今回のドロップアイテム、ティラミスミートと空目したのは弊ソロモン王だけではないはず…多分 #メギド72 pic.twitter.com/sIc3afILnY
2019-11-23 14:17:34#いいねされた数だけ持ってるけど使ってないメギドの話をする いいねがつかなかった場合はティラミスミートについて語ります
2019-11-27 13:52:23#ティラミスミートについて語る 「ティラミスミート交換所、っていうのを見かけたんだ」 それは魔を統べる少年の一言から始まった
2019-11-28 16:47:26#ティラミスミートについて語る その一言を聞いたいつものメンバー達の反応は様々であった 「何だそれは」と言う戦士 「へぇ」と興味深そうに目を輝かせる吟遊詩人 「…何ソレ。聞いたこともない」と半目で訝しげに聞く人魚
2019-11-28 22:03:35#ティラミスミートについて語る さらに人魚は続けた 「アンタ、寝ぼけてたかヘンなキノコでも食べたんじゃない? いっぺん、解剖医に頭見てもらったら?」 辛辣な物言いに少年は「ちょっとぉ!?」と抗議する横で、 「え〜、ナイショでキノコ食べたの? ズルイズルイ!」と鳥頭は平常運転である
2019-11-29 16:47:41#ティラミスミートについて語る 「しかし本当に見間違えたんじゃねぇのか? 今開かれてる交換所は確か…」 「テイスティミート! ウマイ肉だよな!」 歴戦の傭兵と猪突猛進の少年が魔を統べる少年に問うたが、ハッキリとした否定が帰ってきた
2019-12-01 22:31:06#ティラミスミートについて語る 「いや、見間違いじゃないって! ちゃんと一文字ずつ声に出して読んでみたし、交換所の人と話したんだよ!」 「何でそこまでしてるの…バカなの?」 人魚は最早呆れ顔である 「それで…何を話したんですか?」 悪魔ハンターは続きを促す
2019-12-01 22:32:22#ティラミスミートについて語る 「いや…単純にティラミスミートって何ですか、って聞いたんだけど…」 「だけどだけど?」 『そんなのも知らんのか! このど素人が!』 「…って怒られて閉め出された…」 「ひっでぇ!」 「何という悪…!」
2019-12-01 22:45:24#ティラミスミートについて語る 「いや、悪ってほどではないと思うけど…」 魔を統べる少年は多様性を謳う軍団の王であるためか、多少理不尽な行為でもさらりと流してしまう 「…で、そのまま帰ってきたのかい」 吟遊詩人は良くも悪くも器が大きいな、と少年の事を考えながら問う
2019-12-04 20:10:56#ティラミスミートについて語る 「本当は、時間を置いてからもう一度見てみようと思ってたんだ。で、先にゴルドショップの方に行ってから戻ったら、交換所自体が無くなってたんだよ…」 「何だと?」 「ちょうど切り替えの時期だったのでしょうか…」 歴戦の傭兵と悪魔ハンターは首を傾げる
2019-12-04 20:13:08#ティラミスミートについて語る 「だから余計気になってさ…誰か知ってるかな、と思って話したんだけど…」 「聞いたこともないな…」 「今まで何度かゴルドショップや他の交換所には行ってるが、ティラミスミートってやつは見たこともねぇな」 「そもそも、ティラミスミートとは何なのでしょう…?」
2019-12-05 11:26:06#ティラミスミートについて語る 謎は深まるばかりである 「ミートって言うくらいだから肉なんじゃね?」 「新種のキノコだよきっと!」 「それはない」 キッパリと否定する吟遊詩人に向かってヒドイヒドイ!と身体をポカポカ叩く鳥頭
2019-12-05 14:24:14#ティラミスミートについて語る 「…くだらん。俺はポータルの警護に行くぞ」 「気にはなりますが、私はこれから食事当番がありますので…」 「付き合ってらんない…。海に行ってくる」 一方、目的がある者、興味がない者はそれぞれ三々五々に解散して行った
2019-12-05 14:25:13#ティラミスミートについて語る 「おやおや、こんな所で立ち話とは珍しいねぇ〜」 そこに入れ替わりでやってきたのは、眠たげな顔で食材が山のように詰まった籠を運んできた女性 「おや、今日はキミも食事当番かい?」 「ヒャッホー! 超ラッキーじゃん!」 女性は返事の代わりなのか大きな欠伸を一つ
