ペリ横で書いた過去ss、未完・未発表作品
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とある少年の初恋。
七月三十一日、ホリデーが始まる。
退屈な終業式を終え宿題やらなにやらが入った大荷物をどっさり抱え、学校という束縛から解き放たれた学生たちが――ある者は肩を組みながら、ある者は歌いながら、またある者は一秒でも早く帰りたいとばかりに箒を飛ばしていった。
ホリデー。通りの向こうから聞こえてくるそんな学生たちの嬉しそうな声を聞きながら、アーサーは閑古鳥の鳴く店で一人悪態をつく。

「全く、ホリデーときたら……どいつもこいつも……子どもは勉強が仕事だろう……」

そう言う自分もホリデーとなると浮かれて宿題もせずに遊び呆けていた青春時代だったにも関わらず、「大人になったらホリデーなんてない」と腹を立て嫉妬する大人の、なんとまあしょうもないことか。
うだるような暑さのせいで、アーサーは特に機嫌が悪かった。
風が入るように窓をあけているとはいえ、スーツ用の生地をたくさん置いている店内は熱がこもりやすく蒸し暑いのだ。
魔法で涼しくしてもいいが、いかんせん。いくら魔法といえども金はかかる。結局世の中は金が全てなのだ。
やってられん、とばかりにシャツの襟を緩め、買い置きしておいたアイスキャンディーの最後の一本を食べはじめる。
末弟が自分用に買って置いておいたものだった気もするが、気にしない。いつまでも置いとく方が悪いんだと、アトキンズ家の二人の弟たちは三つの頃から兄にそう教えられている。
ちっちゃかったチビたちも、とうの昔に成人してデカくなった今ではアイス一本とったくらいで泣いたりはしない。
ただ無言で、脇腹を一発殴ってくるくらいだ。
芳醇な香りと深みのあるラムレーズンが、舌の上でじわじわと溶けていくのをゆっくり味わううちに、冷たいアイスが火照った体を程よく冷ましてくれる。
そういえば……自分があの子たちくらいの年の頃には、なぜか分からないけどこの味を嫌ってたことをふと思い出す。
今ではむしろ好物だけど、前は好きじゃなかった。
ラムレーズンの良さがわからないなんて、僕もまだまだ子どもだったな、なんて思いながら。
アーサーはレコード盤にそっと針を落とし、お行儀悪くアイスキャンディーをくわえたままソファーに横になる。
――雲ひとつない抜けるような青天を揺るがすような最初のフォルテ。
自由と希望とが豊かに満ちあふれていた夏の盛りの日。
ずっしりと肩に重くのしかかる大荷物を抱えて、それでもなお有り余る体力で石畳を駆けて帰った帰り道。
永遠に続くかとも思っていた長い長い学生生活、過ぎ去ってみれば全てがあっという間だったように思える。そんな感傷に柄にもなく浸ってみる、真夏の午睡。
今日も今日とて、『Atkins』からは閑古鳥の鳴き声にしては荘厳で美しいオーケストラの大演奏が聞こえてくる。

そんな閑古鳥が大声で歌い鳴き叫ぶ店に、不意に来客を知らせるベルが鳴り響いた。
店の前に吊るされたベルはお客が来るとじりんじりんとけたたましい音が鳴る、このベルのことがちょっぴり苦手なアーサーの蓄音機はその音を聞くと途端に演奏を止めてしまう。
アーサーは大急ぎで身なりを整え、魔法で室内を涼しくさせて、静かなゆったりとした音楽に切り替え、扉の前に立って本日一人目のお客様を出迎えた。

「いらっしゃいませ、ようこそ『Atkins』へ。」

アーサーはお客の顔を全て覚えている、けれどそのお客は初めての来店だった。
すらりと背の高い細身の若い男、身長180cmはあるだろうか。
姿勢がよく、脚が長い、だが筋肉質ではなく、むしろ華奢で中性的な魅力を感じさせる。
そういう人には襟の細いナローの方がよく似合う、体型を活かしてより洗練された印象を与えるのだ。
アーサーは初めてのお客でもいつも店に来る常連客でも、まず最初にその人をじっくり観察することから始める。これは先代である父からの教えだ。
どんな人物で、どんな仕事をしているか、利き手はどちらか、体型、筋肉のつき方、太り方、姿勢、歩き方や座り方のくせまで。
夏は薄着だから微妙な体の変化も分かりやすい、でも先代は真冬で厚手のコートを着ていたとしても、ほんのわずかな変化でさえ見逃さなかった。
採寸は魔法で正確に計ることができる、でも中には自分の体にコンプレックスがあったりして採寸を嫌がるお客様もいる。
そうすると結局、人の目で見て観察するしかないのだ。
目視での採寸ができるのは、兄弟のうちまだアーサーひとりである。

「店主のアトキンズです、はじめまして。外は暑かったでしょう、まずは冷たいコーヒーでもいかがですか?」

アーサーが杖を一振りさせる、グラスに注がれたよく冷えたコーヒーとミルク&シュガーがひとりでに運ばれてきた。
お客の若い男性は壁の棚いっぱいに並んだスーツ用の生地や糸巻きを物珍しげに眺めてから、緊張している様子で向き直って「あの!」と切り出す。

