「絶対やめて……!」 「ん?いや――ほぐすのに時間がかかったからな。結ばれた瞬間はおそらく日付が変わっていたか……だとすれば今日が僕たちの、」 「絶っっっ対やめて!!!」
2021-03-21 02:34:44自分たちの愛の記念日を谷の祝日にしたい🐉VS絶対に阻止したい監。 次の会議の議題に盛り込もうとする🐉に「やめてやめてそれなんて説明するつもり!?」と抗議すればしれっと「僕たちが初めて結ばれた日だ」と答えられて絶句する。「~~~ッやめて!!!」「嫌だ」「は、恥ずかしくないの!!?」
2021-03-21 20:27:54ギャンギャン噛みつく監をよしよしとあしらいながら「なぜ恥じる必要がある?お前が名実共に僕のものになった、これ以上ないほどに喜ばしい日だ。世界中に知らせたい」と胸やけしそうな特大のデレを投下されて返り討ちにあう。 思えば『妖精は頑固だ』と言ったのは外ならぬ彼だった。
2021-03-21 20:36:03これはもう、祝日制定は不可避だろう。――だとしたらせめて、 「…………ぉ、表向きだけでも、もっと別の、理由に……」 「――……ほう。例えば?」 薄緑の瞳が意地悪く煌めく。 恐らくこちらが言わんとしていることを既に察しているのだろう。獲物を追い詰めるように身を寄せられ、
2021-03-21 20:42:57咄嗟に伏せた視線の先、己の左手が目に入る。薬指はまだ、裸のまま。 「っ、た――例えば、妾が、妾じゃなくなった日…………とか、」 前髪の隙間からそろりと彼を伺う――直後、後悔した。 跪き、自分の左手を掬った彼が、とんでもなく優しく、砂糖菓子よりも甘ったるい眼差しでこちらを見ていた。
2021-03-21 20:55:36「……――良いのか?」 「ッ……」 訊かないでほしい。 なんだか今、無性に泣いてしまいそうだから。 震えそうな唇を右手の甲で隠し、死んでしまいそうになりながらただ頷く。 無防備な薬指に、昨日知ったばかりのやわらかな感触が触れた。 「――僕の、生涯ただひとりの妃になっておくれ」
2021-03-21 21:02:38ということでご両親の命日の翌日は次期当主の婚約記念日として無事に谷の祝日(『真実の愛の日』)になりました。 ~𝓗𝓪𝓹𝓹𝔂 𝓔𝓷𝓭~
2021-03-21 21:08:48結婚してるマレ監♀ 激務でお疲れモードの🐉を元気付けたい監。 「――きょ、今日はお風呂で一緒に”イケナイコト”、しよ……?」 「!!」 『準備するから先に入ってて』と言われうっきうきで湯船に浸かって待ってたら「お待たせしました!」と得意げに登場した監の手には氷菓があって、
2021-03-21 22:22:27”イケナイコト”ってそれか……と思わず片手で顔を覆って天を仰いだ🐉にしてやったりと肩を揺らして笑う監。 その後ふたり仲良くお風呂でアイスを食べて、ちゃっかり他のイケナイコトもした。
2021-03-21 22:27:34🐉は箱入りだからいかがわしいスラングとかあんまりわかってなくて、寮長+副寮長会議で偶発的に開催されてしまった猥談に全くついていけず「???」ってなってるのも可愛いし、わかってるけどわかってないフリして監に説明させるのもあり……😌
2021-03-22 19:30:41谷エンドマレ監♀ 一般的に見て十分酷いことをしておきながら縋るように監を抱きしめて「ーーいつか、お前に酷いことをしてしまいそうで怖いんだ」と子供みたいに零す🐉と、これ以上酷いことがあるのかと思いつつも愛なのか情なのかわからない感情で身動き取れなくなってる監
2021-03-23 07:49:49マレ監♀ 絶対に元の世界に帰ると公言している監に想いを告げられた🐉。いつか自分の前から消えるつもりのくせに、綺麗な想い出になんてなってやるものかと静かにキレて 「――おやおや……僕は何か、”勘違い”をさせてしまったようだな」 「ッ……!」 「すまなかった。お前への接し方を改めよう」
