The Narcissistic family : diagnosis and treatment / Stephanie Donaldson-Pressman, Robert M. Pressman. --- Lexington Books, 1994
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第二段階 : 幻想喪失への喪の作業 この段階は、患者にとって苦痛に満ちたものであり、また、同時に、もっとも解放されるものでもある。「完全」な家族は決して再生されない(なぜなら、それはいまだかつて存在したことがなかったから)という認識をすることは、悲しいことである。

2015-11-28 02:20:39
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多くの患者にとってそれは「本当の家族」への最後の望みを取り去るように思われる。他方、決して存在しなかった状況を再生しようとしたり、決して得ることがないであろう承認を得ようとしたりして、無駄に情動エネルギーを使うことをやめるにつれ、患者は希望に満ちた状況に、

2015-11-28 02:25:57
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すなわち自分の要求を純粋に満たそうと願ってくれる人々と共に、自分自身が満足できる生活を創造することに費やす莫大なエネルギーを、今や自分が持っていることに気づくようになるのである。

2015-11-28 02:30:17
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自己愛家族で育った人々は、彼らが求めている認知と承認(すなわち彼らの要求が応えられること)を得るために、親システム/原家族システムをなんとか操作したりコントロールすることができるという幻想にしがみついている。

2015-11-28 02:34:50
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子どもの頃抱いていたこの幻想を、彼らは大人になっても持ち続けている。しかし、現実には子どもとして両親のシステムをほとんどコントロールできなかったし、現在もほとんど不可能である。

2015-11-28 02:39:48
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これらの人々の中にしばしば、「今度こそは」うまくいくだろうという考えを持って、絶えず原家族の状況に戻る「永遠の希望の泉」現象が見出される。(今度のクリスマスには、皆で仲良くやろう――ママは酔っ払わないだろうし、雪も降るだろう――私は、きっとそうできる)。

2015-11-28 02:47:00
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彼らは、決して持つことができない完全な家族を再生できると信じている。しかし、それを起こすことはできなかったし、そして今もできないのである。

2015-11-28 02:49:39
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幻想にエネルギーを集中することは、いくつかの理由によって有害なのである。Id. at 73

2015-11-28 19:46:02
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① それは、患者にどこか悪いところがあるか、欠陥があるか、を前提とすることである。もし、患者がもっと良くやっていれば、もっと違っていたら、解決のカギを見つけられれば、要求が満たされたであろうという、いわば犠牲者を非難するものである。

2015-11-28 19:46:49
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② 患者が原家族システムに巻き込まれ続ける。それは患者自身の家族、あるいは自ら選んだ人間関係を築き適切に維持するのを妨げるかもしれない。それは時間の浪費である。

2015-11-28 19:49:11
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③ それは患者を、親システムによって自分の要求がかなえられるという決して達成されないゴールに固着させてしまう。それは失敗への第一歩である。

2015-11-28 19:51:50
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④ 親システムとの良い相互作用の機会が―たとえ起こったとしても―失われるであろうような状況を樹立する。なぜなら、絶えず存在する非現実的な期待と、その結果としての怒りとが、リラックスした関係を不可能にするからである。そこで、いつもチャンスを逃すというパターンが出来上がってしまう。

2015-11-28 19:56:10
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ひとたび患者が持ったかもしれないものの喪失を嘆くことができれば(しかし現実にはもちろん、決してなかった)、そこから前進することができる。患者は原家族を変えることはできなかったし、今もできない。しかし、自分自身を変え、自分の人生の質を改善し、コントロールする力は持っているのだ。

2015-11-28 20:07:43
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そして、いったん操作したり、コントロールしたり承認を得ようとすることをやめれば、原家族との現実に根差した関係を発展させる可能性を切り開くかもしれない。言いかえれば、患者は、便器を溶かそうと決心することもできるのである。

2015-11-28 20:12:52
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第三段階 : 認識 受容の第三段階は、現在の生活の中に明らかに示されている、自己愛家族の中で育った影響を認識することが含まれている。このことは、特有の人格特性について、「ああ! それがどこから来たか、わかりました」と言えるようになることを意味する。Id.at 74

2015-11-28 20:18:34
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「私が子どもだった頃、私が感じていることを誰も私に尋ねなかったので、私がどんな風に感じているかわからないのです。感情は重要ではないばかりか、危険でもあったのです。私は感情を持つことを許されませんでした。」 この段階は、現在の特性を過去の経験に照らして認識することである。