「あの、僕、ブライトンです、フリージアで一年だけ一緒で……あの、覚えてもらっているかどうか分かんないけど……元、ブラザーの……」

「――ブライトン!テレンス・ブライトンか!」

アーサーはすっかり驚いて、そのせいでテーブルに置かれたコーヒーセットがガチャン!と音を立てた。

「あっはっは!テレンス!久しぶり!でか、でっかくなったなあ君……2mはあるかい?」

「お久しぶりですっ、アーサー先輩!そんなにはないです。」

「忘れるわけないよ、グリーンピースくらいチビだったのに!いくつになったんだい?」

「二十五歳になりました!いたっ」

アーサーは感激のあまり、テレンスの肩をばしっと叩いて再会を喜ぶ。
アーサーははじめ上機嫌で昔のようにテレンスの肩に腕を回そうとしたが、思った以上に身長差があって肩に一抹の不安が過ったために無理はしないことにした。
彼はテレンス・ブライトン、学生時代のアーサーの後輩で卒業までの一年間だけ"弟分"としてよく面倒を見てやっていたことがあった。
ブラザー・シスター制度というのは学年や年齢の差を超えて生徒同士の親睦を深めるうちに、弟分・妹分は勉強や寮生活で必要な知識やノウハウを知ること。
兄・姉は年長者としていずれ社会人となるに必要な社交性や人間性を伸ばすことが狙いなのだろうが、年長の生徒たちにとってはいわば手っとりばやい点数稼ぎとなっている。
しかしその絆は深い。兄弟姉妹の関係を結んだ生徒は、ほかのクラスメイトや友人たちよりも長い濃密な時間を共有する。
そして学生時代に結んだ絆は半永続的に続くことが多い。
卒業後、アーサーはすぐにテーラーになるために独り立ちして他の街へ引っ越したために疎遠となり――アーサーの卒業以来、実に十二年ぶりの義兄弟の再会であった。

「元気そうだね、今どうしてるんだい? 」

「今は……九月から新しい仕事に就くので、その準備を。」

「そうかい、それはそれは。」

テレンスは少し躊躇った後に、「フリージアで教師になるんです」と言った。

「……我らが母校で? きみが、先生に? すごいじゃないかテレンス!」

アーサーは手を叩いて我が事のように喜んだ。
母校で後輩が教鞭を執る、喜ばしいことだ。けれどテレンスはどこか不安そうな目をしている。

「ありがとうございます。……それで、新しくスーツが欲しいんです。先生っぽい威厳を保てるようなのを。他にいい店を知らなくて。」

「喜んで引き受けさせてもらおうじゃないか。……っと、その前にきみ、この後用事はあるのかい?」

「?何もないです。」

「よし、飲みに行くぞテリー。再会の祝い酒だ。」

想定外の誘いにテレンスは驚いて、とっさに腕時計を見た。
時刻はまだ正午を少し過ぎた頃、つまり平日の真昼間である。

「ええ?そんなそんな、だってお店――」

「ううん気にしない気にしない!今日はもう店仕舞いしちゃうもんね~、昼間っから飲んじゃうもんね~、だってホリデーだし!」

アーサーは大急ぎで身支度をし、構わずテレンスの背中を軽く押して外へ促しながら、扉に掛かった「OPEN」の札を裏返し「CLOSE」に変える。

――本日、ホリデーにつき誠に勝手ながら『Atkins』は休業とさせて頂きます。またのご来店、心よりお待ちしております。
『Atkins』の店の扉に掛けられた看板には魔法でそんな文言が浮かび上がっていた。

――

アーサーは早速仕事に取りかかるべく、新しいスーツのカタログや今までに作ったデザイン画を参考にテレンスの希望を聞き出していった。
一言に「スーツ」と言っても色々ある。まずどんな時に着るかを想定して考える、今回は仕事用のスーツだから程々にフォーマル感のあるものが良いだろう。
生地の色や種類、シングルとダブル、襟の形や幅、その人その人の体型で与える印象も変わってくる。
もちろん着たいスーツと似合うスーツは違う、しかしその両方を叶えるのがオーダースーツの一番重要なところで同時に難しいところでもある。
だが今回はなかなかこれが上手くいかなかった。

「こんな風に……襟を細くして、もっと明るい色の生地を使うのはどうだい?きみはスマートで骨格が曲線的だ、それに色白だから明るめの色がよく似合うと思うよ。」

「……うーん」

デザイン画を見てもテレンスは首を傾げてうなるばかり。
実際、そのスーツはテレンスによく似合っていた。濃いミルクティー色のシンプルなシングルスーツは新学期にふさわしい若々しさと初々しさと同時に、パッと目を引く華やかさも併せている。
確かに自分によく似合っている、それでもテレンスには別の心配事があった。

「もっと先生っぽい威厳を感じさせるような、強い男に見られたいんです。こっちとこっちだと、もう片方の方が男らしく見えるような気がして…… 」

テレンスは二枚のカタログの挿絵を見比べて言った、もう一枚は彼とは全然タイプの違うモデルがダークネイビーのダブルスーツを着ている。
「男らしく見られたい」それがテレンスの要望だった。
着たいスーツでも、似合うスーツでもない。"そうなれるスーツ"を注文しにくるお客は案外多い。
かっこよくなれるスーツ、強くなれるスーツ、賢くなれるスーツ。なりたい自分になれる魔法なんてこの世に存在しないのと同じように、"そうなれるスーツ"なんて作れるわけがない。
肩がいかってて、襟幅の太いダブルスーツを着たところでその人に似合うとは限らない。むしろ合わないスーツを着れば不格好に見えてしまう。
けれど"そうなれるスーツ"というのは、すなわちその人の理想の自分像でもある。
理想の自分に近づくには、たとえどんなに理想からかけ離れていると思ってもその人に一番似合うスーツを着るのが一番なのだ。
けれどテレンスの場合は少し違った、彼は"そうなれるスーツ"ではなく"そう見えるスーツ"を求めてきたのだ。
"そう見えるスーツ"とはどんなものだろう? 男らしく見えるスーツ、強そうに見えるスーツ、かっこよく見えるスーツ。
自分の中にあるなりたい理想の自分像ではなく、彼は他の誰かから見た理想の自分像を見ている。
他人の目を全く気にしたことのない人なんて、この世に存在しないだろう。それがポジティブな意味でも、ネガティブな意味でも。
実際、アーサーだって道行く女性たちの目を気にしている。
彼のいう、男らしさとはどんなものだろう。
「今のままでも十分、先生らしく見えると思うけどね。」なんて思っても口に出さず、少し考えてから「いいだろう。」と答えた。

