辺境伯にある提案をするフェリクス。まだ終わらない。
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まさむね♂♂🔞big 🍆 justice @ingsevens

「一緒に死のう、手を繋いだまま3」 かつて、フェリクスと死の行き着く先について話したことがある。あれはグレンが死んだ頃だった。 彼にとって死とは無の世界。 意識が深く闇に沈み、肉も骨も何も朽ち果ててこの世に残るものは何もない。

2020-01-20 12:25:23
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眠りに落ちた後にそのまま意識が戻らぬことと同じだと話していた。 たとえ肉体があっても、意識がなければ死んだ事と変わらないとも。 俺たちは若い頃、戦場に出れば死と隣り合わせだった。 意識がなくなった瞬間肉塊になり、命の焔が消える。 そんなことは初めて戦場に出て人を突いた時に思い知った。

2020-01-20 12:26:00
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時々、俺はロドリグ様が亡くなられた時の事を思い出す。 フェリクスは骸のないグレンの死を受け入れず、ロドリグ様の言葉に傷つき長い間歩み寄ろうとしなかった。 「彼は騎士の誇りを胸に逝ってしまった。彼にとってそれは幸せだったのだろう」と星のテラスでフェリクスは俯きながら話していた。

2020-01-20 12:26:44
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「父上はファーガスの王都に再び足を踏み入れる事なく死んだが、 ディミトリが覚醒することを、自らの死で奴が変わると今わの際に確信したのかもしれない。 薄れゆく意識の中でまだ見ぬ王の凱旋を予感したんだろう。あの死に際の安らかな顔を見たら俺自身の使命とは何かと…問わずにはいられない」

2020-01-20 12:28:07
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そう打ち明けたフェリクスは泣いていた。 もしかしたらフェリクスはフェリクスなりの騎士のあり方をあの時見つけられたのかもしれない。そしてフェリクスはあんなに嫌がっていた騎士として爵位を継ぎ、王に仕えた。 生きる意味を見出したのだろうか。

2020-01-20 12:28:08
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自分の使命を、生きる意味をそれすらも知らずにフェリクスが戦場の露に消えずに済んだのは彼の父親の死の功績の1つであると思っている。

2020-01-20 12:28:08
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シルヴァンは自室の椅子に深く座り、先日の病状の告白からこの数日間の事を目を閉じて反芻していた。 フェリクスは俺を苦しみから解放する術を考えてくれている。同時にゴーティエの領内が混乱しないようにと色々と手を回してくれている。

2020-01-20 12:30:04
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寝所での彼の献身も続いていた。他の者には任せられないと常に寄り添い、彼は俺の背中を優しく抱いた。 「最期まで胸の痛みに耐えて死ぬ必要はない。死ぬ時は俺がお前のそばにいて最後を見届ける。」 そして、あいつは普段と変わらぬ声色で俺の死神になってやると介錯を申し出てきた。

2020-01-20 12:30:04
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フェリクスにこの世との線を断ち切ってもらえるなら…。地獄への扉を笑顔で開けてゆける気がした。そして俺はそれを快諾した。 「死ぬのはいつがいいか?」 「フェリクスのやりたい時で。」 「この世の未練は?」 「おまえだけ」 「そうか」 そんな会話を淡々として後は彼に全てを任せた。

2020-01-20 12:31:13
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季節は秋になろうとしていた。 俺はフェリクスに誘われて屋敷の庭に出ていた。 秋の朝の涼やかな空気が頬を撫で、秋の訪れを知らせる。 空には雲一つもなく、薄い青が水のように澄み切って輝いて見える。庭園にある白い薔薇の花は小柄で綺麗で清楚でまるでフェリクスのようだと思い

2020-01-20 12:33:27
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俺が庭師に植えさせたものだ。 フェリクスと会えないときはここに来て、よく読書をしたものだ。夏は薔薇のアーチが日差しを遮り、その影で心地よい空間を作ってくれた。 初夏にはまた大輪を咲かせて俺を癒してくれるだろう。…いや、もう、それは考えはすまい。

2020-01-20 12:33:27
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ああ、この薔薇ともお別れだな。 「長い冬に備えて領内の備蓄の管理をしないとな」と俺の横に座るフェリクスに話しかける。 そうだなと彼はそれだけ答えると白い薔薇に顔を寄せて匂いを嗅いだ。 美しいものと美しいものが触れていると息を飲む。

2020-01-20 12:36:04
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お前も嗅いでみろと彼は無造作に薔薇の首をポキリと折り、俺の鼻に近づける。 甘くむせる香りが鼻から奥へと流れる。眩暈を誘うような刺激に目を瞑る。 目を開けてフェリクスのほうを見ると少し笑っていた。

2020-01-20 12:36:05
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バラを持つ手に目をやると、指には赤い潜血が滲んでいる。 俺は反射的にフェリクスの手首を掴むと引き寄せて指を口に含んだ。薔薇はゆっくりと地面に落ちてゆく。 俺が彼の指を吸っている間、彼は長い睫毛で縁取られた瞼を伏せて平気だと小さく呟いた。

2020-01-20 12:36:05
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ああ、今死んでしまいたい。俺はそう願わずには居られなかった。

2020-01-20 12:36:05
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以前の。また終わらなかった…。次で最後だ。 Felix of the image of this story. Forties Let’s Die Together, Holding Our Hands 一緒に死のう、この手を繋いだまま 英語 twitter.com/ingsevens/stat… twitter.com/ingsevens/stat… 日本語 min.togetter.com/1LVAK1m min.togetter.com/41AZfYp

2020-01-20 12:41:45
まさむね♂♂🔞BIG DICK JUSTICE @ingsevens

Let’s Die Together, Holding Our Hands This is a story about Silvix in their forties. One day, Sylvain suddenly collapsed. At first he thought it was from all the hard work and stress, but he coughed up blood as well. He decided to see a doctor in secrecy.

2020-01-13 13:37:49
まさむね♂♂🔞BIG DICK JUSTICE @ingsevens

Let’s Die Together, Holding Our Hands part 2 Several moons passed since then. Sylvain’s body weakened day by day, with increasing frequency of him coughing up blood.

2020-01-14 19:03:45