ラスト、彼は父のためにあの家を買い、水の流れる川の中に石を置く妄想をする。石は綺麗な水によって洗われる。その時、あの“臭い”が消えると同時に彼の欲望も消え去るのだろう。しかしこれは妄想でしかないのだ。現実になることはない。
2020-01-27 15:34:33「ダンボ」(アニメ)
ひとりで開催している「古いディズニー映画を観ようの会」。今回は「ダンボ」です、懐かしい。この暗い雰囲気が最高。子供のトラウマ「ピンクの象」も見たので満足。でも何よりもまず劇中に「ティモシー」の名前が一度も出てこないことに驚いた。名乗らないし呼ばれないし。
2020-01-25 16:42:23ティモシーって100%の同情心でダンボの面倒を見始めるのね。他の考えは一切なく「可哀想だから」の一心で。なかなか珍しい。「よく笑ってられるな、いい歳してなんだよ」「世間はとても冷たい、そこで一人で生きなきゃならない」の熱い演説、好きです。
2020-01-25 16:42:23「ジョジョ・ラビット」
「ジョジョ・ラビット」を観た。タイカ・ワイティティ、ヒトラー役すごい楽しんでて笑った。ナチスをアメリカ人らが演じていて、それが人気という事実がもう皮肉だね。心抉られる瞬間は多くなかった、むしろ「家族を想うとき」を観た後でかなり優しく感じた。良くも悪くもハートフルな作品でしたね。 pic.twitter.com/tXNpQqJQhk
2020-01-18 22:39:01「ジョジョ・ラビット」は少年ヨーキー君の悪者をコロコロ変える感じがすごい“らしく”て良かった。「ユダヤ人は角が生えてる」「魚と交尾した」、ロシアとの戦いになるとその主語がロシア人になる。「拍子抜けだったよ、あいつら僕たちと変わらないんだもん」、その台詞に全てが詰まっている。
2020-01-19 23:25:51昨日「家族を想うとき」と「ジョジョ・ラビット」の2作品を観たけれど、好きなのは断然「家族を想うとき」なんだよなぁ。自己責任論社会のクソさがありありと描かれているのですごいおすすめ。「ジョジョ・ラビット」は万人受けする作品、個人的に「グリーンブック」のようなむず痒さを覚える。
2020-01-20 00:50:13@emi_sinema 家宅捜索でジョジョがママについても質問されていたので、おそらくママはその時点で活動がバレて殺されていて、彼らは他の証拠(家族が関わっているのかも含め)を家に探しに来たのだと思います。だからキャプテンもあのタイミングで助けに来れたのかな、と。→
2020-01-22 00:00:53@emi_sinema 「キャプテンと仲が良くて積極的に仕事をする、部屋にヒトラーのポスターを貼りまくる健気な少年」という点で本当に全く関係ないと思われたのでしょうかね(実際ママの活動には全く関係ないですし)。しかしご都合主義な面も少なからずあると思います。
2020-01-22 00:01:53「家族を想うとき」
「家族を想うとき」を観た。ケン・ローチ監督の貧困がテーマの作品。父親に「それもすべて自分の選択」「そんな状態も仕方ない」趣旨の言葉を浴びせる息子。どん底へと向かう家族、誰が悪い?父?息子?考えれば考えるほど出口は見えない、見えるはずもない、そんなもの答えにならない。 pic.twitter.com/XwigYJNzIu
2020-01-18 18:27:57「家族に問題が、休みをくれ」と懇願するリッキーに「お前だけじゃない」と一蹴する上司マロニー。貧困だけではなく全てを当人のせいにしなくてはいられない社会。責任の拡大、連帯性の喪失。それで何かが解決するのか?自己責任論の薄っぺらさとそれに染まる社会のクソ具合を思い知らされる作品。
2020-01-18 18:27:58Amazonの「当日お急ぎ便」で商品が今日中に届くことに気づき、すぐに迷っていた商品を買った。すぐ手に入るのかどうかは自分が思っていたよりも重要だったのだなと思うと同時に、今頃ケン・ローチの「家族を想うとき」を思い出してショックを受けた。私の便利な生活は誰かの犠牲の上に成り立っている。
2020-02-01 02:46:37この映画を観て「Amazonでなるべく買わないようにする」と言う人を見かけたが、買わなくなったところで彼らの収入が減るだけなのではないか。時間指定をやめる、代引きは使わない、絶対に不在にはしない、あたりが自分に出来ること?