「きみに一番のスーツを作るよ、約束しよう。八月三十一日にまた取りに来てくれるかい?」

その日のうちに一通り採寸を終えると、先ほどテレンスが良いと言った方のスーツに赤い丸印をつけながらアーサーはそう約束した。
その言葉に、テレンスは安堵した様子を見せながら手順通りに頭金として代金の約半分の4万Gを支払い、期待を入り混じらせながら意気揚々と帰っていった。

すでに閉店した店の中でアーサーは一人、二枚のスーツのデザイン画を見比べながらテレンスの言葉と、アーサーのよく知る出会った頃の十二歳の彼を思い出していた。

――アーサーとテレンスの出会いは十二年前までに遡る。
テレンスが新入生としてフリージア魔法学校に入学してきた年。
アーサーは最高学年に上がり、学生として過ごす最初で最後の夏のことだった。
十二歳、誕生日を迎えてフリージア魔法学校から生まれて初めて自分宛の手紙を受け取り、欲しくてたまらなかった自分専用の魔法の杖を買ってもらい、ようやく"一年生"になった時は誰しも期待と希望に胸を躍らせていたものだ。
寮生活には最初なかなか慣れなくて、朝学校に行く馬車から家が見えるのを楽しみにしていたこともある。
やがて反抗期を迎えて制服をだらしなく着崩したり、校舎の中を箒で飛び回ってレースしたり、先生のポマードの中身をこっそり糊とすり替えたりして、暗黒の青春を過ごしていたアーサーは次第に家にも寄りつかなくなったが、立ち直るきっかけとなったのはやはり家族、友人、恩師らのおかげである。
しかし子ども同士の人間関係というのはなかなか、大人以上にシビアな世界だ。
彼らの中には二択しか存在しない、好きか嫌いか、いいか悪いか、仲間に入れるか排除するか。
一部の子どもたちにとってテレンスは後者の存在であったのだ。
テレンスは同い年の男の子たちのように箒やドラゴンに夢中になったり、休み時間には外に出て駆け回ったりするようなタイプではなかった。
背丈が小さくてローブの袖が余っていて、パッと見は女の子みたいで、休み時間は静かに本を読んだり、子猫や甘いものや可愛らしいものが好き。
時に子どもたちは残酷なまでに無邪気によわいものいじめをする、そしてそれは加害者側からしてみれば最高のエンターテインメントになる。彼らは寄ってたかって小さな子をいたぶって楽しんだ。
アーサーの弟ノエルも小さい頃から似たようなタイプだったがそうだが、その一つ前の年にノエルが入学してきた時にはもうアーサーはピアスを開けていて、大きなシルバーの指輪を全部の指にたくさん嵌めて、一日中なにか悪いことをやって仕置部屋を出たり入ったりしていたので、「お前の兄貴超ヤベーんだけど」と言われることはあってもノエルに手を出す輩は一人もいなかった。
けれどテレンスは生憎一人っ子で、その背後に恐れられているような後ろ盾もなく、自分の身を守る術を持たない子どもだった。
アーサーはできれば面倒事には関わりたくなかった。毎日楽しく生きていられたらそれで良かったし、変にかっこつけてるみたいで今さらどうしていいか分からなくなる。
赤紙レギュラーの自分が、いじめっ子の前にどうやって、どんな顔して出ていけと言うのか。
しかしいざそういう場面を目の前にすると、見て見ぬふりなどはとてもできなかった。
まあそれでも、アーサーは人を傷つけるようなことはしていない。先生の頭を糊でガチガチに固めはしたけど、ちゃんと元に戻ったし。
アーサーは十八歳、相手はまだ十二かそこらの所詮ガキんちょである。

「君たち、ちょっといいかな。あー……」

さてどうしてやろうか。教師の真似して説教でも垂れてみるか、それとも一発喝をいれてやれば腐った性根も正されるだろうか。
暴力に暴力で訴えかけるのは手っとりばやく思えるが、それは間違っている。
しかしこういう子どもたちには分かりやすく"力の差"で示した方がいいだろう。
突然、大きな上級生に声をかけられて――しかも狂犬のような見た目をした不良に目をつけられ、さすがのいじめっ子たちもこの状況を見て一瞬で自分たちの分が悪いことを悟った。
数十センチは身長差があろうかという子ども相手に、アーサーは指輪をたくさん嵌めた指を意味もなく鳴らして、声も出せずに硬直している男子の耳元に顔を寄せて低い声で何言かを囁いた。

「……分かった? 」

さっと表情が青ざめる、震えながら奥歯をガタガタ鳴らしそうな勢いで蜘蛛の子を散らすように彼らは一目散に逃げ去っていった。
アーサーは不意に首だけで後ろを振り返り、地面にすっかりしりもちをついてるテレンスを見る。

「大丈夫? 」

「あう、あ、ありがとうございます……? 」

「どういたしまして。……あ、」

「ボタン取れちゃったねえ」と、あと首の皮一枚でなんとかぶら下がっているローブの留めボタンを指さす。
掴まれた時に取れてしまったのだろう、おまけにすっかり砂で汚れてしまって真っ黒のローブに汚れが目立つ。
「ちょっと待てよ」とアーサーは制服のポケットをごそごそ探りはじめる。
ライターと煙草の空箱が出てきて思わずギョッとしていると、「あったあった」と取り出したのは手作りの小さなソーイングセット。

