「確かにここは魅力的だよ。おれは大人になんてなりたくないし、できることならずっと子供のままでいたい。 永遠にこの館で好きなことだけして過ごすのも悪くないかも、なんて思ったのは本当。…ずっとずっと、幸せな夢を見ていたいじゃん。」
2021-09-10 23:06:01「おれさ、大切な人を向こうに置いてきちゃったんだよね。ここには居ないの。 …帰る場所があるなら、おれはあいつに「ただいま」を言いたい。町夢にも、渠さん。…他の皆にも。」
2021-09-10 23:06:28「ごめんね、星くん。おれは未来を生きるよ。 一度は捨てようとしたものだけど、おれの魂はだれにもやらねぇ。悪魔でも何でも、おれ達で倒してやるっての。」
2021-09-10 23:06:47「私は、名宮さんの提案には乗れません。ここで永遠を過ごすくらいなら……私は、黄泉の国にでもどこにでも行きます。 ……私は、腐っても巫女ですから。悪魔の誘いには乗れません。……私が信じるのはただ1人なので。」
2021-09-10 23:07:18「私…は…… …ッ…私はまだ…死ねない…死ぬ訳にはいかないんです… それに今、気づいたんです。友達となら、乗り越えられる気がしたから。」
2021-09-10 23:07:42「…だからごめんなさい、名宮さん。 …悪魔さん、あなたを倒して…私は絶対に生死の狭間から抜け出します…! ……″2人″と約束したんです。これが、私の選んだ道です。」
2021-09-10 23:08:02「……僕は、選択は決まってます。悪魔を祓ってここから出ることを選びます。悪魔を野放しになんて出来ませんから…。」
2021-09-10 23:08:24自分の意思で、生きてここから出ようという聖職者の彼の言葉に、憑かれた彼は怒りの声を上げる。 ___この時、彼との決別は決定的なものとなった。
2021-09-10 23:08:49「なぜ、自分の意思で私が悪魔と手を組んだとお思いで?……なぜ、私が、こんな体にならなくてはならなかったのかも知らないくせにそれを言うのか!?」
2021-09-10 23:09:23「……死にそうな時に必死に手をとったのが悪魔だった……そうしないと死んでいた、そうしないと『美術品』さえもう愛せない死が待っていた……それが天命だと……?」
2021-09-10 23:09:45「残念です…………仲良くなりたい気持ちは……本当……だったのですが……」 『……星~、もういいよね?いいよね?殺っちゃうね?殺っちゃう!』 「...させませんよ。」
2021-09-10 23:10:23そこへ、使用人の彼が毅然と悪魔の前へと立つ。…彼女が遺したモノを握って。 ただのナイフだと油断する悪魔の元へ、銀の弾丸を打ち込んだ。
2021-09-10 23:10:53「まさか、裂果が仕込み銃に化けるなんて...思いもしませんでしたよ。彼女の不器用さ、とでも言うのでしょうかね。」
2021-09-10 23:11:17『っはぁぁ!!??……許さない……許さない許さない!よくも僕に傷をつけたな!!!小汚い人間ごときが!!』
2021-09-10 23:11:31殺してやる、殺してやる、殺して ……殺してやる! 怒り狂った悪魔の攻撃で、その場は一層激化する。執事と悪魔と憑かれた者の間へ聖職者の彼も交わって。
2021-09-10 23:11:52「僕は、残ります。微力ながらお手伝いさせてもらいますね……」 「...いいのですね? ならば全力で食い止めましょう。お願いしますよ聖様...!」
2021-09-10 23:12:50そんな声がけを受けて、戦闘中の彼等だけを置いてその場は『教会』へと君達は向かった。 その間にも、戦いは激しさを増していく。銃弾の残弾も残り少ない。
2021-09-10 23:13:16そんな中、銃弾を加えて打ち込み、聖水で追い込み。最後の仕上げと差し掛かったところで。 ___聖職者の彼は、悪魔に憑かれた彼の鎌に貫かれ、命を落としてしまう。