2015-11-28 20:23:27
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治療上考慮されなければならないことは、子ども時代に発達したこれらの特徴は、今は(大人としては)、機能不全であるかもしれないけれども、それらは当時は有益であったということが患者に話される必要があるということである。

2015-11-28 20:26:31
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これらの特徴とスキルのおかげで、子どもは自己愛家族の中で機能し続けることを許されていた。それは、困難な状況にあって、よく選んだ対処規制として、セラピストに評価される必要がある。

2015-11-28 20:29:08
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今や、もちろん状況は変化した(患者は大人であり、力とコントロールを持っている)、そして、彼の対処規制も、同様に変化する必要があるだろう。

2015-11-28 20:31:16
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肯定的セルフイメージを持つためには、患者たちは子どもだった頃の自分と、生き残ることができたその子どもの能力とを尊敬するように励まされることが絶対必要なのである。

2015-11-28 20:34:01
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結局のところ、その子どもがより大きくなり年齢を重ねた拡大版なのであるから――彼はその時尊敬を受けるに値したなら、今もそれを受けるに値するのである。

2015-11-28 20:36:53
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ほとんどの自己愛家族の子どもたちは、公然と、あるいは暗に言われる批判はどんなものであってもうまく対処できなかった。子どもたちは、自分がしたり、考えたり、言ったり、あるいは感じたりすることのできるどれかを拒絶されることは、自分自身が拒絶されたことだと受け取る。

2015-11-30 18:46:19
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子どもたちのセルフイメージは、否定的なフィードバックを処理するにはあまりに実体がなく、だからあまりにも傷つきやすい。治療上、ここでも子どもの生き残るメカニズムを価値あるものとして尊敬をもって扱わねばならないし、それらを変えようとする成人としての要求もまた評価しなければならない。

2015-11-30 18:51:35
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このような人々の多くは、否定的なフィードバックを受ける前にその芽を摘もうとして、「世話焼き ( people pleasers ) 」になる。彼らにとって、目の前にいる人は誰でも彼ら自身の自己価値の鏡になる。彼らは、他人が彼らに反応する通りの自分であると信じている。

2015-11-30 18:57:59
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井戸に戻る 認識の段階でサバイバーは、著者たちが「井戸に戻る」と呼んでいる現象を経験する。 ( 画は、福山庸治『青い木白い花豊かな果実』「仲買人」マイコミックス 東京三世社 p.114 ) pic.twitter.com/ArcbIdqsDm

2015-11-30 19:44:48
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このことは、彼らが、セラピィから得た洞察と力とを、機能不全の家族に戻って使ってみようと決心することを意味する。彼らは、これらの状況 ( 自己愛的な原家族、アルコール依存の結婚、虐待的な関係 ) に再び戻って、違う結果を得られるようになれたと信じている。

2015-11-30 19:49:12
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これらの知識をすべて持って、彼らは戻っても十分強くなれたから、よい結果が得られると考えている――なぜなら、今度こそ、欺かれたりしないだろうから。このような行動は、誕生日、感謝祭、クリスマス、結婚記念日のような年中行事の頃に、強く現れてくる傾向がある。

2015-11-30 19:54:10
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新しく獲得したスキルを古い不適応行動を改善するために使いたいというこの願いに対して、著者たちは、「井戸に戻る」という譬えを使って、仮らが何をしようとしているのか、患者に理解させるために話をする。

2015-11-30 19:58:34
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たとえば、あなたの裏庭に井戸があるとしましょう。それは大変風変りに見えます。あなたは、たぶん、祖父母、兄弟、または親も一緒に、その井戸に行ったたくさんの懐かしい幼少時代の思い出を持っています。

2015-11-30 20:01:50
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そして、彼らは、あなたがバケツを引き上げることを手伝ってくれたことでしょう。あなたは、水を汲むことができることで、自分を重要で誇らしく感じました。

2015-11-30 20:04:42
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ある日、あなたは、井戸水に毒が入っていることを発見しました。水を飲むとあなたは具合が悪くなります。井戸から再び良い水を汲めなくなったのがとても悲しかった。

2015-11-30 20:07:48
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あなたは、それについて、よくよく考えて、ある考えを思いつきました。井戸へ戻ろう、でも今度は新しいバケツを使おう! ――そして具合が悪くなります。

