長い長い過去ログ集⑦。全50話。 全キャラ含めてのまとめ過去ログ第7弾の【第七章】です。 いよいよ始まる本格的商品販売。それに伴う出品。 炸裂するララ娘さんの知識と、それに反発するアウラ娘さん。 二人に挟まれる猫娘さんの気苦労とは? 続きを読む
0
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「私!ふっかーつ!」 トタトタと階段を駆け下りる足音と共に、 地下工房にララ娘さんの声が響き渡る。 「留守…ですかね?」 しかし、そこには人気の無い工房があるだけ。 だが、工房の奥には以前無かった扉が一つ。 不審に思いながら中を覗き込むと、 何やら衣装棚を弄る二人の姿が。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/zpiUIjbIXz

2020-10-20 17:12:00
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「箱に仕舞わないと埃が付くだろ?」 「入れると見分けつかなくなるし」 どうやら箱に仕舞っておくかで揉めてるらしい。 そっと二人の後ろに座るララ娘さん。 そんな二人のラフな格好を眺めながら彼女はふと気付いた。 …このローアングル。 実は爺の言う絶景という奴なのではないかと。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/2yJac3NeZa

2020-10-20 19:24:00
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「あれ?もう熱は良いのか?」 背後のララ娘さんに気づく猫娘さん達。 「いやー眼福眼福って感じですね」 ニンマリと満足気に笑うララ娘さん。 「…何言ってんだ?お前」 猫娘さんが怪訝な顔をする。 「んふふ~♪」 意味深に笑うララ娘さんを見て、 アウラ娘さんだけは感付いた様だ。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/fq5l4LqyrA

2020-10-21 17:32:00
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「結局熱は?」 そっちが気になる猫娘さん。 「あ、大丈夫ですよ! 私が熱出してぶっ倒れるなんて、日常茶飯事ですから!」 自信満々に答えるララ娘さん。 「…まぁインは1日1時間までに制限されちゃいましたけど… まったく秘書の分際で…」 どこに突っ込めば良いか猫娘さんは悩んだ。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/qm4GG0wAIk

2020-10-21 19:48:00
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「では時間も無いのでサクッと」 そう言って、リムサの街中に繰り出すララ娘さん達。 「…別に買出しならワザワザ街に来なくても良くないか?」 ふと疑問が湧く猫娘さん。 「あぁ違います、そっちじゃないです。 目的地はこっちです」 そう言ってララ娘さんはリテイナー雇用NPCを指した。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/f1HRBqxxRF

2020-10-22 17:28:21
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「…リテイナーはもう2人づつそれぞれで雇ってるだろ?」 3人分で計6名も居る計算。 だが、ララ娘さんは即答する。 「いえ。それでは全然足りません。6人増やします」 「…倍にするって事か?」 「違います。各自6人追加で雇用して、3人分で計24名にします」 ララ娘さんは平然と告げた。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/0UmerQjRUz

2020-10-22 19:52:00
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「…いや、この数はやっぱおかしいだろ!」 実際に雇ってみて、 ずらりと並ぶリテイナーを見た猫娘さんは思わず突っ込んだ。 「…何言ってるんです。おねーさん。 商売はね…手数が全てなんですよ。手数が!」 やがて興が乗ったララ娘さんは、 整列したリテイナー達を前に演説を始めた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/wk0OyJlady

2020-10-23 17:12:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「良いですか?従業員の皆さん。 当商会の目的は、FC「CP」の商品による市場征服です! 怠惰に塗れたこの世界の市場に我々の手で鉄槌を! マーケットを…世界を我が手にです!」 ポカーンとするリテイナー一同。 そりゃそうだろう。 いきなり市場征服とか何言ってんだコイツ状態である。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/p5Iv6lwpB8

2020-10-23 19:12:00
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「屈辱です…」 リテイナー雇用カウンターの片隅で体育座りで落ち込む影が一つ。 「従業員のクセに、私の壮大な野望を嘲笑うなんて…」 どうやらリテイナー一同に大言壮語の馬鹿と大爆笑されたらしい。 どう慰めたモノかと思案する猫娘さんだが、 ララ娘さんの心はそんな柔では無かった。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/RmUAL2SwJJ

2020-10-25 21:19:09
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「…良いですよ。 良いですとも。吼え面かかせてやりますとも。 革細工のマスターといい、最近私を侮る輩が多過ぎます。 他の事ならイザ知らず。 商売のことに関して、私を馬鹿にするなんて… 吼え面どころか、泣いて懇願するまで後悔させてやります。 フフフ…」 魔王の心に火が点いた。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/VkjyYUBmPj

