日本神話を元に、日向家、犬神家、大月家のルーツを考察
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「海幸彦は狗人」かつ「桃太郎のお供」

文月彩人 @AyatoFumitsuki

大月須勢璃のルーツに迫る① 対怪異殲滅機関カムヅミの桃印卑弥呼と倭迹迹日百襲姫命(百襲姫)の関係。百襲姫と吉備津彦の関係から「桃太郎」に辿り着いた。桃太郎と言えば岡山県だが、実は桃太郎伝承は日本各地に残されている。ある土地に伝わる桃太郎を追うことで、須勢璃のルーツを明らかにします pic.twitter.com/7ia4Kx7qHM

2023-03-25 19:30:01
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

桃太郎のモデルはヤマトタケル!? ヤマトタケルは熊襲征伐と東国征伐を行い、日本平定を成し遂げた人物です。特に東国征伐で訪れた地には、その功績が桃太郎伝承として語り継がれている。その中で最も有力とされる伝承地は「山梨県大月」。大月須勢璃の苗字は、この地名から名付けられたと推測します pic.twitter.com/PagomFvJ4N

2023-03-25 19:30:02
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

桃太郎伝承残る山梨県大月。ここには「猿橋、鳥沢、犬目」という地名、桃が実る百蔵山、鬼の住まう岩殿山が残っている。桃太郎は「猿、雉、犬」を仲間に加え鬼退治に向う。ヤマトタケルにもお供はいたが、現地で仲間に加えた訳ではない。しかし現地で落ち合う手筈の先遣隊のような組織はあったでしょう pic.twitter.com/DDxxEzXzJ2

2023-03-25 19:30:03
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

桃太郎のお供「猿、雉、犬」は、孔子の教えである三徳「知、勇、仁」を表していると言います。三種の神器「玉、剣、鏡」もまた、三徳を表していると言います。玉は知の猿剣は勇の雉鏡は仁の犬を表す。玉と鏡の解釈は諸説ありますが、今回は便宜上「鏡を犬」「玉を猿」として解釈させていただきます pic.twitter.com/cRyFr40e6t

2023-03-25 19:30:04
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

・三徳「知、勇、仁」を簡単に解説 知は知恵のこと 勇は勇気のこと 仁は心遣い(思いやり)のことです ・三種の神器「玉、剣、鏡」を簡単に解説 玉は八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま) 剣は天叢雲剣(あめのむらくも)=草薙剣 鏡は八咫鏡(やたのかがみ)のことです

2023-03-25 19:30:05
文月彩人 @AyatoFumitsuki

大月須勢璃が持つ聖魔鏡は三種の神器の鏡。桃太郎のお供「犬」は三種の神器の鏡と同義である。つまり大月須勢璃は犬に纏わる血筋ということです。山梨県大月市犬目に、犬嶋神社があります。御祭神の名は「火闌降命」(ほすそりのみこと)。瓊瓊杵尊と木花開耶姫の三子の内の一人です(日本書紀にて登場)

2023-03-25 19:30:06
文月彩人 @AyatoFumitsuki

瓊瓊杵尊と木花開耶姫の子供は、古事記と日本書紀で名前が異なります。 古事記では 「火照命(ほでり)」=海幸彦 「火須勢理命(ほすせり)」 「火遠理命(ほおり)」=山幸彦 日本書紀では 「火闌降命(ほすそり)」=海幸彦 「彦火火出見尊(ほほでみ)」=山幸彦 「火明命(ほあかり)」

2023-03-25 19:30:06
文月彩人 @AyatoFumitsuki

大月須勢璃の名前は火闌降命から付けられたと推測する。火闌降命は日本書紀・神代紀において「火酢芹命(ほすせり)」と書かれる。海幸彦と山幸彦の戦いで負けた火酢芹命は、自らを「狗人(いぬひと)」と称します。狗人とは臣従を誓い守護者になるという意味だ。即ち大月家は犬神家と同じ「狗が身」である pic.twitter.com/iKWSb3Nyka

