かん・とおる(の妻)@Cantor0627 さんのジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』関連のツイートをまとめました。
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かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

本当に「途切れ目なし」なら、移動途中の意識も描かれていなくてはいけません。

2022-07-19 17:54:18
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

まあ、筒井さんが言っている「途切れ目なし」は、厳密な意味(一分一秒の途切れ目もない、という意味)での「途切れ目なし」ではない、と考えることはできます。

2022-07-19 17:54:56
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

開高健さんの遺作、『珠玉』(文春文庫)には、「ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』というのもありますよ。誰も最後まで読みとおしていないらしいけど、二十世紀の傑作ベスト・スリーにはきっと入るという、不思議な本です。文庫一冊きりですから場所をとりませんよ」との台詞があります。(p.33)

2022-07-19 17:55:54
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

これは、航海途中、暇を持て余すことの多い船医に対し、開高健さん自身がモデルの主人公が酒場で語るセリフです。

2022-07-19 17:56:20
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

私が知る限り、『ユリシーズ』の文庫本は、森田草平・龍口直太郎・安藤一郎・名原廣三郎・藤田栄・村山英太郎共訳 『ユリシーズ』(岩波文庫:1932-1935年)と、丸谷才一・永川玲二・高松雄一共訳 『ユリシーズ』(集英社文庫ヘリテージ:2003-04年)しかありません。前者は全5巻、後者は全4巻です。

2022-07-19 17:56:43
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

「文庫一冊きり」の『ユリシーズ』は存在しません。開高健さんも、読んでいないのかもしれません。

2022-07-19 17:57:04
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

『珠玉』には「本の山をそっと先生のほうへおしやりつつ、ひとつのことを小さく恐れる。『ユリシーズ』をあなたに言われて買い込んで、船室に持ちこんで、一生懸命読みにかかってますが、あの本のどこが面白いのでしょうか、とたずねられはしまいかと、内心ひやひや。」との一節もあります。(p.37)

2022-07-19 17:58:53
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

これは、開高健さんの、「私も実は読んでいません」というサインなのかな、とも思います。

2022-07-19 17:59:32
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

以上が、メモの内容でした。制限字数ピッタリのものがいくつかあり、今ツイートしていて驚きました。

2022-07-19 18:00:54
かん・とおると、その妻の弟子 @Cantor0627

『ユリシーズ』といえば、先生から(作中に登場する)「ゴルゴンゾーラチーズのサンドウィッチが食べたい」と言われ、お医者様の許可を得て病院で作ったのを思い出します。

2022-07-19 21:34:03

おまけ

odd_hatch @odd_hatch

ひとつ発見。ジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ II」P46(9.スキュレとカリュブディス)で、バック・マリガンが登場して、「おまえはいまガス状脊椎動物の話をしていたな」とスティーブンに尋ねる(画像)。この「ガス状脊椎動物」に訳注がない。 pic.twitter.com/jXmtvskvCm

2022-07-19 23:01:52
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odd_hatch @odd_hatch

「ガス状脊椎動物」てなんのこっちゃですが、同時代の博物学者で自然哲学者のエルンスト・ヘッケルがキリスト教の神は「ガス状脊椎動物」であると論証しているんですって。つまりマリガンは「おまえは(キリスト教の)神の話をしていたな」とわざわざ難しく、わかる人にはわかるようにあてこすっていた pic.twitter.com/kLT99hIa09

2022-07-19 23:05:28
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odd_hatch @odd_hatch

ジョイスが「ユリシーズ」を書いていたころ(1914-1922)はエルンスト・ヘッケルは有名人。でもWW2が終わったら忘れ去られた。 前ツイートの画像は、荒畑寒村「寒村自伝 上」(岩波文庫)のP280。

2022-07-19 23:09:09
odd_hatch @odd_hatch

ジョイス「ユリシーズ」の「18.ペネロペイア」でモリーは「赤を着たいshall I wear a red yes」と妄想する。この時代、少女の服は青か水色。なぜ赤を着たいと願ったのか。訳注はない。 twitter.com/odd_hatch/stat…

2022-09-01 10:59:11
odd_hatch @odd_hatch

小説は1904年のできごとを書いている。この時代、赤の染料は高かったので、上級階級や僧侶の上の階位の人しか着られない。赤を着れば注目され、ちやほやされるのだ。そうなりたいとモリーは想像する。さらに貧困から脱出しない、ここから抜け出したいというモリーの願望のシンボルでもあるのだろう。

2022-09-01 11:00:35
odd_hatch @odd_hatch

また赤はブリテンの色だし(ユニオンジャックの赤色の由来)、男性が身に着ける色だともいう。いろいろ深読みできそうな一節。

2022-09-01 11:01:22
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まとめたひと
odd_hatch @odd_hatch

来るべき全体主義に備えよ。全国のヘイト行動の注意喚起、実況、まとめなど。アンチ・レイシズムのやり方、ヘイト候補落選運動などは下記ブログ参照。周知アナウンス情報→ odd-hatch.hatenablog.com/entry/2018/06/…