しばらく、引用元はこちらになります。 『アクセプタンス&コミットメント・セラピーの文脈~臨床行動分析におけるマインドフルな展開~』(編著)武藤崇(序文)S.C.ヘイズ(ブレーン出版)2006
2015-02-20 10:38:10「『~するべきだ』と考えないようになる」のは随伴性形成行動であるが、「~ように努力すべきだ」というのはルール支配行動であるからだ。クライエントとセラピストは、対等で同様の問題を抱える存在である。(第6章、武藤・増田 pp.132-44)
2015-02-20 10:51:04すでに言語的制御が優勢なクライアントはルールに従う「正しい」反応(プライアンス)を生起させ、結果、セラピーは権力の行使と依存の関係を再現する場面と化してしまう。この状況で、セラピストがとるべきアクションは、クライエント同様、ACTの原理に沿ってメタファーに戻る、または
2015-02-20 11:00:18質問を自身に投げかけることである。ACTにおいても、セラピストとクライエントの双方のコミットメントなしに、援助の成功というゴールの達成はなし得ない。(第7章、吉岡、援助変数としての援助関係とその利用、p152)
2015-02-20 11:05:14注意すべき事柄として、セラピストの価値の混入と選択の強制的な使用がある。これはすべてのプロセスを通じて言えることであるが、特に注意が必要である。セラピストは言葉では「(価値を)自由に選択してください」と言いつつも、機能的には「もし、こっちを選んだら、それは私をがっかりさせますよ」
2015-02-20 11:11:49という態度をとってしまう場合がある。もし、倫理的な問題からクライエントの選択をセラピストが支援できない場合、他の機関などにリファーすることが必要である。そうでなければ、セラピストは自己の不快な感情と、クライエントの選択をアクセプタンスするというACTの基本に戻ることが必要である。
2015-02-20 11:16:05(第9章、コミットメントと行動変化のプロセスにおける援助技法、p.188)
2015-02-20 11:18:01*あなたは問題に対してどのように対処(トライ)してきたの? それはうまくいったの? そして何を失ったの?
2015-02-20 11:50:14*きみは壊れてなんかいない。 ただドツボにはまってるだけ。
2015-02-20 11:51:31*あなたに希望がないのではない。 あなたの対処策(アジェンダagenda)に希望がないだけ。
2015-02-20 11:55:34*きみは何もしてこなかったわけじゃない。 いや一生懸命やってきた。 ただ、そのやり方のために、空回りしていただけ。
2015-02-20 11:59:21以上は、前掲書、第6章、ACT手続きの概略、2, 各コア・プロセスの方略とメッセージ、2-1, アクセプタンス (1)既存の問題解決法へのチャレンジ (p.124)から。
2015-02-20 12:04:03*不快感や不安を取りのぞこう、抑えてみようとしたところで、 また同じ所へ戻ってくる。
2015-02-20 12:12:30*自分の感情をコントロールすることに専心したら、 逆に自分の人生のコントロールを失う。
2015-02-20 12:15:22*コントロールしないのは、がまんとかあきらめとか捨てばちな「閉じた」姿勢ではなく、ウィリングネス(Willingness)という前向きで開放的な「開いた」選択行動なのである。
2015-02-20 12:18:48以上は、前掲書、第6章、2-1, (2)コントロールこそが問題 (p.125)から。
2015-02-20 12:21:09*重要なのは、「正しい⇔正しくない」なのか? それとも「効果的である⇔効果的でない」なのか?
