#いいねしてくれた人をイメージして短文を書く で書いたものをまとめました 。 イメージSSを頂いたものも併せて飾らせていただいております。ありがとうございます!
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2020年開催分

ダチョウ兄さん @dach0000023

例えるならばそれは蜜。密やかに輝く琥珀のそれを砂糖菓子のような細工瓶に詰めたなら、どんな宝石よりも美しいでしょうね。貴方に恋する夜は、枕に一滴垂らして瓶を抱きしめる。愛とはそういうものよ。

2020-09-01 20:32:56
ダチョウ兄さん @dach0000023

例えるならばそれは石。輝き、切磋し、聞こえぬ声で謳うもの。願う心も恋しい想いも夜空に溶かして香水瓶に詰めて、貴方の元に送りましょう。瓶の中で蕩けて混ざり、蜜の一滴になってくれれば。恋とはきっとそういうものか。

2020-09-01 21:58:57
ダチョウ兄さん @dach0000023

葉から落ちたひとしずく、はじまりは小さな波紋なれど、その水は豊穣を育て、はぐくみ、慈しむ大河に至るのだ。

2020-09-01 21:49:56
ダチョウ兄さん @dach0000023

輪が揺れる。踊りは広がる。内から外に。外から果てに。例えるならばまるで渦潮のようで。まきこみ、増えて、より高く。逆巻く熱は舞い上がり、いつか伸ばす手のその先へと。歓楽の声も高らかに。

