太田 伸二
@shin2_ota
生活保護の運用について、交通事故実務に大きく影響する変更がありました。 任意保険部分については示談成立日が資力発生時点となりました。そのため、生活保護費の返還の対象となるのは示談後に受けた生活保護費部分だけに限定されます。
2024-01-25 08:55:34
太田 伸二
@shin2_ota
資力の発生時期に関し、生活保護手帳別冊問答集の問13-6は、自賠責保険は事故発生時と明記する一方、任意保険に言及していませんでした。そのため解釈が分かれ、東京都運用事例集は示談成立時とする一方、事故発生時とする判決（横浜地判平成21年10月14日等）も存在していました。
2024-01-25 08:55:35
太田 伸二
@shin2_ota
そうしたところ、令和3年3月30日付け「「生活保護問答集について」の一部改正について 」では問13-6が改訂され、「任意保険については、示談交渉による保障の内容、金額の確定後に請求できることとなるため、示談成立日を資力の発生時点としてとらえることとなる」と追記されています。
2024-01-25 08:55:35
太田 伸二
@shin2_ota
この改訂によって疑義は解消され「任意保険部分は示談成立日に資力発生」となります。 そのため、保護費の返還の対象となるのは和解成立から実際に保険金が支払われるまでに短い期間に支払われた保護費に限られます。
2024-01-25 08:55:35
太田 伸二
@shin2_ota
返還対象外の保険金については収入認定の問題が生じ、それが多額の場合は保護の停止・廃止の可能性が出てきます。 ただ、自立更生費を認められ、収入認定額が少なくなれば、保護の継続の可能性もあります。そのため、下記の投稿で紹介したような活動は必要となります。 x.com/shin2_ota/stat…
2024-01-25 08:55:36
太田 伸二
@shin2_ota
生活保護を利用している方の交通事故を受任している弁護士の方にお願いがあります。 損害賠償金が得られたら、それについて自立更生費を認めるよう福祉事務所と交渉してください。そうしないと、当事者は何も得られず、弁護士費用のために損害賠償請求をしたのと同じことになりかねません。
2019-02-24 00:07:54
太田 伸二
@shin2_ota
生活保護を利用している方の交通事故を受任している弁護士の方にお願いがあります。 損害賠償金が得られたら、それについて自立更生費を認めるよう福祉事務所と交渉してください。そうしないと、当事者は何も得られず、弁護士費用のために損害賠償請求をしたのと同じことになりかねません。
2019-02-24 00:07:54
太田 伸二
@shin2_ota
生活保護利用者が交通事故によって慰謝料等を受け取った場合、交通事故後に受け取った保護費は、資力があるのに保護を受けたものとして生活保護法６３条に基づく返還請求がなされます。 このとき、弁護士費用等の実費だけではなく、自立更生費についても返還額から控除することができます。
2019-02-24 00:07:55
太田 伸二
@shin2_ota
この「自立更生費」とは、世帯の自立に資するものに充てる費用です。例えば、家電製品を買い換える費用や資格取得の費用など様々なものが認められます。 変わったところでは、１０年以上を墓参をしていなかったので、そのための交通費を認めてもらったこともありました。
2019-02-24 00:07:55
太田 伸二
@shin2_ota
参考になるものとしては、東日本大震災時に出された通知に付けられた費目例でしょうか（添付ＰＤＦの４枚目です）。これに限られませんが、イメージは湧くと思います。 mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9…
2019-02-24 00:07:55
太田 伸二
@shin2_ota
大事なことは当事者の方のニーズを聞き取ることです。これまでお金が無くてできなかったこと、買えなかったものはないか、聞いてほしいと思います。この段階ではあまり制限せず、自由に言ってもらって、後から認められるかどうかを精査するくらいで良いと思います。
2019-02-24 00:07:55
太田 伸二
@shin2_ota
その上で、できればそれらの費用の裏付け資料を集めたいところです。例えば、家電製品であれば量販店で見積もりを取ってきてもらうなどです。 私は、それらの資料を取りまとめて、自立更生費として認めるよう求める意見書を作って福祉事務所に提出するところまでやっています。
2019-02-24 00:07:56
太田 伸二
@shin2_ota
