恋は大騒ぎ（１９）

るな@ドール @runadolls7

535-1 （534の続き、帰り道） 瑠璃「お腹いっぱーい」 聡太「ねー」 瑠璃「飯岡さんも杉山さんも」 瑠璃「いいお友達でよかったね」 聡太「いつも子供扱いされてるけどねー」 聡太「まぁ、いい仲間だよ」 瑠璃「淳奈さんともLINE交換してきちゃった」 聡太「あの子ともいい友達になれるよ、きっと」 pic.twitter.com/5Yv9pPC8Fl

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535-2 瑠璃「美花里ちゃん、可愛かったぁ！」 瑠璃「柔らかくてあったかくって」 瑠璃「ミルクの匂いがして」 聡太「ホントだよね…」 瑠璃「聡太さん、子供好きそう」 聡太「大好きだねぇ」 聡太「よそん家の子供とも本気で遊ぶから」 聡太「お前も子供かって言われるけど」 pic.twitter.com/DVkK8fUTUv

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535-3 聡太「自分の子供じゃないから」 聡太「よその子はある意味無責任に可愛がれるけど」 聡太「自分の子だったらどうかなぁ…」 聡太「いや、めっちゃくちゃ可愛いだろうな…」 聡太「瑠璃ちゃん」 瑠璃「ん？」 聡太「俺、瑠璃ちゃんの子が欲しい」 瑠璃「えっ」 pic.twitter.com/jVgWdXc0VG

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535-4 聡太「あ、いてもいなくてもいいよ」 聡太「できないこともあるだろうし」 聡太「でも、家族を作る相手が瑠璃ちゃんなら」 聡太「幸せだなぁって思ったんだよね」 瑠璃「…うん！」 瑠璃「私も、聡太さんの子供、ほしい！」 瑠璃「絶対幸せだと思うし」 瑠璃「子供も幸せになると思う」 pic.twitter.com/Io0ZCHdfiQ

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535-5 瑠璃「…って」 瑠璃「私達、なんかすごい話してるね」 聡太「うん…」 聡太「なんか、照れる…」 聡太「でもさ」 聡太「子供の名前とか、どんなのがいい？」 瑠璃「美花里ちゃんって、可愛い名前だよね」 瑠璃「そうだなぁ…何がいいかなぁ」 聡太「瑠璃ちゃんが母親なら、色の名前とか」 pic.twitter.com/dhbox3Ts57

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535-6 聡太「アオイ、アカネ、ミドリ、それとか…」 瑠璃「紫って書いてユカリ、とかね」 聡太「なんだっけ、源氏物語か」 瑠璃「そうそう」 聡太「…今年もそろそろ終わりだね」 瑠璃「うん」 聡太「来年もよろしくね」 瑠璃「うん」 瑠璃「こちらこそよろしくね」 聡太「うん」 pic.twitter.com/svnKmQAvts

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536-1 （藤崎家） 聡太「明けましておめでとうございます」 聡太「今年もどうぞよろしくお願いします」 瑠璃父「おう、今年もウチの不束な娘を」 瑠璃父「よろしく頼むよ」 瑠璃「私、不束なの？」 瑠璃父「まぁだいぶ不束だろう」 聡太「いえ、そんなことは…自分には勿体無いお嬢さんです」 pic.twitter.com/LDN2yGv160

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536-2 瑠璃父「お前、相変わらず堅苦しいな」 瑠璃父「早くお前と酒が飲みたいね」 瑠璃父「俺は、お前の父親で友達になりたいんだ」 聡太「なんか、すごい恐縮…」 瑠璃父「誕生日、ひな祭りだっけ？」 聡太「はい」 瑠璃父「そんときは何食いに行く？」 瑠璃父「焼き鳥？寿司？洋風がいいか？」 pic.twitter.com/mi9QejqmQJ

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536-3 瑠璃「最初からたくさん飲ませるのやめてね…」 瑠璃父「お前みたいに子供の頃から鍛えてれば」 瑠璃父「飲んで楽しい話もすぐ聞けるけどなぁ」 聡太「鍛えてるの…？」 瑠璃「中学の頃から晩酌のお供してたから…」 聡太「すげー…」 瑠璃父「ところで聡太」 聡太「はい」 pic.twitter.com/ZtNe5QfuWm

