モーメント編集用。 pic.twitter.com/zz16sf88Ym
2016-12-10 16:03:38モーメント編集用。 pic.twitter.com/HqZg67wXgt
2016-12-10 16:56:13Résumé (ツイログ参照用) pic.twitter.com/NmskOdipzv
2015-12-19 18:17:04第1部 自己愛家族のモデル 第1章 ナルキッソスとエコー : 自己愛システムの原型
2016-12-12 18:17:37アルコール依存症のアダルトチャイルド(ADult Child Of Alcoholism : ACOA)及び虐待モデルを使って仕事を続けるうちに私たちは困難にぶつかった。(はじめに) Id. at 7
2015-11-06 18:18:52ACOAの特徴を持っている人々でありながら、その両親が飲酒しなかったり、レイプや殴打をしなかった場合はどうなのだろう。確かに家族は機能不全ではあるが、共通の要素を見つけにくい。
2015-11-06 18:19:34この人たちはまたいつでも人の世話をやこうとし、感情や欲望や要求に鈍感で、絶えず人の承認を求めるといった共通の行動的特徴をもっていた。
2015-11-06 18:20:10彼らは、何か悪いことが起これば、それは自分にふさわしいことだと感じ、一方良いことが起こるとそれは間違いか、偶然に起こったに違いないと感じていた。彼らは物事をはっきり主張することに困難を感じ、いつも怒りの感情が表面化するのを恐れて、それを感じることが難しかった。
2015-11-06 18:20:30サバイバーの親システムのものとされてきた一般的な特徴を辿るにつれ、私たちが「自己愛家族」と名付けた交流のパターンが見出された。目に見える虐待があろうとなかろうと、一つの広く認められる大きな特徴を、これらのすべての家族に発見したのである。
2015-11-06 18:20:50それはすなわち、親側の要求が子どもの要求より優先されるということであった。Id. at 9
2015-11-06 18:21:18私たちは、自己愛家族の中では子供たちの要求が、両親の要求の二の次にされるばかりでなく、しばしば後者(親)にとって重大な問題性を持つということを発見している。
2015-11-06 18:21:37要求を満たす責任が、親の側から子どもの側へとシフトされている。このような家族の状況では、親が子どもの要求に応じるよりも、子どもが親の要求に合わせているのである。
2015-11-06 18:21:56実際、自己愛家族は親システムの情緒的要求を処理することで消耗してしまう。自己愛家族では、両親の要求を満足させるために子供たちが動員されるのである。
2015-11-06 18:22:17父親がコカイン中毒の時は、衝突が起こらないようにしようと、妻と子供たちは父親のまわりを踊り廻る。母親が「境界例」の場合には、父親と子供たちの同様な踊りがみられる。
2015-11-06 18:22:34近親姦のある家族では、配偶者から対決を迫られていない性的虐待者に、子どもたちは無防備にさらされている。トラブルを抱える親の配偶者は、現状を維持することにエネルギーを使い、自分の配偶者をなだめて、子どもたちに損害を与えてしまう。Id. at 9
2015-11-06 18:23:06自己愛家族では、子どもの行為は子どもが何を感じ、経験しているかに関して評価されないで、その子どもの行為が両親システムに与える影響という観点から評価される。
2015-11-06 18:23:22このような子供たちは、多くの時間をかけて、自分の感情が取るに足りないもの、あるいは否定的なものであることを学んでいく。彼らは自分の感情を切り離すようにし始め、それらを感じないまでになる。
2015-11-06 18:23:40しばしばこの感情の否認は、子どもにとって実用性がある。なぜならそれらを表現することは、ただ火に油を注ぐことになるからである。
2015-11-06 18:24:17自分自身の要求を理解し、それに気づき、承認する代わりに、このような子供たちは自分の親たちの要求に対して、おおげさに反応する感覚を発達させる。実際、彼はその両親の情緒的要求を映し出す影になるのである。
