140字SS、自分用まとめ。
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良崎 @kanfrog

赤味噌に葱と小松菜、落とし卵の味噌汁。とろりと流れ出た黄身の柔らかな味わいが沁みる。「はあ……」「ふふっ」「いや、あまりに旨くて、つい」いま満たされたのは心だ。片恋相手が俺にだけに振る舞う夜食。この愛おしい時間がずっと続けばいいのに。「僕、君のそういうところ好きだな」「……え?」

2023-12-23 07:16:05
良崎 @kanfrog

12/22 スープの日 両片想いが食べ物で繋がるのが好き

2023-12-23 07:17:05
良崎 @kanfrog

140字という中で「長谷部くん」は割と不便というか、「光忠」「燭台切」はまあまあ短くてありがたいな 「長谷部くん」を「彼」にすると4字も節約になるんだよね

2023-12-23 08:17:24
良崎 @kanfrog

長谷部くんが部屋に戻ってきたのは深夜。サンタミッションは夜目の効く打刀の独壇場だ。「戦より疲れた」「おいで」ゆるりと抱擁されながら彼は呟く。「お前はサンタか」「ん?」「いつも俺の欲しいものをくれる」「僕も君から貰ってるよ」じゃあ俺もサンタだなと笑う長谷部くん。ほらまた貰っている。

2023-12-25 04:31:45
良崎 @kanfrog

目覚めると隣にイケメンが寝ていた。しかも裸。そういう俺も一糸纏わぬ姿だ。「おはよう。体辛くない?」それは営業部のエース、憧れの先輩、長船さんの声。「はい」「今日から恋人同士だよ。昨日のこと覚えてる?」「……はい」ああ。刀の頃もクリスマスに結ばれた、そんなことまで。「忘れませんよ」

2023-12-25 12:06:37
良崎 @kanfrog

クリスマスの朝のもだもだが好きですがそれだけだとつまらないので少し捻ってみたりなど

2023-12-25 12:07:27
良崎 @kanfrog

はせべくん、と甘える恋人を膝に乗せてやる。バグ個体の小さな体躯。丸い後頭部に顔を寄せると、まるで誂えたようにぴったりだ。異国には大人にならない子どもの物語があると聞く。願わくば光忠も。「……はせべくん」獣のような金の目に射抜かれ、身震いする。どうやら子どもなのは見た目だけらしい。

2023-12-27 19:19:45
良崎 @kanfrog

ジョッキをぶつけ合い一気に飲み干した。「仕事納めのビール最高」「毎年これが楽しみで」「俺も」口の周りに泡を付けたままの長谷部くん、その顔が見たくて何年も親友を演じている。「来年はもう少しいい年にしたいな」「来年?来週だぞ」来週だね、覚えておきなよという言葉はビールと共に飲み込む。

2023-12-29 00:03:28
良崎 @kanfrog

「お招きいただき、」「堅苦しいなあ」新年は二人で迎えて、という主達の計らいでやってきた別本丸の恋人。僕の自室に落ち着いてようやく「光忠」と呼ぶ声に甘えが混じる。「なあに」「帰りの時間、気にしなくていいなんて」そう微笑むいじらしさ。思わず「好きだよ」と呟くと今度は泣かれてしまった。

2023-12-31 13:50:11
良崎 @kanfrog

たぶんこの後、どっちかがもう片方の本丸に移籍するんじゃないかな? なんとなく光忠くんが長谷部くん本丸に挨拶に行って、長谷部くんをくださいって言いそうな気がする

2023-12-31 14:48:50
良崎 @kanfrog

「箱根路 イケメンすぎる白バイ隊員、だって」スマホを覗き込むとヘルメット姿の俺の写真。どうもネットでバズっているらしい。「僕の長谷部くんなのに」光忠が解り易く拗ねている。「誰がどう言おうと、俺はお前だけの長谷部くんだ」「じゃあ今から確かめさせてもらっていい?」「ご随意にどうぞ?」

