だから、物語のロジックは可能な限り簡略化……というか省略すべきなんだよな。最低限必要な部分だけ見せる……後は背景に投げる。日常の瞬間瞬間が積み重なって、いつの間にか長い時間が経過していたことがわかる。そういう日常系が理想。
2017-06-11 14:00:30そしてその逆を行くのがたぶん本格ミステリで、あれは謎-解決という軸があって揺るがない。寄り道したように見えても、それは必ず何らかの伏線になっており、逆にそうなっていなければ本格としての完成度を損ねることになる。twitter.com/Tomatsu_A_Tick
2017-06-11 15:38:45以前、誰かが「現代の海外ミステリは伏線と関係ない描写が多すぎて読みづらい」という旨のことを言ってたけど、まあそういうこと
2017-06-11 15:42:20時間の表現という点において、たとえばオブラインだったりドラモンドの一部の短編は僕が理想とする日常系のそれに限りなく近い。決定的な瞬間を一つこれと決めて、あとは時系列を曖昧にして、エピソードを断片的に並べたてるという手法。
2017-06-11 16:06:18あらかじめ探偵に真相を耳打ちして、語り手を巻き込んで裏取りしていくというホームズパターンはストーリーテリングとしてかなり有効なのはわかるし、そりゃ鈴木君は一行目で犯人の名前をおもらししちゃうよなと。あれは名探偵の主観で世界を見るとどうなるかって話なんだと思う。
2017-06-24 12:00:54野中作品も城平漫画と同じで台詞が多くて理屈っぽい……でもその理屈はあくまで前振りであって、たいていの場合、不条理きわまる形で裏切られる。理屈はそこで切断され、エピソード単位のオチがつく。そこにミステリとギャグ漫画の違いが見出せる。
2017-07-01 01:14:12天賀井さんは日常系に接近したのもあって、設定面ではかつてなく野中英次的だったんだけど、演出面ではコメディノリに振り切れたことで逆に野中英次から遠ざかってもいる。これが絶園みたいなシリアスな笑い路線だったら完全に野中英次だった。
2017-07-01 01:28:35ヒロイックであればこそニュートラルであってほしいというか、(作中で触れる必要はないから)同化のノイズとなるような要素を積極的に埋め込むくらいのアリバイ作りはしてほしいと思ってしまう
2017-07-09 18:55:03行動だけ追ってるとヒーロー以外の何物でもないし、作中でもそういう扱いだけどどう見ても狂ってるぞ、こいつってのがいいんですよね。夕方にも言ったけど。
2017-07-10 00:17:56王道のエンタメを志向するほどマジョリティにおもねる内容に陥ってしまうジレンマはあるんですよ。いちいちツッコんでたらテンポが悪くなる。
2017-08-09 20:49:50賭ケグルイもそうだけど劇画っぽいグラマーさんを見ると胃もたれがしてしまう。秋山澪くらいまで解像度を落としてほしい。
2017-08-13 18:56:25暗黒系創作の強みは何よりも自由であること……リストカット事件とか読んでくださいよ、ああいう主人公が許されること、それがプロットのおもしろさに寄与すること。その結果としての暗黒。
2017-08-15 21:03:59機能不全家族こそがリアルだ。ディスコミュこそがエンタメだ。コミュニティの崩壊こそがカタルシスだと思うんですが、どうでしょう。シリーズ化しづらい? ごもっとも。
2017-10-02 20:27:03『夏と冬の奏鳴曲』もやっぱり終盤の不条理さが最高に気持ちいいわけじゃないですか……ロジックなんて前フリですよ。不条理に振り切れてなんぼ。
2017-10-05 23:09:54その意味でシャマランの『ハプニング』は嫌いになれないんだけど、それなら『カリスマ』の方がおもしろいよねっていう
2017-10-05 23:16:00今日日、どんでん返しを手放しで喜ぶ読者っているのだろうか。さあ、話を畳みますよって合図としてはまっこと便利な技巧ではあるけれど。
2017-10-08 11:02:33ブレンドS。腐ってもきらら作品ということなのか、直接的な卑語暴言を用いず「ドS」を表現してるのがスマート。そうなんだよ、殴ったり蹴ったり殺したり、叫んだり罵ったりキレさせれば面白くなると思ったら大間違い。価値観の転換、異化作用こそフィクションの悦び。
2017-10-16 21:18:12僕はクリーピーの冒頭……というか全部が好きなんですけど、とりあえず冒頭の話をすると、あのシーンの何がいいって一般的にはポジティブな意味合いの言葉がサイコパスの口を通すことで異化されてるからなんですよ。というか僕が悪役に言わせたい台詞第3位くらいのをそのまま言われてしまった!
