1 朝6時。 理:はぁ…はぁ…んっ…○○! ホォホォッ… キジバトの鳴き声と隣で喘ぐ妻の声で目が覚めた。
2022-03-15 21:38:142 ○:理佐…おはよう… 理:はぁ…○○…はぁ…おはよう… ○:朝から元気そうだね? 理:いっぱいイッちゃった…へへ… 恍惚とした表情で報告してくる妻。
2022-03-15 21:38:143 おかしいな… つい数時間前、僕は妻と…シたんだけどな… まさか… 妻は、僕では満足出来な… 理:やっぱり、1人でするよりも○○との方が気持ち良い… そう言う訳ではなさそう。
2022-03-15 21:38:144 理:でも、沢山濡れちゃった… いつものごとく、シーツには大きなシミが出来ていた。 ○:水飲む? サイドテーブルに置いてあったペットボトルを手渡す。 理:私に水を飲ませて、さらに濡らそうとしてる…
2022-03-15 21:38:155 ○:そんな訳あるか! こっちは、善意で心配してるんだ。 隣に出来たシミを見て、1つ気になったことを尋ねてみる。 ○:理佐は毎日のように…その…何をネタにしてる訳…? 理:えぇ…そんな意地悪な質問されると…濡れちゃうよぉ…
2022-03-15 21:38:156 モジモジ恥じらう妻。 うむ… 今日も朝から可愛い。 理:えっとぉ…○○の寝顔とか…匂いとか…あとは、思い出とか… 意外な答えが出てきたな。 ○:思い出? pic.twitter.com/MHvsPyEgAM
2022-03-15 21:38:177 理:○○と出逢った時、初デートの時、付き合い始めた時…頭の中で思い返して、妄想して…色々と捗っちゃうんだよね… それを聞いて、僕の中の妻に対する愛らしさが爆発した。 理:わっ…ちょっ…○○?濡れちゃうよぉ… ○:ハグしたぐらいで…我慢してよ。 理:うぅ…
2022-03-15 21:38:188 ○:大好きだよ? 理:私も…しゅき…はぁ…しあわしぇ… スー…ハー… 理佐…ハグに紛れて僕の匂いを嗅いでるな… 理:ところで、私と初めて逢った時のこと…覚えてる? ○:そりゃあ、もちろん。忘れる訳ないよ。
2022-03-15 21:38:1810 僕が運命の相手と出逢ったのは、大学1年生の春だった。 入学式を終えた次の日。 桜の花びらが風に吹かれて、はらはらと雪のように降っていたのを覚えている。 地方から出てきた僕は、大学生活に胸を躍らせていた。
2022-03-15 21:38:1911 慣れない人の波を縫って、大学の校門をくぐる。 出迎えてくれたのは、新入生を勧誘するサークルの人達と桜並木。 ○:うへぇ…人混みに酔いそう… これが、大都会東京… 人混みを避けるため、道の端を歩く。
2022-03-15 21:38:2012 サークルの勧誘を受けたくないのか、僕以外にも端を歩く人達がまばらにいた。 何となく、前を歩いていた女の子の後に続く。 あっ… 前を歩いていた女の子のバッグからハンカチが落ちた。
2022-03-15 21:38:2013 彼女は、落としたことに気付いていない様子。 僕は、慌ててその落とし物を拾おうと手を伸ばしたけど、物に触れる寸前でピタッと手が止まった。 いや、本能的に手を止めてしまった。 ○:ハンカチ…じゃない⁈ これって…えっと…
2022-03-15 23:28:1714 ○:パンツ…だよな… 桜の花びらと同じ薄ピンク色。 落とした物がパンツだなんて、聞いたことがないぞ⁈ ○:これが、大都会東京… ※↑違います。
2022-03-15 23:25:5315 しかし、勝手に女性の落とし物(パンツ)に触れて良いのだろうか… あれこれと悩んでるうちにも、前を歩いていた彼女との距離は開いていく。 ○:でも… このパンツが、彼女にとって凄く大切な物かも知れないし…
2022-03-15 21:38:2116 僕は覚悟を決めてパンツを握りしめ、遠くを歩いている彼女との距離を走って詰めた。 ○:あの! 僕の声に振り返った彼女。 彼女の顔を見て、僕は息を呑んだ。 綺麗な人だ…