2021-03-23 22:01:00とかなんとか遠回しに拒絶するようなことを言い、監の『想い出』ではなく『消えない傷』になってやろうと目論んだのに、傷心の監に勘付いたライバルがここぞとばかりに監に接近して、監も若干満更ではない風な態度をとる(🐉にはそう見える)ものだから
2021-03-23 22:05:52監のほっぺをむいむい引っ張りながら 「お前は💢💢💢僕のことが好きだと言った💢💢💢💢💢」 と理不尽に責め立て、複雑なドラゴン心に「えぇ……」とガチ困惑されてしまう(※でも実はちょっと嬉しい)
2021-03-23 22:13:11マレ監♀ 📱操作のタップ、スワイプ、フリックが理解できていない🐉。 監が「こうやるのがスワイプで……」と説明するのをうんうんと頷きながらも内心は「喋ってる人の子可愛い😊」くらいにしか思ってなくて、伝わってないことを察した監が「ちょっと手、かしてくれる?」と🐉の手を取り
2021-03-24 07:18:22🐉の掌を画面に見立てて「これがスワイプ、フリックはこんな感じ」と指先を滑らせる。 「わかった?」 「……ふふ。くすぐったいな」にぎにぎ 「(わかってない……)」 で目撃したモブを無駄にざわつかせる(※付き合ってない)
2021-03-24 07:22:48この後なんやかんやでお付き合いに至ったふたり。 🐉のお部屋でイイコトを始めたところで🐉の📱が鳴り、全然鳴りやむ気配もないので「……っあ の……鳴ってる、から、」と促すとポケットから無言で📱を取り出した🐉がまごつくこともなく拒否ボタンをタップした後にしっかり電源まで落として
2021-03-24 20:21:04「え……?よ、よかったの?」 「🦇からだった。問題ない」 言い切って仕切りなおすように首筋に唇で触れてきた🐉に、インターバルを挟んだせいで何となく気まずくなってしまった監が 「っ――そ、そう言えば!スマホの操作、だいぶ慣れてきたんだね」 と話を逸らすと瞼を緩めた🐉がとろりと微笑して
2021-03-24 20:33:29「ああ――お前が教えてくれたからな」 シャツの中、監の可愛いところを指の腹で優しくトントン♡と叩き 「これが『タップ』――……こうすれば、『フリック』だったな」 「っ!!」 咄嗟に嬌声を飲み込み、言葉にならない羞恥心で真っ赤になってぷるぷる震える監を満足げに見下ろしながら
2021-03-24 20:40:49「あとは――……ふふ。そうだ、」 手袋の指先を咬み、白い肌を見せつけるように外す。 縫い付けられたようにその姿から目を逸らせない監の耳元で、恍惚に濡れた声が囁いた。 「……『素手で触れた方が、感度が良い』」
2021-03-24 20:49:46🏕️ネタマレ監♀ もともと妖精に好かれやすい監。ゴースト📷に興味を持って近づいてきた小さな妖精に気が付き「これ?気になるの?」「♪」「カメラだよ。写真撮ってあげよっか?」「♪♪♪」でパシャリしてあげた結果はちゃめちゃ喜ばれ、みんなから少し離れた場所でキャッキャしてたところで背後から
2021-03-25 20:54:06「――これはこれは、随分と楽しそうだ」と聞き慣れた声が聞こえ、振り向けば拗ね太郎が頬を膨らませて腕組みをしている。 「……この浮気者」 「え!?」 「お前は妖精なら誰でも良いのか」 とかなんとかめんどくさいこと言って詰ってくるけどそもそも付き合ってない。
2021-03-25 21:02:31「と言うかなんでここにいるんですか?」 「⚡️の様子を見に来た、という建前だ」 「(思い切り『建前』って言った……)」
2021-03-25 21:04:34そして当然のように監のテントで宿泊する🐉。 「フフフ。ベッド以外で寝るのは初めてだ」 「……楽しそうなところ恐縮ですが、ちょっと窮屈なのでもう少し反対に寄ってもらえませんか?」 「……テントというものは手狭だな」ぎゅうぎゅう 「背中の向こうにドフリーのスペースが見えるんですけど!?」