2023-03-25 19:30:07
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隼人三氏族のその後

文月彩人 @AyatoFumitsuki

大月須勢璃のルーツに迫る② 山梨県大月犬嶋神社に祀らるる「火闌降命」は天孫族に臣従を誓い「狗人」と自称した。本日は前回の考察をまとめつつ、海幸彦たち3つの「隼人」のその後を辿ります。詳しく解説していくので長くなります。まずは須勢璃の父方の実家「大月家」のルーツを見ていきましょう! pic.twitter.com/r9xLb69Usq

2023-03-26 12:00:03
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

山幸彦と海幸彦神話は兄弟喧嘩のように描かれた物語ですが、その実は天孫族と先住民族「隼人」との抗争を描いた伝承だと云われています。隼人は薩摩・大隅(鹿児島)、日向(宮崎)の先住民族。抗争に負けたあと天孫族の「狗人」になり、伊予(愛媛)、紀伊(和歌山)、伊豆(静岡)に移り住んだと云われている

2023-03-26 12:00:04
文月彩人 @AyatoFumitsuki

海幸彦は隼人。彼(彼ら)は、現在の鹿児島県に先住していた「阿多隼人大隅隼人」だ。もう一つの隼人「日向隼人」は謎が多く詳しい伝承が見当たらないのだが、おそらく天孫族が日向・高千穂に降臨したときに、滅ぼされたか臣従させられたのだと解釈している。日向隼人の生き残りもおそらく「狗人」です pic.twitter.com/HWDlzD0l05

2023-03-26 12:00:04
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

伊豆に移り住んだ一族は後の大月家だろう。紀伊に移り住んだ一族は後の日向家だろう。伊予に移り住んだ一族は後の犬神家だろう。時を越え、神武東征は瀬戸内を渡り、様々な土地を経て難波へと向かう。犬神家はこのとき神武に合流する形で共に本州へと渡った。犬神・日向の話の続きは来週に持ち越します pic.twitter.com/QvwbhrOAhW

2023-03-26 12:00:05
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

大月須勢璃に関する情報を一旦まとめます。山梨県大月、犬嶋神社に祀らるる火闌降命は海幸彦。海幸彦は隼人。隼人は伊予、紀伊、伊豆に移り住んだ。伊豆に移り住んだ隼人は、日本武尊の蝦夷征伐に加勢。桃太郎伝承として犬目という地名を残し、火闌降命を祀る犬嶋神社を設立した。これが大月家のルーツ pic.twitter.com/XQkWksRM0X

2023-03-26 12:00:06
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大国主神話も桃太郎!?

文月彩人 @AyatoFumitsuki

大月須勢璃のルーツに迫る③「番外編」 火闌降命が祀らるる犬嶋神社には、あと二柱が合祀されている。その神様は「大己貴命」と「少彦名命」。大己貴命は大国主だ。根の国で須勢理毘売命と出会い、素戔嗚の試練を乗り越えた跡、大己貴命は少彦名命と共に国造りをする過程で大月に訪れたと捉えてみる pic.twitter.com/b8qToVumdj

2023-03-26 19:00:02
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

大月須勢璃とは関係なさそうに見える大国主神話ですが、実は「桃太郎」と類似点が見られる。大国主は七福神の大黒天と同一視されます。大黒天は「打ち出の小槌」を持っています。打ち出の小槌は桃太郎説話で鬼の宝物として登場する。もしかすると大国主神話は桃太郎伝承の一端を担ってるのかもしれない

2023-03-26 19:00:03
文月彩人 @AyatoFumitsuki

少彦名命は豊穣の神格を持っています。他に豊穣の神様で有名なのは「恵比須(えびす)」です。この二柱は同一の存在とされている。恵比須は他に同じ読みで「蝦夷、夷、蛭子」と書き表すことができる。蝦夷は天孫族から見ると先住民族のことを指す。つまり少彦名命は蝦夷であると捉えることもできるのです

