この話、もう読者うけ狙いのきついエログロばっかりだなと思って読んでたと思うけど結末まで覚えていない
2023-12-04 00:44:40追記/悪魔の寵児
何を読まされたの?というエピソード。
終盤に誰かが言っていた人工授精という言葉からの着想で体液を使ったミスリードをトリックに使いたかった、そこから事件、犯人像、被害者・ターゲット像を練り上げたらこのただひたすらグロテスクな作品に仕上がるかもしれないな、というタイプの作品。
この事件に踊らされるのは金田一ではなく新聞記者の三上で、金田一はずっと目をショボショボさせていたかと思えば襲撃されるし…最後に事件背景を添えるだけの役回りだった。理不尽。
やはり有名な作品とそうでもない作品とで内容にムラがある。仕方がないというか持ち味なんだろう。
旅行に行くのに等々力に挨拶に言ったら絶賛発売中事件中でスマートに旅行とりやめさせられる耕助かわいいね
2023-12-07 08:15:37被害者宅住み込み使用人のナツ子もたいへん可愛らしい これはひょっとして蝙蝠と蛞蝓以来のかわいい回かな?
2023-12-07 19:01:56追記/悪魔の百唇譜
事件のあらましとか犯人はまたまた下品極まりねぇ~という内容ながらも、登場人物たちがよく動くので読み応えがあった。
構成も良い。いつもの多々良刑事の所に顔を店に行ったら「ちょうど良いところに」と旅行鞄は奪われ両側から抱えられて事件現場へ、所轄署刑事、事件、所轄署刑事、事件、所轄署刑事、テンポ良く刑事が登場しまくるけどちゃんとそれぞれの事件を追っている。探偵きどりの使用人の名推理、第一発見者シーンもそれぞれ映像になりそうなドラマになってて、特高あがりまで登場する。さりげない描写でのスタイリッシュ面通し。工夫がたくさんあってめちゃくちゃ読んでて楽しかった!
こういうタイプの満足感をこのシリーズで体験できるは。
ただし百唇譜テメーはだめだ
仮面舞踏会よ~ 金田一耕助ファイル 全22冊合本版 (横溝正史) ebookstore.sony.jp/item/LT0000269…
2024-01-12 11:19:17追記/仮面舞踏会
冒頭嵐の叙述から力の入った文章、ラストで怒涛のタイトル回収がパチッとはまる快作だった。
登場人物それぞれが自立してきちんと書かれているのでそれだけでも楽しいし、今回登場の刑事さんらも魅力たっぷりだった。そして我らの等々力警部どの、またまた金田一と相棒があって良い!
こういうていねいなのをちゃんと書こうと思って書けるんなら毎回ちゃんとやってくれよ~!と言いたくなる作品に出会う度に言いたくなる。
色盲というキーワードで時代特有のあれが発生してしまい、そこは令和の世の中では反応に困るところ。みんなの前で曝すやり方も……。でもそういうシーンが最後の方で仮面をはずした美沙の語りをしんみとさせるところもある…。
まさにこの時代の新興団地のドロドロをこの多人数でやるのか~えぐい 横溝先生の「人間に興味を持たずにいられない」かんじカブルーのと同種の強さがある…ただちょっと今読むにはこの時代での捉え方多すぎるのが時々困る
2024-01-30 23:18:52追記/白と黒
新興団地の人たちの一筋縄ではいかない人間関係がメインの作品。今回はとっちらかった猥談みたいな感想。
あんなに楽しそうにみんなでサンドイッチたべてたのになあ…。
追記/悪霊島
ここまで読んできてだんだん現代ミステリ作品ぽさをそこここに感じるようになって感慨深い。「ミステリ読者」への目配せがあるというか。
なおかつ金田一耕助を読むなら体験したい「戦後」「地方」「地方の権威」「祭」等々の要素が盛り盛りだし耕助自身も昔の事件について触れたりとファンサに余念がない感じ。
そこへ磯川警部の異変を織り込んでくる作劇もシリーズでは新鮮。ただし思春期の家族の秘密を見てしまったような居たたまれなさしかない記述はいらなかったよね。
あからさまに怪しくもふてぶてしい五郎くんみたいな登場人物がこのシリーズに登場したのも感慨深さがある。
発生した事件じたいは(構造が)グロテスクな話であってもアッサリしていたかな。吉太郎死亡からラストまで丁寧に引っ張ってさいごの謎について語るという構造ちゃんと楽しめたし良かった。
明治の女にまま見られるような… なんか言ってることは平成・令和→昭和のイメージとして抱きがちな構図なので「旧前代の女性」の変遷とか少し興味深い うるせーっしらねーっしたい気持ちもある
2024-02-17 15:23:42