うちのドールさん達が、基本的に青春している物語です。589番から620番まで。
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るな@ドール @runadolls7

617-5 逸海「ただ、それだと親が学費を出さないって」 逸海「親は俺にもっといい大学に行けと」 逸海「その程度の大学で」 逸海「しかもサッカーをやるために入るなんて」 逸海「許さん、と」 美晴「え…」 逸海「もちろんそうしたら奨学金で行くけど」 逸海「将来は大変かもしれない」 pic.twitter.com/xduUW6hvgw

2024-03-27 11:43:55
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617-6 逸海「もちろんプロチームに高卒で入ったら」 逸海「親からは勘当って言われるだろうね」 逸海「どっちにしろ親とは喧嘩別れする気だけど」 逸海「仕事としてやっていくか、大学行くか」 逸海「悩んじゃってさ」 逸海「みはるんに聞いて欲しくて…」 美晴「そうだったの…」 pic.twitter.com/CMOfgD1WIJ

2024-03-27 11:45:45
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617-7 美晴「どうしてもお父さんお母さんは」 美晴「サッカーで生きていくことに反対なのね」 逸海「実はウチ、歯医者でね」 逸海「家業を継げって言ってきてて」 逸海「俺、歯医者にはなりたくないよって」 逸海「サッカーやるんだって何度言っても」 逸海「聞かないんだ」 美晴「ひどい…」 pic.twitter.com/iUhrNRsEGG

2024-03-27 11:48:18
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617-8 美晴「だって、いい大学に入ったら」 美晴「サッカーやらせてくれるって約束で」 美晴「勉強もサッカーも成績良くないとダメって」 美晴「そう言われてたんでしょう?」 逸海「うん」 逸海「でも、あの人達には話が通じない」 逸海「俺、高校出たら親と縁切って実家出るよ」 pic.twitter.com/7zV3rrKd31

2024-03-27 11:50:06
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617-9 逸海「…聞いてくれてありがとう」 逸海「大学に行きたい気持ちはあるけど」 逸海「金銭的負担のことを考えると」 逸海「プロチームに行くことになるかも」 逸海「プロチームでは広報の仕事とか」 逸海「事務方もやらせてもらえるらしくて」 逸海「給料もちゃんとくれるんだって」 pic.twitter.com/g5ailbDq3N

2024-03-27 11:52:22
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617-10 逸海「ただ…東北の方のチームだから」 逸海「横浜から離れることになっちゃう」 逸海「そうしたら、みはるんとも会えなくなっちゃう」 美晴「…」 逸海「…いずれ、俺が大成して、そのときに」 逸海「みはるんに彼氏がいなかったら」 逸海「迎えにきてもいいかな…?」 美晴「…え」 pic.twitter.com/puzCHeec4M

2024-03-27 11:55:24
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617-11 逸海「もちろんもう、無理なことはしないよ」 逸海「みはるんが彼氏を大事にしてるのもわかる」 逸海「でも、どうしても俺、忘れようとしても」 逸海「みはるんのこと…諦められなくて…」 逸海「俺にチャンスが回ってきたら」 逸海「そのときは…是非…」 美晴「…」 美晴「…うん…」 pic.twitter.com/HsQmLCl8FB

2024-03-27 11:57:38
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617-12 逸海「それまでは、どうか」 逸海「友達でいてね」 逸海「恋人になれなくても」 逸海「みはるんのこと、人として大好きだから」 美晴「…うん…」 美晴「ありがとう」 美晴「私も、同じように思うよ…」 美晴「逸海くん」 逸海「…何?」 美晴「…なんでもない…」 美晴「なんでもない…」 pic.twitter.com/PoDsCgmzKi

2024-03-27 12:00:27
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618-1 青樹「啓、どうしたの?」 啓「こっち見ないでください」 啓「ひどい顔してるんで見せられない」 青樹「どうしたんだ?」 青樹「泣いてる、のか…」 啓「まったく、呆れますよ?」 啓「飼ってたインコが死んだんです」 啓「子供の頃からずっと一緒だったから」 啓「涙、止まんないんですよ」 pic.twitter.com/JqEKIEgxKa