「ボタン付けのやり方、知らんでしょ? 教えてあげる。」

――楽しかった思い出をしばし懐かしんでから、アーサーはふとやる気を奮い起こし、壁に並んだたくさんの生地たちの前に立った。
呪文を唱えて杖を一振りさせれば、たちまち必要なものがひとりでに宙に浮かび上がり、生地や糸や道具たちがひらひらと舞い踊るようにアーサーの手元へと集まってくる。
作業しやすいようシャツの袖を捲り、落ちないようにガーターで留め、作業台いっぱいに広げた生地に慣れた手つきで型紙を引いていく。
贅沢な最高級のウールの生地を迷わず裁ち切り、ミシンでの縫製に入る。
1mmの狂いも許さず、ひと針ひと針丁寧に塗っていき、少し形になってきたらトルソーに着せて確認し、調整して、確認し、ほんの僅かな歪みもないように少しづつ仕上げていく。
そうして少しづつ、少しづつ、驚くほど膨大な時間をかけながらやっと一着のスーツができあがる。
本物のオーダーメイドは魔法に頼らず、完成まですべて人の手で作られる。
職人が手作業でもって、はじめはただの四角い布切れから、一人一人の体にぴったりと合うスーツが作られていく様は驚きと圧巻の一言に尽きる。
スーツは誰にでも似合う、流行り廃りのない唯一のファッションだ。毎日着る仕事用にも、特別な日の装いにも、一着は持っておいて困らない。
礼節礼儀、敬意、忠誠、スーツを着ることには様々な意味がある。
そして誰のためでもない、自分自身のためにスーツを着る時。
人は自然と背筋を伸ばし、胸を張って前を見ようとする。
スーツには、着る人の背中を押す役割もあるのだ。
所詮ただの針と糸のみで形を保っているだけにも関わらず、魔力を持たぬノーマンが作り出したものにも関わらず、それはあたかも魔法のようである。

――

八月三十一日、ホリデー最終日。
学生たちは今頃、ほぼ手つかずの宿題に悪戦苦闘している頃だろうか。
キースはまさにそのタイプであった、ギリギリまで遊び呆けていたせいで最終日にはいつも泣くはめになる。
ノエルは意外にも計画的にコツコツと進める方で、ホリデーの折り返し地点頃にはもうしがらみから解放され、まだ終わっていないか手をつけていない兄たちを見下して笑っていた。
言うまでもなく、アーサーは名前も書かずもらった日と同じ綺麗な白紙のままケロッとして提出し、始業式の日に一人残らされて必死にやるタイプだった。

テレンスは約束通りにスーツを店に取りに来た。
しかし、できあがったスーツを見て彼は困惑せざるをえなかった。
肩がいかってて、襟幅の太い堂々としたスーツとは全く別のスーツだったからである。
しかしそのスーツの美しさにテレンスは一瞬で目を奪われた。
つややかな光沢のあるブラックの上に、満開に咲き誇る鮮やかな朱い花々。
自然界を彩る美しさ、生命力溢れるその生き生きとした活気、雨露に濡れて光る瑞々しさ。
美麗な絵画をそのまま切りとったような繊細な優美さと、色褪せない力強さを感じさせる。
そのスーツを身にまとった自分の姿を想像すると心が弾み、胸が踊る。
けれど幼い日に負ったトラウマを思い出して、それは叶わないのだと落胆した。
このスーツを着た自分を、周りはどう思うだろうか。

「テレンス、とりあえず着てみてくれないかい? 出来たのがピッタリ合うかどうか見るまでが僕の仕事なんだ。」

半ば強引に採寸室に押し込まれて、テレンスはスーツと二人っきり取り残された。
どうしよう、こんな綺麗なスーツ。"男"の自分に似合うわけがないと悩みながらも、結局は好奇心に負けてテレンスは新しいスーツに恐る恐る袖を通してみる。
そして、鏡に映る自分の姿を見て思わず驚く。今までに着たどんな服よりこれ以上なく自分にぴったりだったから。
いつもより自信に満ちて、堂々としているように見える。
自然と背筋が伸びて、胸を張ろうとするから。
ひ弱で軟弱だと言われ、ずっとコンプレックスだった痩せ身の体がはじめてかっこよく見える。
それは間違いなく、彼のためだけに誂られた一着だったからだ。

アーサーはテレンスが出てくるのをじっくり待ちながら、氷を入れたグラス二つに、戸棚にこっそり隠しておいたとっておきのウイスキーを注いで飲む。その繊細でまろやかな味わいに舌鼓をうつ。
スーツを着て出てきた彼の姿を見て、アーサーは自身の仕事の出来栄えに満足し、微笑んだ。

「当初の予定からは少し手を加えさせてもらったよ、その件については謝ろう。気に入らないなら返してもらおうかとも思っていたが……」

概ね期待には応えられたようで、テレンスは大いに喜びながら慌てて首を振る。

「まさか!気に入らないなんてあるわけないじゃないですか!こんなにいいスーツ、初めて着た!」

「それはよかった、ところで代金についてだけどこれは僕からの就職祝いってことで――」

「そんな!お金はちゃんと払います。」

「そう言うと思ったよ。だから残りの3万5千Gはこの次の頭金として取っておいて、そうだな……冬のコートでも仕立てるといいさ。」

「……ありがとうございます、アーサー先輩。」

「兄貴としては当然のことだよ。」そう言ってアーサーはテレンスを抱きしめた。
テレンスは忘れもしない初めて出会った日のことを思い出していた、校庭の片隅でいじめっ子に取り囲まれていたところを助けてもらった日のことを。
物騒なシルバーの指輪をたくさん嵌めた大きな手で、ちまちまとボタンを付け直してくれたその人のことを。
ずっと憧れだと思っていたなにかが初恋だったと気づいたのは随分後になってからのことだった。

「さあ乾杯しようテレンス、きみの前途を祝して。」

カチン、とグラスを鳴らして二人で乾杯する。
飲んだこともないような年代物の高いウイスキーをちびちびと舐めながら、胸の奥底にしまい込んだ淡い初恋の恋心を思い出しテレンスは何度も嬉しそうに、誇らしげにスーツの襟を正した。
あの頃に思い描いた形とは少し違うけれど、この恋はある意味でハッピーエンドを今迎えたのかもしれない、と。

