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鎌倉市図書館 @kamakura_tosyok

【いざ!大河!】大河ドラマの時代考証を担当されている坂井孝一先生の本もおすすめです。『承久の乱』(中公新書)、『源氏三代断絶』(PHP研究所)ときて、今年出版されたのが『鎌倉殿と執権北条氏』(NHK出版)。まさにど真ん中ストライク!これ1冊だけでも大河ドラマの予習はOK。

2021-09-30 14:31:01

承久の乱関連書

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【いざ!大河!】大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は来年からですが、今年は承久の乱から800年という記念すべき年でもあります。承久の乱は北条義時の人生最大のピンチっっっ!であり、日本史の大きな転換点の一つでもあります。押さえておくにしくはなし!

2021-04-06 11:35:23
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【いざ!大河!】京都文化博物館では今日4月6日(火)から~5月23日(日)まで「よみがえる承久の乱―後鳥羽上皇 vs 鎌倉北条氏―」を開催!ああ、こんなご時世でなければ飛んでいくところなんですが…!お近くにお住まいの方、ぜひ! bunpaku.or.jp/exhi_special_p…

2021-04-06 11:35:51
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【いざ!大河!】栃木県立博物館では5月9日(日)まで「承久の乱800年記念 長沼氏から皆川氏へ~皆川文書でたどるその足跡」を開催中!マニア垂涎のしぶ~いテーマ展なんだけど、これも県外っ…!敷地が広くて大きくていい博物館です。お近くの方、ぜひ! muse.pref.tochigi.lg.jp/exhibition/the…

2021-04-06 11:36:09
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【いざ!大河!】図書館らしく本の紹介も。『承久の乱』(本郷和人/文藝春秋)、『承久の乱』(坂井孝一/中央公論新社)。同タイトルですが、本郷先生の方はフランクな語り口でとっつきやすく読みやすい。初心者向き。坂井先生の方は中身がみっちりつまって、読み応え抜群、初級~中級者向き!

2021-04-06 11:36:58
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【いざ!大河!】一方、雑誌のムックはビジュアル重視で図や写真があって読むのが楽しいです。たとえば『承久の乱』(歴史REAL 洋泉社ムック)。(同タイトルばかりだ…)。そしてこの機にワンランク上を目指す上級者には『承久の乱の構造と展開』(野口実編 戎光祥承出版)なんかどうでしょう。

2021-04-06 11:37:31
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【訂正】『承久の乱の構造と展開』は「戎光祥」出版さんでした。「しょう」が一つ多かった。申し訳ありません。お詫びして訂正いたします。

2021-04-06 11:41:53
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ちなみに鎌倉歴史文化交流館や鎌倉国宝館は来年初めに北条氏系の展示会を予定しているようです。(期待してますっ!)そのころには新型コロナも落ち着いて、がんがん通いつめられるといいなあ…。

2021-04-06 11:38:54

中世の鎌倉のまち

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【いざ!大河!】「鎌倉殿の13人」の舞台は中世鎌倉のまちです。キャスト発表を見ていると伊豆時代もけっこう長そうですがww、まあ主な舞台は中世鎌倉のまちです。今日のご紹介は、その中世の鎌倉のまちってどんな感じだったのかな~というのを知りたい方にお勧めの本です。

2021-07-31 10:40:42
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【いざ!大河!】初心者向け、入門編からということなら『ゼロからわかる鎌倉』(学研パブリッシング)を。カラー写真や図が多くて見ていて楽しいし、折込みの鎌倉鳥瞰図も何かと便利です。「鎌倉地形散歩」や「武士たちの暮らしぶり」のあたりを読めば、中世鎌倉のまちの雰囲気がつかめます。

2021-07-31 10:41:01
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【いざ!大河!】さらにくわしくまちの雰囲気を知りたいなら『中世都市鎌倉 遺跡が語る武士の都』(河野眞知郎 講談社選書メチエ)や『都市鎌倉の中世史』(秋山哲雄 吉川弘文館)がおすすめです。2冊ともちょっと古いんですけど、読みやすくて面白いのでやっぱり外せないんですよね。

