詩とも小説ともつかぬ「なにか」と、短文と 過去log >> https://narcissus-kiss.tumblr.com
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椎葉 @narcissus_kiss

もういいかい。もういいよ。押入の中へ埃と共に隠れて遣る声一ツ、返事は貰えず終い、寂し屋は嗚咽が咲う喉と舌から自ら応えたが故、誰にも彼にも見付けて貰えなくなってしまったのです、少年の虫を殺せない心は。

2021-01-08 12:22:08
椎葉 @narcissus_kiss

頭蓋骨も心も、硬いもので強く叩いたり、繰り返し殴り続けると、壊れるよ。

2021-01-08 10:01:14
椎葉 @narcissus_kiss

「僕はあなたより恵まれていて、とても幸福です」 これでいいかい。

2021-01-08 02:24:20
椎葉 @narcissus_kiss

やつがれはさめざめと、涙粒の代わりに口の端から抗不安剤をこぼし、夜を泳ぎきれずにミチ半ば、遠泳の不得手とねたみの先を恨みながら、泡と消えることも藻屑に済めることもなく、然し最低限、腐臭を海水に呑んで頂き、そうしてねむるふりをするのです。

2021-01-07 01:12:06
椎葉 @narcissus_kiss

精神のなか薬指にあたる辺りに直立するささくれをつまんで、流れには沿わずサカ向きに引いてみますと、見事にひといきで表皮がべろり、みるみる醜き肉もあらわに痛みやすく傷みやすい心へと変わりましたとさ。

2021-01-07 01:08:30
椎葉 @narcissus_kiss

フラッシュ・バック像をかたかたと放映する胸中。忌まれるべく生まれたかの如き再現性の高さを持したヴイ・ティ・アール。体外排出の助け。其れは煙草を深く重く吸込みタールで呼吸器を焼く自傷の理由付け。癪な記憶は、脳で捲られているだろうに。胸のあたりで形を持って甦っている筈もないのに。

2021-01-06 03:36:41
椎葉 @narcissus_kiss

大変ね、御庭の花が萎れてる 誰にも頭を下げぬあたしに、根負けしたのよ きっとそう 大層ね、御庭を出るのを恐れてる 美醜様々鋏で殺したあたしの腹を裁いて捌いて頂戴ね

2021-01-05 06:10:51
椎葉 @narcissus_kiss

憂鬱感のリキッド、生成水蒸気、吸う、吐く、吸う、吐く、すう、はあ、すう。肺に取込んで、染みないうちに吐き出して、なかったことにして、吸う、吐く、吸う、吐く、ぜい、ぜい、ひゅう、ひゅう。ねえ母さん、僕は今に地上で溺死する。やあ父さん、その時はどうか手を叩いて見事だと笑っておくれ。

2021-01-04 03:45:55
椎葉 @narcissus_kiss

インターネット上で、誰かの落とす文字の溜息が、悉く僕の其処彼処にささくれ立ちを寄越すこともあれば、別の誰かだと、へえ、それは大変だねと心の足をもじもじ組替える動きすらも呼ばず、静に起き静に尽くこともあり。屹度それは、使う言葉を始点とした、相性とか、そう云う領域の話です。

2021-01-04 01:39:19
椎葉 @narcissus_kiss

尽きてしまったんだ。吐瀉するだけの語句も、愛想も。けれどね。どうしてか、時々、此の“つら”が恋しくてならなくなる。夜に書いた辿々しく乱筆の、誰宛とも見てとりづらい『昨日の己』に宛てた出鱈目メッセージの束詰を何処の何方が愛せましょう。僕しか愛せやしませんとも、こんな臭気の強い物。

2021-01-04 01:31:19
椎葉 @narcissus_kiss

ミュージック・ボックスの終い間際が寂しげな嗚咽に聞こえてならず、どうしても、どうしても、ゼンマイを三重四重にと巻き遣る軽犯罪を繰返しております。何が悪いってきみ、相手が抗わないのを良いことに、主観的感性で静かに死に絶えゆくものに息吹を込めるのは、そんな暴力は、果たして善なのかい。

2021-01-04 01:20:51
椎葉 @narcissus_kiss

信号機からもぎれた檸檬が指でえがきますUターン禁止の標識にやつがれは、そうだそうだと、呼気と語気をよく荒くした物です。黄泉からなにゆえか拒まれておりまして、Uターン禁止の立看板を幾つ建てたとて其等は揃うて神のよな存在にこうべを垂れるので、我が身は何度も何度も、何度も何度も何度も。