九月一日、新学期。
新しく始まる学校生活というものに胸躍らせながら、小さな新入生たちが意気揚々と迎えの馬車に乗り込んでいく傍で――
また長く退屈な勉強に明け暮れる毎日に、あっという間に過ぎ去ってしまったホリデー気分からまだ切り替えきれていない大きな在校生たちが、いつも以上にノロノロと箒を飛ばしながら登校していく。

「ふふ……つかの間のホリデーはさぞ楽しかっただろうね、今のうちによく味わっておくんだね……ほれほれ、早くせんと遅刻するぞ~君たち。」

そんな様子をアーサーは店の窓から眺めながら、若者たちの不幸を喜んでいた。
何度も言うが彼も学生時代、九月一日の朝はいつも以上に輪をかけて陰鬱にダラダラと登校していく学生の一人であったことをすっかり忘れているらしい。
ひとしきり朝の様子を窓から眺めて満足すると、アーサーは朝食のサンドイッチをむしゃむしゃと頬張りながらまた大音量でクラッシックのレコードをかけ始めた。
今日も相変わらず、『Atkins』では閑古鳥が優雅に歌っている。

その一方でいよいよ始まった新学期に、前日から始業式の準備やら何やらで大忙しだったフリージア魔法学校では。
新しく配属されてきた一人の若い教師に、主に女子生徒らからの注目が集まっていた。
黒地に鮮やかな赤い花の派手なスーツを着て、その上から臙脂色の長いローブを纏った姿で教室に現れるなり、ざわめいていた教室が一瞬で静寂に満たされた。
彼はローブの裾を翻しながら長い脚で教壇の真ん中まで闊歩していき、教室内を見渡してから堂々とした様子でこう言った。

「新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。歴史科目を担当するテレンス・ブライトンです、どうぞよろしくお願いします。……初日なので、まずは軽く自己紹介でもしましょうか、ね?」

姿勢

不意に背中をいきなりスパンッ!と打たれて、ディランは思わず「うおっ」と呻き声をあげる。
猫背で丸まった背中にアーサーが勢いよく手刀を振り下ろしたのだ。

「姿勢。」

無言のままじっと据わった目で見下ろされ、「またあんたかよ~」とうんざりしながらもほぼ脊椎反射的にすっと背筋が伸びる。
その様子にアーサーは満足そうにふっと口元を綻ばせ、高い位置にある頭に手を伸ばして髪をわしゃわしゃと撫でた。

看板息子

「やあニコラス、散歩中かい? 」

木陰の下でのんびりと休暇を過ごしていると、近くを通りがかったキースが少し離れた所から声をかけてきた。
強面風のサングラスをかけ、ピカピカに磨かれた革靴で芝生をざくざく踏み分けながら近づいてくると「何してんの」とニコラスのスケッチブックを覗き見る。

「秋の新作を考えていたんです。」

「へえ、美味そう。」

「どうも」ニコラスは照れくさそうに笑いながら鉛筆で頬をかく。

「看板息子はどこいった? 」

近くにポテトがいないことに気がついたキースがきょろきょろと辺りを見回すと、「あそこです」とニコラスが向こうの方を指さす。
揺れる草間の陰にまるまるとした白い毛玉を見つけたキースがぱんぱん!と鋭く手を叩いて「ポテト!」と大きな声で呼ぶと、毛玉が嬉しそうにかん高い声で鳴きながら飛び出してきた。

サイン

「きみが……オリーブ先生……?」

「ええ、まあ……はい……先生っていうのはちょっと……」

アーサーは信じられない気持ちでサラを見た。
もともと童顔なのと、二人の間に身長差がだいぶあるせいで目の前の彼女はまるでほんの子どものように思える。
彼女が、あの恐ろしい殺人鬼をこの世に生みだした生みの親だというのか。あのひどく凄惨な夜は、彼女の頭の中で起こっていた事だというのか。
アーサーはえも言われぬ興奮に息をのみ、弟の本棚からもう一年以上も借りっぱなしでいたオリーブの著書を急いで取りに行く。
それは何度も読み込まれて、所々角が折れ曲がっていたり表紙の箔押しが薄くなっていたりした。

「サイン……!いただけますか?Ms.オリーブ。」

詮索

「本の匂いがするね。」

"Flor de Cerejeira"のオフィスの真ん中に立って、アーサーは大きく深呼吸してそう呟いた。

「……そうかしら。」

エスメラルダはくんくんと鼻を鳴らして、首を傾げる。
毎日ここで過ごしているせいか、いくら人より嗅覚の鋭い猫の獣人とはいえど、嗅ぎなれた匂いはあまり分からない。
それよりも急に訪ねてきた理由を問えば、アーサーはにこやかに微笑みながら「この前ご新規さんを紹介してくれたお礼。」といって、巷で人気の菓子店のお菓子を手土産に携えてきた。

「うそ、これこの前みんなと話してたの!」

「ふふ、みなさんでどうぞ。」

「うれしい~、ありがとうございます先輩!」

"みんな"というのは少し違ったが、実は新しくできた恋人のことであった。
少しだけこっそり分けておいて、後でサラと食べよう――なんて考えながら、仕事終わりの楽しみができたことで無意識にしっぽがゆらゆら揺れる。
その様子をじっと観察しながらアーサーはくすりと笑みを浮かべる。

