ソビエト・ロシア関連本。冷戦期を中心に。

南　伽倻子 @isiarutokoro

連ツイで「弔旗を掲げよイワン ーНет войне! Нет войне!」執筆の際の髪書籍資料を紹介します まだ半ばですが、現時点で読んだ資料です プーチン以前のロシア・ソビエトについて読みたいという方の手掛かりになれば 大抵の本は台東区のブックカフェ・ドレッドノート@suzukitaitouさんで購買手配できます

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「大審問官スターリン」亀山郁夫・小学館 岩波現代文庫から文庫 芸術、思想、哲学も党のリアリズムに屈服させ粛清の道具にしたスターリンの姿 ルポというより作者の感情が強い 「スターリンの子供たち」オーエン・マシューズ、白水社 大粛清の犠牲となった人々の子供たちの、その後の行方を追った本 pic.twitter.com/Hsv5B2RMXF

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「スターリンの大テロル」オレーク・フレブニューク、岩波書店 作者は長くロシア連邦国立文書館した1930年代の政治史研究の第一人者、刊行当時はモスクワ大学歴史学部教授 今は無事だろうか… pic.twitter.com/SCyDCIR1dC

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「明るい夜暗い昼―続女性たちのソ連強制収容所」エウゲーニヤ・ギンズブルク、集英社文庫 作者はモスクワ生まれの女性 カザン大学准教授(相当)を務め、カザン市長で中央執行委員会委員の夫と2人の息子と暮らしていたが、大粛清に巻き込まれ二度にわたり極北の鉱山での労働を強いられた、その記録 pic.twitter.com/j6qubbI8Hl

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「国境を越えるユートピア」加藤哲郎・平凡社 思想的、経済的、様々な理由で海外にユートピアを探し渡った人々の記録 割ととっつきやすくお勧め 「初期コミンテルンと在外日本人社会主義者」山内昭人・ミネルヴァ書房 片山潜らコミンテルンシンパの動向がよくわかる ただし1930年代以降の史実は苦しい pic.twitter.com/RTiCaAXht6

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「革命の堕天使たち」アイノ・クーシネン、平凡社 フィンランド生まれでコミンテルンの大物と結婚した才女の波乱の半生記 モスクワ勤務の職員から諜報機関GRUの諜報員として来日、ゾルゲらと共謀し活動中に赤軍大粛清のあおりで強制帰国、逮捕、ラーゲリ収監… 生き延び、夫の死後1965年帰国できた pic.twitter.com/5VBrNL3TOn

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「ホテル・ルックス」ルート・フォン・マイエンブルク、晶文社アルヒーフ アイノ・クーシネンや片山潜、クン・ベーラ、周恩来らが居住した、モスクワ・ゴーリキー通り(現トヴェルスカヤ通り)にあったホテルの記録 生活の隅々まで書いてあり興味深いが、巻末の歴代居住者の動向が白眉 pic.twitter.com/hhZl2acbEJ

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登場人物が属していたという設定なのでこの分野も 「ロシア・アヴァンギャルド」亀山郁夫・岩波新書 まずは、の一冊 世紀末から1930年代のスターリン万歳体制になるまでの、失われた芸術への愛ですね 「ロシア・アヴァンギャルドの映画と演劇」岩本憲児・水声社 メイエルホリドや佐野碩らの功績も。 pic.twitter.com/iOH0JoaihJ

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映画と言ったらこれかも 「ソビエト映画のすべて」全ソ映画輸出入公団・中日ソ連通商代表映画部 版元がすごい。公的な配布物なんですかね イデオロギーに満ちた作品紹介の文体はなかなかすごい 「ロシア愛唱歌集」山之内重美、ユーラシア・ブックレット 大きな書店にごそっと置いてあった記憶あり pic.twitter.com/dIEkOIUua2