2020-02-01 02:46:41「バスターのバラード」
「バスターのバラード」楽しかった。コーエン兄弟のインタビュー記事読んだら「西部劇は縁遠いもの」「ジョン・ウェインでさえ少し堅苦しく感じる」とのことだったのだけど、確かにそれがこの作品に出てる。死が軽くてその分無常感が漂っていて最高だった。ヴァニタスを描くのに西部劇は最適だよね。 pic.twitter.com/tmkl0zM1b1
2020-01-12 22:46:20西部劇の死の不条理感が好き、もう西部劇観るのがやめられない。レオーネのドル箱三部作のような作品も大好きだけど、大した理由もなしにコロコロ人が死んでいく不条理を浮き彫りにしたこの映画も良い。鬱な時に観たら逆に元気が出る。私は「早とちりの娘」が特に好きだった。
2020-01-12 22:46:21「101匹わんちゃん」
確かに。そういう差別シーンを見るとやっぱりショックを受けるが、事実がそうなのだから仕方ないな。事実から目を背けない、というディズニー本社の姿勢はこの前「プリンセスと魔法のキス」を見ても明らかだったし、アナ雪2ではそれがテーマだった。一貫しているし進歩し続けているのだなぁ。
2020-01-08 02:13:53狂エラさん、犬をコートにしたい部分もまぁまぁだけどそれはほかの動物と変わらないわけで、それよりも友達の家に乗り込んで全て金でかっさらっていこうとする精神とそれを拒否されて「絶交よ!!」と叫ぶ行動(心の底から相手が悪いと思っている)が怖くておもしろい。
2020-01-11 13:16:23「101匹わんちゃん」の実写化、クルエラ役がエマ・ストーンであることしか知らなかったけれど、そのクルエラが主役の前日譚なのか。
2020-01-08 21:26:05それなら子犬たちは喋らないのかな。いちばん気になっていたのは、実写版ライオンキングのようにCGの動物たちが喋るのかどうかだったけど、まずCGではなく本物のダルメシアンを使って撮影しそうだね。ファーストビジュアルを見ても本物っぽい。
2020-01-08 21:26:06「失くした体」
「失くした体」を観た。これは…良いとか悪いとか置いておいて一度は観るべき映画。新しくて不思議で嫌でも引き込まれる。こんなに没入“させられる”映画久しぶりかもしれない。雨の音、屋根の上を歩く音、鳩の爪が雨樋を引っ掻く音、五本の指で歩く音…音が細かくて多彩で好きだな。 pic.twitter.com/BLjq4utSUf
2020-01-05 00:01:35物で登場人物の心情を間接的に表すことが多くてそれもまた楽しい。ガブリエルの派手なヘッドフォンはナウフェルの暗い世界に現れた希望そのもの。蝿は死の匂い、思い出に付き纏う死。腕時計を直して着けたのは、ナウフェルの止まっていた時間が動きはじめた象徴。 #失くした体
2020-01-05 00:26:11「失くした体」 ビルに落書きされる○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○華やかなパリの裏の顔、人々の悲痛な叫び。「運命を信じる?」彼らにとっての“運命”は○○○○○○○○○○ fse.tw/KTTZ8GNf#all
2020-01-05 01:45:44「ターザン」
「ターザン」小さい頃よく観ていたなぁ。ビデオを持っていた気がする。今日それから久しぶりに見た。後半は物語の構造上仕方なくありきたりなヴィランとの戦いになってしまうのだけど、前半がすごい好き。「カーラがターザンを見つけるまでが何も始まっていないのに名作」ってめちゃめちゃ分かる。
2020-01-01 19:51:35プリンセス作品はグループとしてまとめられていてパークのショパレにも出るしグッズ化もされるので古い作品も掘り返されるが、「ターザン」「ヘラクレス」「ノートルダムの鐘」などの作品はなかなか難しいよな。そういう意味では実写化は大いに意味があるのかもしれない(あまり好きではないけど)。
2020-01-01 20:00:36「アイリッシュマン」
映画「アイリッシュマン」感想。 3時間半、長くないと言えば嘘になる。でも「MARVEL映画は映画ではない」発言をしたスコセッシらしい映画だった。無駄ともとれるゆったりとした会話劇のおかげで自分の呼吸が劇中の人物たちと重なりはじめる。大事なことなんだけどそれが出来る映画ってなかなかないよ。 pic.twitter.com/1wmwxCrFOQ
