意識の低い就活生森山の休憩

意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

森山由孝が就活がつらくて死んでいる

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「最近の先輩、顔色悪くないですか…？」 らしくないな伊月。なんだ、心配してくれてんのか？ そーだな、ちょっと疲れた。しばらく就活は休憩するか。 気分転換にボール触ってこようかな。気休めかもしんねーけど。…冗談だよ。んな顔すんなって。

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けどわかってたんだ…本当はなぜ疲れてるか。就活してしまえば休めない。内定ほしいと思いつつ、心の底では就活やめたいとねがうから… だから…就活するのは、もう…やめる。

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「小堀はいよな。内定貰ってるから。力試し？ 本命でもないとこ受けて、オレみたいな奴らの枠を奪って何が楽しいんだか。」 最悪だ。こんなこと言うために就活休憩してんじゃねーのに。小堀に当たってしまった。 「オレだってもう終わりどころがわからないんだ。」 小堀の気持ちも考えずに。

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プロになる夢を諦めてからも、振り返ることなく走り続ける小堀。何にでも全力投球な姿勢、尊敬する反面、なぜ立ち止まらないのかずっと不思議だった。 「オレだってもう終わりどころがわからないんだ。」 だから昨日、本音を零してくれたこと、少しだけ嬉しかった。

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1月 友達になった。 2月 手を繋いだ。(髪にも触れた。) 3月 キスをした。(初めてだった。) 4月 ××をした。(初めてry) 5月 鍵を渡した。(キミがおかえりと言ってくれるから。) (とゆう妄想をした。)(幸せだった。) #上半期おまえら何してたの 6月 就活をやめた。

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「おはようございます、森山先輩！ もう7月ですね！ インターンシップどこ行こうか迷ってて…先輩は去年どこ行きました？」 伊月やめろおおおおおおおお！！！！ 意識の低い就活生のこのオレが！行ってるわけねーだろ!? きょるーんっとした顔でもう7月とか言うのホントやめろ…やめて…

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「すみません…森山先輩せっかく気分転換してるのに就活の話なんか振っちゃって…」 「俊がしゅんとした。きたこれ？」 おーい、伊月く〜ん？ 気にしてねーから固まってないでメシ食いにいこーぜ？ 顔の前で手をひらひら振ってみるも反応ナシ。 …オレのダジャレ言葉も出ないほど寒かったかな。

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就活休憩中で暇だから久しぶりに海常バスケ部に顔を出した。監督も婚活中らしくて「たった1分で自己PRって難しいですよね〜」「ワシは気になる女性に限って近付けなくてな…」「そこは積極的に行かなきゃダメですよ！」と婚活の話題で盛り上がった。 …いつからオレは婚活していると錯覚していた？

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オレ「…つーわけで、一昨日は海常行ってきてさ、監督と婚活の話で盛り上がって…伊月？」 伊月「〜〜!!(笑いすぎて息ができない)」 オレ「今のそんな面白かった？」 伊月「日向が武内監督のこと“豚ダルマ”って呼んだの唐突に思い出して…っ」 ア　レ　か　。オレらも暫くネタにしたわ。笑

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最近の伊月は懐かしい話題を出したり、言葉を選んでくれてんのが分かる。気ぃ遣ってもらって悪いし何か奢ってやろ。 オレ「部活後ヒマ？ メシ食いに行こーぜ。花金だし。」 伊月「はい！ あ、ついでに就活スーツ選ぶの付き合ってください！」 うん、お前はそうゆうヤツだよ！…もう買うの?!

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伊月「ところで、“花金”って何ですか…？」 ジェネレーションギャップを感じた。どうせオレらは、キセキも魔法もないゆとりの世代だよ！

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伊月のスーツ選び終わったなう。閉店ギリギリで店員さん困ってたろ！ 伊月「ネクタイは青かな。森山先輩も青だし。」 オレ「ダメだ。」 伊月「え…？」 オレ「ええと、伊月が爽やかブルーでモテオーラ全開になったらオレが困んだろ？」 伊月「…え。」 マネキン倒すなんてらしくないな伊月。

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オレのネクタイは海常カラーで小堀とお揃いだから、伊月が同じような青を手に取るのを反射的に阻止してしまった。我ながら大人気ねーというか、女々しいのは自覚してる。 それより伊月、最近お前のイーグルアイ不調じゃね？ お前の方こそ疲れてんじゃねーの？ 待てよ、目薬どっかにあったはず…

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ふわふわする。飲みすぎた…眠い。痛い。伊月、肩とれるから… …この声、小堀？ 聞きとれない… きもちわるい… 浮いてるみたいだ… あったかい… 寝よう、今はそうしよう。 空。月はみえなかった。

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プロかあ…全国に行ったヤツなら誰もが一度は憧れるよな。黄瀬みたいな天才じゃなくてもな。でも、オレは行動に移せなかった。その勇気がなかった。オレの分まで夢を見せてくれてありがとう。お前はよく頑張ったよ、小堀。なあ、それだけじゃダメなのか？

意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「バスケを失ったオレに価値を与えてくれるのは、内定の数だけなんだ。」 じゃあ、NNTのオレは何なんだよ。無価値な人間だっていうのか？ 紙きれよりオレを信じてほしい。終わりどころがわからないならオレに預けてみないか。お前が就活やめんならオレもまた頑張る。休むのは小堀に任せるよ。

意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

目を開けるとそこには一面の小堀が浩がっていた(浩志だけに)── オレ「…って何でいんだよ?!」 小堀「覚えてないのか？」 オレ「トライアウトの夢を見たような…そうだ、伊月と飲んで…こうゆうとき自分を登録したリスト見ると便利なんだ。https://t.co/4MVftLiHpv」

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小堀「ともかくさっさと着替えろ。昨日説明会予約しといたから。」 オレ「は!? 何勝手に…前日に空きある会社とか大丈夫かよ。二日酔いだしそれに業界とか…」 小堀「安心しろ、意識の高いこのオレがキャンセルした枠だ。こうゆうのは勢いが大事なんだよ。ほら、景気付けだと思って行ってこい！」

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こうして小堀に就活セット一式とともに玄関から放り出され(オレん家なんだけど！)、オレの休憩は突如終わりを告げた。気付けばスーツが蒸し暑い季節になっていて、先程まで冷房の恩恵を受けていたにも関わらず嫌な汗が出た。大学生最後の夏が始まる。でも、今年は水着の女の子をナンパには行けない。