『毒親の棄て方~娘のための自信回復マニュアル~』スーザン・フォワード著 羽田詩津子訳 新潮社 2015.10.30 の、第二部「母親に与えられた傷を癒す」は、モーメント自炊①~④で抜粋しました。自炊⑤からは、第一部「母親から受けた傷を確認する」を抜粋しまふ。 pic.twitter.com/Km2y0RtTVg
2017-06-02 14:15:42あなたは若い時に破壊されたものは二度と修復できないと、ずっと信じてきたかもしれない。しかし、わたし自身と他の何千人もの娘たちの経験から、修復は可能だと断言しておきたい。(まえがき、p.18)
2017-06-02 14:19:46第1章 母親の愛情を疑問視することのタブー 母親神話はなかなかすたれない…つまり、母親と定義される人は愛、保護、やさしさを与えられるという神話だ。母親神話は愛情のない毒になる母親たちにとって大きな隠れ蓑になっている。
2017-06-02 14:29:07ほとんどの社会が母親を美化する。まるで出産という行為だけで、子どもを育てる能力が本質的に与えられるかのように。それは絶対に嘘だ。問題を抱えた女性が、「母性本能」を発動させ、いきなり赤ん坊と絆を結び、必要に応じて子どもの欲する養育ができるようになる魔法のスイッチなど存在しない。
2017-06-02 14:35:33もちろん、フロイト派の伝統である母親バッシング…うまくいかなかったことをことごとく母親のせいにすること…は間違っているが、母親イコール健全な愛情の持ち主と信じることも幻想だ。
2017-06-02 14:41:10他人はあなたが見ているものを見ていない。 愛情のない母親を持つことの苦悩と戦うのは、ひとりぼっちの孤独な作業だ。そこそこ健全な母親を持っている人々は、すべての母親が自分の母みたいだとは限らないという事実を理解できない。
2017-06-02 14:47:35善意の友人や親戚ですら、愛されない娘の苦しみを軽視し、同情を求める娘を非難することはよくある。
2017-06-02 14:54:15おわかりかと思うが子どもにとっては、早くからルールがはっきりしているものだ。「誰にも言わない。自分自身にすら言わない。」 こうしてあなたは自分自身の真実を覆い隠し、できるだけちっぽけなものにし、信じないようにすることを学んでいくのだ。
2017-06-02 15:01:46母親にもこんないいところがあるんだから、と欠点に目をつぶって受け入れる態度は、ポジティブに思えるかもしれない。でも、それはあなたの人生に潜むマグマのようなものを抑えつけてしまうことだ。
2017-06-02 15:06:08「作り笑いで耐える」状態によって平和は保たれるが、それは屈辱と恐怖がもたらす麻痺状態よりも、いっそうまずい選択肢だ。真実から目をそむけ暗闇にとどまり続けることは、記憶喪失も同然なのだ。
2017-06-02 15:08:17母親について真実を語ろうとするたびに外部から与えられるメッセージは、強烈な感情としてあなたの内側からこだまとなって返ってくる。 ﹅真実を語ることで「母親を批判する」ことをとてつもない背信行為だと感じる。「なんといっても、母は私を産んでくれたのだから」
2017-06-03 14:52:03﹅あなたは屈辱を感じている。「すべての母親は子どもを愛している…だとしたら、子どもを愛さないことにはもっともな理由があるに違いない」 ﹅自分の見解を疑い、「神経質すぎる」か、たんに自己憐憫にふけっているだけなのかもしれないと思う。
2017-06-03 14:56:45こうした考えや感情はきわめて強烈で、深いところに眠っていた痛みや不安を掘り起こし、「恐怖」としか形容し得ない感情を誘発する。それは自分の母親に愛情がないことを認め、その関係を変えようとした結果、経験する恐怖なのだ。
2017-06-03 15:01:56「愛情がないばかりか虐待する母親」というレッテルを貼れない理由を、娘が以下のような言葉を使って言い訳するのをしばしば耳にする。 〇罪悪感に耐えられなかった 〇悲しみに耐えられなかった 〇喪失に耐えられなかった
2017-06-03 15:05:44大人の女性の中の怯えた女の子はこう言う。「真実を言ったら、もう私には母親がいなくなってしまうわ」そして、自分の中の子どものささやきを聞くと、どんなに成功し洗練された女性でも、自分がもはや大人で、生き延びるために母親に縛りつけられる必要がないことを忘れてしまうのだ。
2017-06-03 15:10:39真実を語ることにともなう感情に耐えられないとなると、もはやひとつしか道はない。セルフイメージと母親像の両方をゆがめ、それを正当化するのだ。「だって、お母さんはとても大変な目にあってきたのよ。」あなたは自分に言い聞かせる。「少し大目に見てあげなくちゃ。」
2017-06-03 15:14:48コリーンは母が「それほど悪くない」証拠のかけらにしがみつこうと必死になった。彼女のような正当化はよく見られるものだ。いまだにコリーンは母親との関係にも、何かしらポジティブな部分があるのではないかと期待していた。📌充分な食べ物は与えたかもしれないが、精神的には飢えさせた母親なのに。
2017-06-03 15:21:55でもその結果、コリーンは自分を責めることになる。愛情のない母親の娘には、よくあることだが、実に奇妙なことに自責の念が慰めになっているのだ。
2017-06-03 15:25:13このサイクルがおわかりだろうか? 母親との関係における苦しみは常に恐怖に変化し、それは母親の行為の正当化と自己を責めることにつながる。それはあなたを閉じ込め、変わることを不可能にさせる檻なのだ。
2017-06-03 15:28:30母親の神話から完全に開放されるまでは、あらゆることをたったひとつの言葉で説明するように娘はプログラミングされている。つまり「母が何をしたにしろ、すべてわたしがいけないのよ。」 おそらくずっと、あなたは母親ではなく自分が悪いという思い込みにとらわれてきただろう。
2017-06-03 15:31:44この破壊されたセルフイメージが女性としての自意識を形作り、そのままあなたは大人に成長していった。そして幼いときにたびたび恐怖を覚え、自分自身を誤解していたせいで、あなたは自滅的な行動をずっと継続しているのだ。
2017-06-03 15:35:12ただし強調しておきたいが、こうした毒になる母親は誰一人として「今日はどうやって娘を傷つけてやろうかしら」と考えながら、毎朝目覚めるわけではないのだ。その行動の多くは無意識によって、または直視することを恐れている感情によって誘発される。
2017-06-03 15:40:14すなわち人生におけるとてつもない不安定感、圧倒的な喪失感、深い失望によって。彼女たちは自分自身の恐怖と悲しみから逃れようとして、娘を利用し自分の権力や影響力や支配を強めようとするのだ。こうした母親に共通する特徴は共感の欠如だ。
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