2024-03-28 09:40:52
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618-2 啓「俺が10歳のときに迷い込んできたヤツで」 啓「少なくとも9歳にはなってるけど」 啓「雛の時に来たわけじゃないから」 啓「多分もっと生きてて」 啓「ずっと仲良しだったんですよ」 啓「俺のことが家族で一番好きで」 啓「俺の後をついて回ったんです」 啓「小さな鳥なのに」 pic.twitter.com/eXx3AIUXS4

2024-03-28 09:44:00
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618-3 啓「人前で泣くの嫌なんですけど」 啓「どうしても約束の時間までに止まなくて」 青樹「家族が死んだんなら」 青樹「泣いて当たり前なんじゃないのか?」 青樹「いいよ、泣いてて」 青樹「みっともないとか思わないよ」 啓「…はい…」 啓「ごめんなさい、涙、止まらない」 青樹「うんうん」 pic.twitter.com/lSyAZVVe0o

2024-03-28 09:46:54
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618-4 啓「澄義一之進…澄義一之進…」 青樹「スミヨシイチノシン…?」 啓「インコの名前です」 啓「俺がつけたんです、オスだったから」 啓「強そうな名前でって思って」 青樹「呼びづらそう…」 啓「普段はスーちゃんって呼んでました」 青樹「そうなるよな…」 青樹「10歳児らしい名付けだな…」 pic.twitter.com/h1iNvLNO8w

2024-03-28 09:50:34
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618-5 青樹「…お前」 青樹「優しいんだな…」 啓「アイツは仲間だったんです」 啓「親には『またインコ飼おうか』って」 啓「言われたけど、違うんです」 啓「アイツじゃないとダメなんです」 青樹「…そうか…」 青樹「お前さ、」 青樹「僕じゃスーちゃんの代わりにはならない?」 啓「…へ?」 pic.twitter.com/FTWcEir6lT

2024-03-28 09:53:28
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618-6 啓「え」 啓「青樹さんはインコじゃないから」 啓「代わりにはならないかと…?」 青樹「お前が優しいのはよく分かってるし」 青樹「そんなに大事にされるならば」 青樹「そのインコになりたい…かも…」 青樹「可愛がられて、仲間だと思ってもらえて」 青樹「いつも一緒ってなって」 pic.twitter.com/TAJg9X13ii

2024-03-28 09:56:00
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618-7 青樹「啓、こっち向いて」 啓「え、ちょっと、顔拭きますから」 青樹「拭かなくてもいいよ」 啓「だって、鼻水が」 青樹「見りゃわかるからいいんだよ」 青樹「僕はお前のことをまだ全然知らない」 青樹「あえて知ろうとしてこなかったんだけど」 青樹「なんか少し知れて嬉しいかも…」 pic.twitter.com/ZE876DsJbc

2024-03-28 09:59:29
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618-9 啓「…青樹さん…?」 青樹「…僕の負け」 青樹「完敗だよ」 青樹「ホントはもう恋なんて絶対しないと思ってた」 青樹「傷つくのが嫌でさ」 青樹「負けました!」 青樹「もしお前が本当に僕でいいなら」 青樹「…ずっと一緒にいてよ…」 啓「…ちょっと待って、顔拭く」 啓「えっえっ」 pic.twitter.com/lqwNeTuCKs

2024-03-28 10:02:39
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618-10 青樹「もう無理だよ」 青樹「お前が僕にずっと優しくて」 青樹「すごくいいヤツで、温かくて」 青樹「まっすぐでブレなくて」 青樹「…好きになっちゃダメだって思ってた」 青樹「もう無理だよ…」 青樹「い、今なら引き返せるんだからね!」 青樹「ペットと違って責任取る必要ないからね」 pic.twitter.com/jxOuOxVN5n

2024-03-28 10:06:10
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618-11 啓「…あなたはペットではないけど」 啓「責任は取りますよ」 啓「ってかむしろあなたの方が」  啓「責任とってくださいよ」 啓「俺、一度決めたらなかなか意見変えません」 啓「頑固ってよく言われます」 啓「全くモテませんし」 啓「デカくてゴツくて」 啓「カッコよくはないですし」 pic.twitter.com/qkbjXxTXpI

2024-03-28 10:11:15
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618-12 青樹「…そんなの分かってるよ…」 青樹「もしよければ、うちに来ない?」 青樹「外は肌寒いし、なんか体冷えた」 青樹「お茶くらい出すよ」 啓「家に上げちゃっていいんですか?」 青樹「お前、ちゃんと聞いてた?」 青樹「今日からお前の扱い変わるの!」 啓「…は、はい!」 pic.twitter.com/ide7QMDM9E

