幼少時に女装っことして育てられた百ちゃんと都会から引っ越してきた杉くんのはなし

内田💉💉💉💉💉 @24ki_onICE

あの目のでっかさからいくと、百ちゃんはよく女の子に間違われる子だったんじゃないか。 こうじろうさまは黒髪と白い肌をほめてくださった、こんな可愛らしい女の子がいると知ったらまた来てくださるかもしれない と女装させられておんなの子として育てられるひゃくちゃん。

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10歳にもならないうちに「百ちゃんは女の子なのにこんなものがついているのはおかしいわ」とまだ可愛らしいロケットのtinに手をかけられて初めて抵抗、それをきっかけに隔離されて百ちゃんはやっとふつうのひゃくのすけになりました。

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隣町のスギモトさんちには長い休みとかのときに東京から遊びに来る似た年頃のサイチくんがいて、それまで男子と遊ばせてもらえなかった百ちゃんははサイチくんはなまえだけ知ってる知らない子。 一方でサイチくんは田舎にくるとでっかい黒目に色白の、きれいな髪の女の子が気になっていて、

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とーちゃんだけに内緒話で打ち明けると「そうか、サイチも初恋かぁ」ってニヤニヤしたのでものすごく恥ずかしくなって「ち、ちがうもん！」ってそれ以降でっかい目の色白の女の子の話はしなかったし、次に田舎のおじさんちに行ったときはあの娘はいなくなっていた。

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名前も学年も知らなかったし父ちゃん以外にあの子の話をしたことなかったから探そうにも探しようがないし、探したところでどうするという宛もない。 気を取り直して虫採りに行って、思わず森の奥に迷い込んだら、急にぽっかりと陽のあたる場所に出てた。坊主頭の目のでっかい子が一人でたっていた

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杉　なにしてるの？ 百　沢蟹取ってた…　 杉　沢蟹？俺も見たい！ って二人で遊びつつなんかあの子ににてるなって杉は思うし、百ちゃんははじめて男の子とあそべてどきどきしました。 過疎化少子化でそもそもこどもがいない村だったし、百ちゃんは事情が事情だから遠巻きにされていたから…

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その沢蟹スポットは百ちゃんのじいちゃんの秘密の場所で、いつも百ちゃんはそこでひとりで遊んでてから、ガサガサっと森から出てきたさいちくんを見て、百ちゃんは狐に化かされているのかなって思いました。ここへ来る途中にあるお稲荷さんに毎日ご挨拶してたから遊びに来てくれたのかもしれない

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夕方そろそろ帰らなきゃって二人で村に戻る。さいちくんはそこまでどうやってたどり着いたかわからなかったから百ちゃんのあとをついていって、集落が分かれるお稲荷さんの辻のところまで来て漸く場所がわかった。 杉　うちこっちだから！またな！ と宵闇迫る中、杉はお稲荷さんの方向に消えた。

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そういえば名前も聞かなかった。数日あの場所でまた男の子が来ないかなって待ってみたけどそれ以来会うことはなかった。 さいちくん、おかーさんの具合が悪くなって、翌日朝一番で東京に帰っちゃって、その後も父子家庭になったから田舎にゆっくり遊びに来れなくなっちゃったから…。

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そして数年の父子家庭期間を経ていよいよ一人になったさいちくんは夏によく遊びに来ていた親戚の家に引き取られて村に戻ってきました。中学2年生になっていました。

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(いちばんたくさんあるからおいなりさんにしたけどいぬがみさまとかの方が良かったな…)

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ともあれ、こんな背景からはじまるすぎおください！(ブン投げ) #杉尾フリー素材

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小４で父子家庭に、中二で父子家庭も敢え無く終了してしまったさいちくんは 父ちゃんの親戚に引き取られ、子供の頃は毎年夏来ていた村に引っ越してきます。

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小さいころ遊んだ子もいるから馴染めるかとかはそんなに心配してなかったけど 気になってたのは初恋の可愛い女の子と、今考えても白昼夢のような、 森で迷ったときにぽっかり空いた場所で沢蟹とって遊んだ記憶。

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過疎の村なので中学校まではバスで行く。村の子数人とはすぐに馴染んでバスでワイワイやってるんだけど、気になっていた女の子はいない。 いたはずなんだけどなぁって思うけど村の子に言い出すタイミングもなんか無くてそのまま。 自分の記憶に自信も無いし。

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女の子はわからなかったけど、沢蟹の男の子の方はすぐに分かった。 同じ村のバス停から乗ってくるのに明らかに遠巻きにされていて、最初に「あいつに話しかけちゃだめだよ」と言われていた。

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東京から来た転校生+小っちゃいころ地元に毎夏遊びに来てた、みたいな背景が あってさいちくんはすぐに周囲に馴染んだし、そういう人間関係の中で 空気を読まないわけにもいかず…。 曰く、「あいつんちはキツネ憑きの筋だ」「あいつはオカマだ」「淫乱の血が流れてる」