2022-03-15 21:38:2217 ○:… 一目惚れだったと思う。 “あの…私に何か…?” ○:はっ… そうだった… ○:えっと…
2022-03-15 21:38:2219 ○:ま、待って下さい! 再度振り返る彼女の目は、明らかに僕を訝しんでいる。 パンツの落とし物をしたか尋ねないと。 違っていたらどうしよう… 間違いなく僕は変質者扱いだ…
2022-03-15 21:38:2320 ○:単刀直入に聞きます…こ、このパンツ…落とされませんでしたか? 手にしていたパンツを、彼女の前に差し出した。 緊張で手が震える。 “あ…” 彼女の目が見開いた。
2022-03-15 21:38:2321 次第に、頬がピンク色に染まっていく。 彼女は色白なので、頬に灯ったピンク色が余計に目立って見えた。 “そ、それは…私のじゃありません!” そう言って、走り去ってしまった。 無防備に晒されたパンツ。
2022-03-15 21:38:2422 道ゆく人達が僕のことを見ていたので、パンツごと手をズボンに突っ込んだ。 ○:ヤバ…授業に遅れる! 僕は、この日から彼女のことが頭から離れなくなった。
2022-03-15 21:38:2424 数日後。 あの日、家に帰ってから誘惑に負けてしまった僕は、例のパンツの匂いを嗅いでしまった。 しかし、洗剤の香りがしなかったので、未使用の新品だと判断。 ○:はぁ… 確かに、彼女のバッグから落ちたはずだったんだけどなぁ…
2022-03-15 21:38:2525 そもそも、どうしたらパンツを落とすんだろう。 あの彼女の物でないとしたら、誰の…? “このパンツはあなたのですか?”とか聞けないし… パンツと彼女のことばかり考えてしまっていて、全く講義に集中出来なかった。 お父さん、お母さん…ごめん。 僕、1年目から単位を落とすかも…
2022-03-15 21:38:3226 今日は、あともう1つだけ講義を受けたら帰ることが出来る。 広いキャンパス内を移動し、大教室へと辿り着く。 この講義が終わる時間は、17時を過ぎる。 そのためか、100人以上入る教室内には十数人程しかいなかった。
2022-03-15 21:38:3327 人気の無い講義だし、捨てようかな… 必修と言う訳でもないし。 今回は1回目だから、ちゃんと受けようとは思うけど… “あの…隣…座っても良いですか?”
2022-03-15 21:38:3328 女性の声だった。 こんなに空席が目立つのに、わざわざ僕の隣に座ろうとするなんて… 一体、誰が… 声の主の方へ振り返ると… ○:あっ…
2022-03-15 21:38:3430 こんな綺麗な人… 年上のような雰囲気を漂わせていて… しかし、この講義は1年生だけが受けることが出来る。 ゆえに… 彼女は、僕と同じ1年生と言うこと。
2022-03-15 21:38:3531 “理佐…” ○:ん? “渡邉理佐です…私の名前” ○:●●○○です!経済学部です! “私、法学部…” なるほど… 同じ1年生でも、学部が違うから彼女のことを見かける機会がなかったんだ。
2022-03-15 21:38:3632 ○:渡邉さん…?どうして、わざわざ僕の隣を…? 無粋な質問だったのかも知れない。 彼女がモジモジし始めた。 理:あっ…机の角が…良い感じに…んっ… 僕の話を聞いてない⁈
2022-03-15 21:38:3633 と言うか、彼女は何をしているんだ… 股の辺りを机の角に擦り付けて… まさか、これは… ここ、大学だが…? 講義開始5分前なのだが⁈ こんなエッチな同級生がいるなんて… これが、大都会東京… ※↑違います。
2022-03-15 21:38:3634 ○:ちょっと…渡邉さん⁈ 理:はっ…私ったら…どうしよう…濡れちゃう… ○:…? ふぅ…落ち着くんだ、僕。 改めて、彼女に同じ質問をぶつける。 ○:どうして、僕の隣を?
2022-03-15 21:38:3735 理:えっと…パンツ…拾ったよね… ○:あっ…うん…でも、渡邉さんのではないんですよね? 理:ううん…あれ、私のなの… OH… やっぱりそうだったのか… 理:あのパンツ…今どこにある?
