2020年開催分
例えるならばそれは蜜。密やかに輝く琥珀のそれを砂糖菓子のような細工瓶に詰めたなら、どんな宝石よりも美しいでしょうね。貴方に恋する夜は、枕に一滴垂らして瓶を抱きしめる。愛とはそういうものよ。
2020-09-01 20:32:56例えるならばそれは石。輝き、切磋し、聞こえぬ声で謳うもの。願う心も恋しい想いも夜空に溶かして香水瓶に詰めて、貴方の元に送りましょう。瓶の中で蕩けて混ざり、蜜の一滴になってくれれば。恋とはきっとそういうものか。
2020-09-01 21:58:57輪が揺れる。踊りは広がる。内から外に。外から果てに。例えるならばまるで渦潮のようで。まきこみ、増えて、より高く。逆巻く熱は舞い上がり、いつか伸ばす手のその先へと。歓楽の声も高らかに。
2020-09-02 00:52:27背中に受ける凱歌の響き、何よりも猛きその歌に魂の底から震えるようで。吼え声高らかに闘志を燃やす。疾風怒濤、勝利はその手に。
2020-09-01 22:25:42陽光にきらめく海の青さ。青々と茂る草木の濃さ。それをガラス瓶に詰めたなら、貴方の元に届けましょう。貴方自身の輝きには、到底かないはしないでしょうけれど。
2020-09-01 20:51:42海底に揺蕩う半身を思い、枝珊瑚は夢想する、波に揺らめく日の明るさを。枝珊瑚は懸想する、願わくばその孤独を埋めるものがあらんと。うたかたの見る夢の果て。
2020-09-02 12:09:57満ちて欠け、沈み浮かぶ。ふわり、揺れる水面に燐光を成す。淡く輝く輪郭にひらり、踊る羽根らは寄りて離れて。月光花の咲くがまま、つかの間の輪舞を。
2020-09-02 15:05:48しなやかに。すらりと。柔らかな。くるりくるり移り行く季節の様に変わりゆくとて、その目に宿る光が変わることはないのですね。
2020-09-01 20:42:54@dach0000023 @Albert__Leroy pic.twitter.com/6MTUjNTl6r
2020-09-05 01:33:11ファインダー越しに見つめる目で、あらゆる世界を切り抜いて、額縁に特別な名前を付ける。絵物語の幕開けは、その指先ひとつから始まる。
2020-09-01 22:03:45@dach0000023 @crowgame_ff14 pic.twitter.com/vKak5xKeBy
2020-09-05 15:39:40風車を回す風の色。凪いだ海を渡る月の色。どちらも深く、どちらも美しい。身を切る冬の風ですら、きっと同じ色をしているんだ。
2020-09-01 21:00:38夜のベルベットを鮮やかに切り裂く光の帯は、空に美しい残光を残す。輝きも、色も、貴方の目に映れば夏の青空に浮かぶような鮮やかさを纏うのはどうしてだろう。
2020-09-01 20:43:06ふわりと纏う布を翻して、踊る様がどうしてこれほど美しいのでしょう。華麗にターンを決めるその姿は、なんて鮮やかに場を塗り替えることか。
2020-09-01 21:16:46陽光に綻ぶ大輪の花よ、その花弁の開く音が聞こえたならば、きっとそんな音がするだろう。鮮やかで、弾けるようで、夏空に開く花火のような。
2020-09-01 21:05:25駆けるならば風、踊るならば花。くるりひらりうねりながら、軌跡に絵の具を垂らすがごとく、彩り写し進みゆく。花の嵐。日向に影に。
2020-09-02 12:10:10午後の微睡みを撫でる風が、カーテンを押し開けて通り抜ける。その感覚がくすぐったくて、飲みかけのコーヒーを煽る。外の匂いは秋交じりになって、頬をさますにちょうどいい。
2020-09-01 21:31:38@dach0000023 @Luis_F2F_Ramuh pic.twitter.com/tImRSOgKu5
2020-09-04 12:23:01怜悧でいて穏やかな、凪いだ海の水面の様に。船も木の葉も穏やかに受け止めて、どこかへを連れていくその様に、きっと憧れていたんだろう。
