「竜とそばかすの姫」感想＆解釈＆考察まとめ

しば漬けとは月光に照らされし塵芥の名 @yakishioyou

「竜とそばかすの姫」をi-MAXで観てきた〜！ ストーリーは良かったんだけど、演出と脚本がちょっと残念やった でも音楽も映像も着地もすごく良かった 感想書こう

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竜とそばかすの姫の雑な感想 「変身バンクにときめかない女子はいません！！！」

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やっぱりね、女の子が男の子のために頑張る眩しいキラキラした話はアラサーの心臓にはいいですよ 若返る

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公式的には忍すずなんだろうが、根幹のストーリーに特に必要のない恋愛要素だったと私は感じた 圧倒的に恵すずを推す たとえ運命に逆らってでもっ！！！

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すずがジャスティンの暴力に打ち克つ着地と、すずが母との葛藤を解決する着地はメチャクチャめちゃくちゃ滅茶苦茶良かったんだよぉ 大きなストーリーの流れはすごく良かったので、演出とシナリオの整理をもう少し頑張って欲しかったな〜。要は脚本。。。 ＃竜とそばかすの姫

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ベルが竜の城を訪れるシーンが最初の大きな違和感。 それまでの流れちゃんと接続されておらず唐突感があり、なぜベルが竜の城を訪れたかったのか感情的に全くついて行けない。 城設定をうまく活かせていない。

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これを解消するには、 最初の邂逅シーンでベルが竜の眼の中に自分の姿を見る、ベルが城で鏡の向こうに竜が映るのを見る、ベルが城で見付けた絵画の女性に自分の母親を重ねるなどのシーンを入れるだけでよかったんよ。 ベルが竜に惹かれたのは、彼と自分の境遇が似ていてかつ対照的だったからだもん。

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それから、シンプルにジャスティン＝恵の父親とした方がシンプルでわかりやすくて良かった。 ジャスティンも恵の父親も、腕が印象的に描かれており、他人を従わせる腕の力＝暴力という共通項を重ね合わせて描かれているのは明らか。 なので、御都合主義には見えても、ジャスティン＝恵父として描いた→

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中盤〜後半の展開がシンプルに父子対決として整理され、よりカタルシスが生まれただろうに。 ジャスティンの暴力がネット上で無効化されたことが、現実の恵の境遇に影響を与え（父を苛立たせ）、すずが彼を救うという展開の方が説得力が良かった。 なぜならあのラストでは、すずは恵の現実の環境を→

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何一つ変えられていないのだよ。 ジャスティン＝恵父だとしたら、少なくともすずは恵父からネット上の権力を奪ったことになり、恵を救ったことになる。 この方がラストに説得力が生まれたと思う。

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知くんはおそらく高知能の自閉症スペクトラムの少年なのではないかと思う。 恵＆知の父も奥さんを亡くして、男やもめで二人の子（うち一人は関わり方の難しい子ども）を育てるというしんどい立場にあったのだろうと思われる。 父親の悲しみと苦悩をもう少し掘り下げて欲しかったな。

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ラストについて。 恵が「闘う」だけではやはり現実は変わらないんだよね。その着地は違うなと思った。 恵父との一悶着を見た周りの人が通報し、警察に二人が保護される展開になったなら良かったのに。 すずの行動によって、恵と知の置かれた現実の改善が、現実の社会の枠組に託されて欲しかったの。

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もう一点。 すずが母親との葛藤を解消した瞬間の「気付き」の光明を得たシーン。 非常に感動的だったけど、何が足りない感。 観客はおそらくこの場面でU（＝you）の地平の向こうに、恵の姿を期待するはずだ。すずと恵は「私はあなた」の存在なんだから。

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だから私は、すずの「気付き」の光明の場面に、恵がすずに心を開くシーンが挿入されオーバーラップするという演出にした方が良かったと強く思う。 二人の抑圧からの解放が重なる瞬間、どデカイシナジー生まれてものすごいカタルシスになったんではないか？ そうしたら私はボロ泣きした自信があったよ。

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忘れてた。お城とAIについて。 作中で明確には明かされないがあれはおそらく、知くんが恵のために作った要塞と護衛のようなものだと思う。 その城に、ふたりの深層心理をうかがわせるようなモチーフが散りばめられてたらもーっとよかったと思う。絵画に家族史を反映させたり蝶の子供部屋を出したり。

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ところで私はディズニー版「美女と野獣」のストーリーに腹立ってきた。 王子が醜い老婆を侮った罰に醜い野獣に姿を変えられたなら、呪いを解くために醜い姿の相手を愛さなければならないのはベルではなく、王子の方だろ！！！ってずっと思ってきた。 「竜とそばかすの姫」はその怒りを解消してくれた。

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「ベル」とは「美しい人」を意味する名前。 竜の正体を暴いてしまったからと、「ベル」のヴェールを脱いで美しくない素顔をさらしたのはすずの方だった。 「ベル」=美女が解体された構図。 この展開は良い。非常に良かった。

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美しくはないすずに「きみは、きれい。きみは、すてき」って言ってくれる知くんは、姿かたちの美醜の基準とは違う物の見方をしていて、すずの美しさを認めてくれるのだね……

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知くんはたぶん芸術的感性がすごいからすずの才能も最初に見抜いたんだねぇ きゅん……

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ところで「クジラ」のモチーフは細田作品によく登場するけど、今回はちゃんと象徴的な意味を持って登場したのが良かったな。 巨大なクジラにスピーカーが積んである。 世界にたった一頭しかいない孤独な個体といわれる、52ヘルツで鳴くクジラがモデルじゃないだろうか。

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仲間を求めて鳴く、でも周波数が誰とも合わなくて、孤独に苦しんでいる。 すずの境遇に重なる。 すずが竜の心を開きたくて歌う場面でもこのクジラが印象的に登場してドラマを盛り上げる。

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RT>言いたいことはわかる。 私もまた、細田守の女性観が大嫌いだが、今回はそれほど違和感がなかった。 すずが今作で見せたのは母性ではなかろう。 「共感」「共振」「共鳴」だと解釈したからだ。

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最後に この映画のテーマ性を考えるとさ、、 るかとかみしんとか、すずとしのぶくんとの恋愛要素も無理して入れることはないんよね…… 二組の恋愛劇が物語の本筋にうまくリンクしてないの。そこがいちばん脚本だらけちゃった要因。