2021-07-31 10:41:15
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【いざ!大河!】『武家の古都 鎌倉の文化財』(五味文彦監修 角川学芸出版)という本は、タイトルから仏像とか石碑とかの本かな~と思っちゃうんですけど、第2章の「町のなりたちと変遷」なんかが中世鎌倉のまちの様子をコンパクトにまとめています。鎌倉のまちそのものが「文化財」なんですね。

2021-07-31 10:41:47
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【いざ!大河!】中世だけでなく、古代から江戸時代までの鎌倉のまちの変遷を知るなら、『城塞都市 鎌倉』(北条氏研究会 洋泉社)なんてどうでしょう。鎌倉が「城塞都市」かどうかについては意見が割れていますが。見た目は城塞っぽいんですけどね~、外から攻められて守りきれたためしがない(笑)

2021-07-31 10:42:20
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【いざ!大河!】もうちょっと専門的に知りたい、という方には『鎌倉考古学の基礎的研究』(河野眞知郎 高志書院)で発掘調査に基づいたまちの姿を知ることができます。『中世鎌倉のまちづくり』(高橋慎一郎 吉川弘文館)は令和になってからの出版なので、最新の知見をお求めの方はこちらもGood。

2021-07-31 10:42:48
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【いざ!大河!】最後によく聞かれる「鎌倉時代の鎌倉の地図」。個人的には『全譯吾妻鏡 別巻』(新人物往来社 ※旧版)に折り込まれた「吾妻鏡鎌倉地図」が好きなんですけど、ほかだと『鎌倉北条一族』(奥富敬之 新人物往来社 こちらも旧版の方)の折込み「北条氏鎌倉地図」もいいです。

2021-07-31 10:43:04
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【いざ!大河!】でも両方とも旧版で情報が古い&入手しづらい。最近は地図が見開きで載っている場合が多いので、本ののどのところが見えなかったり印刷が切れていたりして、これ!っていうのがなかなかないんですよね。そうすると、最初に紹介した『ゼロからわかる鎌倉』の折込み鳥観図とか…。

2021-07-31 10:43:23
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【いざ!大河!】『武家の古都「鎌倉」を歩く』(日本の歴史と文化を訪ねる会 祥伝社)のP96~97の見開き地図が小さいけどいいかなと。情報が多すぎず少なすぎず、かつ見やすい地図を作るのって難しいんですね。歴史地図は折込みでべろべろっと広げるタイプが便利でいいんだけどな~。

2021-07-31 10:43:45

鎌倉時代の食べもの

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【いざ!大河!】腹がへっては戦ができぬぅ!はい、今回のテーマは、義時たちは何を食べていたのか、です。30年くらい前に鎌倉時代の食事を再現したものをいただいたことがあるのですが、感想は「塩からい!」。その分、デザートの干し柿がとてもおいしかった思い出があります。

2021-09-15 09:22:47
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【いざ!大河!】お酢や味噌、醤(ひしお)といった調味料は鎌倉時代にもあったので、味付けは塩だけじゃなかったとは思いますが、塩味の印象がいちばん強かったです。史料に「醤油」という文字が現れるのは室町時代に入ってから

2021-09-15 09:23:07
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【いざ!大河!】主食は精白していないコメや雑穀。野菜はたくさんあったようなイメージですが、キャベツもニンジンも白菜もまだ日本には入ってきていません。サトイモ、大根、ごぼう、かぶ、なす、ネギ、うど、ふき、セリなどが食べられていたようです。

2021-09-15 09:23:26
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【いざ!大河!】仏教では肉食は禁じられているのですが、そこはそれ、ちゃんと?肉も食べています。イノシシや鹿は大人気

2021-09-15 09:23:54
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【いざ!大河!】京都で武士たちが集まって鹿肉を食べ散らかして怒られたりしています。(『百錬抄』嘉禎2年6月24日条)。あとはタヌキやウサギ、鳥(キジやシャモ、カモなど)も食べていたらしく…。ジビエだな~(笑)。