2021-03-25 21:32:16やいやい言ってるうちに疲れて眠くなってきた監をトントンしてあげながら 「……妖精に、不用意に気を許すのはやめておけ」 「ん、ぇ……?」 「――連れていかれてしまうぞ」 酷薄な眼差しで愛を囁くように空恐ろしいことを言う🐉と、その傍らで微睡ながら『もう手遅れなんだな』と悟ってしまう監。
2021-03-25 21:44:04結婚してるマレ監♀ 「子供がほしい」と告げた監に押し黙る🐉。前向きではないことをなんとなく察してはいたけれど、そろそろ理由を聞かせてほしいと促す。 「…………僕は、」 「うん」 「――……子を、愛せる自信が……ないんだ」 言いながら大きな体で縋りつくように抱きしめられる。
2021-03-27 19:41:24「赤ちゃん好きでしょ?」 泣いている気がして、宥めるように背中を撫でた。 「……それとこれとは話が別だ」 拗ねた声色。体ごと摺り寄せられ、少し苦しい。 「お前を愛している」 「……知ってるよ」 「お前の愛が、僕以外のものに向けられるのが、嫌だ」 いつもその片鱗は感じていた。
2021-03-27 19:50:18子供のような独占欲。自分を『赤ん坊』扱いするくせに、彼はふとした瞬間危ういと感じさせる程に幼く大きな渇望を抱えている。 穴の開いたバケツのようだと思った。 いくら注いでも満たされることはない。 ――それでも注ぎ続けたいのだ。いつか自分が消えた後も、彼の愛の器が乾いてしまわないように。
2021-03-27 19:57:40「……言い分はわかりました」 大きな背中をとん、とんと撫でる。おずおずと抱擁を解き、怒られることを察している子供のような眼差しを向けてくる彼に、愛しさがまた深みを増した。 「――だけどごめんね。やっぱり私、君との子供がほしいよ」 「…………」 「そんな顔しないで。
2021-03-27 20:07:30子供が生まれたら私、その子にかかりきりになると思う。きっと可愛くて仕方がないから」 「……お前と僕と子なら、可愛いに決まっている」 「ふふっ。そうだね……だけど、子供がほしいと思うのも、その子を愛しいと思うのも、誰よりも君を愛しているからだよ」 尖らせた唇にちょんと口づける。
2021-03-27 20:14:27不安げに僅かに揺れた眼差しがゆっくりと瞼に隠れ、やがて大きな溜息が漏れた。 「惚れた弱みを突いてくれるな……」 「何でも叶えてくれるって言ったでしょ?」 プロポーズの言葉を引き合いに出され、彼はついに陥落した。 「わかった――……わかった。だがひとつだけ、約束してくれ」
2021-03-27 20:20:31「子が生まれても、お前の”一番”はずっと僕だ。それを信じさせてくれ」 「うん、わかった」 「…………僕が子を心から愛してやれなくても、許してほしい」 「約束がふたつになった!」 「っふは――この流れで揚げ足を取るか」 どちらともなくくすくすと笑いながら額を重ねる。 「大丈夫、約束するよ」
2021-03-27 20:28:38「――世界で一番、君を愛しています」 という経緯の後、無事に第一子を出産した監。生まれてきたのは女の子だった。 父親となった🐉が恐る恐る我が子を抱く。その姿を瞳に焼き付けるように見つめた。 「……耳は少し、尖ったな」 「ツノも小さいね」 「これから大きくなる」
2021-03-27 20:37:16「……目の色はどうだろう。どっちに似たか楽しみだね」 「――……ああ、そうだな」 「楽しみだ」 やわらかな赤子に頬を寄せ、彼が微笑む。 なんだぁ、と心の中で安堵した。 思っていたよりも、彼はずっと大丈夫だった。 愛の器に空いた穴が、小さくなっただけだった。
2021-03-27 20:44:32そして蓋を開けてみれば子供の瞳は監のそれと全く同じで大歓喜する🐉。 成長した長女が言葉を覚え始めると監のマネをして🐉のことを「ツノタロー」と呼びメロメロになる。 「こぉら!ちゃんと”お父様”って呼びなさい」 「えぇ~?いいでしょ……?ツノタロー」 「かまわない☺️」 「ダメ!」