2020-10-24 19:24:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

街中の忙しげな雑踏の中、マケボの前に立つ二人。 「ともかく、習うより慣れろです。 布装備の生産はしっかり終わってますよね?」 「うん。もう全部仕上げてある。 素材の方も安いのは買い集めてる」 言われた事はきっちりとやってのける。 その堅実さに、ララ娘さんは満足気に頷いた。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/2PD9KGNgDw

2020-10-25 17:24:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「では、早速出品しちゃいますか。 布別・職別に分けて複数のリテイナーを使って出品して下さい。 コットン系ギャザ装備で1人みたいな感じですね」 「…値段は?」 「この市場の流れなら…コットンは3000、ベルベは4000、 リネンは5000辺りの値段設定で」 ララ娘さんは淀みなく答えた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/ZXO38q5NIr

2020-10-25 19:48:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「こんなモンか?」 出品状況リストを見せる猫娘さん。 「あぁ、出品は1種類につき1個のみに限定してください。 複数売りは在庫補充の頻度で対応します。 あと、必ず20gだけ値引きしてもらえます? 4000gなら3980gにするって感じですね」 次から次へと出る指示に、猫娘さんは舌を巻いた。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/KTlaYC5BLo

2020-10-26 19:10:53
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「…?20g程度の値引きにどう意味が?」 猫娘さんが疑問を差し挟むが、彼女は意に介さない。 「あと同じ値段でただ漫然と商品を並べるのは却下で。 他の出品と見比べて、常に最安値になるよう値引きして下さい。 20gでも安ければ、安い方が売れます」 ララ娘さんの容赦無い講義は続く。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/ljMU0HnMj0

2020-10-26 20:04:21
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

一つ一つ丁寧に相場や安値を探りながら値付けを続ける猫娘さん。 思わずため息をつく。 「これを一個一個全部やるのか?相当面倒だぞこれ…」 「面倒なのは当たり前です。 ここまで手間を掛ける。だからこその利益です 楽に稼ぐ方法なんてありませんよ」 ララ娘さんは当然の様に言った。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/ket1lYgoN3

2020-10-27 18:05:07
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「これでどうだ…」 げっそりとした顔で再度リストを差し出す猫娘さん。 ふむふむと検分するララ娘さんを尻目に、内心祈る様な心持ちだ。 正直、これ以上数字なんて見たくない。 「うん。良いですね。 では、残りのコットン・リネン系もお願いしますね」 彼女は笑顔で死刑宣告を告げた。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/ZNaPK2erp7

2020-10-27 19:24:00
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「さて、では時間なので私はこれで」 ララ娘さんは一礼すると、残りは任せて帰ろうとする。 が、視線がある一点で止まった。 「えーと…アレにはおねーさんの方で、教えておいてもらえます?」 指し示す先には犬と戯れるアウラ娘さんの姿が。 「…ア、ハイ」 ただ頷く猫娘さんであった。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/pXAXOabhdm

2020-10-27 21:05:22
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「あ、そうそう。 ダブロスとかって銘で出品されてる商品を見たら、 そこは出品しなくて良いです。 たぶん商会の人間だと思うんで。まだ早いです」 「…商会?」 ララ娘さんのその言葉に、猫娘さんは訝しげな顔をする。 「その辺りはまた明日」 謎の言葉を残しララ娘さんは去っていった。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/X1vWQhWAfX

2020-10-28 18:24:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「……商会か」 まぁ考えても埒はあかない。 帰宅して、じっくり値付け作業でも再開するかと、 アレこと、犬猫と戯れているアウラ娘さんに声を掛ける。 「ほら。帰るぞ! あと、そいつら持ち帰るのは無しな!」 心底残念そうな顔をする彼女を尻目に、 猫娘さんはさっさと踵を返した。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/uAnEnhfuzb

2020-10-28 20:00:51
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

FCハウスへの帰り道に、ミストの商店街についでに寄る事にした二人。 買出しを終え、夕陽に暮れゆく海を眺めていると、 猫娘さんが不意に切り出す。 「お前さ。ワザと聞かなかったろ。さっきのあいつの講義」 「…うん?」 夕陽を眺めたまま、顔も向けずにアウラ娘さんはすっとぼけた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/xKSkjNJJU8

