第126回深夜の真剣140字60分一本勝負

カワノ @uuummmm501

お題/「香水」「コーヒー」 #深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite pic.twitter.com/OhfxNMJWyK

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花滝ちかる @chikaru_toka

降り止まない雨に感謝した。君が、この部屋に留まってくれるから。 湿気を帯びた空気に、君が密やかに１滴だけ纏うくちなしの香水が仄かに香って、僕は好きなコーヒーを淹れることもせずにいたかった。 ああ、でも、明るくなってきた空に。君は言った。 「帰りたくないわ」 世界で一番愛おしい我が侭。

えいぺーる @Apple_Apels

「これでいいかな？」 ぽかぽかと日差しが暖かい今日この頃。友人を誘って私の店に来た。さしずめその子のお話を聞くために誘ったようなもの。暖かいコーヒーと純白のクリームに赤色を主張するイチゴ 向かい合わせになりながらその子はケーキを頬張り耳をぴょこぴょことご機嫌だ 「お話しようか。」

KTQ @wholiveo

７月の梅雨寒で、降りやまない雨。でも雨具を持つ気は起こらず。風が吹けば傘も飛ぶ。風邪を召そうが身軽で歩いた。 カラン。「ずぶ濡れね、一番近い席に座って」「掃除が楽で済むからかい？」「それとも少し絞って入り直す？」「ホットコーヒー」 ああ、暖けぇ。「どこ行くの？」「行けるところまで」

夢夜 @ruya_reve

#深夜の真剣140字60分一本勝負(@140onewrite ) #140字小説 慣れないこと。 pic.twitter.com/J8NuM7qRwB

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夢夜 @ruya_reve

#深夜の真剣140字60分一本勝負(@140onewrite ) #140字小説 贈り主は pic.twitter.com/A0UZTiAkJz

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月並海🌔繁忙期が終わるまで休眠 @badED_

その街には雨の降り止まない丘があった 観光で訪れると雨宿りをする女性がいた 話が弾み、暗かった彼女の表情も次第に明るくなった 別れてから徐に振り返ると彼女はおらず、1本の百合の花が咲くだけだった 後日、丘の雨は止んだ もしかしたら、あの雨は来ぬ人を待ち続ける彼女の涙だったのかもしれない

うたこ💉 @utako_st

#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題「香水」 開催ありがとうございます。 pic.twitter.com/u4IXgT77GF

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あすか（オタク名sutella） @kagikiri0321

雨が地面を激しく叩く音で目が覚めた。熱いコーヒーが出来上がるのを待ちながらスーツに袖を通す。もうあれから数か月がたつというのに彼の残り香がツンと鼻をかすめる、かき消すように体にちりばめる柑橘系の香水にも。失った愛は大きかった、それに今更気が付いたかと灰色の雲が嘲笑しているだろう。

秋月蓮華 @akirenge

雨が降りやまない。今年の梅雨はいつ開けるのか 分からないという彼女の部屋で雨宿りをしつつ、入れてもらったコーヒーを飲む。 「待たせていいの？」 「いいんだ。カフェで休むとは言ってある」 「馬鹿」 かぎなれた香水の匂い。彼女がブルーベリータルトを持ってくる。休憩だ。嘘は、言っていない。

松岡 9JIRA @aoarup

○喫茶店 　　依田が席に座り、貧乏揺すり。 依田「行きたくない。先方にどう謝ったら」 　　店主がテーブルにカップを置く。 店主「店主のきまぐれブレンド」 依田「ミルクと砂糖は？」 店主「飲みな」 　　依田、コーヒーを飲む。 依田「何！苦っ！」 店主「苦みは必要だ。コーヒーにも仕事にもな」

RAY/※※※ @growler_ray

降り止まない雨の中、私は様々なものを感じる。 冷たさ、悲しさ、寂しさ。心まで冷えきりそうな、寒い寒い感情の数々を。 けれど、雨が呼ぶのは本当にそれだけなのだろうか。 注ぐ音は心を洗い、雫は流れる涙を冷やして覆い隠してくれる。 ほら、そう考えてみれば、降り止まない雨も悪くはないだろう？

ケンタシノリ＠童話＆小説書き屋さん @kentasinori

わしがカバンから取り出したのは、会社の帰りに買ったばかりの香水である。部屋の中へ入ると、冷蔵庫から出してきたおつまみを片手にビールを飲むことにした。そんな時、コーヒーカラーの『乾杯しよう！』がラジオから流れてきた。その歌詞は、サラリーマンの哀愁と明日への希望を抱かせるものがある。

ポッキー(山口絢子)@低浮上多し🙇 @sorapoky

降り止まない雨。カフェで、コーヒーを飲んでいる。覚えのある香水の匂いに、そちらを見た。記憶の中の人物とは、似ても似つかぬ人。そのことにホッとしながらも、私は席を立った。あれだけ好きだった香りも、今となれば辛いだけ。雨に濡れるほうが、ましだわ。カランコロン。ドアベルはサヨナラの音。 pic.twitter.com/Dn3AeBSmVN

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はごろもとびこ＠低浮上気味 @peeUsausa

あの人は香水をつけない人だった。毎朝起きると隣にいて、カフェオレと濃いめのブラックコーヒーを並べ身支度をした。ベッドが広くなってからもう半年も経つのに、いまだに私はコーヒーを上手く飲めないでいる。舌にこびりつく苦みが、あなたの温もりを呼び覚ます。早く、早く、私の中から出ていって。