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そんな中、初めて村の子が周りにいないときにあの子がいるってチャンスがあって、沢蟹の子だって確信してた杉はそろーっと寄ってって「沢蟹、取れる場所知ってる？」って勇気出して聞いた。 尾はでっかい真っ黒な目で杉を見て、 「…俺に話しかけてもお前のためにならないぞ」 って言った。

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そんなこたわかってるからこっちだってチャンスうかがってはなしかけてんじゃねぇか！って杉は思ったけど、同時にその自分の姑息さを言い当てられたようで何も言い返せなかった。 今日はここまで～

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話しかけるな的なこと言われてもこのさいちくんはすぎおのさいちくんなので、そんなこと言われたら尾に執着しちゃうよねーうんわかるー！ というわけで翌朝からバスで尾に堂々と挨拶して周りをざわめかせちゃう。村の子は「え…」って引き気味だけど「挨拶くらいいーじゃん」って平気な顔で押し通す。

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尾は尾で「げっ」って思うけど見た目はスーンと澄ましてるから、杉も意地にって毎朝挨拶だけする。 そのうち皆慣れて、夏休みが来た。 中学生になると子供らしい外遊びよりもゲームとか宿題とか部活で忙しいとかが多くなって杉も混ざったりしつつ、たまに断って森とか川とか一人で探検に出かけた。

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小っちゃいころ遊んだ森とか川とか、村の子はもう飽きて遊ばない場所を、スマホの地図を頼りに記憶を確かめるように少しずつ回っていく。単純に知りたかったのもあるし懐かしくもあった。そして沢蟹を取ったあの場所もどこか知りたかった。

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通学バスは同じ村の中でもいくつかの集落に分かれてバス停が作られていて、杉の乗るバス停は尾の乗ってくるバス停と違う。尾はいつも最初に乗って最後に降りていた。なんとなくの知識で多分尾の家は遠いと思いながら炎天下を歩く。

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ずっと歩いてようやくあの日、尾と最後に分かれたお社と思われる場所にたどり着いた。俺、結構遠征してたんだなぁ…と感慨深く思いながら鳥居をくぐった。ちゃんとお参りしたことなかったな、と作法もわからないままぱんぱんと手を叩いてお辞儀した。日影が心地いい。

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尾が「俺に話しかけない方がいい」と言ったのはわかるけど理不尽だとも思う。 村の連中はみんないいやつだ。自分には。でも尾に対する態度を見ていると、そういう風にいつ矛先が変わってもおかしくないのだとも思う。馴染んだとおもいつつ、本当に馴染めている気がしなかった。それは家でも同じだ。

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伯父さんは父と似た顔をしているが決して豊かではなく、杉の相続した保険金の額を知ってから少し態度が変わった。杉が来るからと家もリフォームして、その費用に保険金も使うことには杉も了承していたが、それから子供の頃みたいな気楽さで接することが出来なくなった。

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こうやって一人でいる方が落ち着くかもしれない。 こんなとき、ふいに「なんで父ちゃん死んじまったんだろうな」とこみあげる気持ちを、頭を振って追い出した。 もう少し探検しようと思ってお社を出ると小さな細い道が山の方向に続いているのを見つけた。

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念のためスマホで地図を確認しようとみたけれど、電場状況が悪くてよくわからなかった。 進みながら尾のことを考えた。噂だけは色々入ってきた。 両親がいないこと、父は誰だかわからないこと、キ〇ガイの母が早くに死んでしまったこと。村の男たちがその母親に何度も「お世話に」なったこと。

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ほかの町からの生徒も通う学校では一応そういうことを「言わないでおいてやっている」こと。 少し聞いたところで杉自身はすぐに別の話題を振って聞かないようにしていたけれど、それでもこれだけ入ってくるのだから実際はもっと色々言われていたに違いない。

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杉の見る限り、尾はいつも一人だったけれど、卑屈さや怯えどころか、むしろ尊大とも取れる態度でいつも平然としていた。 あの時一緒に遊んだのが夢でなければ、あいつ、もっと楽しそうな顔もできる奴だったんだけどな。 自分が感じている違和感を尾となら共有できそうな気がした。

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やべぇな、この道どんだけあるのかな、って思いかけたところで道の先の方にこんもりと緑があるのが見えた。里山とかいうやつかもしれない。あの場所も森の中だったからとりあえずあそこまで行こう、と杉は歩を進めた。 なんとかたどり着いたところで小山（森？）の入り口らしき所にたどり着いた。

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道は板で塞がれていて「立ち入り禁止」の札が何枚か貼られていた。まじかー。ここまで来てそれかよ、と落胆した時、札の向こうでｶﾞｻｶﾞｻっと何者かが動く気配がした。こんな炎天下、お社を出てから誰とも行きあわなかったのに。

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ビクビクしながら柵を見ると、柵の向こう側に尾がいた。向こうもびっくりした顔で杉を見ていたけれど、杉も驚いた顔をしているのを認めると、目だけでふわりと笑って森の奥に続く道にタッと駆け出した。立ち入り禁止の札なんて何でもないようだった。

