【ラプンツェル】神崎伊月
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惡妬偽バナシ @otogibanasi480

これは、ひたむきに夢を追い、頑張り続けた努力家の女性のお話。

2023-06-30 21:30:51
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…それまで道のりは、決して楽なことでは無かったのでしょう。

2023-06-30 21:31:11
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…精神世界の舞台は姫によって変わる。 本日の精神世界の舞台は……。 「森の中の塔」

2023-06-30 21:31:58
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今回の試練の挑戦者は 「ラプンツェル」神崎伊月 pic.twitter.com/xkj2pUv4k3

2023-06-30 21:32:27
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惡妬偽バナシ 第6章【ラプンツェル】 pic.twitter.com/7GcFTCfcJh

2023-06-30 21:33:02
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伊月「…………?寒い……」 伊月が目を覚ますと、そこは石の壁に覆われた塔の中だった。

2023-06-30 21:33:29
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そのまま身体を起こし、辺りを見回した。 ふと、上を見上げる。 伊月「高…………登るの面倒くさいな……」

2023-06-30 21:33:51
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驚いた事に普段の自分はオドオドしているのにどこか雰囲気が違う気がする。

2023-06-30 21:34:12
惡妬偽バナシ @otogibanasi480

伊月「まあ、ここでじっとしている訳にもいかないし……登るしかないかあ」 そう言うと、螺旋階段に足を向け、登り始めた。

2023-06-30 21:34:29
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少し登っただけだが、疲れて階段に腰掛ける。 伊月「ハア……ハア……普段運動なんてしないから、こんな階段登れるわけないじゃない!」

2023-06-30 21:34:49
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伊月はそう文句をいいながら再度、周りを見渡す。 周りは、石の壁、植物の蔦が階段に巻きついている。窓もない。

2023-06-30 21:35:12
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少し隙間風が当たるくらいだった。それに螺旋階段はすこし古く、脆い所もあった。

2023-06-30 21:35:35
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伊月「……こんな状況でオウジサマなんて来たら絶対に追いつかれる……」 伊月は再度重い腰を上げ、登り続けるのであった。

2023-06-30 21:35:51
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ーーー 伊月は、何も無い暗い党を登りながら、色々なことを考えていた。 その中でも、今まで、試練を越えられず居なくなってしまった人達のことを思い返した。

2023-06-30 21:36:10
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伊月「……誰も何も悪くない、どうして私達がこんな目に会う必要があるのよ。」 そう拳をグッと握り、ため息をつく。 どんなに願っても、帰ってくることはないとわかっているから。

2023-06-30 21:36:32
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伊月「悪いのは全部王子じゃない!」 伊月がそう叫ぶと、真下からガダガダ、と音がする。

2023-06-30 21:36:51
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オウジサマ「霑弱∴縺ォ譚・縺溘h」 伊月「ギャーーーッ!!!!!??」 pic.twitter.com/Bpag4U8V8b

2023-06-30 21:37:20
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伊月は全速力で走り出した。 ーーー 数分走り続けたがある事に気づいた。このまま登っても逃げられる事は無い。それなら……

2023-06-30 21:37:56
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伊月「……えいっ!」 伊月は螺旋階段の脆い部分を思い切り蹴り飛ばす。 すると、そこから下がボロボロと崩れ落ちた。

2023-06-30 21:38:24
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伊月「ふふ、これで追いかけて来れないでしょ……」 伊月がそう微笑んだ瞬間

2023-06-30 21:38:45
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オウジサマ「ptdjdjdtdt!」 オウジサマは、壁にへばりつき、壁をつたってよじ上ってきた。

2023-06-30 21:39:08
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伊月「へっ……!?嘘でしょ!?!」 伊月は再び全速力で螺旋階段を上る。

2023-06-30 21:39:31
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でも、どうしたらいいのだろう。 私の髪はラプンツェルのように長くないからロープ代わりにすることも出来ない。 それに、階段は半壊している。どうすればいいのかもわからなかった。

2023-06-30 21:39:51
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伊月「私やっぱり、何してもダメだなあ」 伊月は走りながら、諦めたように笑う。 pic.twitter.com/m6MAC935x9

2023-06-30 21:40:12
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伊月「…………」 ーーー 私は手先が器用でハンドメイドをすることが大好きだった。

