「僕を守ってくれる2人」16話

ゆうと@妄ツイ @geoff_nogireika

16 - 1 XXが近くにいる その事実だけで〇〇と奈々未は追い詰められていた ただでさえ悪い記憶と傷が蘇ってくるにも関わらず すぐ近くにいる可能性が現実的になってきた事が〇〇と奈々未を追い詰めてきた 特に奈々未には大きな影響をもたらした

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16 - 2 自由にできたはずの時間、友達との付き合いやサークル 全てを犠牲にして、〇〇の心の拠り所になるために注力してきた 普段はしっかり者の奈々未も嫌になってきているに違いない それをずっと見てきた〇〇はこれまでの恩返しのため行動を起こして、本人が出来ることをやらなければならない

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16 - 3 だけど…どうすれば… 何をすればいいのか 〇〇は整理が出来ずに混乱していた だけど分かるのはちゃんと麻衣にも相談してちゃんと話すことだった 〇〇は奈々未を家に呼んで、設楽さんと話した内容を伝えた 橋) 伝えてくれてありがとう。〇〇の言う通り、設楽さんが居てくれると心強いかも

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16 - 4 〇〇) 分かった。場所はここにしようか 橋) そうしてくれると嬉しいかも 〇〇) それじゃ、これから麻衣に連絡するね 電話を手により、麻衣へ掛けようとした 〇〇) 奈々未…最後にもう一回きくけど、麻衣と話すんだね 橋) う…うん 小さく縦に頷くだけだったけど、奈々未は腹を括っている

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16 - 5 〇〇) このまま麻衣に電話するけど…いいよね 橋) お願い、まいやんと話したい 〇〇) 分かった そしてついに麻衣へ電話を掛けた プルルルル📱 発信音が耳元で鳴り続ける間、どこか変な緊張をしていた 〇〇) … 橋) … だけど… そこから麻衣の声が自分と奈々未の耳に届く事はなかった

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16 - 6 留守番電話の音声が流れるだけで、機械の声だけが聞こえてくる ピッ📱 〇〇はゆっくり自分の携帯を机に置いた 無意識に出た溜め息が視線を自然と下へと向けさせていた 〇〇も意識のどこかで麻衣の声を聞いて落ち着きたかったのかもしれない 〇〇) 麻衣は仕事で忙しいんだろね 橋) そうね

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16 - 7 〇〇) でもそのうちかけ直してくれると思うからそれを待とう 橋) うん(〇〇が誰よりも辛いのに…ごめんね) 奈々未は表情が消えている これまで命懸けで〇〇を守ってきたその責任感が心の乱れとして奈々未をこうさせたのかもしれない 〇〇) 奈々未、明日の学校とかバイトはどうする？

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16 - 8 橋) とりあえずそうする。バイト先には体調が悪いて言ってある。もちろんそれ以外は何も言ってないけど 〇〇) 分かった 橋) 〇〇は？明日授業あるでしょ 〇〇) そうだな。とりあえず明日は行かないといけないけど、終わったらすぐ帰ってくるよ

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16 - 9 橋) でもバイトは？さすがにマスター1人でお店を任せて大丈夫なの？ 〇〇) それ問題ないよ…奈々未のこと説明したら… 「臨時休業にするよ。少し休みたいと思ってたし…」 〇〇) …とか言ってたよ 橋) 分かった 〇〇) だからせめて麻衣から折り返し電話かかってくるまではゆっくりしてな

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16 - 10 〇〇) ん？何が？ 橋) ほら…アイツのこと 奈々未は何を言いたいのか直ぐに分かった アイツが直ぐ近くに居るのになぜ私のために優しくしてくれるのか？ とか大体こんな感じだろう 奈々未と一緒に長い日々を過ごしてきたらこれくらいのことは直ぐに分かる 橋) 〇〇は怖くないの？

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16 - 11 〇〇) そりゃ怖いよ、もちろん 橋) そう…だよね 〇〇) だって俺の大切な人たちを傷つけてきたから、恨んでない訳ないよ。会いたくも無いし、出来るなら記憶から消し去りたいかな 橋) そうだよね 会話が思うように続かない これも恐怖心からの影響だった

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16 - 12 静寂に包まれた空間が支配していて、お互いに喋り出す気配も全くなかった でも、この静けさはむしろ短期的に落ち着かせてくれる… そう思ってはいたけど、奈々未はまだ恐怖を抱えているように見えた 〇〇) 奈々未…まだ俺さ… 橋) ｷﾞｭ… 〇〇) え…奈々未？

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16 - 13 ゆっくりと頭を〇〇の肩に乗せると同時に腕を抱きしめた 急な事で変な声が出ていた…かもしれない 橋) 〇〇だって怖かった…でしょ 〇〇) うん 橋) 私も怖いよ。ずっと一緒にいて、こんなことは初めてだから何をしたらいいのかしたら分からないよ。それでも〇〇は私の味方だよね