2023-03-26 19:00:04
文月彩人 @AyatoFumitsuki

海幸彦こと隼人は「蛭子」を祀る民族です。蛭子とは伊邪那岐と伊邪那美との間に最初に授かった子供で「ひるこ」と読みます。蛭子は生まれてすぐ捨てられてしまうのですが、隼人は蛭子を祀る民族。つまり隼人の先祖は蛭子。蛭子は蝦夷と同義でもあり、蝦夷は恵比須でもあり、恵比須は少彦名命なのである

2023-03-26 19:00:05

名前は違うけど「同一神」

文月彩人 @AyatoFumitsuki

ここからは私の超考察。大国主は根の国で須勢理毘売命と結婚し試練を乗り越えたあと、八十神平定を成し遂げて出雲大社を建てる。つまり須勢理毘売命は国造りに同行していたと考えるのが自然だ。つまり須勢理毘売命と少彦名命は同一神だと見ることができます。なぜなら神様は役割によって名を改めるから

2023-03-26 19:00:05
文月彩人 @AyatoFumitsuki

須勢理毘売命と少彦名命の共通点。素戔嗚尊の試練から大己貴命を助ける「須勢理毘売命」と大己貴命の国造りを助ける「少彦名命」は役割が似ている。二柱は共に知略に長けた神様でもある。大月須勢璃も巫女参謀として隊長や部隊を補佐する立場のキャラであると想像できる。三者はとても似通った存在です

2023-03-26 19:00:06
文月彩人 @AyatoFumitsuki

須勢理毘売命と少彦名命が同一神だとすれば、須勢理毘売命とは隼人なのだ。だとすれば須勢理毘売命と火闌降命も同一神なのです。須勢理毘売命の父は素戔嗚ですが母は不明。誓約や禊で生まれたという記述も一切ない謎の存在です。もしかしたら須勢理毘売命と素戔嗚は実の親子関係ではないのかもしれない

2023-03-26 19:00:07
文月彩人 @AyatoFumitsuki

まとめ。隼人は狗人。須勢理毘売命、少彦名命、火闌降命は同一神で隼人。隼人は父方大月家の源流。大月須勢璃は阿多隼人の末裔 母方の源流は天孫族。卑弥呼は百襲姫。百襲姫は第七代孝霊天皇の子女。孝霊天皇の系譜はヤマトタケルにも繋がっている。ヤマトタケルは桃太郎。大月家は桃太郎に仕えた狗人

2023-03-26 19:00:07
文月彩人 @AyatoFumitsuki

ここまで散々ややこしく難しい表現で大月須勢璃のルーツを考察してきました。しかし彼女の得意とする「怪異の出現をいち早く察知する能力」は「番犬」そのものじゃないですか!?、と先ほど昼寝起きに気付きました🤣大月須勢璃はやっぱり犬なんです。恩返しに仲間に加わるなんてまるで日本昔話のようです pic.twitter.com/TpAi9ZiX8O

2023-03-26 20:00:02
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犬神家ルーツ考察

文月彩人 @AyatoFumitsuki

伊予に移り住んだ一族が犬神家という根拠・その1。外人墓地で、蔵人は雅藍に操られ、降魔化身術を解放する。化身した姿は月黄泉でした。月読命を祀る神社は全国に数あれど、四国では愛媛県(伊予)に集中して設置されている(神社・寺院検索サイト「八百万の神」調べ)。これは偶然の一致なのでしょうか pic.twitter.com/YUifviAg8F

2023-04-01 20:00:02
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

四国で月読命を祀る神社の総数。 ・愛媛(伊予):8社 ・徳島(阿波):3社 ・香川(讃岐):2社 ・高地(土佐):1社 神社・寺院検索サイト「八百万の神」 月読命を祀る神社はこちらで見られますyaokami.jp/ehime/g16850/

