
東京工芸大学マンガ学科教授。著書『テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へ』共著書『鉱物コレクション入門』など 2012~14年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査員。2019年大英博物館マンガ展学術協力。※ツイートは個人の見解、意見です。 好きなもの:ホームセンター、農産物直売所

表現の自由戦士は、もともと「リベラル」勢が蔑称として用いたものを、レッテルを貼られた側が「奪い返した」ものではなかったか。 twitter.com/mainichi/statu…
2023-06-06 20:46:51
キャンセルカルチャーを奪い返す 「表現の自由戦士」は正しいか mainichi.jp/premier/politi… 「メジャーな価値観のなかでは取り上げられづらい人々の声を発信するキャンセルカルチャー。本来キャンセルされる側の人が用いる逆転現象が起きています」。五野井郁夫・高千穂大学教授に聞きました。
2023-06-06 05:00:00
「性的な表象」というよりも、もはや「性的とされる表象」くらいのほうがいいと思われるのだが、そうした表象の公共空間への露出には、一定の制限が暗黙のうちにかけられるのは止むを得ないと考えてきた。ただその基準は動的で、その都度移り変わる。
2023-06-06 22:12:50
ゆえに、その制限の「線」は、なかば暗黙裏に引かれてきたと認識している。かつてのそれについての評価はひとによって分かれると思うが、昨今の自称リベラル、自称フェミニストの活動によって、その線引きが暴力的に動かされてしまい、かつての線引きへの評価も変わったのが現在だと考えている。
2023-06-06 22:14:47
もしかしたら、かつて「ふしだらなもの」を取り締まる公権力のそれのほうが、線引きに関しては穏やかであったのではないか? と思わせるものがあるということだ。
2023-06-06 22:16:08
もちろんこれは、事後的に「そう見えかねない」というものであり、かつては現在より穏やかだったと強く主張するものではない。だが、自称リベラル・自称フェミニストによる「線引き」の変更が、暴力的であり、譲ったら譲っただけ踏み込んでくるものではないかと危惧されるのも確かだ。
2023-06-06 22:17:49
「線引き」は、複数の力(遍在する権力という意味で、権力と言っていいだろう)の拮抗によって動く。であれば、押し返されるのはごく自然なことだろう。
2023-06-06 22:18:50
自称リベラル・自称フェミニストが嫌われるのは、独善的な正義を押し付けるからではない。ただの性表現嫌悪を、女性一般の権利にすり替え、ただ男性に生まれただけの者に、エロ絵・萌え絵を描く者に「あなたたちは罪を抱えているのですよ」とささやき、罪業感を植え付けて回っているにすぎない。
2023-06-06 22:20:47
私にしても、フェミニズムの理念は善きものだと考えているし、批評的な枠組みも使う。妥当だと思う点も多々あるし、いわゆる表現の自由戦士の側にもクソだと思うことは多々ある。しかし、いまフェミニズムの名のもとに行われている、キャラ表現へのこれはただの蛮行だと見なさざるを得ない。
2023-06-06 22:26:05
それから、返す刀で言っておくけれど、自らロリ絵エロ絵を描きながら、なにかっていうとフェミニズム的なことを言い募るひと、あんたそれ「こんなダメな僕を罰して~」というプレイだろう。そういう性癖だろう。それ迷惑だからそれこそ裏でやってくれ。
2023-06-06 22:28:56
政治学・政治思想史。法政大学法学部教授。researchmap.jp/konoy

「言論・表現の自由は他人を傷つけない限り許容される」という危害原理を持ち出してキャンセル・カルチャーを擁護する離れ業、「傷つく」の意味を比喩的に解して拡大し、道徳的不快感みたいなのも「傷つく」のうちに含めちゃうことではじめて可能になるわけです。
2023-06-08 17:58:30
ミルが当時の社会の「道徳的不快感」にいかに抑圧を感じており、そうした「道徳的不快感」がもたらす「多数の専制」が『自由論』の主敵とさえ言えるということを知っていれば、上記「傷つく」の拡大解釈は少なくともミルの解釈としては誤っていることは明らかだと思うのですが。
2023-06-08 18:02:32
「傷つく」もその例ですが、この手の比喩と物理の(意識的・無意識的)混同が、現今の日本の「リベラル」の典型的症状の一つなのではないかということを『Voice』最新号には書いております。
2023-06-08 18:05:04