2017-10-16 23:03:40S・キングが「『おれの中の殺し屋』においてジム・トンプスンは、物語の書き手が望みうるもっとも困難な課題を自らに与えた。すなわち、読者がまず狂人のふるまいを見てカタルシスを感じ、続いて彼に感情移入するように導くこと」って書いてるけど、ごちうさ2期10羽Bパートはそういう話だと思う。
2017-10-25 22:32:05あの話は、陽性すぎてかえって怖いココアという存在の異物感がこの上なく強調されると同時に、全人類が共感せざるを得ないノスタルジービンビンのシチュエーションを使って彼女への感情移入を導くヤバい回なんだよ。「兵士を育てるのは戦場なのに」っていう世界の闇が垣間見える名言も飛び出すよ。
2017-10-25 22:39:05不条理やディスコミュが見たいとは言ったが、リアルが見たいとは言っていない。エンタメとして能天気に楽しみたい。
2017-11-11 06:56:34言葉なんて何ひとつ正しくないんだから最初にそのことを表明しないといけない。明文化される根拠は胡散臭ければ胡散臭いほどいい。その意味で血液型文化は正しい。
2017-11-11 07:10:58ノワール論みたいなの読んでると、おまえはノワールだけ観て読んでりゃ間違いないんだよって言われてるような気がしてくる。はい。
2017-11-17 20:14:23サンシャイン、「アニメの普通が普通なわけねーだろが」と居直ってるとこだけは清々しくて好き。普通なわけがない。
2017-11-27 23:15:31一億総中流のリアリズムをアップデートできずまごついていたアニメやラノベへのカウンターとして出てきたのが異世界転生ものなんじゃねとわりと真剣に思う
2017-11-27 23:29:08シンジ君見てると、映像作品の主人公はダメでもなんでも行動してなんぼなんだなとわかる。逆に何も行動できなくなるとTVシリーズの最後みたいになるんじゃないかと。
2017-12-01 23:04:21美文めいた表現とか気の利いた警句とか薀蓄とか人間観察とか、そういう不純なものを全部取り除いた小説が書きたい
2017-12-02 19:58:03キャラクターのいわゆる人格なんて最後の最後に考えるべきことじゃない……? 続きものの漫画ならまずそこを固めてから描き始めるのもアリだろうけど、映画の構成でそれは無理じゃん。
2017-12-03 02:39:58説得力っていうのはディティール以前に語り口でありシチュエーションなんだよ。取材力に乏しいアマチュアこそ後者に注力せよ、とは常々思う。
2017-12-04 23:35:43希望の何たるかを知りたいならトマス・H・クックを読むべきだし、優しさの何たるかを知りたいならマーガレット・ミラーを読むべき。僕もそろそろおさらいする時間を作りたい。
2017-12-12 21:17:17映画は俳優から、ラノベはイラストから選んだ方がよっぽど豊かな経験ができるのでは、という可能性に気づいてしまった俺たちは
2017-12-12 22:51:54半年くらい前に書いた猫のお話が自分の中でけっこうターニングポイントというか、あれ以降ずっと猫のことばっかり考えてるんだけど、何かっていうと人間世界の秩序に回収されないカオスへの憧憬なんだな。その象徴としての猫。
2017-12-18 01:03:27