2021-01-03 15:06:58
椎葉 @narcissus_kiss

規則に縛られる事に或る種の快楽を覚えるふうに出来ておりますので、法曹関係者にひどいあこがれはありましたがしかし、其処に身を置くまでの過程で心身がすり身に成りましたので、気持ちが良いというのは思い込みですとか、そういうことなのでしょう。

2021-01-03 10:51:38
椎葉 @narcissus_kiss

二ツにぱくりんと割れた果実の腹は目眩し。蔕を上手に煮抜かれて、きみ、樹木にぶら下がって微風が撫ぜる度鈴の鳴真似に興じた昼下り、憶えておいでかな。

2021-01-02 10:48:27
椎葉 @narcissus_kiss

寒い夜にはココアと電子煙草を。カフェインとニコチンに頼らずつかまり立ちが、今にできそうで、できない。浅ましく吸い殻を摘み、火も点けずひと息。フリントライターに、新しい一本に手が伸びる。やあ、物も言わずに去った地の、きみたち。僕は今でも、よく、煙草と珈琲で夜に穴を開けている。

2021-01-02 03:00:55
椎葉 @narcissus_kiss

瓶底眼鏡を踏み砕く 華奢な弦を踏み躙る 波止場で寄せた襟は冷やく硬い ハトメで寄せた目は飛躍し難い ガアガアと鴎の喉は朗々、 やつがれの背丈の高さを聴覚から啄み 嵩張る無駄物だ、誰かに寄越してやりゃあ如何なのかと、仰有って そりゃあまたとない名案です 此の生命もそうではございませんこと。

2021-01-01 23:43:34
椎葉 @narcissus_kiss

水仙、の、花言葉を胸に。無数のナルキッソスの根を呼吸器に埋込みましたが、あれから数年、僕はとても美しくなった。胸を開いてみたなら、屹度其処には、恋に死ぬ間際の香りがする澄んだ泉が湧いているのでしょう

2021-01-01 20:05:42
椎葉 @narcissus_kiss

無意味な文章を書いて発散するチャンネルが、其れを拵える為に何某かを拾うアンテナが、随分と弱っている。テレヴィジョンでは依然、台所蛇口からの流水に打たれた手鍋の水面が揺らぐ度、茹卵が不定に寄せて離れてを繰り返します。

2021-01-01 19:56:21
椎葉 @narcissus_kiss

空虚、聳え立つ風力タービン。噛み切られた鴉の尾を焚べて、禍々しく咲いた純潔に跪く。やつがれの、立つ煙、叛いて至り。信号機の真ん中、黄色が有ったでしょう、何処へ行ったか、知りやしませんでしょうか。津々浦々、げらげら嗤う靴裏にせせらぎの記憶をつらつら書き連ねるのよ

2021-01-01 19:52:26
椎葉 @narcissus_kiss

思考の隅に揺らいでいた切っ端の影を踏んだのはだあれ、夕陽をうけてぐんぐんと、大きくなるね、色濃くなるね。逃げたがっていた死にかけの金魚を、影の中に逃がしてあげましょう。

2021-01-01 19:18:23
椎葉 @narcissus_kiss

ブリキの缶からひとすくい、罅にクリームあげましょう、かさかさ乾いてからから回る、かりかりしがちな夜も軽々と、塞いでみましょう、そうしましょう

2021-01-01 19:17:16
椎葉 @narcissus_kiss

燻んだ白の有孔ベニヤ版に、一ツ、二ツ、また一ツ。黒と灰色の球体を孔に詰めてゆくイメージで、眠りに落ちることの幸せを、まだ憶えている

2020-12-31 14:43:53
椎葉 @narcissus_kiss

庭で死んでいた蝉を憐れだと君は涙した。亡骸を手掴み、何だこんな物をと僕はクチャリと左拳の中身にした。其れが男の子らしさなのだと。指針の明確でない着せられた枠に従った僕は誇らしかった。ひどい、と君が涙する瞬間も、誇らしかった。男は女を泣かせてこそだよ、なあ、嗚呼、左手が気持ち悪い。