2015-02-20 12:26:51以上は、前掲書、第6章、2-2, ディフュージョン(defusing language 言葉とその指示対象との密接な結びつきを解除していく) (p.126)から。
2015-02-20 12:33:04↓ 関連して。「セラピストは、クライエントの語りを分析する中で、その内容に飲み込まれ(クライエントと同様の条件づけが優勢となり)、主訴そのまま(first order)に問題を同定してしまわないように、留意しなければならない。」 第7章、2-1, (3) (pp.144-5)
2015-02-20 12:40:05*人生とは自分の問題が取り除かれてはじめて動き出すようなものじゃない。
2015-02-20 12:44:40以上は、前掲書、第6章、2-3, 「今、この瞬間」との接触 (p.127)から。
2015-02-20 12:46:56*あなたの考え、感情、記憶、そして役割(roles)があなた自身ではない。
2015-02-20 13:15:48*自分が意識している内容は常にあなた以上にはなれない。 あなたはそれらを含んでいるのだ。
2015-02-20 13:18:28以上は、前掲書、第6章、2-4, 文脈としての自己(自己を相対的に眺める) (p.128)から。
2015-02-20 13:24:47↓ ここでいう自己とは、夢をみている場合、夢の中に登場する自分が「概念としての自己」であり、夢をみているという主体が「文脈としての自己」に相当します。
2015-02-20 13:27:25↓ 不安におしつぶされそうだという時、あなたはそれらを内包する存在なのだというのが三つ目のメッセージの言わんとしているところでしょうね。「ふあんふあんふあんふあんふあんふあんふあんふあん・・・」と書き連ねていくと、意味的飽和を生じさせるというのは、認知療法でよく使われますねえ。
2015-02-20 13:33:30*プロセスがゴールになってしまえば、ゴールはそのままプロセスになる。
2015-02-20 13:39:44*あなたは自分の人生にどんな意味を持たせたい? あなたは、今、そうしてる?
2015-02-20 13:41:03以上は、前掲書、第6章、2-5, 価値づけをする (p.129)から。
2015-02-20 13:42:20*ウィリングネスとは体験の回避に対するオルタナティブ(alternative)である。
2015-02-20 13:51:56*自信を持って行動することは、自信を感じていることとは違う。
2015-02-20 13:55:14*障害に直面しても、あなたは自分の価値に向かって歩み続けられますか?
2015-02-20 13:56:47以上は、前掲書、第6章、2-6, コミットされた行為 (p.130)から。
2015-02-20 13:58:19↓ 最後のメッセージの、クライエントが実際にアクションをする際に、その遂行や維持を阻むと予想されるバリアの同定について。泡のメタファーをご紹介して、離脱します。
2015-02-20 14:03:28【泡のメタファー】(ⅰ) 石鹸の大きい泡が小さい泡に触れて、小さい泡を吸収して一つになるのを見たことがありますよね。今から、自分が選択した道を石鹸の泡が進んでいく様子をイメージしてください。 pic.twitter.com/AaIb1OjqRd
2015-02-20 14:21:18(ⅱ) 道を進んでいると、「止まれ」という泡に遭遇しました。辺りを漂って通ろうとすると、その泡も一緒に移動して行く手を阻みます。ここでは選択肢は二つに一つしかありません。価値の方向に進むのをやめるか、それとも、もう一つの泡に触れて、それを自分の中に吸収して進み続けるか。
2015-02-20 14:28:21(ⅲ) 後者の動きが、ウィリングネスといっているものです。あなたのバリアは、ほとんどが感情や思考、記憶といったものです。それらは外側にあるように見えますが、実はあなたの中にあるものです。ウィリングネスというのは、感情や思考ではありません。それはバリアが質問した問いに答える行為です
2015-02-20 14:34:38(ⅳ) その質問とは、「選択をして、あなたは自分の中にバリアを持ちますか?それとも持ちませんか?」というものです。価値の方向を追求し続けるには、あなたはイエスと答えなければなりません。
2015-02-20 14:40:58(ⅴ) 「ただし、それはあなたが【そうしなければならない】というのではなく、あなたには【二つの選択が出来る】ということです。」 前掲書、第9章、吉岡 (p.190)
2015-02-20 14:45:59理由づけに対し、defusion を試みる時の質問。 *「それは(その理由は)悩みという深みからあなたを救出する手助けとなっていますか? それともさらに深みに押しやっていますか?」
2015-02-22 15:36:48*「今までその理由を自分や周りに繰り返してきたとしたら、 今また言ったところで何か変わりますか?」
2015-02-22 15:39:33*私が「〇〇さんは100%正しい」と言ったとします。 それで何か変わるでしょうか?
2015-02-22 15:41:26