2024-01-04 12:50:42
良崎 @kanfrog

想像しちゃうよね イケメン白バイ隊員長谷部くんとか、山の神長谷部くんとか……

2024-01-04 12:56:41
良崎 @kanfrog

「随分熱心にお祈りしてらっしゃいますね」「この岩に願掛けすると待ち人が現れると聞きまして」「どなたか探してらっしゃる?」「遠い昔に、別れたひとを」「恋人だったんでしょう」「初対面の人にそこまで教える必要は、」「ふん、やっと顔を上げたか」「はせべ、くん?」「ご利益あったみたいだな」

2024-01-04 17:51:19
良崎 @kanfrog

転生パロのつもりです

2024-01-04 18:49:31
良崎 @kanfrog

「志望校変えたんだ」「今の時期に?」「うん、君と同じ高校」光忠の成績からすると、かなり点数を上げなければいけないはずだが。「君とまた三年間過ごすためなら」「しかし」「受かってみせるさ」「そうか。有言実行、頑張れ」「任せて」悲壮感のかけらもなく光忠が笑うから、俺もつられてしまう。

2024-01-05 12:52:54
良崎 @kanfrog

いちご(15歳)の日

2024-01-05 12:53:19
良崎 @kanfrog

「試作品のケーキ、感想をいただけませんか」「何で俺に」「いつも美味しそうに食べてくださるので」覚えられていたらしい。赤面しつつ、思いつくままに述べるとパティシエの金の目がきらきら輝く。またお願いしたいというので連絡先を交換した。なるほど、今時はケーキのモニターにもLINEを使うのか。

2024-01-07 09:50:51
良崎 @kanfrog

「せりなずなごぎょうはこべらほとけのざすずなすずしろ」長谷部くんがぶつぶつと唱えている。「覚えたんだね」「覚えただけだ」「一緒につくろうか、七草粥」「本当か?」主に召し上がって頂きたくてな、と緩む表情。粥を食べてる間だけ、長谷部くんは主に譲ってあげよう。その他の時間は全部僕のだ。

2024-01-07 10:25:34
良崎 @kanfrog

『僕の声で展示への理解を深めてくださいね』博物館の音声ガイドは人気声優の長船光忠。イヤホンから流れる甘い声が体に染み渡る。この声が聞けるなら博物館に住んでもいい。「嬉しいなあ」イヤホン越しの声に振り返ると、本物の長船光忠。声に出てたよ、と微笑まれる。「応援ありがとう」「ふえぇっ」

2024-01-08 16:27:58
良崎 @kanfrog

語り手が長谷部くんって入れるスペースがなかったので「ふえぇ」に頼った😓

2024-01-08 16:59:55
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

「こんなものしかないが」冷蔵庫から出したのは明太子。実家からの荷物に入っていたやつだ。「パスタある?」「乾麺なら」「OK」光忠はたちまち洒落た明太子パスタを作ってしまった。「食べたら買い出しに行こう」晩ご飯も任せてと笑う。逆境でも何でも彼となら生きていける。そう思えた、遅い朝の話。

2024-01-10 12:21:58
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

初めて二人で迎えた朝のブランチだと思ってください

2024-01-10 12:50:34
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

「UNO!」誇らしげに言う長谷部くん。「こういうときは負けてよ」「勝負事は本気でやらねばな」負けたら僕の恋人になって、と賭けた一戦。互いの気持ちなんて分かりきっているのに、彼はこの子供じみた駆け引きを楽しみたいのだ。でも僕だってこのまま引き下がれない。「ここからの逆転劇、見てなよ」

2024-01-11 05:45:50
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

鏡餅は開くもの。何でだ、圧し斬ればいいだろうとずっと考えていた。切る、は縁起が悪い? 斬れ味なんていいに越したことはないのに。「それ、分かるなあ」頷いたのは幼なじみの光忠。同意されたのは初めてだし、そもそも誰かに言ったこともなかった。俺はなぜ彼なら分かってくれると思ったのだろう?