2015-11-30 20:10:48
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次の日あなたは、お気に入りのマグカップの中に水を汲もうと決めて、また具合が悪くなります。そこであなたは、ストローでプラスチックのコップから水を飲もうと決心します――やはり具合が悪くなります。あなたは水を逆立ちして飲もうとします…。

2015-11-30 20:14:21
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患者はポイントをつかむ。 機能不全で有害な状況に「改善できる」期待を持って戻った時、失敗と苦痛のお膳立てをしているのである。多くの自己愛家族で育った人々に共有されるこれらの行動パターンの認識は、回復の決定的な部分である。これが溶けた金を再成型する基本となる。Id. at 76

2015-11-30 20:19:13
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回復への5つの段階 第4段階 : 評価 評価には、患者の現在の状況についての患者によるアセスメントが含まれる。すなわち患者が現在「所有している」人格特性を見て、そして、どの人格特性を維持したいか、どの特性がもはや機能していないか、変える必要があるのはどれか、を決定することである。

2015-12-07 19:19:24
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この段階において、患者はしばしば退行して、また自分を非難しはじめる。――「私の両親は、本当は悪くはなかったのです。」「私はここへやって来て、毎週私の家族の悪口を言うのが後ろめたく感じられます。」

2015-12-07 19:26:13
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著者たちは次のように答える。「ここは裁判所ではありません。ここで「真実」を決めているのではないのです。私たちは、ここであなたの感情と判断について話し合っているのです。もしあなたの両親が自分たちの感情と判断について話し合いたければ、自分たちのセラピストを見つければよいのです。」

2015-12-07 19:31:20
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患者たちは、この段階で再び、自分の生活を「駄目」にしてきたあらゆるやり方、自分で選んだ悪い選択、言うべきだったのに言わなかった(またその反対の)こと、自分たちを踏みつけるままにさせてしまった人々等のことで、「立往生」してしまう傾向がある。

2015-12-07 19:35:26
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それゆえ、セラピストが絶えず患者を肯定的に保障し強めることはきわめて重要である。そのために、次のようなことを思い出させる。

2015-12-07 19:39:08
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﹅ 患者は、当時限られた情報で動いていた。そしてその限られた情報に基づいて自分の決心をしていた。

2015-12-07 19:44:58
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﹅ 患者の対処機制は、現在患者にとって有効でないかもしれない。しかしそれらは、子どもの時の彼を動かしていた―それどころか、生かしていたかもしれない。

2015-12-07 19:47:35
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彼がそれらを発達させたことは、良かったのであり悪いことではなかった。しかし成人となった今、彼は新しいものを生み出したいと願っているのかもしれない。

2015-12-07 19:48:03
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この時までに患者は、自分の金で作る美術工芸品の青写真を作りつつあるのである。Id. at 77

2015-12-07 19:50:39
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第5段階 : 変化への責任 受容の第5段階は、子ども時代には機能し、そして確かに生き残りを可能にしたかもしれないが、現在大人の生活では機能不全となっていて、その人のやり方の中にはっきり取り込まれている性格特性を変えることに取り組むことである。

2015-12-07 19:57:58
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<ジャニーンの物語> ジャニーンは慢性の不安症としつこい疲労感を訴えて治療を始めた。睡眠薬や、抗うつ剤や、トランキライザー、ビタミン剤を処方してもらったが、彼女の疲労感と不安感は、一時的に軽減するだけで効き目はなかった。

2015-12-07 20:03:15
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仕事中毒で批判的な父親と、宗教に打ち込みずっと苦労している消極的な母親のいる自己愛家族で育ったジャニーンは、人生の唯一の目的は他人に仕えることであると信じていた。家や畑の用事がある時には学校を休み、放課後の学校行事には、わがままを助長するという理由から参加したりしなかった。

2015-12-07 20:07:43
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自分の身体は「罪の器」であり、罪の許しを得る唯一の望みは他の人への無私の奉仕である、と教えられていた。自己主張とか境界とかいう言葉は、彼女の口に容易にのぼる言葉ではなかった。どのみち彼女の人生観の中には存在していなかったのだ。

2015-12-07 20:12:28
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彼女は、なぜ自分がそんなに弱いのか原因を知りたくて治療を始め、かつて決して考えることを許されなかった力強さを持っていることを自覚して治療を終えた。

2015-12-07 20:15:16