・webで読めるもの ・城下町全般について論じたもの(個別の都市ではなく) を中心にまとめてみました。 目次 続きを読む
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とりあえず読んでみるならこのあたり

しんたま @pededeck

空想地図で城下町描いてる人はこれは読んだほうが良い。描いてなくても近世以来の都市構造・都市形成に興味あれば pic.twitter.com/RqAIZyGsFr

2020-03-16 22:13:52
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今和泉隆行/地理人 @chi_ri_jin

近々で制作や修正にあたる空想地図作者が最近目にしている書籍「図説城下町都市」「県都物語」「地形で読み解く都市デザイン」は確かに大いに役に立つ。ただ県都物語は3分冊にするくらいのボリュームを、余白なしで小さな字で詰め込んでいるので、内容は豊富なのだがなかなか読了できない。

2020-04-12 07:21:57
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

@ibrn_ だいぶ古い本にはなりますが、 矢守一彦『城下町のかたち』『都市プランの研究』 藤岡謙二郎『城下町とその変貌』 あたりは城下町っぽい地図を描くときには参考になるかと思います(すでにご存知でしたらすみません) 参考:歴史地理学文献リスト bukkyo-u.ac.jp/mmc01/shuu/bun…

2020-04-11 14:53:38
浮かれ名詮(めうせん) @meusen3

矢守一彦『城下町研究ノート』(古今書院)をげと。これでほぼ矢守の「城下町プラン」に関する文献は揃ったかも。 pic.twitter.com/gGFmXHV4EB

2019-04-20 19:43:56
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城下町研究の流れ

永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

[メモ]城下町研究のトピック ・初期の研究(小野均、藤岡謙二郎…) ・城下町プラン(矢守一彦…) ・内部構造(田辺健一、横尾実…) ・縦町横町論(足利健亮、中西和子…) ・山当て(宮本雅明、菅野圭祐…) ・近代以降の変化(佐藤滋、松浦健治郎…)

2020-04-17 08:22:08
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

小城下町・陣屋町に関する研究もちらほら見られる twitter.com/Naga_Kyoto/sta…

2020-04-17 08:26:44
永太郎(ながたろう)@『色分け日本地図』発売中! @Naga_Kyoto

渡邊秀一「小城下町研究の問題点と可能性」r-cube.ritsumei.ac.jp/bitstream/1036… 城下町の形成能力を式で表そうとしている。面白い。

2016-05-04 04:02:56
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

リンク切れでした 渡邊秀一「小城下町研究の問題点と可能性」立命館地理学 (9), 55-66, 1997 ritsumei.repo.nii.ac.jp/?action=pages_…

2020-04-17 08:27:48

「城下町」か「城下」か

永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

>いわゆる”城下町”は,江戸時代においては,等しくすべて「城下」と称せられたのであり」,現在行われている用語の誤謬は城下の町屋のみならず全「城下」を研究対象としつつ『近世城下町の研究』なる名称の本を出した小野均氏あたりに発祥するらしい(小林清治「いわゆる“城下町”の構造」) へ~~

2020-04-15 05:40:28

展望論文

永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

矢守一彦「城下町研究ノオト ―その成果と課題―」 人文地理 11(6), 563-577, 1959 jstage.jst.go.jp/article/jjhg19… 初期の城下町研究の展望論文。「実際、私が以下にノートするのは、その程度のことであるけれども。」というちょっと冷めた書き出しがかえって新鮮。 pic.twitter.com/o6MtyC8dFW

2020-04-15 05:29:20
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

矢守一彦「60年代の個別城下町研究総覧」 人文地理 22(5-6), 523-538, 1970 jstage.jst.go.jp/article/jjhg19… 矢守センセの城下町展望論文第二弾 pic.twitter.com/b4OJh4u12L

2020-04-15 06:16:21
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最近の展望論文↓
中西和子「歴史地理学における近世城下町の研究展望」人間文化研究科年報 (18), 209-222, 2002

城下町プラン類型(矢守一彦)

城下町研究の古典と言える理論

永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

有名な城下町プラン類型の初出 矢守一彦「<論説>近世城下町プランの発展類型 : 序説 (特集 : 都市研究)」史林 41(6), 561-580, 1958 repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/… pic.twitter.com/4Mkc2eTvMZ

2020-04-17 18:34:53
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

城下町プランの発達類型(矢守 1958) (A)戦国期型:武家地、町人地、寺社などが混在し住み分けがなされていない (B)総郭型:城下町全体を惣構で囲う (C)内町外町型:町人地が外堀で内と外に区画される (D)町郭外型:武家地のみを外堀が囲う (E)開放型:外堀が存在しない

