プリンツレゲント・ルイトポルトの中央軸機関になり損ねたディーゼルエンジン
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天翔 @Tensyofleet

SMS Prinzregent Luitpoldと言えば、少し詳しい人ならカイザー級戦艦の一隻、との記憶があるかもしれない。もう少し詳しい人は、中央軸にディーゼル機関を載せる予定がついに果たせず蒸気タービン駆動の2軸で就役する羽目になった5番艦、ということを思い出すかもしれない。 pic.twitter.com/yuZaqHaoZn

2017-08-01 22:07:54
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天翔 @Tensyofleet

本艦の中央軸に搭載する予定であったディーゼル機関はどのようなものであったか。そのスペックは、複動2サイクル8気筒でシリンダ径850mm行程1,050mmだったようだ。単機出力、実に12,000馬力/160rpmである。 pic.twitter.com/FuYSxWzwez

2017-08-01 22:16:37
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天翔 @Tensyofleet

製作にはMAN社が関与しており、同社の命名法でいくとD6Z85/105となる筈だが、D6Z85/125とする資料があってこれは間違いではないかと思っている。シリンダ上下端に逆ハの字型に突出した燃焼室(?)の先端に燃料弁があり、そのせいかピストンが凸型になっている。 pic.twitter.com/GrktQ4KAys

2017-08-01 22:21:56
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天翔 @Tensyofleet

しかし、本機関が実用となったのは1917年のことであるらしく、1913年就役のプリンツレゲント・ルイトポルトには間に合わず、かといって戦時に装甲を切り開いて搭載工事をする訳にもいかず、ついに最後まで2軸ということになったらしい。

2017-08-01 22:33:45
天翔 @Tensyofleet

こちらにその開発経緯など(ドイツ語ですけども)。de.wikipedia.org/wiki/Wilhelm_L… 同じくディーゼルを中央軸に載せる予定だったバイエルン級の3番艦ザクセンも、こちらが搭載される予定だったのではないかと思います。 pic.twitter.com/amdrepv0Jc

2017-08-01 22:46:00
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天翔 @Tensyofleet

さて、MANのDZ型(複動2サイクルを意味する型番)と聞くと、思い出されるのが川崎型油槽船の主機D8Z70/120ですね。先のプリンツレゲント・ルイトポルトの中央機関、実はこちらの遠い祖先であったりします。 pic.twitter.com/zEjuWs3fth

2017-08-01 22:50:44
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