2020-09-01 21:24:59@dach0000023 @Mattheus_Ramuh pic.twitter.com/qphBYgqK6b
2020-09-04 12:43:57焔は歌う、脈拍する焦熱を。焔は歌う、静寂の赤さを。望むならば与えましょう、欲するならば成しましょう。焔は歌う、今ここに孤独あらずと。
2020-09-02 12:09:49@dach0000023 @FuzzyShiratsuyu pic.twitter.com/uhYcT0YTxU
2020-09-05 01:26:22新緑に笑う。芽吹き踊る緑を連れて、日差しに我ありと笑う。太陽よりもずっとまぶしいその目が、見据える先に何を見るのか。何よりも代えがたきその世界に幸運と幸いを。
2020-09-01 22:25:352022年開催分
はしゃぐ声がする。キラキラと光る宝物を握りしめ、街路をすり抜ける声がする。日を浴びて輝くそれは、傍目に見ても玩具のそれだ。けれど、その一時。一時だけはその人にとって本物に勝るものなのだろう。
2022-12-14 20:58:59得てして、狩りとは情愛に似ている。獲物を知りつくし、時を見極めて、けれど下準備を悟られぬよう、捕らえるときは情熱的に。張りつめた糸に掛かるものを待ちながら、次の手にも抜かりなく。狩りとはやはり情愛に似る。
2022-12-14 21:11:11武具を振るう腕は力強く、味方を奮わす声は勇ましく。戦場にあれど華々しきかの人は、けれど決して恐ろしくはなく。笑う声の轟くような響きが心地よい、まさしく豪放磊落にふさわしい。けれどその力の底には、守りたいものの姿が滲む。強きひとよ、その内は愛するもので満たされていたのだろう。
2022-12-18 01:02:46人の行いは積層である。仕草も、行為も、過去より今へ賜った贈り物。指先の動き一つまでを積み重ねて、現在に花開いた。その所作の裏には、その言葉の奥には、幾重にも重なった歴史が隠れどもこちらにはちっとも顔を見せない。優美とはきっとそういう物だろう。
2022-12-15 11:25:16花よ、花よ。薄明りに白くその花弁を揺らす花よ。夜露にしっとりと濡れて、芳しい幽香を満たす花よ。慎ましく首を垂れるその姿が麗しく、けれど触れればすべてが消えてしまいそうになるそのうつろさが恐ろしい花よ。私は愛おしい、私は恐ろしい。花よ、花よ。有るがままであれ。その花弁の朽ちるまで。
2022-12-17 14:08:09その炎は静かに燃える。静かに、けれどその中に強い意思を抱えて。紅く燃える炎は煌々と闇を切り裂くも、決して闇を拒絶することはなく。清濁合わせ飲む光の柔らかさが、切り裂いた昏さも抱えるように。それはまさしく焔(ほむら)であった。
2022-12-18 00:42:16青と蒼の隙間、境目に線を引くように飛ぶ隼よ。その翼は力強く、風すらも置き去りにして羽ばたいていく。より早く、より高みへと。旋風が巻き上げる飛沫の一つにすら捕らえられないまま、隼は白日を背負い飛び去って行く。その魂に碧を抱いて。
2022-12-15 21:34:06しなやかな指がペンを執る。インクの滲むペン先が躍る。美しい筆致は鮮やかに紙の上を跳ねまわり、組み上げられる文字の美しさよ。そのインクには筆者の気品が宿る様に、薄くきらめいて見えるようだ。品位は細部ににじみ出るもの。ならばこれは、迷うことなく高貴であった。
2022-12-15 22:01:56曇天を切り裂いたのは真っ青な咆哮だ。その声は梢を、川を、大気の全てを揺らしてここにありと叫ぶ。鈍く垂れ込める雲間に風穴を開けて、なおその活力は止まず。青々と抜ける空に近い場所へ、より高くへと駆け出した。それはまさしく獣の姿であるが、もっとも透き通った力の形だった。
2022-12-14 21:04:41