2022-03-15 21:38:3736 ○:か、鞄の中にあります… 理:渡して欲しい… 机の下でパンツを彼女に返還した。 講義が始まったと言うのに、僕は何をしてるんだろうな… 理:ありがとう… ○:いえ…
2022-03-15 21:38:3737 ん? ふと、とんでもない事実に気付いてしまう。 あの日、彼女はパンツを落とした。 と言うことは、あの日の彼女はノーパンだった⁈ 理:私、ノーパンじゃないよ?
2022-03-15 21:38:3838 耳元で囁かれ、背筋がゾワッとする。 僕の考えてることが、見透かされている⁈ 理:私ね、1枚だけ予備のパンツを持ち歩いてるの。 聞いてもないのに、彼女の方から喋り始めた。
2022-03-15 21:38:3839 この講義、人気がなくて本当に良かった。 周りに人がいたら、絶対に出来ない話だ。 ○:ど、どうして…ですか? 理:私、濡れやすいの… その言葉に、ゴクリと唾を飲む。
2022-03-15 21:38:3940
理:好きな人の前だと、なおさら。
○:好きな人…僕が?
理:人を好きになるのが初めてで、こんなに濡れるなんて知らなくて、全部が初めてで…どうしたら良いか…
○:僕、渡邉さんとどこかでお会いしたことありましたっけ…?
理:やっぱり…覚えてないよね…
41 彼女が筆箱から取り出したのは、1つの消しゴム。 消しゴムのカバーを外すと、そこには僕の字で書かれた僕の名前。 ○:あっ…それ… 理:受験の時…私に貸してくれたやつ。 そう言えば、そんなこともあったっけ。
2022-03-15 21:38:3942 隣の席に座っていた女の子が、試験中に消しゴムを落とした。 その様子を見ていた僕は、予備用の消しゴムを試験監督の目を盗んで貸したのだった。 あの時は、相手の顔を見る余裕がなかったけど、まさか渡邉さんだったとは。
2022-03-15 21:38:4043 理:一瞬パニックになったけど、○○君のお陰で、あの後も落ち着いて問題を解くことが出来た。 さりげなく名前呼び… 理:もしかしたら私が合格して、○○君が落ちていた可能性があった。ライバルを助けるなんて、なかなか出来ることじゃない。 ○:困った時は、お互い様と言うか…
2022-03-15 21:38:4044 理:私ね…○○君が消しゴムを貸してくれた瞬間、身体の中を電気みたいなのがビビッと走って… 運命の相手を見つけた…的な? 理:凄く濡れたの… ○:は…? 理:人を好きになると、こんなに股の辺りがぐっしょりと濡れるんだって… ○:んん⁈
2022-03-15 21:38:4045 理:試験中なのに、君に恋をしちゃったんだ…バカみたいでしょ? ○:あぁ…えっと… 理:それから、この間の入学式。○○君を見かけた時は、心臓が飛び跳ねて、また濡れちゃった… ○:う、うん… 理:君を見てると…濡れちゃうの。
2022-03-15 21:38:4146 これは、告白…されてるの? 理:どうしても君の気を惹きたくて、わざと目の前でパンツを落としたの… ○:そうなの⁈じゃあ、僕が声を掛けた時、どうして逃げたんですか? 理:だってぇ…声を聞いただけで濡れちゃって…君の顔が近くにあったから…それはもうビショビショ…
2022-03-15 21:38:4147 彼女が濡れやすい?のは、僕が原因か… ○:と言うか、パンツを落とす必要なんてありましたか?声をかけて頂ければ… 理:女の子だって、意識してもらいたくて。 ○:あんなことをされなくても、とっくに女の子だと思って見てましたけど?
2022-03-15 21:38:4248 理:え…ひゃっ…じゃあ、私は…ただの痴女だと思われて…いやぁぁぁぁ… ○:落ち着いて下さい!今、講義中だから! 理:私のことを女だとして見てるなんて…濡れちゃう… ○:… 理:ソフレにでもなります? ○:ならないです!
2022-03-15 21:38:4249 理:では、セフ… ○:ならないです! はぁ…短時間でもの凄く疲れた… 渡邉さん…僕が思ってた何百倍もエッチな女の子かも知れない… 理:ところで、○○君は巨乳が好き? ○:はぁぁぁ⁈ 理:声が大きい。講義中だよ?
2022-03-15 21:39:0650 ○:渡邉さんが、変な質問するから… 理:色々と参考にしたくて。 ○:何の⁈ 理:実際のところは…? ○:ノーコメントで… 理:なるほど。そのコメントが全てを物語ってるね。
2022-03-15 21:39:06