2020-11-01 17:11:43
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「とぼけんなっての」 半ば呆れつつ猫娘さんは続ける。 「お互い嫌い合ってるんだか知らないけど、どうにかならないのか? やり難くて仕方ない」 「…別に嫌いじゃないよ?好きになれないってだけ」 この違い分かる?と言外に問うアウラ娘さん。 まったく分からない猫娘さんであった。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/oyFfJaBMjS

2020-11-02 17:24:00
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「それってどう違うんだ?」 「全然違うよ」 分からない猫娘さんに、ため息をつきながらアウラ娘さんが即答する。 「…どうにもね。 あの上から目線で押し付けてくるのが苦手というか嫌なんだよね。 お前そんなに偉いのかって言うのかな」 どこか拗ねた様な口調でアウラ娘さんは続ける。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/8u7yz0T7kW

2020-11-02 19:33:00
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「私は私なりに自分でやり方でやってるの。 なのに横からこれが正解だってネタバレして来るのがすごく嫌」 ララ娘さんへの反発が滲むアウラ娘さん。 「…お前、革細工のマスターにもそんな事言ってたよな?」 「アレは違うよ。あの人は普通に嫌い」 容赦なく嫌われてるゲヴァさんである。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/23WgGVjFeE

2020-11-03 17:18:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「…違いが分からん」 「んー…」 上手く伝えられずもどかしそうにアウラ娘さんは唸る。 「アレだ。【今は】好きになれないって言えば伝わる?」 「…あぁ、そういう事か。 嫌いは我慢出来ないほど嫌で、 好きになれないは慣れれば大丈夫って事か!」 ようやく猫娘さんは合点がいった。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/tDljwBMFuF

2020-11-03 19:24:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「そこまで前向きでも無いけど。 嫌いだったらそもそも私は近づかないし、近づけないでしょ?」 同意を求めるアウラ娘さん。 「まぁ何て言うかね。 商売も興味は無くはないし、教わるのも嫌ではないんだけど… 何かね。あの子から教わるのは癪に障るの」 苦笑しながら彼女は正直に言う。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/kY2t7Zr0w9

2020-11-04 17:30:09
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「まぁアイツ無駄に偉そうだし性格悪いしな。 気持ちは分からん事も無い」 さもありなんといった風情で、同じ様に苦笑して返す猫娘さん。 「私たちも十分性格悪いけどね」 更にニンマリと返すアウラ娘さん。 「違いないw」 なんだか可笑しくなってきて、二人はいつまでも笑い続けた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/E7O0XtaVoW

2020-11-04 19:50:37
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「でも、あの子商売上手なのは確かだよねぇ。 良くアレだけ考え付くなぁって感心しちゃう」 素直に感嘆するアウラ娘さん。 「しっかり聞いてんじゃんお前」 猫娘さんのツッコミ。 「耳に入っちゃうのは仕方ないんですぅー」 欄干の上を器用に歩きながら、彼女は涼しげに微笑んでみせた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/OacU8d6tZx

2020-11-05 17:22:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「で、実際どうすんだ?教えておけって言われてるが」 「別に良いよそれは。 せっかくだから私なりのって奴でやってみるつもり」 自信満々に返すアウラ娘さん。 「まぁ好きにやんな。 私は商人様のお手並みとやらを学んでみる事にするよ」 やがて、二人共それぞれ別の方へと歩き出した。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/sEnE4nKYb8

2020-11-05 19:36:00
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

一人FCハウスへと帰宅した猫娘さん。 「…あれはしばらく帰って来ないな」 なるようにしかならないのは分かっているが、 あの二人の関係に思わずため息が漏れる。 彼女は不安を振り払う様に、ヨシッと気合を入れると、 残りのコットン・リネン系装備の陳列を一つ一つ丁寧に始めた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/vdmaRXWuKk

2020-11-06 19:36:00
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

そうして、次々と猫娘さんが出品していくと、 ふと、いくつかの商品で度々見かける銘がある事に気づく。 「そういえば、ダブロスがどうとか言ってたな」 銘は確かに「ダブロス」と読めそうだ。 …コイツか。 どうやら、ララ娘さんが言っていた商会ことダブロスとはこの銘の事らしい。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/iCEVEikCXA

2020-11-07 16:58:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

調べてみると出品予定の1/3近くで、件の銘が確認出来る事に気付く。 だが、既に値付けしてる品も多く一々取り下げるのも面倒だ。 しかし、自信家のララ娘さんがワザワザ避ける指示をした案件。 これはきっと意味があるハズ。 「…商人様の言葉に間違いは無し」 猫娘さんは覚悟を決めた。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/qT66uiGCaJ