「な、なんですか……」

年甲斐もなくお菓子なんかではしゃいでしまったのがちょっぴり恥ずかしくなって、エスメラルダはむっとしながらアーサーの方を見上げた。

「ううん、別に?……ほんとはね、詮索しにきたの。」

「詮索?」

「Ms.オリーブといい仲って。」

「な……っ、誰に聞いたんですか、全く……。ええ、そうですよ!いけませんかっ!?」

エスメラルダは耳まで真っ赤にしながら、ムキになってそう答えた。
とっくに成人した大人の女性なのに、こんなことで恥ずかしがっていると思われたくなかったのだ。

ひまわりちゃん

「あっ、ひまわりちゃん。」

フロースははっとして、とっさに口元を押さえた。
無意識に口からぽろっと溢れてしまったそんな一言に、どうか気づいてませんようにと祈る。
だがしかしフロースのそんな必至の祈りも虚しく、サングラス越しにびっくりしている目と目が合う。

「ひまわり……って、オレのこと?」

キースは驚きつつ、自分の鼻先を指さして苦笑いを浮かべる。

「あ、あ、その……、ごめんなさいっ!私ったらつい……」

フロースは顔をりんごのように真っ赤にしながら慌てて謝った。
理由は、最近よくお花を買いに来るお客さんとの会話だった。
いつもプレゼント用に可愛らしい色や花言葉のお花を選んで買っていくその人とは、同じく弟がいると知ってからよく話すようになった。
お互いの仕事の話、好きな物の話、いろいろな話をしたが、中でもフロースは家族や小さい頃の子どもたちの話を聞くのが楽しみにしていた。

『――上の弟は背が高くてのっぽで、髪がブロンドだから、よく昔は"ひまわりちゃん"なんて呼ばれててね。』

なにより花が好きなフロースにとっては、幼い頃の兄弟のそんな微笑ましいエピソードが特に印象に残っていた。
そのせいでついうっかり「ひまわりちゃん」なんて呼んでしまったのだ。

「それでその、わたしったら、ついぼんやりしてて……やだもうほんとに……」

「兄貴のやつ、全く……ああ、いいのほんとに、久しぶりにその呼び方で呼ばれてびっくりしただけ。」

キースは全く気にしている素振りも見せずに朗らかに笑う。
フロースはほっとして胸をなでおろし、心から申し訳なさそうにもう一度謝った。

「はは……背が高くて、髪がブロンドだからって、別れた元恋人によくそう呼ばれてたんだよ。懐かしいな。」

「……え?」

麻雀

「ありがとうございました、またのお越しをお待ちしております。」

深々と頭を下げて本日最後のお客の背中を見送り、終業後の店内でアーサーはひとり伸びをした。
スーツのジャケットを脱ぎ捨て、ネクタイを外し、たばこを一本取り出して火をつける。
ベランダの窓を開けて外に出てみると、気持ちのいい夜風が前髪を揺らす。
深く息を吸いこむと澄んだ冷たい空気とともに、どこからか夕飯の匂いがする。
早々と夜空に顔を出した月に急かされるように太陽はもうすっかり遥か彼方まで沈み、天には星が瞬き、街はすっかり藍色に染まっていた。
通りの向こうで軒先のランプの灯火が風に揺れている。
ぱち、ぱち、と不規則に数回、ついたり消えたりしながら何か信号が送られてくる。

マー、ジャン、アト、ヒトリ。コルト。

どうやら遊びのお誘いらしい。
アーサーとしては断る理由もなく、すぐさま「行く」と返事をして、上着をつかみ財布と新品のスコッチのボトルを持って家を出た。
駄菓子屋♭につくと店主のコルトのほかに顔馴染みのメンバー数人が、小さな四角いテーブルの上にクロスを敷いただけの雀卓の周りに集まってじゃらじゃらと牌を混ぜていた。

「来たな!今夜のしんがり」

「やあどうも、待たせたね。手土産もこのとおり!」

ドン!とテーブルの上にボトルを置くと、酒呑みたちが手を叩いて喜んだ。すでにだいぶ飲んでるらしい。
さてと……とアーサーははりきって腕まくりして席につくと、財布の中の軍資金を数えはじめる。
最下位の者が所持金で行ける店で全員の食事代を払うのがルールなのだ。

「……三万」

「角のレストランで旨い肉が食える」

「負けられないね」

コルトの一言で全員の視線がアーサーに向けられた。
なんとしてもこいつを勝たせてはいけない、共通の敵が現れたことで全員の思いが一致する。今夜は豪勢な食事となりそうだ。
アーサーは余裕綽々といった様子で笑っている。

「俺は……二千……」

痩せぎすの薄い財布の中を見てため息をつくコルト、たっぷり時間をかけて何度数えても懐はちっとも温まらない。

「ちょっとちょっと、コルト先輩。学生のお遊びじゃないんだから、キャンディーでも賭けてやるつもりだったんですか。」

「っるせえな~!今月店の備品いろいろ買い換えて金欠なの!お前から搾りとってやるからな!」

「喜べ、夕飯は全員サラダと水だ」

こいつは負かしてはいけない、サラダはいやだ、肉がいい。
肉、肉、肉、参加している者にとってはもはやアーサーがよく脂の乗ったステーキにしか見えていない。
ちなみにコルトはサラダである。

「そんじゃ……やろうか、諸君。肉を賭けて」

「僕は自分の金で食べる肉より、人の奢りで食べるサラダの方が好きだけどもね」

「ひもじい思いしてる先輩に飯奢ってあげようとかいう優しさはないのか、ないわな」

「ないね」

賽は投げられた、男たちの夜は深まっていく。

画伯

芸術とは。
自然を模倣することではなく、自然を表現することである。
――と、昔偉い人の誰かが言ったらしい。
アーサーには芸術が分からぬ。
職業柄、お客様に見せるためにスーツのデザイン画を描くが、それは芸術とは言わない。
美人画は好きだ。肖像画に描かれた美しい貴婦人や令嬢たちの玉のような肌、濡れた唇、薔薇色に色づいた頬ときたら。
写実的な絵の上手さや、優れた画家の高い技術には素直に感心こそすれど、それを口にするとどうにも薄っぺらく聞こえると一度言われてから、アーサーは芸術に関して口を挟まないようにしている。
そもそも着るものに芸術は関係ない、ファッションとは計算なのだ。
その人その人、ひとりひとりに合わせて、布を足したり引いたりしながら作り上げていく。それがオーダーメイド。
そうやって、アーサーは芸術とはおよそ縁遠い人生を送ってきた。
しかし大人になって自立し、店を構えるようになってから事情が変わった。
オーダーメイドのスーツを作りに来るのはたいていお金持ちである、そしてたいていのお金持ちというのは芸術好きが多いものなのだ。これは偏見ではなくきちんとした統計に基づく事実である。