2020-09-02 00:52:27
ダチョウ兄さん @dach0000023

背中に受ける凱歌の響き、何よりも猛きその歌に魂の底から震えるようで。吼え声高らかに闘志を燃やす。疾風怒濤、勝利はその手に。

2020-09-01 22:25:42
ダチョウ兄さん @dach0000023

陽光にきらめく海の青さ。青々と茂る草木の濃さ。それをガラス瓶に詰めたなら、貴方の元に届けましょう。貴方自身の輝きには、到底かないはしないでしょうけれど。

2020-09-01 20:51:42
ダチョウ兄さん @dach0000023

めぐる様に、開くように。花のごとく咲き誇るそれに触れればふわりと解けて物語になった。きっと魔法でできていたんだ。

2020-09-01 20:33:05
ダチョウ兄さん @dach0000023

海底に揺蕩う半身を思い、枝珊瑚は夢想する、波に揺らめく日の明るさを。枝珊瑚は懸想する、願わくばその孤独を埋めるものがあらんと。うたかたの見る夢の果て。

2020-09-02 12:09:57
ダチョウ兄さん @dach0000023

鮮やかなりし星の帯。その袂を腕に巻いて、指し示す道の明るさよ。輝き、翻り、時に満ちて、織り上げるのは波か風か。

2020-09-02 20:03:26
ダチョウ兄さん @dach0000023

満ちて欠け、沈み浮かぶ。ふわり、揺れる水面に燐光を成す。淡く輝く輪郭にひらり、踊る羽根らは寄りて離れて。月光花の咲くがまま、つかの間の輪舞を。

2020-09-02 15:05:48
ダチョウ兄さん @dach0000023

鮮明に、淡く、時にはセピア。色めく世界を切り抜いて、いくつもの窓を作り上げる。それの一つ一つに「想い出」と名付けた。

2020-09-01 21:22:38
ダチョウ兄さん @dach0000023

しなやかに。すらりと。柔らかな。くるりくるり移り行く季節の様に変わりゆくとて、その目に宿る光が変わることはないのですね。

2020-09-01 20:42:54
ダチョウ兄さん @dach0000023

歩き来た道に花束を、振り返る道に輝く星を。かつて来た道に飾りゆくのは、黄金に光る月の唄。

2020-09-01 22:25:24
ダチョウ兄さん @dach0000023

歩きゆく道に宝石を、進む先に煌めく夢を。まだ見ぬ世界に彩られる瞳に、潮の香りと秋の日を見た。

2020-09-01 22:25:19
ダチョウ兄さん @dach0000023

ファインダー越しに見つめる目で、あらゆる世界を切り抜いて、額縁に特別な名前を付ける。絵物語の幕開けは、その指先ひとつから始まる。

2020-09-01 22:03:45
ダチョウ兄さん @dach0000023

風車を回す風の色。凪いだ海を渡る月の色。どちらも深く、どちらも美しい。身を切る冬の風ですら、きっと同じ色をしているんだ。

2020-09-01 21:00:38
ダチョウ兄さん @dach0000023

夜のベルベットを鮮やかに切り裂く光の帯は、空に美しい残光を残す。輝きも、色も、貴方の目に映れば夏の青空に浮かぶような鮮やかさを纏うのはどうしてだろう。

2020-09-01 20:43:06
ダチョウ兄さん @dach0000023

幽けき月の揺れるさまよ。その写し身を水盆に浮かべ、影は穏やかに進みゆく。あるがままに。満ちるままに。

2020-09-02 12:10:04
ダチョウ兄さん @dach0000023

ふわりと纏う布を翻して、踊る様がどうしてこれほど美しいのでしょう。華麗にターンを決めるその姿は、なんて鮮やかに場を塗り替えることか。

2020-09-01 21:16:46
ダチョウ兄さん @dach0000023

陽光に綻ぶ大輪の花よ、その花弁の開く音が聞こえたならば、きっとそんな音がするだろう。鮮やかで、弾けるようで、夏空に開く花火のような。

2020-09-01 21:05:25
ダチョウ兄さん @dach0000023

駆けるならば風、踊るならば花。くるりひらりうねりながら、軌跡に絵の具を垂らすがごとく、彩り写し進みゆく。花の嵐。日向に影に。

2020-09-02 12:10:10
ダチョウ兄さん @dach0000023

綴る言葉は道を作り、影を作り、街を生み出した。インク壺にはきっと、あなたの血と心が流れているのだろう。

2020-09-01 20:43:16
ダチョウ兄さん @dach0000023

午後の微睡みを撫でる風が、カーテンを押し開けて通り抜ける。その感覚がくすぐったくて、飲みかけのコーヒーを煽る。外の匂いは秋交じりになって、頬をさますにちょうどいい。