2023-06-30 21:40:48
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でもそれ以外は、根暗で人見知り。周りからバカにされて生きてきた。 「そんなのどこがいいんだよ。」

2023-06-30 21:41:09
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そう笑われた。うるさい。うるさい。私の何がわかるんだ。 そんなことしかできない。そんなこと、 そんなこと……。 ーーー

2023-06-30 21:41:28
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伊月「……うるさい、やってやるわよ」 伊月は過去を思い出した事で逆にエスケープに向けて前向きな気持ちになった。 pic.twitter.com/VVOOVgs0rc

2023-06-30 21:42:03
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伊月は階段を駆け上がりながら、蔦を回収する。 そしてそれを器用に1本の紐にしていった。

2023-06-30 21:42:36
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伊月「いちかばちか……どうせ死ぬならやってみるしかないわ!」 そう言うと伊月は階段に蔦を巻き付けた。

2023-06-30 21:42:52
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そして。 伊月「~っ……どうにでもなれ!」 蔦を掴んで階段から下へ真っ直ぐに落ちていった。

2023-06-30 21:43:06
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伊月「~~っ~~怖……怖い……」 伊月はそのまま、半泣きに泣きながらオウジサマをすり抜け、下へと落ちていく。 ヒュ~~~~~

2023-06-30 21:43:22
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伊月「無理無理無理!!!!!!」 ドッシーン。 伊月は思い切り尻もちをついた。

2023-06-30 21:43:44
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伊月「い、痛いけど……まだそこまで高くなかったから助かっ……ヒッ!」 伊月が上を見上げると、オウジサマが今度は下に向かって降りてきている。

2023-06-30 21:44:01
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伊月「お願い開いて!!!!!!」 伊月は目の前にある、入口の扉に手をかけ、思い切り開いた。

2023-06-30 21:44:19
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伊月「へっ、ギャーッ!?、?!。!」 入口には穴が空いていてそのまま落下していった。 ーーー

2023-06-30 21:44:41
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ドッシーン!!!!!! 伊月「い、いいいた…………」 本日二回目の落下、そろそろ腰が砕けそうな気持ちだった。

2023-06-30 21:45:05
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メバ「だいじょうぶ?お姉さん。」 伊月が顔を上げるとそこにはメバがいた。 伊月「わっ……あ、あれここは……」

2023-06-30 21:45:20
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メバ「出口発見おめでとう!エスケープだよ~!」 とメバは微笑んだ。 メバ「さ、現実世界に戻ろうね!」

2023-06-30 21:45:36
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メバは伊月の手を引いて、ドアの向こうへと足を進めた。 伊月「……恥ずかしいな……」 伊月は扉をくぐると、元の性格に戻ったようにオドオドしていた。

2023-06-30 21:45:56
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メバ「そんなことないよ、お姉さんとっても素敵だったよ!」 伊月「え……そ、そうかな、ありがとう。」

2023-06-30 21:46:12
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メバ「うん!だから元気だして、ね!」 メバはそう言うと、伊月の手をギュッと握った。 伊月「は、は恥ずかしい……」 pic.twitter.com/iljnGWLKCu

2023-06-30 21:46:33
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ーーー メバ「神崎伊月、Escape成功です。」 メバ「他の血統の皆様は、次のアナウンスをお待ちください。」

2023-06-30 21:47:00
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ーーー NPC控え室。 ししょう「メバ、気軽に女性の手を握ったらだめだろ?」 メバ「え~どうしてですか~ししょう」

2023-06-30 21:47:34
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ししょう「だってメバは男の子なんだからもっと紳士にいかなきゃ、俺みたいにさ」

2023-06-30 21:47:48
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メバ「……ししょう~。寝言は寝ていってくれる~?」 メバは付け髪を取り、笑った。 ししょう「スイマセン。」 ーーー pic.twitter.com/Ew33xulQsL

2023-06-30 21:48:14
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惡妬偽バナシ(固定参照) @otogibanasi480

ここは、暗い場所 1人倒れている人影が見える。

2023-09-24 21:01:31
惡妬偽バナシ(固定参照) @otogibanasi480

伊月「ハッ……。え…………どうして?」 伊月は再び冷たい石の床で目を覚ます。 pic.twitter.com/1Fk0PfH9Y0

2023-09-24 21:02:02
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