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536-4 瑠璃父「ホントにお前、俺の会社継ぐ気は無いか？」 瑠璃父「別に子供にやらせなくてもいいんだけど」 瑠璃父「お前なら保たせてくれそうだしな」 瑠璃「だから聡太さんには夢が…」 瑠璃父「お前には聞いてねぇんだよ」 瑠璃父「聡太、どうだ？」 聡太「ええ…」 聡太「大変有難いですが…」 pic.twitter.com/s2YfOQ0SeF

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536-5 聡太「自分、やっぱり教師目指して勉強していきたいです」 聡太「申し訳ありません…」 瑠璃父「なに、申し訳ない顔するこたねぇよ」 瑠璃父「お前にゃお前のやりたいことがある」 瑠璃父「そりゃ分かってる」 瑠璃父「まぁ、俺定期的にこれ言うと思うけど」 瑠璃父「ウザがらないでくれな」 pic.twitter.com/RYteUnlOkS

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536-6 瑠璃「まーったく」 瑠璃「パパは聡太さんの顔を見ると」 瑠璃「そればっかり言い出す」 聡太「いや、求められるのって悪い気持ちはしないから」 聡太「大丈夫だけどね」 聡太「お父さんに会うとね」 聡太「将来のことを考えさせられる」 聡太「俺まだ学生で、モラトリアムの中にいるけど」 pic.twitter.com/30IwC7X7ex

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536-7 聡太「今年ハタチになるわけだし」 聡太「瑠璃ちゃんとも付き合って2年目になったし」 聡太「理想の将来像くらいは」 聡太「考えておくべきなんだよな…」 瑠璃「うっ」 瑠璃「私だって次高3で、将来くらい考えなきゃだけど」 瑠璃「大学は目標できたけど」 瑠璃「…そのさきどーしよ…？」 pic.twitter.com/awVr35T7aN

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536-8 瑠璃「パパは私には事業を継げって言ってこないから」 瑠璃「多分好きにしろってことなんだろうし」 聡太「そりゃ…お父さんの会社土建屋さんだし…」 聡太「従業員さん男ばっかだろうしね」 聡太「正直俺にもまとめられるとは思えないんだけど」 聡太「話は聞くからゆっくり考えよう？」 pic.twitter.com/dg9PcvnuR4

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536-9 瑠璃「あなたは、私専任の進路指導の先生みたい」 聡太「そんな偉そうなもんじゃ無いけど、一緒に考えるくらいはするよ」 聡太「将来も一緒にいるつもりだから」 瑠璃「…今のキュンとした」 瑠璃母「二人ともー？」 瑠璃母「おせち用意できたからこっちの部屋に来て」 瑠璃「はーい！」 pic.twitter.com/5flSOn6wVM

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537-1 （カフェ） 実里「改めてみなさん」 実里「あけおめでーす」 聡太「あけおめー」 修二「着物縛りでってことだったけど」 修二「みんな…ちゃんとしてるね…」 実里「可愛いでしょ？」 修二「あ、え」 修二「うん…」 瑠璃「今日は薫ちゃんは？」 美晴「実は薫、年末からバイトしてて」 pic.twitter.com/PLfBVnv6Iq

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537-2 瑠璃「え、バイト？」 美晴「郵便局だって」 美晴「自転車で年賀状配達してる」 瑠璃「へえ！」 聡太「あいつ、受験の後の時間満喫してんな」 美晴「バイトしてみたかったんだって」 美晴「大学に入っても忙しくて」 美晴「バイトできなさそうだからって」 pic.twitter.com/CCOXPuJCbl

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537-3 実里「そだ、今のうちに言っておく」 実里「あと1週間で修二くんお誕生日だよ！」 瑠璃「お、そうだね」 瑠璃「…でも当日は二人で遊ぶんでしょ？」 修二「まだ何も決めてないけd」 実里「もちろんだよねー！」 聡太「17歳か」 修二「うん」 聡太「あ、えっと、18になったら…」 pic.twitter.com/tHCkOv6vAo

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537-4 修二「…」目配せ 聡太「…ん」 瑠璃「そういや聡太さん、成人式じゃん？」 聡太「だねー」 聡太「別にだからってなんだってことではないけど」 修二「羽織袴用意したんだよなウチの親…」 聡太「大袈裟だよな…」 瑠璃「えー、見たいー」 美晴「見たいー」 実里「見たいー」 pic.twitter.com/W0Iv3AsEO6

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537-5 瑠璃「そういやさ」 瑠璃「みはるん、マラソン大会出るんだって？」 美晴「…うん…」 美晴「実は気が重くてね…」 美晴「薫が出るっていうから私もって言っちゃったけど」 美晴「私、校庭一周だって疲れちゃうのに」 美晴「5kmも走れるのかなぁ」 美晴「しかも制限時間もあるんだよ」 pic.twitter.com/Tofv1ejOKH