2024-01-11 12:55:25
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

アカウントの自己紹介には『自炊始めます』。初日の投稿は焦げた目玉焼きとウインナー。ほろ苦い夕食を噛み締めていると通知音がした。失敗ご飯の写真にハートがひとつ。いいね先は何と人気料理研究家のmitsuだ。お守りのように傍らに置いていた彼のレシピ本を抱きしめる。大丈夫、続けていけそうだ。

2024-01-12 12:08:10
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

『自炊』で検索し、呟きを読んでいく。初心者からベテランまでさまざまなごはんが並ぶ中、目に留まったのはやや不恰好な目玉焼きとウインナー。どうやらこのアカウントの初めての投稿らしい。よく見ればアイコンが僕のレシピ本だ。ようこそこちらの世界へ、頑張って。思いを込めてハートをタップする。 twitter.com/kanfrog/status…

2024-01-17 05:47:13
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

mitsuのファンの長谷部くん、一念発起してmitsuの初心者向けレシピ本を買い、初売りで最低限の調理器具と皿(皿すらなかった)も買い 生真面目に1ページ目の『まずは卵を割ってみよう』から始めた(そして案の定黄身は割れた) mitsuの❤️がエールのように思えて嬉しいやら恥ずかしいやら

2024-01-12 17:22:14
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

mitsuのファンの長谷部くん、一念発起してmitsuの初心者向けレシピ本を買い、初売りで最低限の調理器具と皿(皿すらなかった)も買い 生真面目に1ページ目の『まずは卵を割ってみよう』から始めた(そして案の定黄身は割れた) mitsuの❤️がエールのように思えて嬉しいやら恥ずかしいやら

2024-01-12 17:22:14
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

長谷部くん、そのうちmitsuからDMが来て心底たまげるし、あれよあれよという間にmitsuのお料理動画の配信にゲスト出演したりとかしてしまうしmitsuには気に入られるし、「なんかわからんがmitsuが連れてきた面白かわいいリーマン」としてコアなファンが付く

2024-01-17 07:09:22
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

「あれ」燭台切が妙な声を上げた。視線の先にはねんどの俺たち。斬り分けた苺の先端をねんへし、ヘタの方をねん燭が食べている。仲が良くて羨まし……いや。「ねんへしくんに甘い方をあげてる」微笑ましいね、と燭台切が笑う。「僕たちも食べようか」「ああ」「僕も、甘い方を君にあげたいな」「は?」

2024-01-15 19:20:38
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

僕の向かいでお茶を啜る長谷部くん。新年の宴で派手に酔っ払ったことを反省しているらしい。こうなると彼は頑なだ。「一緒に呑まない?」「きっと幻滅する」皆の前で抱きついて甘えて沢山キスしてくれたことくらい、僕は気にしない。むしろ嬉しいのに。「僕が君に幻滅する日なんて、絶対に来ないよ」

2024-01-16 12:07:48
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

名を呼ばれ振り返ると黒髪に金眼の美丈夫。「久しぶり。長船光忠だよ」「は?」このイケメンが? 小さくて可愛くて、泣いては俺に庇われていた、あの光忠?「立派になったな」「君の隣に立てるかな?」「ん?」「君はずっと僕のヒーローなんだ」僕も君みたいになりたくて、と笑う。ああ確かに光忠だ。

2024-01-16 23:54:11
良崎/固定ツイに新刊情報 @kanfrog

連隊戦明け。うっかりうたた寝してしまったはずが、目覚めれば布団の上だった。枕元には不揃いなおむすびが2個。良かったら食べてくれ、というメモは長谷部くんの筆跡だ。疲弊したからだとこころに、冷めたおむすびがなぜか温度をくれる。 無性に彼の顔が見たくなってしまって、僕は部屋を飛び出した。

2024-01-17 05:37:01
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まとめたひと
良崎 @kanfrog

一次・二次創作を書いたり描いたり。創作のことも日常のことも呟きます。漫画/ウクレレ/吹奏楽/妖怪/昆虫/ポケモン/DQ1〜6/シャウト/年の差/人外/楽天イーグルス/震災。twnovelは虫好き男子の恋愛物>サイトにまとめ。気軽にフォロー・リム・ブロックしてください。創作関係の方中心にフォローしてます。