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16 - 14 〇〇) 当たり前だろ 橋) 私はこれだけ一緒に側に居るけど、これからも〇〇の味方だからね 〇〇) ありがとう奈々未 橋) ね… 〇〇) 何？ 橋) しばらくこうしてて良い？ 上目使いで見つめてくる奈々未がとてつもなく可愛かった 〇〇) もちろん(上目使いずる過ぎる///) 橋) ありがとう

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16 - 15 顔が赤いかどうかは奈々未にしか分からない だけど奈々未が隣に居る心地よさは最高の癒しだった 橋) 今日さ…私ここでお泊まりしていい？ 〇〇) お泊まり？ 橋) そう 〇〇) 別にいいけど、家隣でしょ 橋) もちろん 〇〇) え…もちろんって… 橋) 何よ…私と同じ部屋で寝るの嫌？

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16 - 16 〇〇) そういうことでは… 橋) 私たちと何度お泊まり会してきた仲よ 〇〇) それはそうだけどさ… 橋) この前だって私たちと温泉に…あ分かった 〇〇) な…何？ 橋) 〇〇は私たちと温泉に入って、興奮しちゃったもんね 〇〇) う…違うだろそれは/// 橋) 違う？何がよ？ 〇〇) だって…

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16 - 17 橋) 温泉に男女で入浴は断らず、むしろ嬉しかったのは誰かな？ 〇〇) う… 反論出来なかった たとえ2人同時に片思い中であっても、大好きな2人との温泉で嬉しくない男はいないだろう 橋) そうでしょ。あの時も横並びで寝たでしょ 〇〇) うん… 橋) だったら同じ部屋で寝るのも良いよね

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16 - 18 〇〇) はぁ〜分かったよ 橋) そうでないと 本当は恐怖が存在しながら、1人だと心細いから側にいてほしい 奈々未は俺と同じなのかもしれない だけど奈々未は〇〇の隣から離れる事もないまま眠りにつく 結局、麻衣から電話が掛かってくることはなかった

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16 - 19 そして翌日 … 〇〇と奈々未が眠る部屋の扉が開かれた (麻衣目線) 白) お邪魔しま〜す… だが開けた人は〇〇ではなく…麻衣だった 仕事が夜遅くに終わったにも関わらず、朝早くにご飯や掃除をするために家へ来た 白) 今日もそろそろ起こしますか… 白) おはよう〇〇…ってまだ寝てる

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16 - 20 いつも通りに眠る〇〇 白) (もう…寝る子は育つとか言うけど、いつまで寝てるのよ) 起こすために部屋へ入るが、いつもと違うある異変にすぐに気が付かなかった ガサっ…🛌 白) え ゆっくり足を前へ進めながら入ると、そこには見覚えのない布団が手前の床に敷かれていた

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16 - 21 白) (誰？ってななみん！) ななみん以外あり得ないのだけど、それでも驚いてしまった お泊まりしたのか…そんな驚きじゃないけど気持ち良さそうに寝ていた 白) (今日は仕事夕方の一つだけだし、別にいいか) 私は起こすのを諦めて待つことにした (麻衣目線終わり)

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16 - 22 部屋に差し込む日差しで目が覚めた 〇〇) (まだこんな時間…でも起きるか) 2度目する必要があるほど眠くなかったため、そのまま起きる事にした ゆっくり起きると、そこにはまだ寝てる奈々未がいた 〇〇) (奈々未の寝顔…何回見ても飽きないんだよな)

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16 - 23 実は昨晩、ベッドに入った後も奈々未が落ちするまで喋り続けた オチの無いどうでも良い内容の会話でも、こうして隣に居てくれる存在のありがたみを改めて教えてくれた 〇〇) (もし奈々未が恋人だったら、こうして落ち着いた日々を送れるのかな？) 朝に弱い奈々未をそのままにすることに

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16 - 24 1人でリビングへ降りてドアを開けると明かりが点いてることに気がついた 〇〇) (やばい、電気点けっ放しにしたか？) ゆっくり入ると、そこにはキッチンに立つ麻衣の姿があった 白) あ…おはよう〇〇 〇〇) お…おはよう… 白) ゆっくり寝れた？ 〇〇) まあ…まあまあかな

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16 - 25 白) そう…もうすぐご飯出来るから、顔洗ったり寝癖治すとかして待っててね 〇〇) うん 麻衣はそのまま朝食を作っていた 白) そういえばななみんはまだ寝てるの？ 〇〇) うん、まだ寝てる 白) 相変わらず、寝坊助なんだから…もう 〇〇) あれ？なんで奈々未がここにいるの知ってるの？

