているということの両方、つまり、道徳違反を犯すことと、犠牲者の苦痛という嫌悪反応により"罰せられる"ことが必要である。かなしみや恐怖表情は、嫌悪無条件刺激として作用し、これらの刺激に対して適切に反応することは、社会化のために必要不可欠である。

2017-02-10 02:13:53
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機能画像研究によると、いくつかの例外はあるものの、それ以外のほとんどで、恐怖や悲しみ表情は偏桃体の活動を変化させるという報告がなされている。偏桃体機能不全仮説に合致して、サイコパスは、悲しみや恐怖表情の処理において顕著な障害を示す。事実、サイコパスは、これらの表情に対して

2017-02-10 02:18:47
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自律神経反応が減少しており、幼少期において特に、これらの表情認知能力に障害がみられる。📌道徳的社会化が適切になされているかどうかのひとつの指標は、道徳と慣習の識別ができるかどうかである。3.5歳になると、子供は、道徳的違反(犠牲者に関連)と慣習的違反(社会秩序関連)との間の違いを

2017-02-10 02:33:22
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認識する。重要なのは、健常に発達している子供は、ある行動を禁止する規則がなかった場合を想像するように言われた時、二つのタイプの違反を正しく識別することである。健常な子供や成人であれば、その行動を禁止する規則がなかったとしても、道徳違反は許されないものと考える(たとえそれを禁ずる

2017-02-10 02:44:02
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法律が存在しないとしても、理由なく他人を殴ることは悪いことであると判断する)。一方、慣習的違反の場合、それを禁止する規則がないならば、許されるものとしばしば考える。(イギリスで午後11時過ぎにパブで飲酒をすることは、それが法に反しているとしても、比較的受け入れられやすい)。

2017-02-10 02:49:39
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サイコパスは、子供でも成人でも、道徳と慣習の違反の識別が適切にできない。反社会的行動を示す子供たち全般でも、同様の結果が得られる。📌サイコパスの成人は、幸福や悲しみ、困惑といった複雑な情動についてさえ適切な判断を示すにもかかわらず、罪悪感を誘発しそうな状況理解については障害を示す

2017-02-10 09:15:14
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サイコパスの示す障害が社会化を妨げているということについて、直接的な証拠がかなり存在する。例えば、健常に発達している子供に対しては、養育者が共感性をうまく引き出すような養育方法をとることで、反社会的行動を起こす確率を減らせる。一方で、サイコパスの情動的機能不全を示す子供に対しては

2017-02-10 09:53:49
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そうした効果がみられない。嫌悪条件づけなどの罰則を中心とする方法は、社会化を適切に成し遂げないという事実が明らかになっているにもかかわらず、"恐がり"という生来の傾向は、適切な社会化をもたらす。しかし、📌この"恐がり"という傾向が、偏桃体に障害がないことを反映していると考えれば、

2017-02-10 09:59:44
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これまでに示してきたデータによって、問題が解決される。📌社会化にとって重要なのは、恐怖それ自体ではなく、偏桃体が損なわれていないかどうかなのである。偏桃体は、犠牲者の恐怖や悲しみに反応し、道徳違反・犠牲者の苦痛連関(すなわち刺激・罰連関の一形態)の形成を可能にする。

2017-02-10 10:08:04
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こうした枠組みがあるからこそ、共感性を引き出すという養育方法によって、社会化が適切になされる。それにより、違反を行った者の注意が犠牲者に向かい、その結果、犠牲者の苦痛という罰則の価値が高まる。

2017-02-10 10:13:55
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幼少期からの偏桃体機能不全のために恐怖心が減弱している者(サイコパス)は、他人の嫌悪という苦痛を感じることができず、そのために社会化が困難になる。  (まとめ) 社会化には、嫌悪条件づけと道具的学習が含まれ、ある種の道具的学習は刺激ー強化連関に基づく。

2017-02-10 10:18:23
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すなわち、社会化は偏桃体を必要とする。道徳的反社会的行動に対して、最も社会化を成し遂げる無条件刺激(US : 処罰)は、被害者の苦痛である。サイコパスが示す偏桃体機能不全は、社会化を妨げていると考えられる。

2017-02-10 10:22:46