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世界的に出回った有名兵器は、作った人の人生も知りたいわけで 「カラシニコフ自伝」エレナ・ジョリー、朝日新書 「レーニンをミイラにした男」イリヤ・ズバルスキー、文春文庫 これは知らなかった… pic.twitter.com/v5lGuekh4P

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みんな大好きイズィムコさん 「徹底抗戦都市モスクワ」小泉悠・速水螺旋人)イラスト)、ホビージャパン 俺たちのためのモスクワガイド 「冒険のモスクワ放送」西野肇・学研＋ 冷戦バリバリの中ソビエトにわたり、モスクワ放送で働いた方の手記。 奥さんの出産後の旦那さんズの話が笑った pic.twitter.com/t3ZhdeCjFb

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「ソ連スパイの手口」宮崎正弘・山手書房 レフチェンコ事件自体知らなかったので資料的というより、面白かった 「KGBの世界都市ガイド」小川政邦(訳)・晶文社 緊迫感あふれる手記というより、スパイの旅エッセイというほのぼのっぶり pic.twitter.com/FHW5CsXpuo

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「モスクワで粛清された日本人」加藤哲郎・青木書房 この分野の日本での第一人者、加藤哲郎氏の決定版 戦後の共産党で問題になったよなあ、このモスクワでの件… 時代的にかなり新しい 「かくして革命は国境を越えた」NHK取材班・山本肇、日本放送協会出版 現地や国際メディアの功罪とその後について pic.twitter.com/TWGYdM6u9c

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「天の蛇」加藤九祚・河出書房新社 日本で言語学・民俗学を研究し大学でも教鞭をとっていた東洋学者の生涯を書いた本 帰国後数年で日本人の妻とともに大粛清に巻き込まれ逮捕・銃殺された 「大使が語るジョージア」ティラムズ・レジャバ、ダヴィド・ゴギナシュヴィリ、星海社 pic.twitter.com/bs726328Ij

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ロシアアヴァンギャルドの小説 「騎兵隊」中公文庫 ブジョーンヌイ将軍の騎兵部隊に記者として同行したバーベリ版「土と兵隊」 「オデッサ物語」群像社 港湾都市オデッサでの無頼放埓な日々を面白おかしく書いた名作 NKVD長官エジョフの妻と不倫しており、後にエジョフとほぼ同時に逮捕射殺された pic.twitter.com/3VdFHZz4lb

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共産党崩壊後のソビエト～ロシアの日本語通訳として、この方は外せない。米倉万里さんの著作 「旅行者の朝食」文春文庫 「ロシアは今日も荒れ模様」日本経済新聞社 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」角川書店 「姉・米原万里」井上ユリ・文芸春秋社 三つ年下の妹による破天荒で闊達な姉についての手記 pic.twitter.com/PN2xNXWQr9

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現在のロシアによるウクライナ侵攻・占領の根本を知るにはここで取り上げられた時代よりもう少し前から読んだほうがいいかもです 「ブラッドランド上・下」ティモシー・スナイダー、筑摩書房 「ウクライナ戦争」小泉悠・筑摩選書 pic.twitter.com/D3bwo1Fiid

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かなり古い本ですおもしろかった !! 「ロシアの祭り」ベ・ヤ・プロップ、岩崎美術社・民俗民芸双書 「スラブ民族と東欧ロシア」森安達也・山川出版社 pic.twitter.com/PjOJuOqBDO

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映画ですが 「プーチンより愛をこめて」 もうもう、ドキュメンタリーの大傑作。 現在も各地で上映中ですから、見れる人は絶対に観てほしい。 1990年代～大統領就任までのプーチンの冷酷さ、役者ぶりがオフレコ映像と共に公開されている。 これは監督を指名手配したくなるわ(されている) pic.twitter.com/uILMcMXX0p

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以上。 もっと増えると思いますし、例によって論文は省いています。 皆さんもぜひゲットしてお手に取って読んでみてください。 とっかかりとしてふさわしい本たくさんあります。