天翔
@Tensyofleet
ふろりだ丸（5,845総トン，川崎汽船）。1925（大正14）年に川崎神戸で建造された、航洋ディーゼル船としては日本で3番目の貨物船である。未だ直立船首が多かった時代に巡洋艦型船首、各船楼端に門型キングポストを持つのが外観上の特徴である。 searcharchives.vancouver.ca/m-s-florida-ma… pic.twitter.com/tvyFsjIDK2
2020-04-19 23:09:52
拡大
天翔
@Tensyofleet
ちなみに、このデリック配置は発祥地の名を取って「スカンジナビア式」といい、同地では木材など長尺物を甲板積することが多かったため、その利便性を考慮した配置のようだ。日本船でも長尺物輸送船でこの配置を見かけるが、本船の場合は北米材の積み取りを考慮したもの。 pic.twitter.com/DeURQ1Yu2R
2020-04-19 23:17:58
拡大
天翔
@Tensyofleet
珍しいのは外観だけではなく、主機にはイギリスのジョン・ブラウン社から輸入したフラガー式対向ピストンディーゼル機関が搭載されていた。空気噴射式2サイクル6気筒2,500馬力、気筒直径22インチ（559mm）、行程33インチ（838mm）である。 この図体で2,500馬力、という方が驚きかもしれないが。。。 pic.twitter.com/rTq4FrpXdJ
2020-04-19 23:24:04
拡大
天翔
@Tensyofleet
エンジンの見た目も妙だが仕組みも妙なもので、隣接する2個のシリンダーを一組とし、それぞれの上部ピストンと下部ピストンをたすき掛けに結合するという構造の対向ピストン式だった。クランク軸が1本で済むのがミソであるらしい。 青：ピストン 橙一点鎖線：コネクティングロッド pic.twitter.com/Hy5qzENZHc
2020-04-19 23:32:58
拡大
拡大
天翔
@Tensyofleet
2組のシリンダ頂部に配置されているのが掃気ポンプ、右端の2組の小さいピストンは燃料噴射用の空気圧縮機。川崎は2軸船用の6気筒2基（共に右回り）を購入し、ふろりだ丸（右舷機）と翌年竣工の玖馬（キューバ）丸（左舷機）に搭載した。 pic.twitter.com/0ZwLtcRU8s
2020-04-19 23:38:24
拡大
天翔
@Tensyofleet
玖馬（キューバ）丸（5,950総トン，川崎汽船）。ふろりだ丸とは巡洋艦型艦尾やデリック配置など外観のほか、船体構造や補機なども異なっている。川崎は製造権を購入したものの、結局、フラガー式対向ピストンディーゼルは日本ではこの2船のみの搭載に終わっている。 searcharchives.vancouver.ca/m-s-cuba-maru-2 pic.twitter.com/dYtbfzy1FS
2020-04-19 23:44:41
拡大
天翔
@Tensyofleet
ふろりだ丸は1943（昭和18）年4月に空襲で、玖馬丸は1942年8月に海難事故でそれぞれ沈没している。わずか2基の導入で終わった本形式ではあるが、イギリスやニュージーランドで陸用発電機として用いられていたものが何基か現存しているようだ。
2020-04-20 00:07:13
天翔
@Tensyofleet
@ranzosha 商船用の対向ピストンディーゼルとして、他に有名なのはDoxfordですね。日本での導入例はありませんが、世界的にはFullagarより多い筈。 oldengine.org/members/diesel… pic.twitter.com/A4MxvBXu8d
2020-04-20 12:18:28
拡大
天翔
@Tensyofleet
@ranzosha そして艦船用としては、ガトー級以降に載っている2種類の主機のうち、片方がフェアバンクス・モース38D8 1/8型9気筒ですね。これはKD型と同じくユンカース型でクランク軸が2本です。 dieselduck.info/machine/01%20p… pic.twitter.com/1w3iM5nv0C
2020-04-20 12:26:48
拡大
天翔
@Tensyofleet
@ranzosha 同じパワーユニットはエドサル級護衛駆逐艦にも載っています。 ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8…
2020-04-20 12:31:39