2020-12-31 02:55:55
椎葉 @narcissus_kiss

かけっこは速い方だったから、死へ集った路を進むにもうまくやる。いいや、如何か。長距離走となると途端に駄目だった。死に損ないの心身は、何処迄も死に損ない続けるであろう。選んだ日に、ちょきん。と、やれたら屹度其れが、僕の切傷を喜んで買っていた手と乱視深い目で選べる幸せの形。

2020-12-31 02:40:55
椎葉 @narcissus_kiss

祈るな泣くな、動くか否かを決めるのは僕、なんて、強い事を言えていたら、この胸は高純度の酸素を取入れて来られたろう。指定ワイシャツの如く壁掛けて何度も着るのは“大人達を怒らせない為”、本当さ。さて肉体は大人と呼ぶに相応しく育ち切った。まだ僕は、“大人”に怒られる事を恐れているけれど。

2020-12-31 02:36:35
椎葉 @narcissus_kiss

信仰心は有らず健全な感受性も薄い、叱責だけを擦抜けてきた可愛くない子供が大きくなった僕が祈ったのは、己の努力後の心始末しか記憶に無い。受験、就職、僕は都度天を仰いだが、踏み締めてきた靴跡の数が総て物語るだろうに。心的尻拭いはめっきり呼ばなくなった。社会に斃れたからだろうね。

2020-12-31 02:29:20
椎葉 @narcissus_kiss

街で噂の絶えぬ程の気取った皮肉屋とて、品切の刹那は訪れる。皆が揃いて行列を成し、尽きる瞬間を我が目でとの欲をチューイング・ガムの如く噛み続けつつ。だが誰しも其処を目にした事はない。一人の、彼の恋人以外は。嘘と皮肉で縫った外套を脱がせるのは、彼女の他には一人とて存在していないそう。

2020-12-28 02:11:51
椎葉 @narcissus_kiss

睫毛擦れば見上る星々、端の幾許が滲む原因は都会の罪か僕の乱視か。 両方に守られたあの彼女が晒した背には翅の刺青。記憶に古いが、針にインキを乗せ、我が胸に確り彫られたさ。 何処まで飛ぶんだい。尋ねれば妖艶な唇は、貴方のお好きな高さまでよ、と無邪気な香りの覗く弧を描いていた。

2020-12-28 02:06:18
椎葉 @narcissus_kiss

白布を墨に浸したとて自由の翼を反転させた其れ宛らに真黒に染め上げて仕舞えば又、どんなに美しい事か! 純白と、漆黒と。前者が絶対的に美しいのだと、誰が放った教えであろう。真反対へ叛くも、悪くはないと思わないかね。出鱈目でつまらぬ正義など、白と一緒に殺めてやれ。

2020-12-27 01:54:54
椎葉 @narcissus_kiss

喇叭吹の少年が居た。斜上を睨む歩行を選ぶ彼の胸は常々、嘗て真白なハンケチであったろうに選民意識の墨にて確り染上げられ切り、数十と重ね洗浄を施そうが絞ろうが醜へ塗潰した滴の漂白には至らず。下賤な周囲に並足を揃えるのなら、闇色の溢るる自尊で包む喇叭を愛す。其れが孤独な、彼の幸福の糧。

2020-12-24 14:35:26
椎葉 @narcissus_kiss

在りし日の俯いた彼には衣装を。咽ぶ背に死装束。雀蜂寄せには恰好の泣面には死化粧を。命を断ちたいと壁に訴えたは何処の何方様。最期の装い、贅を尽くした終止符。君が噛み癖で作った深爪に血を滲ませ乍らでも尚、求めてやまぬ息の尽く瞬間を、君が10年もの間死に損ない続けた結果である、僕より。

2020-12-23 01:26:18
椎葉 @narcissus_kiss

雨足に履かせる長靴を用意してやったとて、彼は唯々其の中へと雫達を注ぐのみであろう。せめてと飾りの一輪でも長靴に与えたとして、花弁を俯かせるばかりなのだろう。雨は空の悲しんだ涙と誰が決めた。雨は気紛れな嗜虐欲求を我々に屡々与える。水滴は、透明な鞭打道具かもしれないだろう。

2020-12-23 00:24:04
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まとめたひと
椎葉 @narcissus_kiss

99.7%の虚構.気が狂れそうになったとき奇声を散らかす代りに無意味を垂れる匣. 他,手指振戦リハビリ書写記録/音楽制作 @code_418