2024-03-28 10:13:51
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618-13 啓「…でも、家になんか上げたら」 啓「襲っちゃうかもしれませんよ?」 啓「俺、童貞こじらせてるし」 青樹「ははは、こじらせた童貞が何してくれるか」 青樹「逆に楽しみだ」 啓「まぁ結局何もできなさそうですが」 青樹「これからもずっと一緒にいてくれるなら」 青樹「なんでもいいよ」 pic.twitter.com/9jM2xvj8EO

2024-03-28 10:19:22
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618-14 青樹「ずっと一緒にいてね…」 啓「ずっとは無理ですね」 青樹「え…」 啓「死ぬ時まで一緒だったら、それは」 啓「事故死ですよ」 啓「それは冗談ですが」 啓「できる限り一緒にいましょう」 青樹「うん…」 pic.twitter.com/NBCo5qvoko

2024-03-28 10:24:12
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619-1 (618の続き、青樹くんの部屋) 青樹「楽にしてて」 啓「…はい…」 青樹「えっと、ドーナツあったな…」 青樹「あとはみかんくらいしかないや」 青樹「でもこれ甘かったから出しとくね」 青樹「コーヒーと紅茶どっちが好き?」 啓「あ、こ、コーヒー…」 青樹「…そんなに緊張しなくても…」 pic.twitter.com/Fwqeux0Uvi

2024-03-31 10:19:03
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619-2 啓「…俺、何が起こったのか分かってない…」 啓「青樹さんの部屋…」 青樹「馬鹿だな」 青樹「恋人の部屋に入って何がおかしい?」 啓「そうなんですけど…」 啓「あの、受け入れてもらえるなんて」 青樹「ビックリした?」 啓「拒まれてばかりだったから」 啓「嫌がられてんのかなって」 pic.twitter.com/E9YyNIb8oU

2024-03-31 10:22:22
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619-3 青樹「ホントお前、馬鹿だな」 青樹「言葉どおりだよ」 青樹「お前が後悔しないのならば」 青樹「僕は…お前のこと一度も」 青樹「嫌だと思ったことはなかった」 青樹「僕だって、お前が僕を拒むのが」 青樹「怖かったんだ」 青樹「…今ですら怖いかも…」 啓「青樹さん…?」 pic.twitter.com/ViVYSXdl37

2024-03-31 10:25:08
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619-4 青樹「ホントにこれで良かった?」 青樹「大丈夫?僕で良かったの?」 啓「もちろん」 啓「…俺、こんな気持ちになったの」 啓「生きてきて初めてで…」 青樹「啓、震えてる」 啓「緊張してるんです」 青樹「だから少し肩の力抜いてよ」 青樹「ここ、肩こりのツボ」 啓「あ、気持ちいい」 pic.twitter.com/a5pAK0IpsP

2024-03-31 10:28:16
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619-5 啓「あの、青樹さん 啓「…抱きたい…」 青樹「突然?」 青樹「こんなに震えてるのに?」 青樹「無理はしないで」 青樹「大丈夫、逃げないから」 青樹「ちょっと自分の腕触ってみて」 啓「…あ」 青樹「ものすごい震えてるから」 啓「ホントだ…」 青樹「取って喰いやしないから楽にしてよ」 pic.twitter.com/BvZ95dSlzn

2024-03-31 10:32:20
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619-6 青樹「よしよし」 青樹「気持ちはすっごく受け取った」 青樹「僕のこと抱きたいと思ってくれるんだね」 青樹「…嬉しいよ…」 青樹「僕とそういうことをするときには」 青樹「ちょっと準備が必要なんだよ」 青樹「腹の中をきれいにするから」 青樹「汚いと不潔だし恥ずかしいだろ」 pic.twitter.com/TDvkt00g8k

2024-03-31 10:36:09
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619-7 青樹「それもいいんだけど」 青樹「こうやって触れ合ってる方が」 青樹「僕は好き」 啓「うん」 啓「気持ちいい…」 青樹「体温っていいよね、ホッとする」 啓「うん…」 啓「青樹さん…」 青樹「ん?」 啓「…好きです…」 青樹「え、あ」 青樹「僕も!」 青樹「好きに決まってんじゃん!」 pic.twitter.com/OgLUo1PhJl