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537-6 聡太「俺…半周で無理…」 瑠璃「聡太さんはもうちょっと運動したほうがいいと思うの…」 聡太「みはるん、練習しなくちゃだよね…」 美晴「今まで一人で走ってみてたけど」 美晴「どうしても1.5kmが限界で…」 美晴「明日、バイト休みの薫に」 美晴「付き合ってもらって走るんだ」 pic.twitter.com/JolvFFiOw0

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537-7 修二「噂をすれば」 薫「遅くなってごめん」 聡太「お疲れー」 聡太「バイトどうよ？」 薫「犬に吠えられるのは勘弁して欲しい…」 実里「ワンちゃんに好かれるタイプには」 実里「見えないもんなー」 薫「うるさいよ」 薫「とりあえず5日までのバイトだし」 薫「初めての給料楽しみ！」 pic.twitter.com/exUrEzIdY6

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537-8 聡太「…じゃあ」 聡太「みんな揃ったし、行くか」 瑠璃「初詣！」 聡太「うん」 美晴「薫、お茶とかしなくて大丈夫？」 薫「うん、水分は摂ってるから大丈夫」 薫「じゃあ行こう」 修二「うん」 実里「わーい」 pic.twitter.com/EuHQiXNX7B

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538-1 （街） 淳奈「美味しかったー」 淳奈「素敵なお店」 篤志「おう、そりゃ良かった」 篤志「お前さんが好きそうな店だとは思ってた」 淳奈「篤志さん…」 淳奈「あんなお店に出入りしてるの…？」 篤志「んあ？」 篤志「あそこは子供の頃から馴染みだよ」 淳奈「子供の頃から…お金持ち…」 pic.twitter.com/rfYm3u9HF3

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538-2 淳奈「あのね、私にそんなにお金かけなくていいよ？」 淳奈「まだ大学生なんだし」 淳奈「ファーストフードでも食べさせとけばいいんだよ？」 篤志「どうせなら美味いもの食いたくない？」 篤志「お前さんがハタチになったら」 篤志「行きたい飲み屋もたくさんあるし」 篤志「俺の趣味だ」 pic.twitter.com/TsQNIHfmqG

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538-3 淳奈「なら割り勘させてよ」 篤志「やだ」 篤志「お前さんの家からの仕送りなんか」 篤志「家賃と食費に消えるやつなんだし」 篤志「俺は実家暮らしだからいいんだ」 淳奈「そういう問題じゃないの！」 淳奈「私…篤志さんと長く一緒にいたいから」 淳奈「あんまり負担になりたくないんだ」 pic.twitter.com/ft4CxVWkCx

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583-4 篤志「殊勝だね」 篤志「負担にならないから大丈夫だって」 篤志「今まで遊んでた分お前さんに回してるだけで」 篤志「むしろお前さんがいてくれると」 篤志「金使わなくて楽だわ」 淳奈「…遊んでたって、どんな…？」 篤志「夜通しダーツバーでクダ巻いてたり」 篤志「仲間と遊んだり」 pic.twitter.com/az6CelpfBp

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583-5 篤志「あとはパチンコ行ったり競馬場行ったり」 篤志「俺、付き合い悪くなったって言われてるわ」 篤志「クソみたいな悪友どもにね」 淳奈「なんか体に悪そう」 淳奈「基本お酒飲んでそう」 淳奈「タバコも吸うしね」 篤志「タバコはやめなくちゃなぁ」 篤志「そのせいか背も伸びなかったわ」 pic.twitter.com/yLfEyUKzUN

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583-6 淳奈「背はいいけどね」 淳奈「私も背が低いから」　 篤志「ありがたいことですよ」 淳奈「でもタバコは体に悪いんでやめてください」 篤志「前向きに対処いたしまーす」 篤志「…お前さん、ほんっと良い子な」 淳奈「なんですかそれ」 篤志「いや、本心」 篤志「俺に足りなかったやつだ」 pic.twitter.com/2ZYPpQx0Vu

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583-7 篤志「お前さんのこと好きよ？」 淳奈「信じていいんですよね？」 篤志「大丈夫、泥舟に乗った気持ちでいてね」 淳奈「それじゃ沈みますよ…」 青樹（…あ、この声…） 青樹（…） 青樹（杉山、篤志） 青樹（篤志だ…） 青樹（本当に篤志だ） 青樹（そういえば横浜の大学だって言ってたな） pic.twitter.com/RttdYyjsaV