「良い福祉事務所」であればここまでやる必要はないかもしれません（ケースワーカーが自立更生費のことを指導してくれると思います）。 しかし、福祉事務所から自立更生費について示唆をしない例も多く見てきました。
2019-02-24 00:07:56
太田 伸二
@shin2_ota
なお、自立更生費について教示しないでなされた６３条返還決定は、審査請求で取り消されることもあります。私も何件か、教示せずになされた６３条返還決定について、審査請求で取消裁決を取っています。
2019-02-24 00:07:56
太田 伸二
@shin2_ota
このツイートを補足したツイートです。 twitter.com/shin2_ota/stat…
2022-10-17 18:40:31
太田 伸二
@shin2_ota
このツイートについて補足をします。それは「どのような収入であれば自立更生費を認められるのか」です。 この点は生活保護実施要領次官通知第8－3（3）に示されています。例えば、社協等からの貸付、自立更生目的の恵与金、災害等に対する保証金・保険金・見舞金などで一定の制限があります。 twitter.com/shin2_ota/stat…
2022-10-16 19:24:28
太田 伸二
@shin2_ota
このツイートについて補足をします。それは「どのような収入であれば自立更生費を認められるのか」です。 この点は生活保護実施要領次官通知第8－3（3）に示されています。例えば、社協等からの貸付、自立更生目的の恵与金、災害等に対する保証金・保険金・見舞金などで一定の制限があります。 twitter.com/shin2_ota/stat…
2022-10-16 19:24:28
太田 伸二
@shin2_ota
より正確には以下のとおりです（記号は次官通知での記号です）。これらのお金のうち「当該被保護世帯の自立更生のために当てられる額」が収入認定から除外されます。 ウ 他法、他施策等により貸し付けられた資金 エ 自立更生を目的として恵与される金銭 （続）
2022-10-16 19:24:29
太田 伸二
@shin2_ota
オ 災害等によって損害を受けたことにより臨時的に受ける補償金、保険金又は見舞金 カ 保護の実施機関の指導又は指示により、動産又は不動産を売却して得た金銭 キ 死亡を支給事由として臨時的に受ける保険金（オに該当するものを除く。）
2022-10-16 19:24:29
太田 伸二
@shin2_ota
交通事故の損害賠償金は「オ」に当たるものとして考えられます。 その一方で、例えば消費者金融に対する過払金などはどれにも当てはまりません。
2022-10-16 19:24:30
太田 伸二
@shin2_ota
これらに当たる収入については、自立更生のための費用を積み上げて収入認定除外を求めることが考えられます。 一方で、次官通知第8－3（3）にはそもそも収入として認定しない収入（社会事業団体からの恵与金など）も定められていますが範囲が限定されています。
2022-10-16 19:24:31
高槻のヒト📛組
@Starving_nomad
この理屈だと障害年金の遡及給付金の取り扱いは現行の運用だと(やっぱり)不合理なんじゃないのかな。 障害年金に係る資力の発生時の認定ロジックは未だに納得がいかない。 障害者加算は当月を含む最大 3 ヶ月分しか遡及給付されないことと対照するとなおのこと全く納得できない。 twitter.com/shin2_ota/stat…
2024-01-25 15:48:54
高槻のヒト📛組
@Starving_nomad
それはそれとして、この件、うちが今まさに交通事故の事案当事者世帯なので、高槻市福祉事務所との確認を厳にしたい。 ありがたい。 (相手方がゴネにゴネてて去年からサッパリ処理が進んでないけど) twitter.com/shin2_ota/stat…
2024-01-25 16:01:50
高槻のヒト📛組
@Starving_nomad
高槻市福祉事務所、うちの障害厚生年金の遡及給付に係る 63 条返還請求は、最初は機械的に全額を返還請求かけてきて。 障害年金申請に要した諸経費や自立厚生費の話はぼくが調べてツッコミ入れて、不服審査請求まで出してようやっと一部費用の控除に動いたものの、なお大部分を拒否したので許してない twitter.com/shin2_ota/stat…
2024-01-25 16:15:31
高槻のヒト📛組
@Starving_nomad
当該事案につき各所に相談入れたけど誰もなんもしてくれなんだからなあ。 大阪府の法テラスもダメ、日本共産党も門前払い。 素人に！ やらすな！(思い出し怒り)
2024-01-25 16:21:37