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16 - 26 白) ごめんね〇〇、実はさっき起こしに部屋に入ったの 〇〇) あ…入ったの？ 白) うん。いつも通り起こそうと思って。で、そこでななみんも寝てるの知ったって訳 〇〇) そうか… 白) もしかして、邪魔…だった？ 〇〇) そんなことないよ。だってわざわざお越しにきてくれたわけでしょ

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16 - 27 〇〇) 今更邪魔な訳ないでしょ 白) そうか…それならいいか 朝に目覚めてすぐ「おはよう」と言ってくれる人は麻衣と奈々未しかいない ましてや話し相手もこの2人しか居ない 「2人しか居ない」とは言っても、僕からすれば麻衣と奈々未は女神のような 白) いただきます 〇〇) いただきます

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16 - 28 ご飯を食べなが麻衣を見ると昨晩のことを思い出す 白) そういえばさ…〇〇… 〇〇) ん？ 白) 昨夜〇〇電話掛けてくれたよね 〇〇) あ…うん… 早速麻衣からその話題が出た 白) あの時どうしたの？何か話したことでもあった？ 〇〇) なんて言うか…

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16 - 29 〇〇) その…麻衣と話したいと言うか…その 白) ん？ 〇〇) 奈々未も含めて3人で話したいことがあって 白) 話したいこと？ななみんも？ 〇〇) うん…急ぎじゃないけど…ちゃんと話したいって言うか…(むめちゃくちゃ大事なことだよ) 白) 何か重要なこと？ 〇〇) まあ…そうだねうん

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16 - 30 白) それだったら、私は仕事は夕方からだから今日はゆっくり話せるよ 〇〇) 時間あるの？ 白) うん。あるよ 〇〇) 分かった。とりあえ奈々未を待ってほしい 白) それは何の話しなの？今じゃ難しい感じ？ 〇〇) そうだな、奈々未も含めて話したいし、時間も改めるかもしれないから

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16 - 31 ちゃんと話したい重要なこと、それに設楽さんも呼ぶ予定にしていたため、直ぐに話せない可能性もあった 白) それならななみんが起きたら、また声かけてね 〇〇) 分かった そのままゆっくり朝食を食べ続けていた ついに麻衣にアイツの話しをするのかと思うと心臓の心拍数が一気に上がる

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16 - 32 そしてご飯を食べ終わる だけど、相変わらず姿を見せない人が1人 白) それじゃここで…いつものアレしよう 〇〇) アレ？突然何？ 白) お泊まりした朝の恒例… 「奈々未を起こす係り決めジャンケン」 白) …決めたいと思います 〇〇) え…また？ 白) もちろん

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16 - 33 〇〇) 別にゲームにする必要ないでしょ 白) 最近してなかったから開催します。もちろん〇〇にジャンケンの参加拒否権ありません 〇〇) マジか… 白) それではいきます… 〇〇) え待っていきなり… 白) 最初はグー…ジャンケン… … 白) ✊ 〇〇) ✌️ 白) やった〜 〇〇) またか…

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16 - 34 白) それじゃ頼んだよ〇〇 〇〇) やだよ俺 白) ジャンケンの結果だよ、ほら早く 〇〇) もう…分かったよ またまた面倒なことが起こりそうだ もっとマシな決め方があるはずなのに、いつも俺が任されてしまう 仕方がないけど、麻衣にお願いされたら断れないから別にいいのか

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16 - 35 重い足取りで寝室へ入る 橋) …💤 案の定、ぐっすり眠っていた そして俺が恐る恐る奈々未の側へ行き、静かに隣の床に座った 〇〇) (本当に綺麗な顔だよな) そして奈々未を側で見ていた 見飽きることのない美しい寝顔を見ていたら、気がつくと自分の手を頭に添えていた

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16 - 36 ゆっくり撫でながら脳内にあったのは昨晩の会話 改めて思うと恥ずかしいかも知れないけど、感謝はもちろんしている 奈々未の将来を俺は守らないといけない 何があっても俺が側にいてあげて味方で居続ける それが神からの告げられた使命だと思う

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16 - 37 〇〇) (必ず奈々未を守れる男になるからな) 橋) ん…💤 〇〇) …ヤバ 奈々未が少し動いたことで自分がここにいる理由を思い出した 頭を撫でてたなんてことを知られると奈々未と麻衣に何を言われるか分からない そこでゆっくりと奈々未の肩を揺さぶって起こした 〇〇) 奈々未…朝だよ

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16 - 38 橋) ん…う〜ん💤 相変わらず朝にめっぽう弱くて寝起きは良くない 〇〇) おはよう奈々未 橋) おはよう…〇〇…ん💤…今…何時？ 〇〇) 今？…XX時だよ 橋) ふぁ〜🥱…もうそんな時間？ 〇〇) そうだよ 橋) それじゃ…朝…作らないと そう言いながら自らの力で起き上がった