「うーん……」

アーサーはひとり唸り声をあげる。
庭に咲いているコスモスの花を描こうと、小さい頃におそらく兄弟の誰かが買ってもらった画材を引っ張りだしてきてキャンバスと絵の具と格闘しはじめてかれこれ一時間になる。
秋は芸術の秋――なんて言うものだから店に絵の一枚でも飾ろうと思い立ったのだが、あいにくと家はそんな上品なお育ちの家ではない。
適当な絵でも見繕って買ってこようとも思ったが、そもそも適当な絵とは?
アーサーには絵画の善し悪しなんてまるっきり分からない、適当な絵を飾って置いておいては店の評判に関わりかねないことだってあるのだ。
そこで少しでも芸術を理解するべく、まずは芸術に親しむことから始めることにした。我ながらなかなかいい考えだ。
だがこれがなかなか難しいことだった。

「それ……なに?」

キースが後ろから覗き込みながら怪訝そうに尋ねる。

「なんだと思う?」

「……兄貴の頭ん中?」

「……コスモスだよ」

キースはうーんと首を傾げて苦笑する。
なにか禍々しい赤茶色のものが広がっていて、どう見てもコスモスには見えない。
芸術は一日にしてならず――そういうことなのだろう。
偉大な芸術家たちが人生をかけて捧げてきたものを、素人が半日やそこらで習得できるわけがないのだ。
芸術とは、そういう芸術家たちの目に見えない、血の滲むような努力の上に成り立っていると知った時にわき起こる尊敬の念こそ、芸術の価値なのかもしれない。
アーサーはふうとため息をつき、筆をおいた。

「これあげる。あー、兄ちゃんからの誕生日プレゼント」

「誕生日じゃねえし、いらねえし」

「遠慮すんなって」

やっぱり、慣れないことはするものじゃない――人生で大切な教訓を思い起こしながら、アーサーは好みの美人画を買いに出かけて行くのであった――。

メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL あいあいさん【@m6MfMooWDOxgExw 】宅のヨハネスさんお借りしました。 二人で飲んだ日の翌朝に寝不足のアーサーが、同じく寝不足のヨハネスさんに朝食作らせる話。 pic.twitter.com/40r3ViV2Bu

2020-10-22 21:17:25
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 「雨降りの平日」 レイモンドさんとアーサー。 木炭さん【@all_keshizumi 】宅レイモンドさん、お借りしました! pic.twitter.com/DSPkezWdXe

2020-11-03 10:40:23
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 「13日のドッペルゲンガー」全8P トモミさん【@mltplus】宅、モモさんとヒュヴァたん にーなさん【@nininicom 】宅シェリングさん その他ディートさんとポテトの概念、お借りしました! pic.twitter.com/oKap5N6aQv

2020-11-13 18:27:21
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メメコ @memeko_tensai

@periwin_TL 卒業生(成人済み)が真夜中に母校訪問に行く微ホラー・前編 カットねぎさん【@pileoooo 】宅コルトさんお借りしました! pic.twitter.com/xSsjIG74yz

2020-11-20 11:08:18
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 卒業生(成人済み)が夜中に母校訪問に行く微ホラー・中編全5P 轟さん【@todoroki_1013 】宅のニコラスくんお借りしました! pic.twitter.com/lPKNkLAeTg

2020-11-25 12:03:32
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 卒業生(成人済み)が真夜中に母校訪問に行く微ホラー・後編(全9P) たこサーモンさん【@tara2_salmon】宅エドワードさん 轟さん【@todoroki_1013】宅ニコラスさん カットねぎさん【@pileoooo】宅コルトさん、オールスターズお借りしました! pic.twitter.com/QkV8gPUILg

2020-12-05 00:20:48
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 卒業生(成人済み)が真夜中に母校訪問に行く微ホラーの解説。 最後、だいぶ駆け足になって分かりづらかったと思うので解説です!書いた本人もそこまで深く考えてないのでなんとなーくで理解してもらえると嬉しいです…… ⚠️謎は謎のままにしておきたいという方はネタバレ注意!⚠️ twitter.com/memeko_tensai/… pic.twitter.com/FoNrev7KpQ

2020-12-05 13:31:40
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 仕立て屋と元バレエダンサーが出会った日の話。 ミハアサです、ひどい出来だけどせっかく書いたから供養🙏 pic.twitter.com/BsRPrhDQxJ

2020-12-17 19:38:02
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL リュカ祭一か月前、繁忙期に入ったアトキンズ三兄弟。 息抜きで書いただけのギャグなんで生温い目で見てください……見なくても全然大丈夫😂 pic.twitter.com/Ef5G0j4kkh

2020-12-22 23:41:00
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL いつかのアイベちゃんとキースの話に続きを書かせていただきました☺ ねむるさん【@nemuruhito_25】宅アイベちゃんとデニスさんの概念お借りしました! twitter.com/nemuruhito_25/… pic.twitter.com/OjEc6ijHZu