2024-03-31 10:38:46
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619-8 啓「あっ、あの」 啓「好きです…」 青樹「うん」 青樹「分かった」 青樹「仲良くしようね」 啓「はい…」 pic.twitter.com/9CATl2AYtq

2024-03-31 10:40:47
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620-1 (理人くんの家) 理人母「りひとー?」 理人母「大学からの通知、来たんでしょ?」 理人母「どうだった?」 理人「…」 理人母「ん?」 理人母「…ダメだった…?」 理人「…ん」 理人「ごめんなさい」 理人「母さんに無理させて塾通って」 理人「受からなくて…」 理人「ごめんなさい…」 pic.twitter.com/GGV4PjrhFQ

2024-03-31 10:56:26
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620-2 理人母「…バカ言うんじゃないわよ」 理人母「あんたが狙ってる大学」 理人母「世界最高峰よ?」 理人母「落ちたからってそんな顔しないの」 理人「でも、あの…」 理人「俺、どうしてもあの大学に行きたいんだ」 理人「バイトして塾の代金稼ぐから」 理人「浪人させてくれないでしょうか?」 pic.twitter.com/zMHxLDRTSE

2024-03-31 10:59:23
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620-3 理人「俺、あそこにしか入る気がないんです」 理人「どうしても、あそこで研究をやりたい」 理人「父さんが死んじゃったあと」 理人「母さんが必死でお金を」 理人「捻出してくれてるの分かってる」 理人母「…バイトしながら受かれるような大学?」 理人「…」 理人「…ううん…」 pic.twitter.com/uh6cJmj1Rp

2024-03-31 11:01:54
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620-4 理人母「あんたは頑張ってるよ」 理人母「少しもブレてない」 理人母「子供の頃からの夢を掴もうと」 理人母「いつも頑張ってる」 理人母「神様ってのはね」 理人母「…ウチ別に信仰ないけど」 理人母「神様ってのはね」 理人母「頑張ってる子を見捨てたりはしないんだよ」 理人「え」 pic.twitter.com/SLpQtZklbJ

2024-03-31 11:03:58
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620-5 理人母「お前には言ってなかったけど」 理人母「あんたの父さんの方のおじいちゃんね」 理人母「株やってひと財産作ったのよ」 理人母「父さんが相続してて」 理人母「でもそんな降って湧いたようなお金使わなかったし」 理人母「父さんが死んだときに」 理人母「まるっとあんたの学資にした」 pic.twitter.com/GPOjggvFMn

2024-03-31 11:09:34
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620-6 理人母「ウチ、あんたが思うほど貧乏じゃないから」 理人母「安心して」 理人「で、でも、その金、」 理人「母さんだって使う権利があるし」 理人「俺が全部もらうのは…」 理人母「子供のくせに気を使うんじゃないの」 理人母「浪人しようがアメリカに行こうが」 理人母「なんとかなる」 pic.twitter.com/xkILC2AJ51

2024-03-31 11:12:23
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620-7 理人母「だからあんたは行きたい道を行きなさい」 理人母「私から生まれてきた子供が」 理人母「世界を救ったらと思うと」 理人母「私もワクワクするわ」 理人「母さん…」 理人「ごめんなさい…」 理人母「あんた、日本語間違えてどうすんの」 理人母「何年日本人やってんの」 pic.twitter.com/4zmI6ix60d

2024-03-31 11:14:19
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620-8 理人母「そういうときは『ありがとう』でしょ」 理人「あ」 理人「…ありがとう…」 理人母「そう、よくできました」 理人母「あんたがやりたいようにやりなさい」 理人「母さん…」 理人母「こら、泣くな」 理人母「泣いてる暇があったら 理人母「次どうするか考えなさい」 理人「うん」 pic.twitter.com/okhRLlQq5j

2024-03-31 11:16:32
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まとめたひと
るな@ドール @runadolls7

ドールアカウント。かなりウェットです。詩とか小説とかを書いているみたいなアカウントでもあります。ドールさんの物語続けて書いてます。もしよければピン留めツイートからリンクあります。交流大歓迎。 中の人は話しかけてもらうととても喜びます。