2015-11-06 18:24:35親の要求は絶えず移動する標的のようで、子どもはそれに照準を合わせることが難しい。子供たちは力とコントロールを持たないまま、状況を改善させる責任を感じているので、失敗したという思いを発達させる。
2015-11-06 18:24:55さらに彼らは自分自身の感情を是認し、自分自身の要求を満たす方法を学ぶことに失敗する。まもなく子どもたちは半永久的な感情喪失に陥る。Id.at 11
2015-11-06 18:25:14エコーとナルキッソス(Echo and Narcissus) by John William Waterhouse(1903) pic.twitter.com/FAbHQwrWAx
2015-11-06 18:32:53ナルキッソスとエコーの物語は、他の人の要求を見、聴き、応答する能力を不可能にする自己愛の一つの現れである。ナルキッソスは親のシステムを表している。彼らは原則的に自分の必要を満たすことだけにかまけている。(第1章) Id. at 19
2015-11-06 18:35:18子供はエコーであって、親の要求に反応する影になることによって関心と承認を得ようとする。こうして自分自身の「声」を見つける力が全く発達しない。すなわち自分の願いや要求を認め、それを満たすための手立てを身につけることが出来ないのだ。
2015-11-06 18:45:29自己愛家族システムの中では、情緒的欲求を満たす場所は、すでに占領されてしまっている。健康な家族システムでは、親が子どもの情緒的欲求を満たそうとするが、自己愛家族システムでは、親の情緒的欲求を満たすことが子どもの責任にされているのである。Id. at 20
2015-11-06 18:49:51健康な家庭では、原則的には子どもは自分たちの親の要求を満たす責任をとらないということが了解されているのである。むしろ子供たちは、彼ら自身の要求を、自立したやり方でどのように満たしたらよいかを、少しずつ学ぶことに「責任」があるのだ。
2015-11-06 22:16:00ところが、自己愛家族では、情緒的要求を満たす責任は逆転している。すなわち両親に置かれるべき責任が、子どもたちに課せられているのである。子どもは親の要求を満たす責任を負わされ、そうすることで本来必要な体験や成長の機会を奪われている。Id.at 21
2015-11-06 22:23:37エコーが他者の言葉を反映することしかできなかったように、自己愛家族で育った子供たちは、反応的で受け身な人間になる。彼らは主として自分がすべきことは両親の要求に(たとえそれが何であろうと)合わせることだと早期に学ぶので、自分自身の感情や判断への信頼を育てることができない。
2015-11-06 22:29:09実際、自分の感情は不快の種にしかならない。表現したり、役立てることができない感情を持つよりは、感じないほうがましなのだ。Id.at 21
2015-11-06 22:34:08自分の感情に従って自分から行動するよりは、子どもは他人が何を期待し、何を必要としているか分かるまで待って、それからその期待通りに反応しようとする。反応は肯定的、否定的どちらの場合もありえる。
2015-11-06 22:37:51子どもは言葉に出された要求あるいは暗黙の要求を満たすか、あるいは反抗するかを選ぶことができるが、どちらにしてもそれは反応的なのである。
2015-11-06 22:40:09同様なやり方で、子どもは親の期待を反映する。ミラリングの概念はどの家族にも見られるが、自己愛家族ではしばしば、その鏡は親の要求を満たすことのできない子どもの無能力を映し出す。映し出されたものは、子どもによって自分がうまくやれなかったこと、自分の失敗として解釈されるのである。
2015-11-06 22:46:21自己愛家族の子どもたちにとっては、親密な関係が問題になる。このような家族の子どもたちは信頼しないことを学んでいる。そこで大人になってから、親密な愛し合う関係を作ろうとする限り、彼らは自分の築いた防壁を低めるのに苦労するのである。
2015-11-06 22:50:12自己愛家族システムの出身者は、信頼することを決して学ばないというよりは、たいてい信頼しないことを学ぶ、あるいは信頼することを捨てるのである。
