旅徒然・上谷沼調節池

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コメダ珈琲店で執筆を試みるも全く体調が上がらなくて撤退、あかん、ちょっと散歩しよ、そういやこの河が気になってたんだよな……と河縁に出るために高層マンションを一つ迂回したところ、また調節池を発見してしまった。藤右衛門川の上谷沼調節池である。恐らくこの四角い建物が排水機場のようだ。 twitter.com/lousism/status… pic.twitter.com/3p3paoYKmp

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執筆最後の追い込み（まだ終わってねぇの？）をいきなり挫折してしまったのでちょっと河を追い掛けてきます。 pic.twitter.com/AVHOWRVxUC

2022-09-11 15:18:11

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調節池は大雨時に氾濫を防ぐため一時的に水瓶となるスペースなので、普段は公園などとして利用されている。グラウンドでは少年サッカーの試合が行われていてほのぼのとした景色だけど、このグラウンドは本来は「池の底」なのである。そしてそれを「池の堤防」が取り囲んでいる。 pic.twitter.com/rqNOESwoka

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これが自然排水樋管。河が溢れそうになったらここを開放してグラウンドに水が流れ込むのだろう。そして……藤右衛門川なのだが……完全にコンクリートで補強され、かなりの高さの壁の底に、不思議な仕切りみたいなものを並べてぼんやりと流れている。これが……このグラウンドを埋める程に溢れるのか？ pic.twitter.com/yyR3sMxpj6

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河を隔てて埼玉の住宅地。溢れたら大変なのは間違いないけど、それにしても「溢れる」光景がまるで予想出来ないから奇妙である。何処までも自然がない。自然はないが、河には鯉や鳥がいるし、何処からともなく芦のようなものが生えてくる。勿論、調節池の堤防には雑草が生い茂って緑豊かだ。 twitter.com/lousism/status… pic.twitter.com/cGKvUU4lhW

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さて、調節池の堤防の内側は半分がグラウンドで、もう半分は無造作な茂みに覆われている。やはり自然保護のためのスペースになっているようだ。越流堤沿いに階段を降りてみたのだけど、人工的な建造物と無造作な雑草の茂みとがごちゃ混ぜに絡み合って景色が落ち着かない。 pic.twitter.com/MTcSKHaON8

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これが越境堤。河が氾濫しそうになったら、道路のしたにある隙間から水が溢れ出して、坂の底にある池へと流れ込んでいくはずだ。上谷「沼」調節池なので、或いは元々から存在した沼地を残してあるのかもしれない。あれ、立入禁止っぽい沼の畔に釣り人がおるな……本当に釣り人は何処にでも現れるな…… pic.twitter.com/CwqcyVTYAj

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荒川第一調節池は、余りにも規模が壮大過ぎて（彩湖は勿論それに隣接する空地も公園もゴルフ場も田圃も全て調節池）ちょっと実感が沸かなかったけれど、上谷沼調節池ぐらいの規模だと概ね一望することが出来てしまうが故にその大きさに驚いてしまう。たった一つの河川のために用意された巨大な窪地。 twitter.com/lousism/status… pic.twitter.com/lXWypNFX49

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調節池の端まできたのでちょっと対岸に脚を伸ばす。ふと考える。よく『となりのトトロ』などを観た都会の人間が存在しないはずの「懐かしさ」を語ることがあるけれど、都会の人間が実際に出会っていたであろう「自然溢れる原風景」なるものは、大体がこういう池、沼、河畔なのではなかろうか？ pic.twitter.com/YTqW3CwJwm

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河を渡って向こう側へ向かう。こちらも一応調節池になるらしい。遠くマンションが建ち並ぶ手前には青々とした湿地帯。虫取網を持った家族と擦れ違う。この街の子供達は「調節池」の公園やグラウンドで「自然溢れる原風景」を学ぶのかもしれない。ただし、子供達は河川には降りることが出来ないのだ。 pic.twitter.com/BnKtqiFd9l

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さて、そんなことを考えながら、多分方向的にそのうち電車の線路にぶつかるからそのまま駅まで歩こう、なんて呑気に短絡して河沿いを歩いてたら驚愕の行き止まり。ええ、マジかよ。確かに調節池の内側は公共の空間（或いは施設）なので出入口が限られるのは分かるのだけど、これは流石に御無体な…… twitter.com/lousism/status… pic.twitter.com/Ys6tfuRbG9

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仕方なく元来た道を逆戻り。自転車に乗った家族連れと擦れ違う。多分彼等も行き止まりで逆走する羽目になるはずだ。再び調節池の端まで戻ってきて、フェンスの切れ目から住宅街へ脱出。自棄に勾配が複雑な住宅街だ。平たい埼玉でも時々こういう大地の凹凸に出会うけど、どういう由来があるのだろう…… pic.twitter.com/UNlUhvkFWC

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無事に先程の行き止まり地点にまで到達。全くとんだ遠回り……そこから武蔵野線の高架を見付けて、それに沿って歩けば南浦和駅だ。結局、この日はこのささやかな冒険ですっかり疲労してしまってそのまま一文字も書けずに寝てしまったんだんだっけな。何とか文学フリマに間に合って本当に良かった…… pic.twitter.com/QLfcgGXOod

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