Cero⊿46
@cero0810
2 「あっ…」 だが今日は違った。 ちょうど僕の特等席にその子は座っていた。 「…」 チラッとこちらを見たあと、 「私…邪魔?」 黒目がちな瞳で、こちらを視る。
2020-09-01 06:01:42
Cero⊿46
@cero0810
3 ソンナコトナイヨと伝えると嬉しそうに微笑み、彼女は読書を続けた。 僕は彼女とは離れた所で寝転がった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー チャイムが鳴り、起き上がると、目の前に彼女がいた。
2020-09-01 06:01:49
Cero⊿46
@cero0810
6 次の日、昨日と同じように彼女が来た。彼女は弁当箱を取り出し、もぐもぐと食べはじめた。 僕はそれを無視し、いつもどおり昼寝をする。
2020-09-01 06:02:19
Cero⊿46
@cero0810
7 ぐぅ〜… 僕のおなかが鳴り、彼女がこちらを見る。 「ごはん…食べないの?」 心配そうに見つめてくる。 澄んだ瞳に吸い込まれそうになる。
2020-09-01 06:02:25
Cero⊿46
@cero0810
9 また翌日、彼女は弁当箱を2つ持ってきた。 「せっかく作ったんだから、食べて…」 どうやら本人が作ったものらしい。 彼女の押しに負け、一緒に食べることにした。
2020-09-01 06:02:41
Cero⊿46
@cero0810
10 感想が聞きたくて、ずっとこっちを見ている。いじわるしたくなり、不味そうな顔をしてみる。 「えっ?」 不安な顔が可愛らしい。嘘だよと言うと頬を膨らませ、「もう!」と怒る。
2020-09-01 06:02:47
Cero⊿46
@cero0810
11 ごめん、美味いよ。明日も待ってます。 僕がそう言うと、今度は顔を赤らめ、 「うん…///」 はにかんだ笑顔で照れる君。
2020-09-01 06:03:13
Cero⊿46
@cero0810
12 この時間がずっと続いたら良いなぁと思い、彼女を見ると、視線が合う。 沈黙の時間が少し流れ、お互い照れていると、チャイムが鳴る。 「また明日…///」
2020-09-01 06:03:19