2020-11-07 19:22:44
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

そうして、いくつかの出品を取り下げ、 更にコットン系の出品作業を進めていると、それは起こった。 【4480ギルで出品したベルベティーン・ギャザラーキャップが売れ(ry】 突然現れるリテイナー出品物の販売ログ。 「お?売れたのか?」 喜ぶ猫娘さん。だが次の瞬間その表情は固まった。 #ff14 #爺譚 pic.twitter.com/hYVOfu8PrE

2020-11-08 16:58:08
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

【4280ギルで出品したベルベティーンワークグローブが売れ(ry】 【4480ギルで出品したベルベティーン・ギャザラータブレットが売れ(ry】 【4980ギルで出品したベルベティーンギャザラーサルエルが売れ(ry】 「ちょ…なんだこれ…」 次々と流れ続ける販売ログに、猫娘さんは恐怖を覚えた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/uEVWNUGp4s

2020-11-08 19:58:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「とりあえずどうすれば…そうだ。商品補充だ!」 3個づつ作ったので、まだ在庫は残っている。 急いでリテイナーを呼び出し、先ほど売れた商品を補充する。 が、その最中にまたログが増える。 【2980ギルで出品したコットン・クラフターダブレットが(ry】 猫娘さんは泣きそうになった。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/m87YCENYTw

2020-11-09 17:04:02
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

【2780ギルで(ry】 【4480ギルで(ry】 【4280ギルで(ry】 【4980ギルで… まるで、壊れたプリンターの様に続々と吐き出される販売ログ。 「マズイ。このままだと在庫もすぐ尽きるぞ…」 追加の在庫を作るべきか、陳列の補充が先か。 が、猫娘さんが考えてる間にも販売ログは増え続ける。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/25YOAyHeK1

2020-11-09 19:58:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

やがて猫娘さんは考える事に疲れ、 寝室のベッドへと倒れ込んだ。 「…って、違うだろ!」 が、すぐさま飛び起きてセルフ突っ込みを入れる。 「売れてるって事は私の商品を欲しがって客が居るって事だろ! 寝てどーすんだ私!」 彼女は即座に着替えると、生産した端から陳列していった。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/qoPZlIkbhe

2020-11-10 17:50:44
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「私さんじょーーう!」 ドギャーンと効果音を響かせ、 颯爽と地下工房に登場するララ娘さん。 だが、ベンチチェストに佇む人影は何の返事もして来ない。 「…って、おねーさん…?」 不思議に思い、近づいて覗き込むと、 そこには真っ白に燃え尽きた猫娘さんが虚ろな目で佇んでいた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/6HXKYQXiMe

2020-11-10 20:33:40
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

さて、せっかく脱線したので、 ここいらでおっさん2匹こと、 忘れられかけた親父と爺の様子はどうなっているかと言うと… 親父は例によって例のごとく、 メインクエそっちのけで、樵道に走っていたワケだが。 結果、黄昏ていた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/O1Tz0KeLCT

2020-11-11 17:22:50
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「イベントとはいったい…」 地面に座り込み、ぶつくさと呟く黄昏親父の憂鬱とは何なのか。 そんな親父の足元には、紙切れが一枚。 【降神祭:東方より来るは亥奉行に猫奉行?   リムサ・ロミンサ上甲板:亥奉行にて】 …どうやらこの男、 またもやイベントに行けなかったらしい。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/pW38rK74Z8

2020-11-11 19:24:00
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

夏の紅蓮祭は、 飛空艇の搭乗を断られリムサに行けず断念。 守護天節は、 サスタシャに挑む者クエを終わらせてないとダメと即答で却下され。 冬の星芒祭は、 リズム感が無さ過ぎて、失敗とブーイングの嵐で沈没。 そう。この男。 目下、イベント4連続爆死街道を驀進中なのである。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/Ju0zNMRaYP

2020-11-12 17:24:00
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

かくして、リムサに行けない病で降神祭も爆死した親父。 彼は一人寂しくグリダニアの街中をとぼとぼと歩いていた。 すると、どうにも街中が騒がしい。 「…これはもしや?」 祭りの予感に喜び勇んで彼は駆け出すと、 ヴァレンティオンデーで賑わうミィ・ケット野外音楽堂に滑り込んだ。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/VnpmWyUjjG