2020-04-17 18:36:53

タテ町・ヨコ町論

城下町はタテ町型とヨコ町型に分けられる。

タテ町型は大手筋ないし城郭と平行に町をつくるタイプ。城への道筋が強調され、統治者の権力を示す。豊臣系の大名に多い。(例:近江八幡、大和郡山、秀吉期の大坂…)

ヨコ町型は大手筋ないし城郭から垂直に町をつくるタイプ。多くは街道に沿って形成される、交通に適した経済重視のプラン。徳川系の大名に多い。(例:彦根、佐賀、徳川期の大坂…)

・関が原の合戦を画期としてタテからヨコへの転換が起きた

yohei_mrst @jugemu3

架空城下町を考える際に参考にしている資料をいくつか… 織豊期城下町にみる町割プランの変容 hist-geo.jp/img/archive/21… 藤堂高虎の城下町建設にみる 織豊期城下町プランの受容と展開 hist-geo.jp/img/archive/20… 近世の都市デザイン 〜城下町などに見る日本固有の 都市景観〜 toshi1.civil.saga-u.ac.jp/mishiman/03_le…

2020-04-12 23:52:36
yohei_mrst @jugemu3

豊臣時代の伏見城下町と大坂城下町 - 大阪歴史博物館 mus-his.city.osaka.jp/education/publ… 秀吉系大名によるヨコ町型城下町の建設 bungakubu.kokushikan.ac.jp/chiri/Soturon/… そう、城下町は縦か横かで悩むんだよなあ…

2020-04-12 23:53:46
yohei_mrst @jugemu3

城下町の規模や人口、前身が門前町や宿場町だった場合の差とか、まさに沼だな… 中西和子,「織豊期城下町にみる町割プランの変容」より転載 pic.twitter.com/6UQN8BxUYN

2020-04-12 23:58:42
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

関東の城下町の"軸"がまとめられている twitter.com/Naga_Kyoto/sta… pic.twitter.com/104ZGypNuI

2019-10-01 13:06:03
永太郎(ながたろう)@『色分け日本地図』発売中! @Naga_Kyoto

橋純一「旧城下町の規模と空間構成の関係に関する研究 -関東の城下町を対象に」toshisv.sk.tsukuba.ac.jp/thesis/H21_200… 城下町の規模(=町数・人口)と町人地の規模・分布の関係についての研究。町人地は①街道沿いに形成され、②城下町の規模が大きくなるにつれ面的な広がりを持つ。

2016-05-04 04:16:12
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

橋純一「旧城下町の規模と空間構成の関係に関する研究 -関東の城下町を対象に」toshisv.sk.tsukuba.ac.jp/thesis/H21_200… 城下町の規模(=町数・人口)と町人地の規模・分布の関係についての研究。町人地は①街道沿いに形成され、②城下町の規模が大きくなるにつれ面的な広がりを持つ。

2016-05-04 04:16:12

↑現在は見れない模様

城下町の都市内部構造論

永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

城下町の構造図いろいろ ①江戸城下町の内部構造図(内藤昌) ②近世城下町の内部構造図(田辺健一) ③近代における歴史都市の都市構造図(田辺健一) pic.twitter.com/OX3XPmFRFn

2020-04-17 06:13:45
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この論文はとりあえず読んでみるにはいいかも

永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

城下町の都市構造論、都市地理学からの論文だとこれが一番よくまとまってそう 横尾 実「日本の城下町起源都市の地域構造」北海道教育大学紀要 人文科学・社会科学編 59(2), 17-29, 2009 s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/… pic.twitter.com/UmfEfDOLvr

2020-04-17 06:28:05
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

横尾実氏は北海道教育大学にいた都市地理学者。東北の城下町に関する論文を多く執筆している。 CiNii Articles 検索 -  横尾実 ci.nii.ac.jp/search?q=%E6%A… pic.twitter.com/62EOY9xpc8

2020-04-17 06:32:51
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

東北旅行でお世話になったこの論文も横尾氏だった。続編として「東北地方の城下町起源都市における地域構造の歴史的形成様式 : 1945年から1990年まで」もあるみたい。 twitter.com/Naga_Kyoto/sta…

2020-04-17 06:34:37
永太郎(ながたろう)@『色分け日本地図』発売中! @Naga_Kyoto

これは好きな人多そう。城下町の構造を比較した論文。 横尾 実「東北地方の城下町起源都市における地域構造の移行:江戸時代から第2次世界大戦時まで」jstage.jst.go.jp/article/tga199… pic.twitter.com/qEnscbO9r2

2020-03-24 22:03:12
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

城下町構造の一般モデル(横尾 2009) 矢守一彦の分類で言えば(D)町郭外型にあたる。特に目立った特色があるわけではないが、単純な同心円モデルよりはよっぽど妥当だろう。 pic.twitter.com/xUI4MNCpal

