分離色と筆の関係
色味の変化がおもしろく、年々人気が増している分離色。
そんな分離を強く出したり、偶然性を楽しみながらもある程度コントロールして描画に活かすには、筆選びや運筆が重要になってきます。
ここでは、分離色にぴったりな筆や描き方のコツをまとめています。
■はじめに
分離を強く出すには、素材で言えば天然毛や高機能ナイロン毛、形状で言えば根元が太め、といった絵具含みが良い筆を選ぶと良いです。
また、分離させつつそれを描き込みに活かすのであれば、保水力がありながら穂先は利く筆が理想です。
『特選東紅』
ふくよかな穂首根元による「保水力」と、シャープな穂先による「コントロール」を兼ね備えた筆『特選 東紅』 単色で複雑な色味を楽しめる透明水彩分離色との相性も◎ 紙に溜まるくらいのたっぷりの絵具で分離を促しつつ、ぼてつかない高精度の描画が可能🖌 使用絵具:ダニエルスミス Shadow Violet pic.twitter.com/GvNdwrzrd8
2023-01-11 15:42:32~画筆のご紹介~ 特選東紅 芯はしなやかなイタチ毛で、衣毛として柔らかな羊毛が周りを覆っています。 そのため、シャープな描き味と含みの良さを兼ね備えています。(羊毛がタンクの役割を果たす) 塗りから描き込み用と、汎用性も魅力的。 日本画筆ですが、水彩画やイラストにも。 pic.twitter.com/uPcbUWug3I
2021-01-19 15:56:15サイズラインナップや価格等、詳細は製品情報ページをご参照ください👇️
https://www.namura-tsd.co.jp/sp-selection-toko/
特選東紅はちょっと手が出ない…という方にはこちら。
『雅心東紅』
東紅の廉価版で「雅心東紅」という筆もあります。 毛質(選別度合い等)は特選東紅ほどではないですが、その分手に取りやすい価格でお気軽にお試し頂けるかと。 つくりのベースは同じなので、昨日の特選東紅気になったけど、いきなりチャレンジは…💦という方にもオススメ。 namura-tsd.co.jp/gashin-toko/ pic.twitter.com/nhLdbuylpc x.com/namurataiseido…
2021-01-20 13:14:38廉価版ではありますが、もちろんナムラ筆としての水準は満たしております。 また、教材用と銘打っている筆のように極端に価格を抑えているわけではく、価格と質のバランスが優れています。筆自体の汎用性の高さに加えてそういった点も、使いやすさに寄与するかと思います。
2021-01-20 13:38:04
『特選蒼明』
【画筆のご紹介】 特選 蒼明 羊毛と白玉毛(白猫の毛)を主材とした日本画筆。 特筆すべきは、ニュアンス感あるやわらかな線描。穂先が利き軽妙な描き心地です。 一方で絵具含み・おりも素晴らしく、それにより線描が長くできるほか、彩色用としても活躍します。 岩絵具や墨での使用は勿論、水彩でも◎ pic.twitter.com/nWbTJ9dBhb
2021-07-13 11:50:44芯に硬めのイタチ毛を使っている東紅は穂先や腹部分が沈みづらく、細かな作業でのコントロール性や再現性が◎ 蒼明は軽やかな弾力がありつつも硬さはなく、ふくよかな表現が期待できます。 穂先のみ使う作業では東紅より慣れが必要ですが、線描筆でありながら柔らかな塗り重ねまでできる点が魅力。
2021-07-13 12:45:24
上記のオススメ筆に同じつくりの「自在皆宣」を含めた4種の比較はこちら。細かな違いを知りたい、自分に合った筆を知りたいという方はぜひ参考にしてみてください。
日本画筆ながら、その使いやすさからアニメ背景や水彩でのご愛用者も多い”特選東紅" 穂首の芯と外側で素材が分かれており、複数素材の特長がこの1本に🖌 実は、同構造の筆は他にもあるのですが…特選東紅ほどの認知度はなく…😢 なんだか寂しいので、そんな筆たちを広めるべく推し㌽をまとめました! pic.twitter.com/9TLSS2hqL0
2022-03-15 12:14:03
色々な筆で分離色を試してみましたが、このRaffine Q(クイル型)も良かったです🖌
保水力とコントロール性を兼ね備えている点は特選東紅と同じですね。
そもそもは分離色にぴったりな筆を探していて、このRaffine Qを手に取ってみたのですが… ドンピシャでした。絵具をたっぷり塗れるため分離が起きやすく、その上で細かな描画や塗り伸ばしのコントロールができる…👀 使用絵具:ダニエルスミス Undersea Green pic.twitter.com/hfgCnFawwn
2022-10-11 14:59:03この絵(奥の葉っぱ)を描くときもそうしましたが、たっぷりと絵具を置いた後に分離具合を見ながら絵具を伸ばしたり吸い取って移動させていくと、分離の仕方や色の配置をコントロールできますよ。
その点で含みと穂先の利きを兼ね備えたRaffine Qは、分離を楽しみながら描画に活かすのにピッタリでした🖌
含みが良くびゃーっと描ける上に、意外と穂先が利くため細かな描画もできる「Raffine Q(クイル)」 pic.twitter.com/ERJB0ox2wD
2022-10-11 14:16:02Raffineの詳細はこちらより
【新製品情報】 水彩筆 Raffine(ラフィーネ) "EXCLUSIVE SYN. SABLE"を使用した『Norme』の発売から3年が経過し、新世代のナイロン筆として多くの方にご愛用頂けるようになりました。 そして新たに、同原毛を特徴的な穂形に仕上げ、表現の可能性を広げた『Raffine』がリリースです。 pic.twitter.com/H0OdlOMkrD
2020-06-08 11:00:04Raffine Q(クイル)を使用している動画もあります
③Q(クイル) 穂首がどっしりと太く、3種の中でも特に水含みが優れています。コシと安定感もあり、扱いやすさもポイント。 水をたっぷり使ったにじみ表現や、吸水性を生かして先に塗った絵具を抜く色味調整など、透明水彩ならではのふくよかな色彩表現と相性良しです🎨💓🖌️ pic.twitter.com/nmiwYnq6xL
2020-06-23 10:55:09撮影後ちょっと加筆しました😳 穂首はでっぷりしていますが、ヘタの部分のように細かな着彩までこれ1本いけるのも👍️ (イチジクのつもりで描きました) 実は中の人、具体的なもの描くの苦手なのですが、色を抜いたり置いたりを繰り返して理想の質感や色味をつくりやすく、とても楽しく描けました🙌 pic.twitter.com/mJkIBI1hPH
2020-06-23 10:55:12
分離色はただ塗ったりするだけでも楽しい一方で、偶然性と色味自体の主張の強さにより自身の創作に取り入れづらい面もあると思います。
ただ上記のように運筆次第では、絵具自体の魅力を損なうことなくモノの描画にも活用できます。
分離色は好きでつい集めちゃうけど活用方法・付き合い方に悩んでいる…といった方のご参考になりましたら幸いです🖌