シービー
@MrCB_Harukaze
村田蔵六は父孝益宛て手紙で「大組来原良蔵と申す人（略）尊皇忠義と共に相守り（略）嘆ずべし感ずべしの至りに候」と書いている。また、航海遠略策についても評価してたようで、自身の手帳には長井雅楽の辞世の句が書き留められている。
2021-12-06 19:28:32
シービー
@MrCB_Harukaze
文久3年(1863)4月11日にいわゆる石清水八幡宮行幸が行われるが、この数日前に京に居た周布政之助が長州藩御用達大黒屋の佐藤貞次郎を料亭に招いた。長州ファイブの件で相談している。なお、周布さんはこの頃、土佐藩との事件で表向き謹慎し、麻田公輔と改名している。
2021-12-07 18:00:42
シービー
@MrCB_Harukaze
周布さんは野村弥吉（井上勝）、山尾庸三の2名を英国に遣わしたいと話す。佐藤貞次郎は快諾し、英国のマジソン社支配人ガワーに依頼し、密偵の首尾が整う。その中で、井上聞多、伊藤俊輔、鳩居堂に学ぶ遠藤謹助の3人も加わる。
2021-12-07 18:04:39
シービー
@MrCB_Harukaze
5人には1人当たり300両の渡航費が藩から支給されていたが、品川で豪遊し大部分を使い果たしてしまう。とはいえ、もともと渡航には1人当たり1000両かかるため、最初から足りなかったのだが。困った5人は村田蔵六に相談する。（詳細はモーメント 密航留学生 長州ファイブで）twitter.com/i/moment_maker…
2021-12-07 18:10:47
シービー
@MrCB_Harukaze
佐藤貞次郎の手記によると蔵六と話し、とりあえず大黒屋主人をだまし5000両を調達することに決めたとのこと。（なお、長州藩の名誉のために言うと、この5000両は直ぐに返済されている）ちなみにこの絵を描いたのは聞多である。藩邸にある鉄砲購入資金10000両を担保にして大黒屋から借りると。
2021-12-07 18:16:03
シービー
@MrCB_Harukaze
当然村田蔵六は難色を示す。藩の公金を好き勝手に担保にしていいものではないと。しかし、金に公私の区別がない聞多は死を決して蔵六に迫ったため蔵六もやむなく承知した、と『世外井上公伝』にある。蔵六も長州藩士になって間もないのにいろんなことに関わっている。
2021-12-07 18:20:03
シービー
@MrCB_Harukaze
村田蔵六は、江戸において妻お琴を呼び寄せている。「其後江戸滞留の様子に付、妻を当地へ呼寄せ度、この報夫人身元へ相談致し」と蔵六の弟が記録を残している。安政4年頃と思われる。
2021-12-13 19:09:53
シービー
@MrCB_Harukaze
しかし、琴の両親は「あまりに遠路」と断った。それに対して蔵六は離縁状を送った。だがお琴は知人に頼み、江戸に赴いた。その後蔵六は「一旦不縁候婦人をそのままと申す訳にてはこれ無く、当分下女代に召使候（略）其内（略）我妻とも申すべく」と琴の両親に手紙を送った。
2021-12-13 19:15:30
シービー
@MrCB_Harukaze
また、お琴が江戸にいたということは、江戸在住時の文久年間に「ご新造様へ宜しきお礼」という鳩居堂弟子の書簡、「家内一同今日ここもと出足、差し下り申し候」という江戸藩邸からの帰国命令を伝える手紙もある。
2021-12-13 19:23:16
シービー
@MrCB_Harukaze
文久3年(1863)6月4日、長州藩は江戸詰の村田蔵六に対して帰藩を命令した。長州藩（正確には久坂玄瑞一派か）はその少し前の5月10日に関門海峡を通過する外国船に砲撃を加えている。いわゆる「攘夷決行」である。
2021-12-14 18:47:21
シービー
@MrCB_Harukaze
攘夷決行後の5月29日、世子毛利定広は戦勝に沸く馬関に入り、壇ノ浦をはじめとした各砲台を巡視した。その後、白石正一郎邸に入り軍議を開く。その際、砲術家の中島名左衛門に意見を聞いた。中島は高島秋帆やオランダ人に砲術を学び長崎の役人に教授するほどの砲術家である。
2021-12-14 18:52:09
シービー
@MrCB_Harukaze
中島名左衛門はこのことを苦々しく思っており「砲台は貧弱、砲術は未熟であり、外国艦隊には勝てない」と痛烈に批判した。その夜、中島は数人の刺客に襲われ、宿舎の風呂場で暗殺された。その後、6月1日に米国ワイオミング号、6月5日には仏のセミラミス号とタンクレード号の報復攻撃を受けた。
2021-12-14 18:59:39
シービー
@MrCB_Harukaze
長州藩は慌てた。外国からの反撃に備えるため、晋作坊ちゃんを謹慎から解き馬関に向かわせる。この時、奇兵隊が創設されている。そして、砲術家を失った長州藩は、村田蔵六を帰藩させた。中島名左衛門の後継を期待されたのである。
2021-12-14 19:03:51
シービー
@MrCB_Harukaze
村田蔵六は妻琴と共に文久3年9月20日江戸を出発し、10月初旬に山口に到着した。そして、10月24日、手当防御事務用掛」を命じられ、軍備強化に当たることになる。（完）
2021-12-14 19:09:27