2021-03-27 20:51:00更に成長して「大きくなったら、ツノタローとケッコンするの」と言い出す長女。 「ダメ……?」 「ふふ……そうだな、母上に訊いてごらん」 「おかあさま!ツノタローとケッコンしてもいい?」 「~~~っ……だ、ダメ!!」 でニヤニヤニコニコしてる🐉に『こんなはずじゃなかった』と頭を抱える監。
2021-03-27 20:56:58子供を可愛がる監に嫉妬する🐉を宥める予定だったのに、いつの間にか立場が逆転してしまったお話。 腹立たしいほど調子に乗った🐉に子供がいないところで 「安心しろ。あの子はもちろん可愛いが、僕の”一番”は永遠にお前だ」 とほっぺに💋されて「……アリガトウゴザイマス」と納得いかない監。
2021-03-27 21:06:45兄弟のいるお母さんが下の子にかかりきりになっているとき、上の子がヤキモチをやいてしまわないように秘密の合図を作って「お母さんがウインクしたら、『○○(第一子)ちゃんが一番好きだよ』の合図だからね。みんなには内緒だよ」と約束するのが効果的と聞いたことあるのですが
2021-03-28 00:06:07マレ監♀の場合は子供ではなく🐉にこそ秘密の合図が必要だし効果は絶大。 子供をあやしている監を恨みがまし気に見つめる🐉にウインクすると途端にニコニコになって「僕も愛している」と子供ごとぎゅうぎゅう抱きしめてくる。
2021-03-28 00:10:25おやつの動物さんクッキーを袋の中でバキバキに割ってから食べる監(※テーブルにこぼすのが嫌)を見て言葉にならないショックを受け震える闇の眷属たちの未来の王様
2021-03-28 15:58:27🐉は監のこと赤ん坊だと思ってるから「うさぎさんのクッキーだぁ~!あ……でも食べちゃうのかわいそうだね……😖💦💦」ってなると思ってた。 実際の監「わーいおっきいクッキーだ!」(バキバキバキ)
2021-03-28 16:39:15別離マレ監♀ 元の世界に帰る方法が見つかったことを告げる監。 星の海を見上げていた🐉が瞑目し、静かに「――そうか」とだけ吐き出す。 「……引き止められるかと思った」 「おやおや、そうしてほしかったか?」 「…………」 「――……僕が」 「僕が、お前を真に愛していなければ、そうしただろうな」
2021-03-28 20:14:25少女の瞳の中で星が揺れる。 その体を攫うように抱き竦め、喉の奥に留まる熱を絞り出した。 「……――冗談だ」 『忘れてくれ』と薄い唇で笑った彼が背を向ける。 蛍のような淡い光の中へ消えた彼の姿に、少女はいつまでも目を凝らしていた。 「………うそつき」
2021-03-28 20:23:11でもこの監は一度元の世界に戻ってきちんと全部にお別れしてからもう一度捻じれた世界に帰ってくるし、「なぜお前の幸せを選ばなかった」と泣きそうな顔で問いただす🐉に 「――私が本当に君を愛していなかったら、そうしただろうね」 と返してしたり顔で笑う。
2021-03-28 20:32:14マレ監♀ 🐉からの求愛(=プロポーズ)の返事を保留にしている監。🐉のことは好きだけど元の世界に残してきたものを諦めきれないでいることを正直に伝えると、今すぐに決断する必要はないと優柔不断を許容してくれる。 「焦らなくて良い。待つのは得意だからな」
2021-03-29 19:46:54「この世界のことを――そして僕のことを、ゆっくり知ってほしい」 そう言ってお伽噺のお姫様みたいに手の甲に口付けられたのが数か月前。 ホリデーまで半月を切った時、彼の故郷で休暇を過ごさないかと手紙が届いた。 『お前に、僕の育った国を知ってほしい』 胸の奥が、甘く痺れるように波打った。
2021-03-29 19:55:484年生になり学園を離れた🐉に会えるのは久しぶりで、しかもある意味ひとつ屋根の下(※城)な状況にドキドキしながら(よ、夜這いとか、されちゃったらどうしよう……!いやでも私たちまだ恋人ですらないし!そんな……っいやでも、)なんて色々想像してしまい新しい下着まで用意してお城を訪ねたら
2021-03-29 20:03:29