2015-11-06 22:52:32幼少時代、無力で依存的な乳児は親のシステムにほとんど脅威を与えることはないだろう。要求は単純で、親のシステムは喜んでそれに応えるであろう。しかしながら、子どもが大きくなって、親から分離しようとし始めると、その要求はもっと複雑なものになる。
2015-11-06 22:57:15両親のシステムはこれらの要求の面倒を見られなくなってくるか、それらによって脅かされ、怒りを膨らませることになるだろう。この時点で、要求を満たす責任が両親から子どもへとシフトしはじめ、信頼の浸食が始まるのだ。
2015-11-06 23:00:57表に現れた行動(たとえば酒に酔って子どもをいじめるなど)は、明らかに子どもに信頼への危機感を引き起こすが、自己愛家族で育った大人たちは、しばしばもっと隠れた機能不全について、両親が「ただそこに居ただけだった」という形で表現する。Id.at 22
2015-11-06 23:04:30薬物やアルコール乱用の家族、近親姦そして暴力行為のある家族はすべて自己愛家族であるが、隠れた自己愛家族では機能不全がもっとずっと微妙なのである。虐待は見つからない。誰も酒を飲んだり薬物を使ったりしない。家族は実際とても良く機能しているのである。家族は詳細に調べても正常に見える。
2015-11-06 23:18:13問題は、子どもたちが両親の要求に応えることが期待されているということにあった。それは微妙で、一見健康的であるように見えるが、子どもにとっては情緒的に健康ではなかったのである。
2015-11-06 23:20:56(ベッキイの物語) ベッキイは31歳で、一流会社の管理職の秘書である。彼女は幸福な結婚をし、3人の学齢期の子どもたちを持っている。彼女は2年の間パニック発作を隠して生活した後、セラピィに来た。
2015-11-06 23:28:29両親との関係について尋ねた時、彼女の声はきつくなった。あからさまに抑圧された怒りが、幸せな出来事を話す時にも認められた。彼女にとって、自分の両親について良くないと思われるようなことを口にすることは、とても難しいことだった。
2015-11-07 01:23:34ベッキイは母親と情緒的なつながりをほとんど持てなかった。母親がそれを許さなかったのだった。彼女の母親は「行動の人(human doing)」(human beingでなしに)だった。
2015-11-07 01:24:05「母には人からどう見られるかがすべてでした。私たちの関係には実体がなかったのです。私たち家族はたとえ死んだって、立ち上がって、ドレスアップして、教会へ行かなければならないのです。
2015-11-07 01:24:57母はいつも自分が天国へ行けるように正しいことをし、私たち全員が正しいことをしているかどうか確かめることで忙しかったのです。」
2015-11-07 01:26:34ベッキイの原家族の物語が進むにつれ、子どもたちの要求がまったく気づかれずに無視されたのではなく、むしろ、他の(そして彼女の両親にとってもっと大事な)人の要求に奉仕するために犠牲にされたのだということが彼女にわかってきた。
2015-11-07 01:28:49母親の宗教的信念にとって感情は邪魔であった。禁止された生き方があって、それを守る以外には生き方はないのだ…絶対に! それをどう感じるかは問題ではなかったのだ。 父親の経歴もまた、両親にとって非常に重要だった。
2015-11-07 01:31:07ベッキイの父親は、彼女の母親の人生の最大の関心事だった。この両親二人にとっては、父親の地位(高級将校)やエゴ、あるいは心の平和を乱すものは、我慢ならないものだったのである。これこそがこの自己愛家族を動かす暗黙の力動であった。Id.at 26
2015-11-07 01:32:24ベッキイの家族では誰も叩かれたことはなかった。しかし自己愛家族だったのだ。明らかに期待されていることは、子どもたちが両親の情緒的要求に応えることであり、そして自分たちの情緒的支えを両親に対して求めないということだったのである。
2015-11-07 01:33:55自己愛家族はしばしば中心が虫食いになった真っ赤なリンゴに喩えられる。かじってみて虫に気づくまでは、非常においしそうに見える。残りの部分はすばらしいかも知れないが、人は食欲を失ってしまう。
2015-11-07 00:05:07