三井B&W複動2サイクルディーゼル機関の掃気方法について
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天翔 @Tensyofleet

三井B&Wの複動2サイクルディーゼル機関だ。トラック(チューク)なら天城山丸(三井船舶)かな。 twitter.com/yokota_keisuke…

2021-10-04 22:08:19
天翔 @Tensyofleet

662WF-140型じゃなくて645WF-120型か。ピストン径に17cm差があっても、ぱっと見では分からないものだなぁ>RT

2021-10-05 07:32:34
天翔 @Tensyofleet

戦前の川崎型油槽船の主機として有名(?)な、川崎神戸のMAN DZ型複動2サイクルディーゼル。総製造数は38基、製造期間は昭和9~28年で、戦後の製造台数も1/3の13基に及ぶ。 dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid… pic.twitter.com/SBKD0jaGzG

2021-10-10 19:36:57
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天翔 @Tensyofleet

ピストンの上下両方に燃焼室を持つ、今は絶滅した複動ディーゼルである。図のピストンは上死点にある。 pic.twitter.com/CE0aQHEJg1

2021-10-10 19:47:36
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天翔 @Tensyofleet

横断面図。見た感じ、構造としてはさほど複雑なものではない。。。かもしれない。 pic.twitter.com/KQXGKuP97k

2021-10-10 19:58:10
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天翔 @Tensyofleet

2サイクル機関は、シリンダーから燃焼ガスを追い出して新しい空気を送り込む「掃気」が必要になる。図はMAN複動2サイクルディーゼルの掃気方法で、いわゆるループ掃気。 pic.twitter.com/wKzOoGgM10

2021-10-10 20:14:17
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天翔 @Tensyofleet

こちらはズルザーのクロス掃気。こちらの方法は、燃焼室上部に燃焼ガスが滞留しやすく、採用例は多くない。 pic.twitter.com/bnn8Tp9rGS

2021-10-10 20:16:08
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天翔 @Tensyofleet

2サイクル機関で掃気を行うには、掃気ポンプが必要になる。これにはいくつかの方法があって、機関一体型だとクランクにぶら下げる方法がある。 pic.twitter.com/fmY9ogPCrR

2021-10-10 22:22:41
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天翔 @Tensyofleet

同じく一体型で、各気筒のピストンにポンプをぶら下げる方法や、ルーツブロアー(動力はクランク軸からチェーン駆動)を用いる方法もある。 pic.twitter.com/4sY9CJrJsu

2021-10-10 22:28:20
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天翔 @Tensyofleet

ポンプを機関と別に設けて、別体型とする方法もある。こちらは電動のターボブロアを用いたもの。もちろん、電動機(2基のうち1基は予備)の電源として別途発電機を用意する必要がある。 pic.twitter.com/9bN8gYMsbR

2021-10-10 22:33:40
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天翔 @Tensyofleet

(修正)ターボブロアに別のディーゼル機関(4サイクル)を用いることもある。艦本式11号内火機械のターボブロア駆動用機関が艦本式22号(5型=5気筒)、13号のものが31号。 pic.twitter.com/MhPpiXRcd9

2021-10-10 23:22:18
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天翔 @Tensyofleet

戦前唯一、『商船系の複動2サイクルディーゼル機関』を載せた海軍艦船が工作艦明石。「横浜式60型複動」などと称される同艦の主機は、要目(7気筒・気筒内径60cm×行程90cm)から見て横浜MAN複動2サイクルD7Z60/90になる筈。 pic.twitter.com/5zaXs9Y6p9

2021-10-12 21:12:32
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天翔 @Tensyofleet

図面を見ると、主機の船首側になにやらよく分からないものが存在する。こっちは吸気系に見えるので、掃気は電動ブロアかもしれない。 pic.twitter.com/MBdNHtbqpt

2021-10-12 21:24:09
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天翔 @Tensyofleet

三菱横浜の社史ではDZ60/90系の製造記録は6基だが、6気筒版のD6Z60/90が関東丸と関西丸(畿内丸準同型)、帝洋丸(油槽船)にそれぞれ2基ずつ載っていて計6基。明石の分はカウントされていないようだが、どこで製作されたのだろう。

2021-10-12 21:31:25
天翔 @Tensyofleet

戦前日本で製造された舶用ディーゼル機関のうち、単機出力1万馬力(定格)に達したものは川崎MAN(10,000bhp)だけで、次いで横浜MAN(9,400bhp)と三井B&W(9,800bhp)。もっとも、川崎MANは掃気ポンプが別体型で別に動力が必要だが、一体型の横浜MANと三井B&Wは不要。 dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid… pic.twitter.com/0fogy1dPW9

2021-10-12 22:34:19
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天翔 @Tensyofleet

さて、三井B&Wの複動2サイクルディーゼルの特色は、気筒の上下に相互に連結された小さなピストンを持ち、主クランクからチェーン駆動の補助クランクで駆動して排気弁としていることである。 pic.twitter.com/OcSf8J246T

2021-10-12 22:41:30
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天翔 @Tensyofleet

これによって広義のユニフロー掃気が可能となり、排気効率の向上と、吸排気孔の距離があるため熱応力の低減、加えてこのピストン弁で馬力を10%ほど稼ぐことができたらしい。 pic.twitter.com/sX8r2WUwhY

2021-10-12 22:47:17
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天翔 @Tensyofleet

まあちょっとピストン抜きは面倒だろうなと思う pic.twitter.com/xTrZYZbnyA

2021-10-12 22:50:43
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天翔 @Tensyofleet

三井造船は戦後複動2サイクルの製造を止めてしまったため、これ以上の発展はなかったが、本国ではピストン弁駆動の補助クランクを廃止して主クランクに連動させた機関、次いでピストン弁の径をピストンと同径に拡大した機関が製造されているようだ。

2021-10-12 22:53:49
天翔 @Tensyofleet

そんな訳で、三井B&Wの複動2サイクルディーゼル機関はシリンダーヘッド部分で見分けが付くのである。 twitter.com/Tensyofleet/st…

2021-10-12 22:54:45