杉を家に帰し、弔問客が途切れた深夜、尾は自室で鬘をかぶってみた。鏡を見て、しばらく考えてからそのまま御棺の前に座っていた祖母のところへ行った。じっと座っていた祖母は尾の姿を認めて目を見張った。 「…そんな鬘、どこにあったの?」 「学校」 「……」 「明日、これで出てもいいかな」
2020-09-05 01:27:44祖母はもう一度尾を見て少し考えて、そして「そうね」といって奥の部屋へ消えた。 しばらくして戻ってきた祖母は畳紙を抱えていた。広げると樟脳の匂いが鼻をついて、紋付の喪服があった。 「昔は嫁入りの時には色々和服を持たせたものでね。一度は無理だから、少しずつ誂えて、喪服と、訪問着と…」
2020-09-05 01:34:40言いながら祖母は喪服を広げて尾の肩にかけ、丈を見る。 「家紋がついてる」 尾が気づいて言うと、「婚家の紋でなくていいものだから」と言いながら着物を羽織った尾の背中をぽんと叩いた。 「寸法も大丈夫そうね、明日着付けてあげる」 「…ありがとう」 「一度も袖を通さないよりはいいね」
2020-09-05 01:39:39葬儀の当日、杉が家を出ようとすると「オガタさんちか」って伯父さんに呼び止められて持っていきなさい、と香典袋を渡された。ほとんど村八分だったけれど、表に出ないところでは色々つながりがあったらしい。父さんもあの聞くに堪えない噂の「お世話になった」一人なのかと一瞬思ったけど、
2020-09-08 00:25:19「…色々噂はあったかもしれないけれど、鵜呑みにしちゃいけないよ」杉の視線に苦笑いするように伯父さんが言った。「綺麗な人だったからね…」 持たされた香典をもって尾ちゃんちに行った杉は受付の葬儀会社の人に香典渡して名前書いて、(セレモニーホールも無て自宅で葬儀出すスタイル)
2020-09-08 00:28:08中に入ってひっくり返るほど驚いた。昨日までほとんど坊主頭の高2だったのに、おかっぱ頭で喪服来た美少女(杉にとっては)が座ってたから。 尾は杉をちらっと見ただけだった。ほどなくしとぇ始まった葬儀でも、隣組の人、通夜でも見た隣家の人位しか席にはいなくて、寂しい葬儀だった。
2020-09-08 00:28:08幼少時に女装っことして育てられた百ちゃんと都会から引っ越してきた杉くんのはなし つづきとおわり privatter.net/p/6535531
2020-10-10 00:43:52長い事放置してた連ツイの続きをべったにどかっとおいて完結させました(ほぼほぼ力業) 幼少時に女装っことして育てられた百ちゃんと都会から引っ越してきた杉くんのはなし つづきとおわり privatter.net/p/6535531 twitter.com/24ki_onICE/sta…
2020-10-10 00:46:55あの目のでっかさからいくと、百ちゃんはよく女の子に間違われる子だったんじゃないか。 こうじろうさまは黒髪と白い肌をほめてくださった、こんな可愛らしい女の子がいると知ったらまた来てくださるかもしれない と女装させられておんなの子として育てられるひゃくちゃん。
2020-08-15 15:08:07このすぎおちゃん、はじめてえちちするとき、尾チソチソに薄っすら傷痕(ままにちょん切られそうになったときの)を見つけて、両手で包んでそっと口付ける杉はいると思います。
2020-10-10 10:20:56思いだした。寮では野間尾っぽく扱われていたところに杉出現で三角関係だー♪と周囲はキャッキャして楽しみましたが、のまくん、ふつうに学外に彼女います。 尾含め部活の先輩はみんな知ってるけど杉にはその情報は長いこと秘密にされていました。その方が面白いからw
2020-10-10 10:29:00特別な思い入れ無く普通にフラットに尾に優しいのまくんというのも好きなので学外に彼女いることにしました。まぁ学園祭で着飾った美少女百ちゃんを彼氏から「友達」と紹介された彼女は動揺したりするんですが彼氏が冷静なので安心しますし、尾も彼女がいる野間だから安心してる。 でも野間尾も好き!
2020-10-10 10:37:33