2020-09-01 21:31:38
ダチョウ兄さん @dach0000023

天鵞絨のゆか、扉の向こう。迷い路が如く重ね連なるドアの奥。隠す、隔てるが本質でなく、それそのものが真実たり。

2020-09-01 23:08:22
ダチョウ兄さん @dach0000023

子守歌は穏やかに。安楽椅子の揺れるがまま、夜想曲の調べが如く。夢想する剣戟もまた鮮やかに。夢はうつつと踊り遊べや。

2020-09-03 16:50:52
ダチョウ兄さん @dach0000023

冬の峻厳は恐ろしくない。春に焦がれて眠る花々を、その白き袖の下に隠しているから。

2020-09-01 20:57:50
ダチョウ兄さん @dach0000023

怜悧でいて穏やかな、凪いだ海の水面の様に。船も木の葉も穏やかに受け止めて、どこかへを連れていくその様に、きっと憧れていたんだろう。

2020-09-01 21:24:59
ダチョウ兄さん @dach0000023

花の歌は淡く、されど日向日陰に咲き誇る。緩やかなれど風にまろびて、明日に日差しを待つのでしょう。

2020-09-02 21:57:47
ダチョウ兄さん @dach0000023

月に踊るその身体は淡く光を宿す。照らされる輪郭には薄布一つとて纏わぬままに。デュオニソスは笑う。狂乱すら飲み干して。

2020-09-03 16:51:00
ダチョウ兄さん @dach0000023

蒼月を背負う姿に神を見る。それはたとえ幻であれど、信仰はその背に脈打った。

2020-09-01 22:07:59
ダチョウ兄さん @dach0000023

焔は歌う、脈拍する焦熱を。焔は歌う、静寂の赤さを。望むならば与えましょう、欲するならば成しましょう。焔は歌う、今ここに孤独あらずと。

2020-09-02 12:09:49
ダチョウ兄さん @dach0000023

硝煙も、銃弾も。それは手段の一つである。武器とは何か、戦うとは何か。それは自らの機略にほかならぬものだ。

2020-09-01 22:25:09
ダチョウ兄さん @dach0000023

新緑に笑う。芽吹き踊る緑を連れて、日差しに我ありと笑う。太陽よりもずっとまぶしいその目が、見据える先に何を見るのか。何よりも代えがたきその世界に幸運と幸いを。

2020-09-01 22:25:35

2022年開催分

ダチョウ兄さん @dach0000023

はしゃぐ声がする。キラキラと光る宝物を握りしめ、街路をすり抜ける声がする。日を浴びて輝くそれは、傍目に見ても玩具のそれだ。けれど、その一時。一時だけはその人にとって本物に勝るものなのだろう。

2022-12-14 20:58:59
ダチョウ兄さん @dach0000023

得てして、狩りとは情愛に似ている。獲物を知りつくし、時を見極めて、けれど下準備を悟られぬよう、捕らえるときは情熱的に。張りつめた糸に掛かるものを待ちながら、次の手にも抜かりなく。狩りとはやはり情愛に似る。

2022-12-14 21:11:11
ダチョウ兄さん @dach0000023

武具を振るう腕は力強く、味方を奮わす声は勇ましく。戦場にあれど華々しきかの人は、けれど決して恐ろしくはなく。笑う声の轟くような響きが心地よい、まさしく豪放磊落にふさわしい。けれどその力の底には、守りたいものの姿が滲む。強きひとよ、その内は愛するもので満たされていたのだろう。

2022-12-18 01:02:46
ダチョウ兄さん @dach0000023

人の行いは積層である。仕草も、行為も、過去より今へ賜った贈り物。指先の動き一つまでを積み重ねて、現在に花開いた。その所作の裏には、その言葉の奥には、幾重にも重なった歴史が隠れどもこちらにはちっとも顔を見せない。優美とはきっとそういう物だろう。

2022-12-15 11:25:16
ダチョウ兄さん @dach0000023

花よ、花よ。薄明りに白くその花弁を揺らす花よ。夜露にしっとりと濡れて、芳しい幽香を満たす花よ。慎ましく首を垂れるその姿が麗しく、けれど触れればすべてが消えてしまいそうになるそのうつろさが恐ろしい花よ。私は愛おしい、私は恐ろしい。花よ、花よ。有るがままであれ。その花弁の朽ちるまで。

2022-12-17 14:08:09
ダチョウ兄さん @dach0000023

その炎は静かに燃える。静かに、けれどその中に強い意思を抱えて。紅く燃える炎は煌々と闇を切り裂くも、決して闇を拒絶することはなく。清濁合わせ飲む光の柔らかさが、切り裂いた昏さも抱えるように。それはまさしく焔(ほむら)であった。

2022-12-18 00:42:16
ダチョウ兄さん @dach0000023

青と蒼の隙間、境目に線を引くように飛ぶ隼よ。その翼は力強く、風すらも置き去りにして羽ばたいていく。より早く、より高みへと。旋風が巻き上げる飛沫の一つにすら捕らえられないまま、隼は白日を背負い飛び去って行く。その魂に碧を抱いて。

2022-12-15 21:34:06
ダチョウ兄さん @dach0000023

しなやかな指がペンを執る。インクの滲むペン先が躍る。美しい筆致は鮮やかに紙の上を跳ねまわり、組み上げられる文字の美しさよ。そのインクには筆者の気品が宿る様に、薄くきらめいて見えるようだ。品位は細部ににじみ出るもの。ならばこれは、迷うことなく高貴であった。

2022-12-15 22:01:56
ダチョウ兄さん @dach0000023

曇天を切り裂いたのは真っ青な咆哮だ。その声は梢を、川を、大気の全てを揺らしてここにありと叫ぶ。鈍く垂れ込める雲間に風穴を開けて、なおその活力は止まず。青々と抜ける空に近い場所へ、より高くへと駆け出した。それはまさしく獣の姿であるが、もっとも透き通った力の形だった。

2022-12-14 21:04:41