2019-12-05 16:24:09#ティラミスミートについて語る 「そうだ! ティラミスミートって知らないか?」 魔を統べる少年が閃いて問うと、女性は眠たげな目を少し見開いて 「へぇ〜、よく知ってるねぇ」 と感心しながら、また欠伸を一つ
2019-12-05 16:25:45#ティラミスミートについて語る 「美味しいよねぇ、アレ」 と欠伸が終わらないうちに、むにゃむにゃと答えたものだから皆の間に一瞬沈黙の間ができた 沈黙のあと、広い空間に驚愕の声が響き渡る
2019-12-05 16:26:57#ティラミスミートについて語る 「知ってるどころか、食べたことまであるのか…!?」 「流石王都屈指の料理店の店長…!」 「それってどんな物なんだ!?」 「めっちゃ美味い肉なのか!?」 「キノコ、キノコは!?」
2019-12-05 16:27:34#ティラミスミートについて語る 皆が矢継ぎ早に問う中、女性は慌てず騒がずまたひと欠伸 「…えーと、みんな、知らなかった?」 「実は…」 小首を傾げる女性に、魔を統べる少年は今までの経緯を話した
2019-12-05 22:43:20#ティラミスミートについて語る 「…あー、成る程ねぇ。それじゃ気になって仕方ないよねぇ」 女性は頬を指でかきながら、うーん、と少し思案する 「まず、ティラミスミートが何かって言われるとー、料理名…って言うのが近いかな」 「近い…?料理じゃねぇの?」 素直に疑問をぶつける猪突猛進の少年
2019-12-05 22:45:50#ティラミスミートについて語る 「まず、ティラミスっていう語源が、西の海辺りの言葉で『私を元気付ける』っていうらしいんだ」 更に女性は続ける 「もともとこの名前、とある美食家が有名な出張料理人に作らせた肉料理にいたく感動して、勝手に付けたみたいなんだよね〜」
2019-12-05 22:46:32#ティラミスミートについて語る 「有名な…」 「出張料理人…」 ここで5人は、先日戦いを共にしたとある人物の顔が思い浮かぶ 不遜な物言いで、あの魔を統べる少年ですら扱いに手を焼いていたのは記憶に新しい
2019-12-05 23:05:04#ティラミスミートについて語る 「で、そこから美食家は色んな人に自慢するけど、どんな料理かは言わずに、出張料理人の肉料理を食べれば分かる、としか言わない。それに、出張料理人も客によって素材、調理法を変えるから食べる人によって全く違う料理が出でくる」 「…ということは…」
2019-12-05 23:09:03#ティラミスミートについて語る 「ティラミスミートっていうのは、その人にとって一番美味しい、とても元気が出てくる肉料理…というのが正解に近いかなぁ」
2019-12-05 23:10:47#ティラミスミートについて語る ここで5人は感嘆のため息をする 「成る程な…」 「さっき、君は美味しかったと言ってたけど、実際に作ってもらって食べたのかい?」 吟遊詩人が尋ねると、女性は欠伸をしながら首を横に降る
2019-12-05 23:39:53#ティラミスミートについて語る 「私はたまたまその場に居合わせて、後学のために少し味見させてもらっただけ〜。名前と由来を知ったのはずいぶん後だよ」
2019-12-05 23:41:24#ティラミスミートについて語る 欠伸で出てきた涙を拭いながら続ける 「食べた人によって料理の定義が違うもんだから、美食家の間でもお互いに勘違いしたまま話しちゃってることもあるんだってさ〜」
2019-12-05 23:42:20#ティラミスミートについて語る 「じゃあ、交換所は一体なんなんだ…?」 「これは、あくまで私の憶測なんだけど…、美食家の人達って意地っ張りな人、自慢したがりな人も少なくないんだよね。あと、さっき話した通り勘違いしてる…人。」 話している途中でも欠伸は止まらない
2019-12-05 23:43:18#ティラミスミートについて語る 「たぶん交換所にいた人、ティラミスミートについての情報がほしかったんじゃないかなあ…」 ───情報交換所。
2019-12-05 23:44:36#ティラミスミートについて語る 「…なんか…一気に気が抜けた…」 「なーんか納得いかねぇ…」 少年同士で向かい合ってウンウンと唸る 「でも、謎が解けて良かったんじゃねぇか? 俺はスッキリしたし飯時まで酒飲ませてもらうぜ」