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583-8 青樹（篤志なんか、その辺でのたれ死んでるかと思ってたよ） 青樹（むしろ、そうあって欲しかった） 青樹（女の子連れてら…） 青樹（あのクソ野郎が…） 青樹（…胸糞悪い） 青樹（このことは忘れよう…） 青樹（忘れよう…） pic.twitter.com/NtZH101poC

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539-1 （道） 美晴「お待たせー！」 美晴「走ってきてみた！」 薫「準備運動は？」 美晴「あ、してない」 薫「ダメだよ、冬は特に筋肉が縮こまってるし」 薫「伸ばしとけ」 美晴「わかりました！」 薫「脚終わったら肩甲骨周りね」 美晴「はい、先生！」 薫「…僕も初心者なんだけどね…」 pic.twitter.com/mkyj3OxEWb

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539-2 薫「さて、走り出すか」 美晴「はい！」 美晴「…でも、200mも走ると息が上がるんだけど…」 美晴「私がダメだから？」 薫「んー」 薫「まずさ、ちょっとペース早すぎ」 美晴「え？」 薫「今回の大会は、美晴はとりあえず」 薫「5kmを制限時間の40分内で」 薫「走り終えられればいいから」 pic.twitter.com/s0tWMkgFrF

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539-3 薫「最悪早足で歩いてもイケる」 美晴「歩いても！？」 薫「そ」 薫「だけど、最後までめげなければって話ね」 薫「ゆっくりでいいんだよ、走るの」 薫「おしゃべりしながらでもいける程度で」 美晴「えー、しゃべりながらとか…無理…」 薫「少しずつ慣れればいいんだよ」 pic.twitter.com/jfUfTxcJJe

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539-4 薫「ネットで調べたんだけど」 薫「美晴が走るコースはほぼ平坦で」 薫「くじけなければ必ずいける」 薫「他の人のペースにつられて」 薫「速度を上げる方が逆に危険」 美晴「…」ﾊｧ…ﾊｧ… 薫「あ、ちょっと速すぎたかも」 薫「速度下げるよ」 美晴「うん」ﾊｧ…ﾊｧ… pic.twitter.com/rxll8VQXG8

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539-5 薫「今日の目標は、とりあえず5km完走ね」 薫「ここからあの公園まで行けば」 薫「だいたい5km」 美晴「えー、公園って、遠い…」ﾊｧ…ﾊｧ… 薫「…帰りはバスで帰ってきてもいいから…」 薫「とりあえず深呼吸してみ」 薫「走りながら」 美晴「スゥ…ハァ…スゥ…ハァ」 薫「落ち着いた？」 pic.twitter.com/SHSRgCdWir

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539-6 美晴「ちょっと…待って…」 美晴「疲れた…」 薫「じゃあ一度止まろうか」 美晴「…私、大丈夫かな…？」 薫「大丈夫だよ」 薫「あと2kmだよ」 美晴「もう半分以上来たの？」 薫「来たよ、今ね、地図だとここ」 美晴「ホントだ、来てる！」 薫「走れる？」 美晴「うん！」 薫「行くか」 pic.twitter.com/Nvb8jrlXIr

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539-7 薫「頑張れ」 美晴「うん」 薫「ほら、公園の端っこ見えてきた」 薫「入口まで走れば5km」 美晴「うん」ﾊｧ…ﾊｧ… 薫「…よし！」 薫「5km、走り切ったよ！」 美晴「うん」ﾊｧ…ﾊｧ…ﾊｧ 薫「時間は…42分か、もうほぼ大丈夫じゃん」 薫「また練習やろうよ、絶対大丈夫だから」 pic.twitter.com/AFhn6V9nkf

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540-1 （公園） 青樹（入んないな） 青樹（昔はやってたんだけどな…バスケ） 青樹（小学校の頃のミニバスだけど） 青樹（「ナヨナヨしてて気持ち悪い」って） 青樹（言われてたの思い出すよな…） 青樹（割り切ったはずなのに） 青樹（あの頃を思うと胸が痛い） 青樹（否定しかされなかった時代） pic.twitter.com/HKNUVozkBF

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540-2 青樹（また外れた） 青樹（ボール…遠くまで行っちゃった」 啓「取りますよー？」 青樹「あ、すみませんー！」 啓「いいなー、ボール」 啓「俺、高校までバスケやってたんです」 啓「ちょっとだけ貸してもらえますか？」 青樹「いいですよ」 スパーン！ 青樹「…上手いな…」 pic.twitter.com/311t3VekFY