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16 - 39 あ…今回は普通に起きてくれた 眠そうな顔はしてるが、以前にあったベッドに引きこまられるようなことはなかった 橋) 朝作るねこれから 〇〇) あ…それは問題ないよ 橋) ん？もしかしてもう食べちゃった感じ？ 〇〇) 違うよ、麻衣が作ってくれたよ 橋) まいやん来てるの？

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16 - 40 〇〇) 下で待ってる 橋) それなら顔洗ってから行くね 〇〇) 分かった そしてリビングにやがてやってきた 白) ななみ〜ん…おはよう…ｷﾞｭｯ💕 橋) おはようまいやん、もう朝からどうしたの？ 白) 昨日は会えなくて寂しかったよ〜 橋) たった1日でしょ 白) それでも長いよ〜

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16 - 41 橋) はいはい、私もご飯食べさせて 白) ね〜冷たい。もうちょっとは構ってよ 橋) こら、朝から何言ってるの 白) ななみんが軽くあしらった〜 橋) 騒ぎすぎ… そのままキッチンへ向かう 白) ちょっとななみん〜 そして麻衣もその奈々未を追った 〇〇) (相変わらず元気だな)

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16 - 42 麻衣は奈々未にだけ甘える姿を見せる 微笑ましいと思う一方で、果たして麻衣と話せるのかが不安でしかない 結局、麻衣との話し合いは延期して設楽さんの都合に合わせて行われることにした それから一週間後… 麻衣の撮影当日を迎えた

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16 - 43 麻衣の連載記事に掲載される写真を撮影するカメラマンとスタッフが喫茶店に来ていた 照明を準備したり、撮影する席を選んだりといつもでは見ない慌ただしさがあった 理解ができない用語で色んな人たちが行き来していて 普段のバイト先のはずなのに、スタジオへと様変わりしていた

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16 - 44 マ) 麻衣ちゃんはもうすぐ来るのかな？ 〇〇) そうじゃないですか？ 麻衣はまだ現場には到着しておらず、話によればメイク中らしい そんな中で、一人なぜかのんびりしている客？がいた 〇〇) それより…奈々未はなにしてるの？ 橋) ん？なんか言った？ 普通にコーヒー飲んでる人いる笑

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16 - 45 〇〇) だから…なんで奈々未は今日いるの？ 橋) そりゃもちろんまいやんがモデルとしての姿見てみたいじゃん 〇〇) その気持ちはわかるけどさ… 橋) じゃなに？ 〇〇) 奈々未はどっちかと言うとお店の客じゃん 橋) そうだけど？ 「だから何？」みたいの顔するのやめてもらえます？

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16 - 46 可愛いから見惚れてしまうだろ 〇〇) それじゃなんで今日の撮影いるの？ 橋) だってモデルのまいやん見たいでしょ 〇〇) それはさっき聞いたけどさ 橋) だったら何よ 〇〇) どうやって許可もらったの？ 橋) それはまいやんにお願いしたのよ。あんたも知ってるでしょうや…ﾍﾟｼｯ🤚

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16 - 47 〇〇) ｲﾃｪ…それは初耳だけど 橋) そうなの？てっきりまいやんが話したと思ってたけど 〇〇) 何も聞いてないよ 橋) まいやんにお願いしたら直ぐに「OK」もらっただけだよ 〇〇) それだけ？ 橋) うん。せっかく身近な場所で見学できるんだから、見たいでしょ 〇〇) それは確かに…

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16 - 48 橋) でしょ、だから私も来たわけ… 実は俺も麻衣の撮影を見学するのは今回が初めて そのため奈々未もそうだけど、普段見れない麻衣の姿を見れるのがとても楽しみにしていた そしてしばらくして、麻衣が到着した 「白石麻衣さん入られます」 スタッフの合図と共に入ってきた

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16 - 49 白) よろしくお願いします 麻衣を見た瞬間、言葉を失うほど綺麗だった 後光が差してるのではないかと錯覚するオーラを放ちながら颯爽とした歩き方と共にブランド店でした見たことない綺麗なドレスで入って来た 〇〇) (これがモデル白石麻衣…///) 白) 〇〇…👋ななみん…👋

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16 - 50 俺と奈々未を見つけると直ぐにこっちへ手を振ってくれてそのままカメラの前へ座り、撮影が始まった 橋) 〇〇… 〇〇) ん？ 橋) まいやん凄い綺麗だね 〇〇) そうだよね 橋) もしかして…惚れた？ 〇〇) なんだよ急に（答えは前々から決まってるけど） 橋) だって目がそう言ってるよ