2019-12-05 23:45:40#ティラミスミートについて語る 「俺もそうしようかな…。話としては面白かったけど、歌のネタとしてはちょうと使いづらいな」 そう言って2人はバーカウンターのあるホールへ続く道へと足を向ける あんまり飲み過ぎるなよ!と魔を統べる少年は遠ざかる2つの背中に一声かけた
2019-12-05 23:46:14#ティラミスミートについて語る 「あらあら楽しそうじゃない」 突然、背後からスッ…と白銀の鎧に身を包んだ女勇者が声をかけてきた 「おー! 伝説の勇者様じゃん!」 「サンダー様だー♪」 「…あまりその名前では呼ばないでもらえるかしら…」
2019-12-06 09:09:58#ティラミスミートについて語る 猪突猛進の少年と鳥頭がもてはやすのを気恥ずかしそうにする女勇者 名を名乗らなかっただけで、ここまで大きな伝承になってしまい、今でも後悔しているとは本人の弁である 「…いつからいたんだ?」 「君がティラミスミート交換所を見たって話している時からよ」
2019-12-06 09:10:39#ティラミスミートについて語る 「ずっといたのかよ!」 おいおーい!とツッコミが入るも、女勇者は気に留めず続ける 「だって…美食家には有名なあのティラミスミートよ? 俄然気になるじゃない…!」 「と言うことは、知ってるのか? ティラミスミート」
2019-12-06 09:13:00#ティラミスミートについて語る 「私も聞いたことがあるだけで、口にしたことはないのよ…しかも」 女勇者はガッと魔を統べる少年の両肩を掴む 「創始者があの伝説の出張料理人…そして彼はメギド」 あっ、これは嫌な予感がすると少年が思った時には遅かった
2019-12-06 09:13:44#ティラミスミートについて語る 「奇しくも今は魔宴の時期…もう喚ぶしかないわね!!!」 「いや、もう召喚はしてるから時期が来れば応えてくれると思…」 「喚ぶしかないわね!!!!!」
2019-12-06 09:14:54#ティラミスミートについて語る 最早単なる食いしん坊へとなってしまった女勇者は、少年をくるりと方向転換させ、有無を言わさず凄まじい力で召喚の間へ続く道へと押していった えぇー…と困惑しながら押される少年に対し鳥頭は呑気に「ガンバガンバー!」と声援を送った
2019-12-06 09:15:46#ティラミスミートについて語る 嵐の如き食欲の力だねぇ、と籠を持った女性は重い瞼と戦いながら呟く 「さて…お二人さん、もしこの後暇だったら手伝ってくれると助かるなぁ」 何だったら、お礼にティラミスミートを付けようか? といたずらっぽく笑う女性
2019-12-06 09:17:03#ティラミスミートについて語る 「やるやる! ヒャッホー! 肉肉ー!」 「ハイハイ料理長! アタシはキノコが良いですっ!」 俄然やる気になる猪突猛進の少年と鳥頭は我先にと調理場に向かっていった
2019-12-06 09:17:58#ティラミスミートについて語る あの2人が出張料理人を喚べるかは運次第だか、成否に関わらずティラミスミートを用意してあげようかな、と女性はふと思い立った 何せ、ついこの前も出張料理人の絶品シチューを食べ損ねた、と嘆いていたのである
2019-12-06 09:19:27#ティラミスミートについて語る ただ、アジトのメンバーにバレると後々面倒な事になるので、こっそり自分の店で食べさせねばならない 魔を統べる少年は最近香辛料を使った料理が好みのようだから、鶏肉をスパイスにつけこんで、粉をまぶして油でからりと揚げたものを
2019-12-06 09:20:22#ティラミスミートについて語る 女勇者は意外にもシンプルな味を好むので、上質な薄切り肉をバターと塩胡椒で炒めて、仕上げにレモンを搾ったものを 2人の驚く顔を想像しただけで、ふふっと笑みがこぼれてしまう
2019-12-06 09:21:55#ティラミスミートについて語る 魔を統べる少年は休む間も無く東奔西走しているし、もうすぐ軍団を立ち上げた記念日も近い たまには内緒で甘やかすのも良いんじゃないかな、と女性は思った
2019-12-06 09:22:40#ティラミスミートについて語る ものぐさな性分が出でくる前に、こっそり準備をせねば 「…その前に、目の前の戦場の事を考えなきゃねぇ…」 そう独りごちて、女性はのんびりと調理場に向かっていった おしまい
2019-12-06 09:23:14