2021-09-15 09:24:25
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【いざ!大河!】鎌倉には海があるから、魚はたくさん食べていたはず!頼朝さんは鮭の楚割(スワヤリ―魚の身を細く裂いて干したもの)を喜んで食べたと『吾妻鏡』にはあります。ほかにもタイにスズキ、マグロ、カジキ、ブリ、コイなどが食べられていたとか。

2021-09-15 09:24:46
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【いざ!大河!】もちろんアワビやサザエ、ハマグリも食べていました。意外なことにアサリやシジミはあまり食べられておらず、逆にアカニシが大量に消費されているそうです。果物はアンズ、スモモ、ウリ、梨、柿など。甲州ブドウは頼朝に献上されたという伝説があります。

2021-09-15 09:25:13
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【いざ!大河!】鎌倉時代も半ばになると、禅宗といっしょに、いわゆる「精進料理」が入ってきます。空腹を満たす間食(点心)やお茶受けとして、ようかんやまんじゅう、うどんやそうめんなども登場します。なんだかお坊さんの食事の方がおいしそうですね~(笑)

2021-09-15 09:25:43
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【いざ!大河!】今回の参考文献:『調べて学ぶ日本の衣食住 食』(大日本図書)/『中世都市鎌倉』(河野眞知郎 講談社)/『鎌倉考古学の基礎的研究』(河野眞知郎 高志書院)/『知るほど楽しい鎌倉時代』(多賀譲治 理工図書)/『日本食生活史』(渡辺実 吉川弘文館)/『勝沼町誌』(勝沼町)

2021-09-15 09:26:25

鎌倉時代の移動のこと

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【いざ!大河!】鎌倉時代の武士というと「一所懸命」ですが、武士の行動範囲って実は広いです。義時も源平合戦や奥州合戦に参加していますから、北は奥州平泉、南は…範頼軍に属していたなら豊後国(今の大分県あたり)まで赴いています。新幹線も飛行機もない時代に大変ですね~。

2021-08-14 13:40:02
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【いざ!大河!】よく聞かれるのが、『中世に鎌倉~京都間は何日かかったんですか?』ということ。記録上では最短3日ですが、これは承久の乱のときのような超緊急事態に限った話。『吾妻鏡』の記事では、使者に「片道七日」で行くよう頼朝が指示しています。(文治3年12月2日条)

2021-08-14 13:40:43
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【いざ!大河!】個人の旅でてくてく歩くと12~15日くらい。家来を連れて団体様でぞろぞろ上洛ということになると、1か月くらいかけています。ちなみにグーグ〇に鎌倉から京都まで歩いて何日?と尋ねたら、「91時間」と表示されました(笑)。

2021-08-14 13:41:03
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【いざ!大河!】さて、頼朝や義時も歩いた鎌倉時代の道について知るなら『中世の東海道をゆく』(榎原雅治/吉川弘文館)はどうでしょう。『鎌倉時代の交通』(新城常三/吉川弘文館)はちょっと古いので初心者にはとっつきづらいかもしれませんが、基本資料です。

2021-08-14 13:42:08
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【いざ!大河!】東山道や奥州方面も含めるなら、『大道 鎌倉時代の幹線道路』(岡陽一郎/吉川弘文館)、『頼朝と街道』(木村茂光/吉川弘文館)など。『東国武士団と鎌倉幕府(動乱の東国史2)』(高橋一樹/吉川弘文館)は幕府成立を交通と絡めた面白い1冊です。

2021-08-14 13:42:27
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【いざ!大河!】まるまる1冊読むのはハードルが高いなあ、という方には、『現代語訳吾妻鏡 別巻』(吉川弘文館)の中の「鎌倉幕府と東国の陸上交通」(落合義明)がコンパクトにまとまっています。

2021-08-14 13:42:45
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【いざ!大河!】鎌倉と道といえば「鎌倉街道」。実は近世になってからの呼称ですが、歩いてみたいという方は多いですね。おすすめは『40代からの街道歩き 鎌倉街道編』(内田晃/創英社・三省堂書店)カラー写真も多く、地図もわかりやすいです。