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540-3 啓「うん、いい感触」 啓「久しぶりにボールに触りました」 啓「ありがとうございます」 青樹「どうも…」 啓「お兄さんはバスケやるんですか？」 青樹「僕？」 青樹「僕は、小学校の頃に少しだけ…」 啓「1on1 やりませんか？」 青樹「えっ」 青樹「僕なんか…」 啓「行きますよ！」 pic.twitter.com/hB4JHFJ5gY

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540-4 青樹「うん」 青樹（さすが上手いなー） 青樹（動きが違うわ…） 青樹（この人、背もめっちゃ高いし…） 青樹（僕だって178cmあるのに） 青樹（見上げるほどだ） 啓（綺麗な人だけど…男性、だよな？） 啓（声は男だった） 啓（なんか…寂しそうだったし） 啓（思わず誘ってしまった…） pic.twitter.com/8PEHVimTyH

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540-5 啓「よっ」 青樹「あっ」 ダムっ！ 啓「よっしゃ！」 青樹「やられた！」 青樹「…負けない！」 青樹（圧倒的に差はあるけど） 青樹（なんか…楽しい！） 青樹（バスケやって楽しいなんて） 青樹（小学校の頃も思ってなかった） 青樹（なぜボール持って引っ越してきたんだろう…？） pic.twitter.com/OGfhcg25Xk

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540-6 青樹「あっ」 啓「チャンス！」 ダムっ！ 青樹「…無理だよ、君には勝てない」 啓「そんなことないですよ、手応えあった」 啓「楽しい！」 啓「ボール触ったの久しぶりだけど」 啓「やっぱバスケ楽しいなー」 青樹「…うん…」 啓「またやりたいです！」 啓「お兄さん、いつもここへ？」 pic.twitter.com/gdkv0qyBOj

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540-7 青樹「家近いからよく来てるよ」 啓「ホント！？俺もこの近くに住んでます」 啓「俺、倉沢啓っていいます」 啓「◯◯大の1年です」 青樹「あ…」 青樹「僕は、小野青樹」 青樹「◯◯美大の2年」 啓「じゃ、歳的には先輩ですね！」 啓「また遊んでください！」 青樹「…うん」 pic.twitter.com/7JwrfyKBM9

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540-8 啓「俺、大学入った時にボール捨てちゃったんで」 啓「青樹さん、またボール持ってきてください」 啓「俺のLINE、これ」 青樹「LINE…」 啓「交換しときましょう」 青樹「あ、うん…」 青樹「啓くんは…」 啓「啓、でいいですよ、先輩だし」 啓「呼び捨ててくれて」 青樹「あ、うん…」 pic.twitter.com/eUJh8FCGqQ

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540-9 青樹（…変なやつ…） 青樹（人との距離が近いんだな…） 青樹（初めて会った僕に躊躇なく） 青樹（僕は…） 青樹（女の子と話す時には気軽に） 青樹（「ゲイだよ」とか言うけれど） 青樹（男には…知られたくない） 青樹（何度辛い目をみてるかわからない） 青樹（男とは距離を取りたい…） pic.twitter.com/w5l40OeiL1

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541-1 （成人式の後） 篤志「お前、高校ん時の友達とかに」 篤志「会わなくてよかったの？」 篤志「俺はそういう友達皆無だからありがたいけど」 聡太「ウチ、高校地元じゃないんで」 聡太「ちょっと電車で行ったとこなんで」 聡太「案外地元の成人式には友達いないんよ」 篤志「そか」 pic.twitter.com/G1wgs7Z34M

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541-2 篤志「しかしお前、気合い入ってんなー」 篤志「羽織袴で来るとは思わなかったわ」 聡太「これは…両親が」 聡太「ノリノリで選んで着せてくれて」 聡太「俺は着せ替え人形」 篤志「タッパあるから似合うわー」 篤志「俺じゃそうはいかない」 聡太「篤志こそ、いつものとおりな…」 pic.twitter.com/ytkIEo6ITC

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541-3 篤志「俺もなんか親に色々言われたけど」 篤志「写真撮る程のもんじゃないし」 篤志「全部断ったんよ」 聡太「お前…金ピカの羽織袴とか似合いそう」 篤志「ヤンキーかよ」 篤志「ってか式だってお前が行くって言わなかったら」 篤志「来てないよ俺？」 篤志「ハタチになってから随分経つし」 pic.twitter.com/CBB0el7gq5

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