2020-11-12 20:00:02
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

だが、駆け寄った親父に無情な一言が告げられる。 「受注するには、クエスト「サスタシャに挑む者」をコンプリート…」 「…ぅ…ぁぁぁぁぁああああぁっ!」 声にならない叫びを上げ、親父は会場から飛び出した。 シーズナルイベ5連敗。 もうやめて! とっくに親父のライフはゼロよ! #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/YmzfOCQoTW

2020-11-13 16:58:00
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

賑やかな街中を飛び出し、 降り出した雨の下、親父は森へと走る。 「そんなに…そんなに…! そんなにメインクエストが大事かよ!」 だが、その声に答える者はいない。 降り頻る雨の中、彼の血を吐く様な慟哭だけが森に響く。 良いからはよメインクエやれやという皆のツッコミと共に。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/HP2OEK9BHv

2020-11-13 19:58:00
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「…販売ログが延々と攻めて来るんだ」 燃え尽きた猫娘さんが憔悴しきった顔で呟く。 「…もしかしてマジメに補充してたんですか? 並べた分が売れてれば十分かなーと思ってたんですが」 当然の様にララ娘さん。 「…早く言えよ。 明方まで補充してたんだぞ…」 …ほぼ徹夜だった模様。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/mY5Iuo5qwX

2020-11-14 17:54:49
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「とりあえず、マケボ前に行きましょうか。 売上とか市場の状況とか確認したいんで」 外に行こうと促され、ララ娘さんと外に出る猫娘さん。 ずっと地下の工房に篭っていた所為か、日の光が眩しい。 「あー…工房に篭りっぱなしはヤバイな…」 思わず立ち眩みを起こす猫娘さんであった。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/nDnVAkjEFY

2020-11-14 19:58:00
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「ふむふむ…」 マケボ前に辿り着くと、ものすごい勢いでウィンドウを開くララ娘さん。 「おねーさんは素材の買出しやっておいてもらえます? 必要な素材はそちらの方が詳しいと思うので、 格安品でも探してみて下さい」 次々と視線を動かしながら、彼女はこちらを見向きもせずに言った。#FF14 #爺譚 pic.twitter.com/MthEOJaRPN

2020-11-15 19:00:25
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

言われた通り、格安そうな素材をマケボの素材一覧から探していく猫娘さん。 「…こう、短時間で安いか否か見極めるコツとかあったりしないのか?」 ふと、そんな便利なコツが無いかダメ元で聞いてみる。 「うーん…ルーチンワーク化すれば簡単ですね」 あるのかよ。 猫娘さんは驚いた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/SAun1kv8aY

2020-11-15 20:03:54
拡大
拡大
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「この値段以下なら割安と決めて、個数問わず即買い。 以上ならすぐ次の品へ移るっていう風に、決め打ちすると早いですよ」 「…例えば?」 「ダイアマイトウェブなら100以下なら即買い。 金属系だったらシルバーインゴットなんかは500以下なら即買ってOKです」 ララ娘さんの言は続く。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/4z7Q6nFryr

2020-11-16 17:24:00
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「値段の数字だけ見て、機械的に次々買っちゃえば良いんです。 もちろん事前にこの値段以下なら割安だとか、 各素材ごとの採算ラインは暗記しておく必要がありますけどね」 自分はそんなのとっくに暗記済みですと言わんばかりに、 ララ娘さんはこちらを向くとニコリと笑ってみせた。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/9fsJ16yni9

2020-11-16 20:31:14
拡大
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

「いやその採算ラインを見極めるコツが知りたいんだが…」 聞きたいのはそっちと猫娘さん。 「それは教えられるモノじゃないですね。 私からすればコツも何も、見れば分かるじゃないですか。 としか言えませんもの」 ララ娘さんの言葉に、分かるかそんなのと猫娘さんは内心突っ込んだ。 #FF14 #爺譚 pic.twitter.com/DX2cCLL6v4

2020-11-17 19:36:00
拡大
0
まとめたひと
IkuS@FF14:雑煮処 @IkuSFF14

◇FF14の某Durandal鯖メインの群像劇型RP物語の裏話&回想アカとかいうキワモノです。◇フフリとニヤけたらめっけもの。それが当更新の目当てでございます。 ◇無言フォロー等もお気軽に◇RT用アカは@IkuSFF◇本編物語専用タグはこちら⇒#爺譚◇ARK編専用タグはこちら⇒#ARK爺記◇© SQUARE ENIX