2021-08-14 13:43:01
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【いざ!大河!】詳細に知りたい方には『旧鎌倉街道探索の旅』Ⅰ・Ⅱ(芳賀善次郎/塩澤裕構成/さきたま出版会)を。以前出版されたものを2冊に合本し、編者が加筆訂正・再構成しています。中道・下道については『鎌倉街道中道・下道』(高橋修・宇留野主税編/高志書院)という専門書もありますよ。

2021-08-14 13:43:12

武士の武具と合戦

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【いざ!大河!】出版予定は何となく聞いているんですが、なかなか出足が遅く、紹介するだけの数がそろわない大河ドラマ関連の本!そんなわけで、今日は雑談編。武士の武具と合戦についての本をご紹介しますよ。

2021-10-15 10:05:03
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【いざ!大河!】刀剣○舞のおかげで昨今、日本刀の本はたくさん出ています。北条義時に関わる刀…はないんですけども、父親の北条時政(あるいは北条時頼)に関わる刀はあります。「鬼丸国綱(おにまるくにつな)」です。

2021-10-15 10:05:16
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【いざ!大河!】夜な夜な小鬼が現れる悪夢に悩まされていた時政の夢枕に、ある日老人が立ってこう言います。「私は粟田口国綱の太刀だが、錆びてさやから抜け出せなくなってしまった。だから小鬼を退治できない」。

2021-10-15 10:05:31
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【いざ!大河!】夢から覚めた時政がさっそく太刀を清めて、抜身のまま立てかけておくと、太刀はそばにあった火鉢に倒れかかり、火鉢の細工の銀鬼を切り落としたのです。それから時政は悪夢に悩まされなくなりました、という伝説です。…でもこれ、錆びるまで太刀をほっといたのが悪いのでは…。

2021-10-15 10:06:13
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【いざ!大河!】鬼丸国綱は、鎌倉幕府滅亡後、新田義貞→足利氏→豊臣秀吉→徳川氏と主を変え、現在宮内庁にあるそうです。ほかに鎌倉ゆかりといえば、源氏の伝家の宝刀、「膝丸」と「髭切」が代表的でしょうか。(個人的には「へし切長谷部」のソーゼツな伝説とか、好きです)。

2021-10-15 10:06:53
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【いざ!大河!】刀剣とその伝説に興味のある方は、『武将・剣豪と日本刀』(日本武具研究会 笠倉出版社)、『原寸大で鑑賞する伝説の日本刀』(宝島社)などをどうぞ。『刀剣大図鑑』歴史道№11 朝日新聞社)なら名刀とそれにまつわる伝説のみならず、日本刀の作り方から鑑定ポイントまで網羅。

2021-10-15 10:07:22
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【いざ!大河!】ちょっと毛色の違うところでは『刀剣聖地巡礼ガイド 源氏かたな旅』(ホビージャパン)という本もあります。そうそう、つい先日『鶴岡八幡宮の名刀』(鶴岡八幡宮 ブックエンド)も出版されましたよ!

2021-10-15 10:07:34
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【いざ!大河!】さて、鎌倉時代の武士といえば、「弓馬の士」といわれる通り、実は刀ではなくて弓の技術が大事なんですよね。

2021-10-15 10:08:04
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【いざ!大河!】あまり弓の本はないんですけど『サムライの筋肉が疼く スポーツ流鏑馬入門』(日本和種馬文化研究協会 アートボックス)という面白い本が出ています。読んでても筋肉はうずかないけど(笑)ちょっとドキドキ♪します。

2021-10-15 10:08:24
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【いざ!大河!】義時も参陣した源平合戦頃の武具と合戦の実情については、近藤好和氏の『弓矢と刀剣 中世合戦の実像』『騎兵と歩兵の中世史』(いずれも吉川弘文館 歴史文化ライブラリー)がおすすめです。『源平合戦の虚像を剥ぐ』(川合康 講談社学術文庫)と読み比べても楽しいです。

2021-10-15 10:08:49