2020-12-25 19:46:06
ねむる @nemuruhito_25

@memeko_tensai 曲がり角で人とぶつかりかけ、それを避けようと踏ん張った拍子に靴が壊れた。 「ソールとアッパーが見事に別れてるな……これ結構長いこと履いてたのか?」 「たぶん一年くらいは履いてたと思います。まだ履けそうだし買い換えるのは先にしようと思ってたんですけど〜……」

2020-09-29 12:29:34
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL アーサーのペリ横プラスです~☺ 誰彼構わず口説こうとする長男。 pic.twitter.com/Hl9Jj80zKj

2020-12-30 15:18:47
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 「赤い靴事件」全部7P キースと消えた女の子の話、あんまり怖くないかも。 みよたさん【@fa_sekai 】宅のモズさんお借りしました! pic.twitter.com/2nvS2j3LrN

2021-01-03 09:04:58
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 「最愛なる、ジークフリート王子へ」 ひとりのバレエファンから見たミハイル・シェロノフという男を語る、モブの独白です。 pic.twitter.com/iYS3Wsm9SM

2021-01-18 10:37:01
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@Periwin_TL お題:暖をとる ミハイルとアーサーの日常 Playbleの紅白チェス、使わさせて頂きました! #ペリ横_ワンドロ pic.twitter.com/O8CBQOjjoa

2021-01-23 22:41:35
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL ミハイルとボボちゃんとアーサーの微ホラー、全8P ミーシャの使い魔の自己紹介がてら書きました✨ pic.twitter.com/G249WNQpUj

2021-02-12 22:50:18
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@periwin_tl「Lustre」の日常ss🎀 神子都さん【@kirahaokkk】宅のリアムくんと たのさん【@tanorum6 】宅のベヨロワさんの概念お借りしております! (お二人を私の妄想でエンカさせていいものかどうか分からなかったのでこのような形になりました💦文章力なくてスイマセン💦) pic.twitter.com/lZCWKJ41Ph

2021-02-16 20:41:49
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@periwin_TL カルネさんとノエルの、学生時代こんなだったのかなっていう妄想ss 升さん【@dreieck_3kaku 】宅のカルネさんお借りしました! あの、解釈違いとかご意見とかありましたらすぐ下げさせて頂きますので……ほんと申し訳ありません……💦 pic.twitter.com/gVeO8VlwaD

2021-02-23 09:47:12
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@Periwin_TL 星降り祭前夜譚、デートに誘いたいけど誘えないミハアサss☺ pic.twitter.com/vSf7T4ScHo

2021-03-06 21:02:06
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 遅刻参加、失礼します💦 お題:星降り祭の準備 星降り祭とともに、亡き母との思い出に耽るノエルwithアーサー #ペリ横_ワンドロ pic.twitter.com/cUCdXmHAYn

2021-03-13 23:16:03
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@Periwin_TL ノエルの星降り祭りのできごと。5p ねぎさん【@pileoooo】宅のモミジちゃん ひことさん【@_hicoto_】宅のラスさん かたおかさん【@ktok_bs1114】宅のビアンカちゃんお借りしました! #ペリ横_SN pic.twitter.com/8BFoLzkTj9

2021-03-22 21:01:24
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@periwin_tl @nayu_kikaku リリィばあちゃんとキース 反応ありがとうございました! pic.twitter.com/6Y1Tm4DxiP

2021-03-23 10:40:29
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@Periwin_TL 「告白」 ミハアサです、いちゃついとりますが全年齢です☺ こっちでいいのかな……だめだったらうちよそtlの方に上げ直す。 pic.twitter.com/Jc4MUULqCB

2021-04-06 08:54:28
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@Periwin_TL 「ガールズトーク」全5p ノエルのとこでメーデーのドレス作るの、こんな経緯があったんじゃないか説。 pic.twitter.com/ySPi0Ey8Te

2021-04-26 12:25:50
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@Periwin_TL おかえりなさいルドスさん~! pic.twitter.com/ygJOUrt1ZC

2021-05-05 21:34:27
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@Periwin_TL 私事ではございますがこの度拙宅ノエル、藍晶さん【@Noir72197042】宅のミオちゃんから片想いの名誉を賜ることと相成りました。 今後、二人がどのように発展していくかはまだ分かりませんが、温かく見守っていただければ嬉しく思います。 #ペリ横_関係報告 pic.twitter.com/a1nyuYhlHW

2021-05-10 22:38:22
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@Periwin_TL キスの日のキースとリサ、短いですが☺ pic.twitter.com/TDS4bg18da

2021-05-23 18:41:37
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@Periwin_TL 「令嬢のつま先」 ルゥちゃんと、ユーゴおじちゃまと、靴屋。 pic.twitter.com/6EAjxJ7bQ6

2021-06-01 17:45:23
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@Periwin_TL 「白鳥との邂逅」 オデットさんとミハイル pic.twitter.com/MqF6SCNq27

2021-06-08 12:44:18
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@Periwin_TL ルゥちゃんのお靴を作らせていただきました😊 pic.twitter.com/Vo1vvnHgMd

2021-08-03 11:49:23
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メメコ @memeko_tensai

@periwin_tl オデットさんとミハイルで「シルヴィア」の舞台をやらせていただきました! 二人が立ち直るきっかけをくれたこの街と、すべての愛する隣人たちへ捧ぐ。 旅立つ前に、たくさんの人に観ていただけたらうれしいです。 全6p #ペリ横_Reyarp pic.twitter.com/Wck5iaHqWN

2021-08-21 19:25:02
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 妹の手紙。 モミジちゃんとノエル #ペリ横_Reyarp pic.twitter.com/PdOtEvIMk1

2021-08-24 12:05:27
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メメコ @memeko_tensai

@Periwin_TL 雨男との初デート ミオちゃんとノエル(全6p) pic.twitter.com/fLGgXcSRlo

2022-06-22 22:00:02
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メメコ @memeko_tensai

創作と企画垢|20↑文字書き。 同企画参加者さまフォロー歓迎。