2019-11-20 23:06:48ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ、アル・パチーノ、そして監督のスコセッシ、みんな80近い年齢。彼らはこの作品が遺作になったとしても悔いのないようにに仕上げてきた、俳優&監督人生の集大成、彼らの覚悟が滲み出ているこの作品がつまらないわけがない。
2019-11-20 23:22:05町山智浩『アイリッシュマン』を語る miyearnzzlabo.com/archives/61021 ここで町山さんがフランク・シーランとジミー・ホッファについて映画に沿って説明してくれている。2人はアメリカではあまりにも有名すぎて劇中でほぼ説明がないのでね。一読してから観ることをオススメします。
2019-11-21 10:18:02「アイリッシュマン」はマフィアと自分の時代の終わりが描かれているけれど、あの哀愁は西部劇に似ている、業を背負ってしまった男たちの末路。自分の時代の終わりを感じ取った時の覚悟と潔さ。
2019-11-26 01:29:06「アイリッシュマン」2回目鑑賞。いやぁ楽しくて楽しくて。時系列が交錯しているということもあって初回は話について行くので精一杯だったのだけど、今回は3時間半が一瞬で。体感1秒って意見も分かる。すごい笑えるシーンも沢山あってフランク達と一緒に人生を歩んでいる気がした。最高の映画だ。
2019-12-27 20:27:58ラッセルとブルーノに「クリーニング屋を爆破する」とニコニコ話すフランク、そこでブルーノがそのクリーニング屋に出資していることを知り血の気が引く。ブルーノに「ラッセルと友人であることに感謝しろ(でなかったら殺していた)」と言われて、マフィア社会に身を置くことの全てを理解。
2019-12-27 20:58:19「知らなかった、依頼人に金は返す」と言うフランク、ブルーノは「必要ない」、それでも「問題事は嫌だ、金は返す」とフランク、ブルーノはまた「必要ない」と返す。そう必要ない、依頼人の命はもうないから。フランクに依頼人を殺害させるブルーノ、始末は自分でつけないとね。
2019-12-27 21:06:17このワンシーンで、一歩間違えば殺されていた自分の命の儚さ、ラッセルのありがたみ、マフィア社会での交友関係(義理)の重大さ、殺害決定の速さ、抹殺の重要性などなど伝わるからすごい好き。この世界に足を踏み入れてしまったんだ、フランクは。
2019-12-27 21:23:28「アイリッシュマン」 マフィアの本当の目的はカストロのキューバ革命からハバナを取り戻すこと、だからケネディを当選させた。彼らが見つめる先はフランクやジミーよりずっとずっと先で、ジミーはべカス建設費用の調達という駒でしかないのだ。年金資金の融資を止めたジミーはもう邪魔者でしかない。
2019-12-27 23:16:11ジミーにはマフィア社会のことが分からない。プロがどんなに偉いか彼には分からない、そのプロやラッセルより上にいる“トップ”の存在のことも。ジミーは自分は“トップ”であると、自分は絶対に殺されないと思っている。だからラッセルやフランクが説得しようとしても話が全く噛み合わない。
2019-12-27 23:16:11ラッセルがジミーに死んでほしくなかったのは本当。駒でありながらも友人だった。ラッセルは“手を尽くした”。パーティーの場面は涙がこぼれる。ラッセル⇔ジミー、フランク⇔ラッセル、ジミー⇔フランクの会話。2人はジミーを助けようと奮闘するのにジミー自身がそれに気付かないのだ。
2019-12-27 23:16:11ペギーの「Why?」。彼女は「なぜジョーに電話しないの?」の意なのに、フランクはその言葉が「なぜジミーを殺したの?」に聞こえる。そういう細かいところが最高。
2019-12-31 02:03:13アイリッシュマン、最後の“What kind of man makes a phone call like that?”が響く響く…。「そんな電話誰ができるんだ?」、フランクが唯一後悔を口に出した言葉ではないですかね。
2019-12-31 01:50:39言うまでもなく神ヤハウェはペギー。ラッセルやフランクのプレゼントは彼女に受け入れられず、ジミーだけが彼女に受け入れられる。そしてフランクはカインがアベルを騙して呼び出し殺したようにジミーを殺す。
2019-12-31 22:40:26