第94回深夜の真剣140字60分一本勝負

Yukari（冒険心と行動力の♈️） @yukari_unlimit

｢先輩、今何時ですか？｣右手首にしている腕時計を見て答えた。｢7時半｣｢腕時計？！先輩、スマホにも時計機能がついてますよ」「ほな、自分の見たらええやろ？」「家に忘れてきてもーて…」そらみろ、いざという時はアナログに限んねん。 #深夜の真剣140字60分一本勝負 （@140onewrite ）#アナログ

Yukari（冒険心と行動力の♈️） @yukari_unlimit

ちゃんちゃちゃちゃんちゃん🎵と、どこからから元気なBGMが聞こえてきた。うるさいなー…と布団を頭までかぶせ、聞こえないフリを決め込んだが眠れない。しかたなく起き、その音楽に合わせ、何年かぶりにラジオ体操をした。おっ、スッキリした #深夜の真剣140字60分一本勝負 （@140onewrite ）#ラジオ

KTQ @wholiveo

@140onewrite 近所の喫茶店に骨董品級のラジオが置かれている。重くて大きいが、音はいい。 「デジタル？」 「アナログですよ」 「故障した時は」 「アタシが直してます」 初老のマスターはいう。 「秋葉原が電気街だった間に部品は買い溜めて。アタシが生きてる間は持たせますよ…やがてデジタルにならなきゃネ」

空川実栄 @sorakawa_mie

「たとえばこれ」彼女はスマホを見せてきた。「討論会。テーマは空の壊し方とかたい焼きの一番美味しい部分とか」「聴く」「はいよ」スマホが鳴る。届いたURLからアプリの入手ページに飛ぶ。「ラジオアプリって初耳」「悪くないよ」得意げに笑い、彼女はぶら下げていた片耳のイヤホンをつけた。

RAY/※※※ @growler_ray

ラジオの先のあなたの声が好きだ。あなたが喋る言葉が、鼓膜を震わす音が大好きだ でも、いつしか私はノイズ混じりのラジオ声では満たされなくなって、その向こうの、本当の声に焦がれるようになってしまった 同じ声を、目の前でも聞かせて欲しいな。私の愛しい恋人さん 「…ほんと、仕方ない恋人ね」

花滝ちかる @chikaru_toka

ラジオから聞こえた歌声に驚いた。聞き間違えるはずが無いの。私は貴方のファン第１号だもの。 プロの歌手を目指す僕について来て下さいと、プロポーズしてくれた貴方とお別れして５年。デビューおめでとうと呟いて、涙を伝わせた私の耳に、パーソナリティが曲の名を告げた。『まだ君だけを愛してる』

こいどり @kI_rakraku

#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) ネタが全然浮かばなくて捻り出した結果、想像力に丸投げしました🙄 pic.twitter.com/ORC0J0Hs9W

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津森七@文学フリマ京都い-36 @tumori_nana

今どき鉱石ラジオだなんて、と思う。彼は微かな音を聞き取ろうと、神妙な顔で座り込んでいる。アナログなもの、古いものばかりが好きな人。 「今、三百年先で待ってる、って」 彼がイヤフォンを外す。音声を捉えたらしい。長かった。 そうだよ、やがて来る未来で待っているんだよ。早く来てよ、ねえ。

掃き溜めに鶴 @hakidamenoturu

あの頃、試験勉強のお供はラジオと決まっていた。特に深夜0時に流れるラジオDJの軽快なトークは、夜更けの眠気と孤独を吹き飛ばしてくれたものだ。あれから数十年。夜を走るタクシーのラジオからは、当時と同じ軽快なトークが流れている。何もかも変わってしまった時代の中で、ラジオだけが優しい。

ありしゅ菓🍏 @aryoshka

ラジオの深夜放送でヘル語講座を見つけた。 聞いたこともない国だけど、毎晩聞いていたら日常会話くらいはできるようになった。 ある日ヘル旅行招待ギフトに応募ハガキを出した。 妙にアナログなポンコツバスが迎えに来て、やがて青い光に包まれた。 ああ、そうか。もうここへは戻れないんだ。

秋月蓮華 @akirenge

「やがて、がらくたなのに、こっちが便利なのに」 「僕が好きなんだよ」 君は言う。首からぶら下げたアナログのラジオをみて、多機能情報端末を手に出す。 あれから幾年。 僕は旅をする。 突如壊れた世界で。 君のいない世界で。 「どっちもある意味がらくたか」 ラジオと多機能情報端末をもって。

むつのゆき/ドナ @yuzun0kaori

#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) pic.twitter.com/qfqC9pJRPd

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三上クコ @mikami_kuko

イヴとパンドラ #深夜の真剣140字60分一本勝負 お題 : 「やがて」「ラジオ」「アナログ」 (@140onewrite) pic.twitter.com/uqYmrbNyH9

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