2023-04-01 20:00:03
文月彩人 @AyatoFumitsuki

伊予に移り住んだ一族が犬神家という根拠・その2。犬神は、西日本に最も多く分布する犬霊憑き。狐が生息しない四国が本場と考えられてきた。SHの犬神の名は、日ノ本を守護せし狛犬の一族としての「狗が身」が語源になっているので、本来の犬神とは意味が違うが、鬼の力で「化身」する共通点は見られる pic.twitter.com/ajZPZQjvGs

2023-04-01 20:00:04
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

鬼と言えば、筋骨隆々で棍棒を振りかざす、というイメージが湧きます。しかし本来は、霊的な存在を意味する言葉です。犬神は犬の霊を憑依させるので、鬼と言えば鬼。シャドウハーツの犬神家は、自身に宿る霊の力を鬼として化身する一族。日向の降魔化身術と似ているのは、元同族だからなのかもしれない

2023-04-01 20:00:04

神武東征で活躍する日向一族と犬神一族

文月彩人 @AyatoFumitsuki

犬神一族は椎根津彦(しいねつひこ)!? 神武東征は日向・高千穂より始まり、海に出て北上。伊予より延びた先の佐田岬付近の海上で椎根津彦に遭遇する。椎根津彦は船旅の先導者となって、神武一行を導いたと云われています。これは阿多・大隅の地より使わされた「狗人」犬神一族のことではないでしょうか

2023-04-02 12:00:01
文月彩人 @AyatoFumitsuki

日向一族は八咫烏(やたがらす)!? 神武東征は難波の地に着いたとき、長髄彦に敗れる。撤退のあと紀伊半島を迂回して、熊野灘から上陸。紀伊・熊野にて八咫烏に導かれ、長髄彦と再戦し勝利する。このとき紀伊へ難なく上陸できたのは、八咫烏こそが天孫族の「狗人」日向一族だったからではないでしょうか pic.twitter.com/4nulbkivhN

2023-04-02 16:00:01
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

八咫烏は様々な説が飛び交う謎の存在です。一説には高皇産霊尊(たかみむすび)によって神武の下へ使われされたと云われています。先の考察で話した須勢璃の祖「少彦名命(すくなびこな)」も高皇産霊尊に使わされた神でした。ハッキリしていることは、八咫烏の子孫が葛城の守護者(国造)となっていること twitter.com/AyatoFumitsuki…

2023-04-02 18:00:02

日向家ルーツ考察

文月彩人 @AyatoFumitsuki

八咫烏のモデルとなっている人物(一族)は、神武東征の折、高皇産霊尊に使わされ、日向の曾(かつて)の峰に天下り、大和の葛木山に至りて、神武を導き八咫烏に化身したと云われています。そして、長髄彦に勝利するわけです。日向の曾の峰…八咫烏に化身…って、どう見ても日向一族の仕業だと思いませんか pic.twitter.com/8dczIRSsFT

2023-04-02 19:00:01
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文月彩人 @AyatoFumitsuki

日向一族と犬神一族の活躍により、神武東征は成功。橿原に都を建設します。両一族は、神社の狛犬が如く、橿原への道を挟み込むように守護します。日向一族は葛城山の麓に、犬神一族は風の森を越えた先の巨勢に、それぞれ居を構えた。日向が守る地には高天彦神社があり、御祭神は高皇産霊尊となっている pic.twitter.com/xAh1nJuHgd

2023-04-02 19:30:00
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まとめたひと
文月彩人 @AyatoFumitsuki

Penny Bloodを全力で応援するピヨピヨ団所属のインヘリター|Penny Blood プロジェクト支援のため、Penny Blood考察と関連作のShadow Hearts考察を行っています。史実や神話に沿った現実感のある考察を目指しています。考察ツイートは週末につぶやきます

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