2020-04-17 06:39:43
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

なぜ一般モデルにおいて町人地を堀の外に置いたのかに関する説明。郭内の町人町はあくまで例外的なものとされている。 pic.twitter.com/WAumZQTZoR

2020-04-17 06:43:53
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

城下町の類型 横尾氏によれば、城下町は近世の旧構造と近代以降の新構造との関係によって4つに分けられる。これに、郭内の土地利用に新興商工業地区がどの程度侵入しているかによる分類(a→b→cの順で侵入が激しい)を加えた計10の区分と人口規模によって城下町が分類されている。 pic.twitter.com/scH7AxmEe0

2020-04-17 07:00:34
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

旧構造が残る場合の都市構造図。旧構造残存型は近代以降の成長がゆるやかな城下町が該当し、人口が10万人未満の都市が多い。新旧構造競合型は城下町の中では最も多いタイプで、人口規模もさまざま。いずれもかつての武家地・町人地の区分はある程度残存している。 pic.twitter.com/huHec5flb0

2020-04-17 07:18:23
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

新構造の発達が著しい場合の類型。新構造成熟型では、かつての城下は新しい商工業地区で覆いつくされている。これに該当するのは県庁所在地クラスの都市がほとんど。一方、新旧構造併存型では城下町とは別の方向へ新しい商業地区が発達(岐阜、川越など)。 pic.twitter.com/zdg9LX0Y41

2020-04-17 07:22:58
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

旧構造併存型は、臨海工業地区で商業中心が発達した例(岩国、尼崎など)や、鉄道駅が城下町から離れた場所にできた例(岐阜など)、都市計画によって中心市街が形成された例(那覇など)といった都市固有の事情によって成立する。都市規模が大きいにもかかわらず城下町の様子を留めるのはこのタイプ。

2020-04-17 07:32:35
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

西洋の城郭都市と日本の城下町を比較すると、西洋ではかつての中心と現在の中心が一致する場合が多いのに対し、城下町では旧構造とは別の場所で中心が形成される場合が多い。このような差異があるため、欧米の同心円理論をそのまま日本の都市に適用することはできないと横尾氏は指摘する。

2020-04-17 07:40:57
永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

まとめ終わり。経験則で類型化してみましたって感じだからいわゆる研究とは違うけど、ある程度全国の都市が頭に入ってる人が読めばかなり面白いと思う。専門知識全然要らないし。

2020-04-17 07:46:09

鉄道との関係に注目した論文↓

永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

新谷 洋二, 堤 佳代「旧城下町における鉄道の導入とその後の町の変容に関する研究」 jstage.jst.go.jp/article/journa… 城下町にはそれぞれ"軸"があり、その方向は近代以降の鉄道の配置と町の発展にも影響するという話 pic.twitter.com/BhZcEGDvje

2019-10-01 13:11:09
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官庁街への転換

城下町の内郭は近代以降に官庁街となる例が多い。以下は公共施設の立地に着目して城下町を分類した論文

永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

松浦 健治郎「吉田初三郎鳥瞰図に描かれた昭和初期の官庁街の立体的空間構成 : 近世城下町を基盤とする県庁所在都市18都市を対象として」jstage.jst.go.jp/article/aija/7… 景観復元資料としての初三郎。官庁街は主要街路(多くは「大手道」)沿いに形成されることが多い。 pic.twitter.com/NIm3XUiViv

2018-03-16 02:48:50
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

城下町のどのエリアにどんな公共施設が立地しているかを表した図があった 出典:松浦 健治郎 , 津村 大揮「城郭地区内に形成された官庁街と境界の変遷に関する研究」都市計画論文集 54(3), 623-629, 2019 jstage.jst.go.jp/article/journa… pic.twitter.com/r0tG9OdDiQ

2020-04-16 04:44:18
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

どこにどのような境界(堀・土塁など)があるか、またそれがどう消えていったかを表した図。堀が埋め立てられていく様子がよく分かる。[表1] pic.twitter.com/K4AdVgXRwv

2020-04-16 04:53:31
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

城郭周辺への官公庁の密集度を表した図 ・鳥取や松江などは城に近いところに密集 ・徳島、仙台、福岡などは城から遠く、分散している ・水戸や佐賀は城からやや離れたところに密集している pic.twitter.com/VKj2K8zCHI

2020-04-16 05:12:17
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永太郎(ながたろう)/重永瞬 @Naga_Kyoto

前ツイの出典 松浦 健治郎 , 日下部 聡 , 横田 嘉宏 , 山口 庸介 , 浦山 益郎「近世城下町を基盤とする府県庁所在都市における明治・大正期から昭和初期までの官庁街の都市デザイン手法」日本建築学会計画系論文集 70(588), 87-94, 2005 jstage.jst.go.jp/article/aija/7…

2020-04-16 05:13:16