2021-09-10 23:14:00「っ…………はぁ……ぅ……仲良く……なりたかったの、は……嘘じゃ……なかった、んですよ……」 「ッッッ...!!クソッ...」
2021-09-10 23:14:22…守りたかった命をまた一つ 失った彼は、それでも死んだ彼の命を無駄には出来ないと。 準備の済んでいるであろう『教会』へと駆け出した。
2021-09-10 23:14:46「すみません...手こずりました。...早く済ませましょう主人。」 「誠彦!……………………聖君は、」
2021-09-10 23:15:04主人に問われた使用人は、焦った様な、感情や思考がまとまらない様子で彼の死を告げる。その死を主人は悲しげに、しかし毅然と静かに受け止めると、家族の言葉も 悪魔の前で告げた君達の言葉も踏まえ、他の皆を現世へと帰す事を決めたようだった。
2021-09-10 23:15:24「菓子君、梓紗ちゃん、……夜陰ちゃん。 そこは館の外に出る入り口になっている。君達はそこから逃げるんだ。」
2021-09-10 23:16:08「そして、館の外に出たら、真っ直ぐ進むんだ。どれだけ辺りが暗くても、道が逸れそうになっても。 ただ前に進んで。そうすればきっと帰れる。」
2021-09-10 23:16:20「…………"後押し"は僕らがやるから。 振り返らず、真っ直ぐに。 ……いいね?」 「は...ッやく、行け...!行くんだ...間に合わなくなるぞ...!!!!」
2021-09-10 23:16:37館の彼等は、君達を家族のように 大切な家族に言い聞かせる様に告げたね。自分達のことを問われれば、此処が自分達の家だからと立ち止まっていた。
2021-09-10 23:17:59君達はその後走って、走って。 空洞の中を、館の庭を、暗闇の中を。 ただひたすらに、振り返ることなく走った。 生きる為に。
2021-09-10 23:18:11「!……なに、する……つもり……、」 「...貴方の苦しみを理解できる程、俺は善人ではないです。 けれど、せめて最後は、家族として... 共に灰へ還りましょう。」
2021-09-10 23:18:29君達がその場を去って直ぐに、唯一残った彼によって『教会』の扉が開かれて。悪魔を共に閉じ込め、松明の炎を燃え広がらせた。あの日、悪魔に焼かれた時の様に。 今度は、其れすらも巻き添えとして。
2021-09-10 23:19:16「いやだ、いやだいやだいやだ!!! 死にたくない!!!しにたくないっ!!!」 何方の声とも分からない様に、彼は叫んだ。 ___それでも、最期は 最期だけは。 大好きな家族の幻影を見つめて、灰になった。
2021-09-10 23:19:37そして、残された館の彼等も。 漸く、永遠にも感じた時から、闇から解放される、もう休もうと 館とともに灰になったのでした。
2021-09-10 23:21:11この後君達は、遅かれ早かれ病院で目を覚ましたのだろう。生きての再会を喜んだりもしたのかもしれない。『殺し合い』を思い出して、気まずく感じたりも。
2021-09-10 23:23:44生きたいと願った君達は、どんな形であれ『殺し合い』をした。 大より小を生かす選択をした。 小より大を生かす選択をした。 仲良くなった人に刃を向けた。 仲良くなった人を守るために刃を向けた。 自分の信念を守るために刃を向けた。 自分のために、人を殺した。
2021-09-10 23:23:57君達の物語は、これからも続いていく。其れが現の世でも、天国でも、__地獄であっても。 運命の歯車は 偶然にも 必然にも 回り続けているものだから。 …君達の結末に、光がありますように。
2021-09-10 23:25:40【本日の日程、及び2周年記念の催しは以上です。 本日公開のスチルのお手伝いをしてくださった ゔぁるあ様、にくまる様。 並びに、今回のことで手伝いに尽力していただいた副主催様、参加者様。また、最後まで見て下さった方々、本当にありがとうございました。】
2021-09-10 23:29:51