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慌てて後を追おうと柵に近づくと、一部柵がゆがんで、人ひとり通れなくはなさそうなポイントがあった。 きっとあいつもここを通ったに違いないと確信し、ちょっと押すとグラグラ揺れる柵をなんとか超えた。 一本道はそのまま続いていて、先に行った尾の姿は見えずとも、道なりに行けば良いのはわかった

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うう… ううう…… （今日はここまでの唸り）

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一本道は普段人がほとんど通らないのか両脇から枝葉 が邪魔をして通りにくい。こんな中をあいつも進んでいったのだろうかと思うけど、他に人が通れそうな道も無し、信じて杉は進む。しばらくしてぽっかりと開けた場所に出た。沢が流れていて、そしてそこには尾形がいた。

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尾は杉が来るのを予測していたのか、落ち着いた風情で「よう、早かったな」と笑った。 「…！！！！おまっ！！……！！おまっ！！！！」 何が早かったな、だよ！あんな上から下から右から左から枝葉がワサワサ邪魔する中来させといてその言い草！ 「ここならだれも来ない」 尾は静かに言った。

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「村の連中の目のあるところで俺に話しかけてもお前に損しかないのにお前はバカか」 尾は言ったけれども杉にだって言い分はある。 「そんなイジメみたいな事だっせぇんだよ！」 「…挨拶くらいでどうにかなると思ってるなら相当頭悪いな」 ぐっと詰まった。

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ギリギリ周囲に受け入れられる範囲でしか杉は行動していない。だがそれ以上をするとなると、それは狭い村社会で尾と心中するにも等しい行為でもあった。 それに、挨拶程度というけれど、それ以上のアクションに尾が応える確信もなかった。さっき、この里山の入り口で偶然会うまでは。

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「そんなこと言ったってお前だって俺の挨拶返さないじゃん」 「余計お前の立場が悪くなるってこと位わかるだろう」 「そーゆー問題じゃねぇよ！」 「どーゆー問題なんだ」 言われて杉もちゃんとした答えはない。ぐっと詰まって気まずい沈黙が流れた後、ようやっと 「沢蟹…見せて」 って言えた。

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沢蟹のいる水辺は正直あんまり覚えてなかったけど、示されたところを見ると、確かに隠れやすそうな暗がりがたくさんあった。 「蟹って海だけにいるんじゃないんだな」 言ってからバカにされそうなことを言ったと気付いたが、案外普通に尾は教えてくれた。 「しじみもいるはずだ」 「えっ」

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元々ここは入会地だが、俺の家系が代々管理しててな、飢饉のときのために柿も梨も植えてある。蟹も食える。 東京っ子の杉にはわからない感覚だったがとりあえず頷いた。 「昔、お前が来たときは化かされたのかと思った」 「えぇ？」 「このへんはキツネが人を化かす話も多いし、この場所は人が来ない」

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「おまけにある道とは全然違う藪の中からいきなり現れた」 すこし尾が笑った。 そんな表情ができるのか。案外可愛いな、と思って即座に我に返る。なんだ可愛いって。 「別れるときも神社のところでいなくなるし…」 「…俺も、あの時の事、本当だったのか自信なかった。なんか白昼夢っていうか…」

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ううう…（もう今日は無理ですという唸り）

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地味に続けております…。 「お前、腕ケガしてるじゃねぇか」 半袖のままほとんど藪見たいな道をかき分けかきわけ来たので細かい擦り傷がたくさんできていた。 「俺傷の治り早いし」 「そういう問題じゃねぇ、とりあえず沢の水で洗っとけ」 植物によってかぶれたりするというのは後から知った。

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見ると尾はこの暑いのに長袖長ズボンだった。視線に気づいたのか、ちょっと表情を変えて、尾は言った。 「代々ウチが管理してるから、手入れするのに俺が入ってるんだ」 「へー…」 山に手入れが必要ということも都会っ子の杉は知らなかった。

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「お前、ここに入るところ誰かに見られなかったか」 「？周りに誰もいなかったと思うけど」 「誰かに何か言われたら「慣れてなくて迷って入り込んだ」って言っとけよ」 「？？うん？」

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誰にも見られてないって言ったのになんでだろ？と思ったけど、後日伯父さんから●●山に入ったらしいがあそこは立ち入り禁止だぞ　って言われて田舎の情報網にドン引きする杉だよ。

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夏の間、特に一番熱いお盆の前あたりは雑草がすごいから毎日来てるんだと尾が言うから、手伝うよって杉は言って「好きにしろ　でもここに入って来るのを誰にも見られるなよ」って尾が言うから、お弁当（自分で握った梅干しおにぎり二つと茹で卵）もってめっちゃ朝早くから小山に入った杉だよ。

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沢蟹観察したり、藪を払ったり、道をひとが通れるように道の枝を払ったり色々手伝わさせられながら杉はいろいろなことを学んだ。村の人間関係や里山の手入れ、危険な草や食べられる草から火の起こしかたなど。その合間にいろんな話をした。 後年、杉にはこの中二夏こそがキラキラ輝くような記憶だった